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第二章 ストレーガ国までの帰路

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 朝食の片付けがおわり、夜になるまでコテージで休む事になった。私はシエルさんの先にお風呂を借りて、まったり温ったまって部屋に戻る。部屋のベッドで寛いでいたシエルさんに呼ばれて、縁に座った。

「魔法で髪を乾かそう」
「いいの?」

「ああ、ルーの美味い飯食ったからな」

 シエルさんの優しい風魔法の風が髪に触れた。
 その風は心地よく、気持ちよくて眠気がやってくる。髪を乾かしてもらっているうちに、ウトウト寝てしまった私を見て笑い、シエルさんは魔法で隣のベッドへ運んでくれた。

「シエルしゃん、魔法って凄いね……スースー」

「寝言か? クク、おやすみ、ルー」
「おやしゅみ、シエルしゃん」

 寝ぼけてしっかり喋れないルーを微笑んで眺め、シエルは風呂に向かった。

 

 お昼過ぎみんなは目を覚まして「お腹すいた」と、コテージの外に出てきた。出発前の夕飯はシエルさんと話して、肉玉のお好み焼きにすることにした。

 焚き火に火をつけてもらい、シエルさんにお好み焼きを焼く為の鉄板を出しもらった。私はキャベツをみじん切りにして、小麦粉と卵、水でお好み焼きの生地を作り、ダシを加えボールのなかで混ぜ合わせた。次に肉玉の塊のお肉を薄く切った。

 ――準備は完了!

「さあ、焼くわよ」

「「おう!!」」

 鉄板があったまったら油を引き、キャベツ入りの生地を丸く広げ上に薄切りのお肉を乗せた。シエルさん、ラエルさん、子犬ちゃんは初めて見る料理に興味津々。

 鉄板を囲み、お好み焼きが焼き上がるのを待っている。
 私は焼き上がる前に、ソースにするお醤油とマヨネーズ、お皿を用意した。

 片面が焼けたか確認して、フライ返しでひっくり返す。こんがり焼けたお好み焼きがひっくり返る。

(美味しそう……お好み焼き、久しぶりだわ)

「いい色に焼けたな」
「兄貴、ベルーガ、面白い料理だね」
「早く食べたい!」

 もう一度ひっくり返して、最後に卵を割り焼けたお好み焼きを乗せて、醤油とマヨネーズをかけて出来上がり。

(かつお節がないけど、これだけでも美味しそう)

 焼き上がったお好み焼きをお皿に乗せて、みんなに配った。みんなは熱々のお好み焼きを食べて、箸が止まらなくなる。

「ルーもう一枚食べたい」
「僕もお願いします」
「ボクも」

「たくさん生地を作ったから、ジャンジャン焼くよ!」

 お好み焼きを焼き、福ちゃん達にチョコ、クッキーを渡す。みんなは夕食も満足してくれたみたいだ。

「片付けが終わったら、ここを出発しよう」

 

 +



 日が暮れて出発の時が来る。
 福ちゃんはみんなを乗せて空高く飛び上がり、転移魔法が出来る場所まで移動する。

「時間にして、二時間もあれば着く」

 転移魔法の魔法陣が使用できれば、夜のうちにストレーガ国へ移動して、朝まで待機するとシエルさんは言った。
 
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