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第二章 ストレーガ国までの帰路
シエルさんとデート①
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これはアンサンテ国にいた頃――旅立つ前の話。
私とシエルさんは婚約破棄の時に着ていた、ドレス、宝飾品などを売りにアンサンテの王都に来ていた。
カロール殿下の件は片付いているので、二人とも変装していない。
「シエルさん、結構、言い値で買い取ってくれましたね」
「そうだな、これでルーの服と食糧が買えるな」
「ええ、お肉をたくさん買いましょう!!」
「肉かよ。クク、ルーらしいな」
シエルさんに笑われながら質屋の帰り、私達は早速お肉屋に立ち寄り、豚肉の塊十キロ、鶏肉も十キロ買った。
次にジャガイモなどの野菜、福ちゃん達のお菓子。大量に買っても私のマジックバッグと、シエルさんのアイテムボックスがあるから大丈夫。
「肉と野菜はもういいだろう? 次、ルーの必要なもの買うぞ」
「ええ、ケーキ、クッキーとか小麦粉、調味料、調理器具なども欲しいです」
「それは後だ!」
話を聞いてくれず、シエルさんに手を引かれて向かったのは……ワンピースなどを売る服屋だった。
「何着か買うぞ」
「はい」
ここで赤いリボンが可愛い真っ白なワンピース、落ち着いた色のワンピース数着、パジャマ、下着など選んだ。お会計でドレスを売ったお金ではなく、シエルさんは自分の財布を取り出す。
「シエルさん?」
「ルー、ここは黙って俺に買わせろ」
「……はい、ありがとうございます」
シエルさんからのプレゼントだ……嬉しい。
私もガリタ食堂のお給料があるから、シエルさんに贈り物がしたい。
「次はルーが言っていたケーキ屋に行くか? それとも食事か休憩する?」
服屋を出て、自然と手を繋いだ私とシエルさんはケーキ屋に向かう途中、魔法アイテムを売っている一軒の店を見つけた。
「シエルさん、ここ寄ろう」
「おお、魔法アイテムか面白そうだな」
カランコロンとドアベルが鳴り、独特な香りが私たちを迎えた。シエルさんは魔法の杖が気になったのか、手に取り眺めている。私は『守りの石』と書かれた、色んな色が付いた石が気になった。
(好きな石を選んで、ブレスレットに出来るんだ)
じっくり杖を見ているシエルさんを確認して、シエルさんの瞳の色と髪の色……私の色の二つのブレスレットを店の人に作ってもらう。
自分のはシエルさんの色で、彼には私の色を選んだけど……つけてもらえるかな?
私の色のブレスレットをつける、彼を想像して頬が熱くなる。
「シエルさん、私先に出ていますね」
「え、ルー?」
外に出て熱った(ほてった)頬を冷ます。
シエルさんも何か買うのか、店のレジに向かっていった。
店の扉が開き、カランコロンとシエルさんが出てくる。
「先に行くなよ」
「ごめんなさい」
「で、ルーは何を買ったんだ?」
シエルさんは私が買った、紙袋を気にした。
「えーっと」
今ブレスレットを渡す? ……少し悩んで、渡すことにした。私はシエルさん用のブレスレットが入った、包み紙を取り出して。
「これ、シエルさんにプレゼントです」
「ルーから俺にプレゼント? 開けていい?」
はいと頷き、ブレスレットが入った包み紙を渡した。シエルさんの長い指が紙袋を開け、中身を見たとたん、彼の瞳が大きくなる。
そして手に取って。
「マジか……ルーの色のブレスレットだ、嬉しい」
と、笑った。
「そのブレスレットはもう一つあって……これ、私が身につけるブレスレットです」
そう言って、お揃いのブレスレットを彼に見せた。
「お、俺の色だ」
と、ブレスレットを見たとたん、シエルさんの頬は真っ赤に染まった。
私とシエルさんは婚約破棄の時に着ていた、ドレス、宝飾品などを売りにアンサンテの王都に来ていた。
カロール殿下の件は片付いているので、二人とも変装していない。
「シエルさん、結構、言い値で買い取ってくれましたね」
「そうだな、これでルーの服と食糧が買えるな」
「ええ、お肉をたくさん買いましょう!!」
「肉かよ。クク、ルーらしいな」
シエルさんに笑われながら質屋の帰り、私達は早速お肉屋に立ち寄り、豚肉の塊十キロ、鶏肉も十キロ買った。
次にジャガイモなどの野菜、福ちゃん達のお菓子。大量に買っても私のマジックバッグと、シエルさんのアイテムボックスがあるから大丈夫。
「肉と野菜はもういいだろう? 次、ルーの必要なもの買うぞ」
「ええ、ケーキ、クッキーとか小麦粉、調味料、調理器具なども欲しいです」
「それは後だ!」
話を聞いてくれず、シエルさんに手を引かれて向かったのは……ワンピースなどを売る服屋だった。
「何着か買うぞ」
「はい」
ここで赤いリボンが可愛い真っ白なワンピース、落ち着いた色のワンピース数着、パジャマ、下着など選んだ。お会計でドレスを売ったお金ではなく、シエルさんは自分の財布を取り出す。
「シエルさん?」
「ルー、ここは黙って俺に買わせろ」
「……はい、ありがとうございます」
シエルさんからのプレゼントだ……嬉しい。
私もガリタ食堂のお給料があるから、シエルさんに贈り物がしたい。
「次はルーが言っていたケーキ屋に行くか? それとも食事か休憩する?」
服屋を出て、自然と手を繋いだ私とシエルさんはケーキ屋に向かう途中、魔法アイテムを売っている一軒の店を見つけた。
「シエルさん、ここ寄ろう」
「おお、魔法アイテムか面白そうだな」
カランコロンとドアベルが鳴り、独特な香りが私たちを迎えた。シエルさんは魔法の杖が気になったのか、手に取り眺めている。私は『守りの石』と書かれた、色んな色が付いた石が気になった。
(好きな石を選んで、ブレスレットに出来るんだ)
じっくり杖を見ているシエルさんを確認して、シエルさんの瞳の色と髪の色……私の色の二つのブレスレットを店の人に作ってもらう。
自分のはシエルさんの色で、彼には私の色を選んだけど……つけてもらえるかな?
私の色のブレスレットをつける、彼を想像して頬が熱くなる。
「シエルさん、私先に出ていますね」
「え、ルー?」
外に出て熱った(ほてった)頬を冷ます。
シエルさんも何か買うのか、店のレジに向かっていった。
店の扉が開き、カランコロンとシエルさんが出てくる。
「先に行くなよ」
「ごめんなさい」
「で、ルーは何を買ったんだ?」
シエルさんは私が買った、紙袋を気にした。
「えーっと」
今ブレスレットを渡す? ……少し悩んで、渡すことにした。私はシエルさん用のブレスレットが入った、包み紙を取り出して。
「これ、シエルさんにプレゼントです」
「ルーから俺にプレゼント? 開けていい?」
はいと頷き、ブレスレットが入った包み紙を渡した。シエルさんの長い指が紙袋を開け、中身を見たとたん、彼の瞳が大きくなる。
そして手に取って。
「マジか……ルーの色のブレスレットだ、嬉しい」
と、笑った。
「そのブレスレットはもう一つあって……これ、私が身につけるブレスレットです」
そう言って、お揃いのブレスレットを彼に見せた。
「お、俺の色だ」
と、ブレスレットを見たとたん、シエルさんの頬は真っ赤に染まった。
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