お気楽、極楽⁉︎ ポンコツ女神に巻き込まれた俺は、お詫びスキルで異世界を食べ歩く！

幸運スキル弱体化

　再会を喜び、ニャン太郎を抱きしめた。ニャン太郎も寂しかったのか、ご飯がやばかったのかはわからないが、下僕の俺が抱っこしても暴れなかった。

　その俺のスマホがピコンと文字を打った。

［鈴村様にお知らせがございます。ニャン太郎様を異世界に送りした。それでスキル調整をさせていただきます］

　スキル調整？　それはなんだ、とスマホ画面を見ていた。そしてスマホに打ち出された文字は。幸運スキル、5時間から2時間に訂正させていただきます。

　幸運スキルの使用時間だった。
　まぁ、ここにニャン太郎がいるし「させていただきます」と、書いてあるんだ。もう実装してるんだよな。

　シークレット修正じゃ、なかったことだけはよかった。

（ニャン太郎と異世界旅行が出来るんだ、スキルが減少してもいい）

　俺は「わかりました」とだけ、打っておいた。



　それより、腹が減ったと騒ぐニャン太郎のご飯だ。女神からカリカリ、パウチが送られてこない。俺もなにも持っていない。

「下に降りて。おっさんに味付けなしで、ブーブの肉を茹でてもらうか？」

　あ、ダメだ。宿屋のおばさんに。ペット同伴だと言っていない。料金割り増しになったら、銀貨3枚くらいしかない俺は……料金が払えない。

　おっさんを助けたとはいえ、あっちは商いをしているんだ、何を頼むにしてもお金が必要だ。

　まいったなぁ。

「下僕。ボク、お腹が空きました」

　いまだにポン、ポンと俺の足に前足を置くニャン太郎。それでもご飯をやらずにいると、奴は甘噛みではなく、本気で噛んでくる！　

「ニャン太郎に、俺のご飯はやれないよなぁ」

「あ、それなら大丈夫です。ボク、魔改造されたので、人のご飯が食べられると言っていました」

　魔改造された⁉︎
　見た目はモフモフ、まんまんる、プリティーなのに！