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 嬉しい、ひとりのヒートは寂しく辛かった。フォルテは執務で忙しくて、今回もひとりで過ごすと思っていた。

 ――終わるまでいてくれる。

「ありがとう、ルテ」
「大切なタヤ、私の腕の中で存分に乱れていいぞ」

 シンギさんにあいさつして、2階のフォルテの部屋に移動した。フォルテに優しくベッドに押し倒され、頬すりすりのあと、熱いキスに混じりあった吐息――今夜は恋人になった、フォルテか側にいるだけで満たされる。

 オレは大きなフォルテの腕の中に甘えた。

 


 国王陛下と王妃に許された、婚約破棄の話も進んでいる。フォルテと恋人にはなったが……まだ、オレを抱くことはできないとフォルテは告げた。"側にいるだけでいい""気にするな"と、微笑んだオレの唇をうばった。

「ん、ンン……あっ、あぁあん……イイ、そこ触って……気持ちいい」

「ハァ、タヤ可愛い……」
 
 ガジッ。

「ひゃあん!!」

 はじめてフォルテに長い耳を齧られた。その途端、身体中がゾワゾワして、オレは腰が浮くような感覚に襲われる。次にフォルテの長い指は、丸い尻尾の付け根をサワサワ撫で回した。

「ん、んん? あ、ああ……なな、なに? イクっ? ルテ、耳と尻尾だけでイキそう……ひやぁん」

 いつもよりも強い刺激。オレの口から艶かしい声が漏れ、あまりの気持ちよさに瞳に涙がたまる。そんなオレをみて興奮したフォルテの姿に。オレはさらに欲情して――もっと食べてほくなる。

「ルテ、もっとさわって、カジって……」

 すがるように尻尾と耳を差しだしたオレに、喉奥でククッとフォルテは笑い。耳元で「タヤ、腰を抜かすのよ」と耳を噛まれ、サワサワ尻尾を撫でられ。快感にあがる喘ぎ声と、熱杭からはトロトロ先走りが溢れた。

「ふわぁ、気持ちいい……耳と尻尾がこんなにも気持ちいいなんて……知らなかった」
 
 ヒートの熱にもうなされ。フォルテの胸に擦りよると、たくましい腕に抱きしめられる。

「そうか、タヤは耳と尻尾を触ると気持ちいいと知らなかったのか――フフ、タヤのはじめてをもらえて嬉しい」

「ちょっ、ルテ? は、恥ずかしいこと言うなって……」
「そう? ……タヤ、恥ずかしいの?」

「あん……やっ、ルテ……耳と元で話さないでぇ……ん、ンンっ、あぁあ――!!」

 ルテの手の中に放たれたタヤの精……それは甘く、甘く、ルテを誘い、――フォルテの剛棒がさらに太く熱をおびさせた。

(熱くて太い……)

 フォルテの噛みつかれるようなキス、獰猛な瞳……好きな人に愛されることを知り、オレの心は満たされた。
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