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第二章 ストレーガ国までの帰路

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 目が覚めると夜明けが近いのか、空が明るくなっていていた。肩を貸してくれたシエルさんも寝ているのか、瞳を瞑っている。ドラゴンのクレはあのまま、私の膝の上で寝ていた。

「ふわぁっ。ルー、起きた? 今度は森の中に降りて朝食にしよう。ウルラ、リリアス森に降りてくれ」

「わかった」

 福ちゃんの高度が下がり森の中。
 開けた場所におりたった。

「ウルラ、ご苦労さま。休んでいいぞ」
「お疲れさま、今休むところを出すね」

 シエルさんとラエルさんは島と同じ、コテージをお互いのアイテムボックスから取り出し置いた。福ちゃんは小さくなり、ラエルさんのコテージに入っていく。

「ご苦労さま、福ちゃん。ゆっくり休んでね」
「お嬢、おやすみ」

 大欠伸をしてコテージの中に消えた、その後をガッド君、クレまでも続いていく。彼らはまだ寝るようだと、見ているとシエルさんが二人に。

「ガット、クレ、ウルラをよろしく」
 
「わかったっス」
「任せておけ」

 私には分からないことを言って、コテージには入っていった。その後を見ていると、シエルさんが隣に立ち説明してくれた。

「ガットとクレが、力を消耗したウルラと寝るだけで、力の回復が早くなるんだ」

「え、そうなんですね」

「ああ、そこにルーが加われば、もっと早くなるだろうな……癒しの力か?」

 ――癒しの力?

「だからと言って、俺のルーを奴らと寝させねぇ……と言いたいが。まあ、目が覚めたら、三匹ともルーにくっ付くだろうがな、ククッ」

 朝食にしようといい、シエルさんがキッチン道具を取り出した。まだ分からない……魔力なしと言われてきた私に魔力がある、それも癒しの力だなんて。

 でも、みんなを癒せるのなら、その力を使うわ。
 知らずに力が入り、拳を握っていたらしく。

 子犬ちゃんが足をポンポン突っつく。

「こ、子犬ちゃん?」

「ルーチェちゃん、無理はしちゃダメだよ。自分のできる範囲がいい……頑張りすぎると疲れちゃうし、シエルが心配する」

 シエルさんが心配する? 視線を子犬ちゃんからあげると、少し離れた位置でシエルさんが私を見ていた。

 ――私の大切な人。

「うん、わかった。自分のできる範囲で頑張るね」
「おお、それがいい。それで、朝食は何作るの?」

 朝食かぁ――お腹も空いたから、がっつり食べたいかも。

「ハンバーガーなんてどう?」
「いいねぇ、食べたい!」

 朝食はガッツリ、ハンバーガーを作ることになった。
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