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第22話 コックさん、メス化決定

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僕への尋問はウォーレン・ヒルが受け持つようだ。


「ライカ=ベラドンナ。君の供述と、コック・リングの自白は矛盾している。もう一度聞く。別室に連れ込まれ、四人の男が去った後、君とコック・リングは二人きりとなった。その時の状況を正確に話してくれ」

三人の攻略対象者の眼差しは厳しい。コックさんの自白がどのようなものか分からないが、当初の予定通り『素股気分射精』で通そう。途中で問題が発生すれば、その時に対応すればいい。僕は大きく息を吐いてから口を開いた。


「僕は凌辱されていません。確かに、僕の制服は精液まみれでした。だけど、あれは空き教室に連れ込まれた時に、男が僕をアイリスに見立てて射精したからです。ただ、僕はアイリス=スノードロップと違って顔が不細工だったため、あいつは僕の顔も見ないで射精しました。あいつは、僕の素肌に触るのも気持ち悪いって言っていました。だから、僕には制服のズボンを履いたままでいるようにあいつに指示されました。僕は指示に従いました。あいつは目を瞑ったまま、素股気分で僕のズボンの股にペニスを擦りつけて射精しました。以上です」

ウォーレンは僅かにため息を付き、しばらく黙っていた。やがて、僕の目を射抜くようにして語り始めた。

「君は被害者ではあるが、加害者を庇う事は罪になることを知って欲しい。罪人の罪は正しく裁かなければならない。それと、君に話すべきことがある。今回より、容疑者には自白剤を使用する事となった。ハッシュの調合した自白剤は、自供を短時間で引き出し、なおかつ、信頼にたるものだった」
「自白剤?」
「勿論、君には使わない。だが、コック・リングには使用済みだ。既に、コック・リングは君と性交を持った事を自供している。君が男性経験が初めてであったことも、痛がる君にペニスを挿入し射精した事も供述済みだ。君は、犯された後にコック・リングから付き合いたいと望まれ、それを拒んだ。そして、君は凌辱された事を幼馴染に知られまいと、二階の窓から飛び降りた。その供述で合っているか、ライカ=ベラドンナ?」

ハッシュ・アルカロイドの自白剤が強力過ぎた。こんな自白剤、国家レベル級で使用するものなんじゃないの?学園の生徒に使用していいものなのか?だが、ここまで、はっきりと自供を取られては庇いようが無い。最後は、こう言うしか、ないじゃないか。

「同意の上での性行為です」
「コック・リングはそれを否定した。君は挿入されて痛がり泣いていたと供述した」
「同意の上だった」
「コック・リングは自らの刑罰に『メス化』を望んだ。アイリスに近づくと、また襲いそうで怖いと言っていた。それ以上に、君を抱きたいと何度も言ってた。裸で抱き合って愛しあいたいと言っていた。自白剤が切れるまで何度も何度もだ。このままでは、君に危害が及ぶと風紀委員全員の意見が一致した。そして、コック・リングへの刑罰は『メス化』が相応しいと結論が出た。ライカ=ベラドンナ、異議はあるかい?」

何時の間にか涙が溢れていた。コックさんが『メス化』を望むのは、凌辱モブがゲーム補正から解放されて自由に生きる為に選んだ道だ。そう思う事にした。

「異議はありません。彼が『メス化』を望むのならそうしてあげてください。でも酷い目には合わせないでください。彼は僕の初めての人です。同意の上であった事を否定されたとしても、彼は僕の初めての人です。酷い目に遭わせないで」


「善処しよう」


そう答えたのは、アルフレッド・ノーマンだった。




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