英雄の恋人(♂)を庇って死ぬモブキャラですが死にたくないので庇いませんでした

46

◆◆◆◆◆


うーむ。ダニエルには、俺のムキムキ筋肉だけを愛している疑惑があるな。ここは、俺がダニエルの抱き枕でないことを、はっきり示す必要がある！俺はエロを求めている！

「あー、俺の抱きたいは・・セックスも含まれているのだが。わかっているか、ダニエル？」

「うーん、それはちょっと。魔王討伐中には、体を男性に寄せるために、色々ドーピングして妊娠はしにくかったけど。まあ、それでも妊娠しないように、浄化魔法で精子を攻撃していたけどね」

ん？

「ひょっとして、セックス後にペニスを魔法攻撃していたのは・・妊娠を避ける為だったのか？俺のペニスが大嫌いで、めっちゃ攻撃を仕掛けてた訳ではないのか？」

急にダニエルが顔を赤らめて、俺の足を蹴り飛ばした。

「恥ずかしい事を言うな。嫌いな奴とセックスなんかしないよ。ペニスだって好きっ、うぐっ、なに言わせるの！馬鹿なのか！恥ずかしい質問はやめろ！」

俺はダニエルを、ぎゅうぎゅう抱きしめていた。おれのムキムキに埋もれろ、ダニエル！

「やらーー、ムキムキに窒息させられる！幸せ過ぎて、まじで窒息しそう～、うぐっ、苦し」

ダニエルが、相変わらず馬鹿だ。やはりこんな奴が、魔物つきな訳がない。

うーん、それにしても・・どうするかな。家訓を破ると、父上が怖いんだよなぁ。しかも、俺が初めて抱いた孕み子が、ダニエルだって・・父上にはばれてんだよなぁ。

だが、ダニエルが生涯の伴侶とか・・想像できん！馬鹿だしなぁ。俺のムキムキな筋肉にしか、惚れてない様子だしなぁ。

第一、俺の孕み子の好みは美人系なんだよな。ダニエルは、ギリギリ・・可愛い系に入れてやってもいいが、性格に問題があるからなぁ。

しかし、ダニエルが婚活を続けるつもりなら、早めに手を打たないとヤバイな。それに、また騙されそうだし、ダニエルへの監視は必要だ。

その為には、ダニエルの傍にいる理由が必要だ。うん、必要だ。

「はじめからやり直したい、ダニエル」
「えっ？」

「今まで、色々・・悪かった。ダニエルとの関係を初めからやり直したい。お前が、許してくれるならの話だが」

ダニエルがにっこり笑い、俺の胸に顔を埋めた。この先、どうなるかは分からない。だが、とりあえず・・ダニエルが、俺の胸の中に帰って来た。

その事が、素直に嬉しい。

「で、ダニエル。やっぱ・・孕み子は前戯が必要なのか？前戯ってどうやるんだ？俺のペニスをしゃぶるダニエルの尻穴を・・俺が、舐めて解して、グリグリしたらいいのか？」

ダニエルに急に、足をゲジゲジ蹴られた。

「いてぇ！」

ダニエルが俺の胸から逃げ出した。そして、門番所入り口に立つエアハルトに、ダニエルが抱きついた。何故だ！？



◆◆◆◆◆