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聖女は騎士を応援してます
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◆◆◆◆◆
「うおぉーーーー、痛い!やべ、コナリーの奴、怪我を負ったな、ふぇ、たまらん!」
コナリー = オブライエンが、怪我を負ったに違いない。俺は夜中に目覚めて、ベッドでゴロゴロ転がった。
「マコト様、大丈夫ですか!」
「うー、大丈夫に見える?痛み止め入りのポーション頂戴。今すぐに、いてっ、」
「既にご用意しております。ですが、聖女様のお体に障りますから、これ以上はお出しできません。申し訳ありません」
従者のデイジーが、コップ一杯のポーションを差し出した。デイジーが泣きそうな顔をしていたので、頭を撫でる。すると、頬を赤く染めた。やめて、おっさんにそんな可愛い顔を見せてはいけない。男の子でもね。
「んっ、ごふ、不味い!」
俺はポーションを一気に飲み干した。不味いが、痛みがすぐに和らぐ。すると、コナリーから通信が入る。頭に声が響くから、何時も妙な気分になる。
『すまない、マコト。今、魔王と交戦中だ』
「まじか!?」
『だが、一度後退する。痛みは酷いか?』
「いやいや、戦闘に集中して。こっちは平気だから。とにかく、生命の泉に避難して」
魔王の間の近くには、幾つものHP回復場所が設置されている。
魔王戦で攻略対象者が命を落とすと、乙女ゲームが開始しても、その人物は死んだことになり登場しない。乙女ゲーム自体には、バッドエンドはほぼ存在しない。だが、魔王戦で死んじゃうと、事実上のバッドエンドとなる。
『今、回復の泉にたどり着いた』
「いちいち中継しなくても大丈夫だよ。でも、被害状況を聞いておこうかな?」
『怪我人は俺だけだ』
「ふむ、誰かを庇ったね?」
『ノーコメントだ』
「私は、コナリーの契約者だよ?君が命を落とすと、私は永遠の眠りにつく。再度目覚めるには、男のキスが欠かせないが、おっさんの私に誰がキスをする!絶対にしないだろ!だから、命を粗末にするな、コナリー」
『マコト、俺はお前が契約者で嬉しい。魔王討伐を終えた後は、すぐに婚姻を結びたいと思っている。その、マコトは処女だろうから、不安はあるだろうが、安心してほしい。俺も童貞だから、きっと婚姻生活は上手くいく!』
なんてチョロい乙女ゲームなんだ!?すでに、コナリーが俺に攻略されているではないか!
「バカを言うな!私は聖女だが、男だ。処女じゃない。さらに言うと、童貞ではない!風俗の優しい女性が、挿入に導いてくれた。気持ちよかった!」
『そんな、バカな!くそ、早く王城にもどり、マコトを確保しなくては!皆、準備はよいか?魔王を倒すぞ!』
「まてまて、もっと休んでから魔王討伐にいけよ!バカなのか、コナリー!」
通信が勝手に切れた。しばらくして、体に痛みが走った。
「うぎょーーー、ポーション大量にちょーだい!デイジー、デイジー、魔王とコナリーが交戦中だ!ぐほっ、魔王の攻撃を喰らった!HPガリガリされてるーーー!」
俺は気絶するまで、ポーションを飲み続けた。
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「うおぉーーーー、痛い!やべ、コナリーの奴、怪我を負ったな、ふぇ、たまらん!」
コナリー = オブライエンが、怪我を負ったに違いない。俺は夜中に目覚めて、ベッドでゴロゴロ転がった。
「マコト様、大丈夫ですか!」
「うー、大丈夫に見える?痛み止め入りのポーション頂戴。今すぐに、いてっ、」
「既にご用意しております。ですが、聖女様のお体に障りますから、これ以上はお出しできません。申し訳ありません」
従者のデイジーが、コップ一杯のポーションを差し出した。デイジーが泣きそうな顔をしていたので、頭を撫でる。すると、頬を赤く染めた。やめて、おっさんにそんな可愛い顔を見せてはいけない。男の子でもね。
「んっ、ごふ、不味い!」
俺はポーションを一気に飲み干した。不味いが、痛みがすぐに和らぐ。すると、コナリーから通信が入る。頭に声が響くから、何時も妙な気分になる。
『すまない、マコト。今、魔王と交戦中だ』
「まじか!?」
『だが、一度後退する。痛みは酷いか?』
「いやいや、戦闘に集中して。こっちは平気だから。とにかく、生命の泉に避難して」
魔王の間の近くには、幾つものHP回復場所が設置されている。
魔王戦で攻略対象者が命を落とすと、乙女ゲームが開始しても、その人物は死んだことになり登場しない。乙女ゲーム自体には、バッドエンドはほぼ存在しない。だが、魔王戦で死んじゃうと、事実上のバッドエンドとなる。
『今、回復の泉にたどり着いた』
「いちいち中継しなくても大丈夫だよ。でも、被害状況を聞いておこうかな?」
『怪我人は俺だけだ』
「ふむ、誰かを庇ったね?」
『ノーコメントだ』
「私は、コナリーの契約者だよ?君が命を落とすと、私は永遠の眠りにつく。再度目覚めるには、男のキスが欠かせないが、おっさんの私に誰がキスをする!絶対にしないだろ!だから、命を粗末にするな、コナリー」
『マコト、俺はお前が契約者で嬉しい。魔王討伐を終えた後は、すぐに婚姻を結びたいと思っている。その、マコトは処女だろうから、不安はあるだろうが、安心してほしい。俺も童貞だから、きっと婚姻生活は上手くいく!』
なんてチョロい乙女ゲームなんだ!?すでに、コナリーが俺に攻略されているではないか!
「バカを言うな!私は聖女だが、男だ。処女じゃない。さらに言うと、童貞ではない!風俗の優しい女性が、挿入に導いてくれた。気持ちよかった!」
『そんな、バカな!くそ、早く王城にもどり、マコトを確保しなくては!皆、準備はよいか?魔王を倒すぞ!』
「まてまて、もっと休んでから魔王討伐にいけよ!バカなのか、コナリー!」
通信が勝手に切れた。しばらくして、体に痛みが走った。
「うぎょーーー、ポーション大量にちょーだい!デイジー、デイジー、魔王とコナリーが交戦中だ!ぐほっ、魔王の攻撃を喰らった!HPガリガリされてるーーー!」
俺は気絶するまで、ポーションを飲み続けた。
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