【R18淫乱恋事情】陰間茶屋の散花さん

お迎えでございます

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「冗談やのに。喜助さんは大袈裟やね」
「さっきのは冗談には聞こえなかったぞ、散花‥‥いや、琴風」

喜助が布団に戻ってくると散花は笑って軽く抱きついた。

「喜助さん、散花の方が呼びやすいんやろ？私は『散花』ってあだ名も気に入ってるから、言いやすい方で呼んで」

「でも、ほんまの名前は琴風やろ？」

「陰間茶屋に来た時に茶屋の旦那につけてもろうた名前や。でも、今はみんな散花って呼んでる。この茶屋では最年長の『散る花』やからね」

喜助は散花を布団に押し倒すと、胸の尖りを口に含んだ。散花が甘く喘ぐ。

「なら、本名教えてや」
「‥‥教えへんっ、ちょ、噛んだら、んっ！」

甘噛された散花は吐息を漏らして布団で乱れる。喜助は散花の体に指を這わせながら、さらに迫る。

「教えてくれてもいいやろ？」
「嫌や」
「いけずやな」

「‥‥んっ、はぁ、もう‥‥忘れた。親が付けた名前は、あっ‥‥もう忘れたから聞かんといて、喜助さん」

「‥‥そうか」

喜助は胸を責めるのをやめると、散花の唇を奪った。舌を絡めて深く繋がる。その時、部屋の外に人の気配がした。二人はゆっくりと身をはなす。

『お迎えでございます』

二人の逢瀬の終わりを知らせる声が掛けられる。


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