30 / 59
29
しおりを挟む
嬉しい、ひとりのヒートは寂しく辛かった。フォルテは執務で忙しくて、今回もひとりで過ごすと思っていた。
――終わるまでいてくれる。
「ありがとう、ルテ」
「大切なタヤ、私の腕の中で存分に乱れていいぞ」
シンギさんにあいさつして、2階のフォルテの部屋に移動した。フォルテに優しくベッドに押し倒され、頬すりすりのあと、熱いキスに混じりあった吐息――今夜は恋人になった、フォルテか側にいるだけで満たされる。
オレは大きなフォルテの腕の中に甘えた。
国王陛下と王妃に許された、婚約破棄の話も進んでいる。フォルテと恋人にはなったが……まだ、オレを抱くことはできないとフォルテは告げた。"側にいるだけでいい""気にするな"と、微笑んだオレの唇をうばった。
「ん、ンン……あっ、あぁあん……イイ、そこ触って……気持ちいい」
「ハァ、タヤ可愛い……」
ガジッ。
「ひゃあん!!」
はじめてフォルテに長い耳を齧られた。その途端、身体中がゾワゾワして、オレは腰が浮くような感覚に襲われる。次にフォルテの長い指は、丸い尻尾の付け根をサワサワ撫で回した。
「ん、んん? あ、ああ……なな、なに? イクっ? ルテ、耳と尻尾だけでイキそう……ひやぁん」
いつもよりも強い刺激。オレの口から艶かしい声が漏れ、あまりの気持ちよさに瞳に涙がたまる。そんなオレをみて興奮したフォルテの姿に。オレはさらに欲情して――もっと食べてほくなる。
「ルテ、もっとさわって、カジって……」
すがるように尻尾と耳を差しだしたオレに、喉奥でククッとフォルテは笑い。耳元で「タヤ、腰を抜かすのよ」と耳を噛まれ、サワサワ尻尾を撫でられ。快感にあがる喘ぎ声と、熱杭からはトロトロ先走りが溢れた。
「ふわぁ、気持ちいい……耳と尻尾がこんなにも気持ちいいなんて……知らなかった」
ヒートの熱にもうなされ。フォルテの胸に擦りよると、たくましい腕に抱きしめられる。
「そうか、タヤは耳と尻尾を触ると気持ちいいと知らなかったのか――フフ、タヤのはじめてをもらえて嬉しい」
「ちょっ、ルテ? は、恥ずかしいこと言うなって……」
「そう? ……タヤ、恥ずかしいの?」
「あん……やっ、ルテ……耳と元で話さないでぇ……ん、ンンっ、あぁあ――!!」
ルテの手の中に放たれたタヤの精……それは甘く、甘く、ルテを誘い、――フォルテの剛棒がさらに太く熱をおびさせた。
(熱くて太い……)
フォルテの噛みつかれるようなキス、獰猛な瞳……好きな人に愛されることを知り、オレの心は満たされた。
――終わるまでいてくれる。
「ありがとう、ルテ」
「大切なタヤ、私の腕の中で存分に乱れていいぞ」
シンギさんにあいさつして、2階のフォルテの部屋に移動した。フォルテに優しくベッドに押し倒され、頬すりすりのあと、熱いキスに混じりあった吐息――今夜は恋人になった、フォルテか側にいるだけで満たされる。
オレは大きなフォルテの腕の中に甘えた。
国王陛下と王妃に許された、婚約破棄の話も進んでいる。フォルテと恋人にはなったが……まだ、オレを抱くことはできないとフォルテは告げた。"側にいるだけでいい""気にするな"と、微笑んだオレの唇をうばった。
「ん、ンン……あっ、あぁあん……イイ、そこ触って……気持ちいい」
「ハァ、タヤ可愛い……」
ガジッ。
「ひゃあん!!」
はじめてフォルテに長い耳を齧られた。その途端、身体中がゾワゾワして、オレは腰が浮くような感覚に襲われる。次にフォルテの長い指は、丸い尻尾の付け根をサワサワ撫で回した。
「ん、んん? あ、ああ……なな、なに? イクっ? ルテ、耳と尻尾だけでイキそう……ひやぁん」
いつもよりも強い刺激。オレの口から艶かしい声が漏れ、あまりの気持ちよさに瞳に涙がたまる。そんなオレをみて興奮したフォルテの姿に。オレはさらに欲情して――もっと食べてほくなる。
「ルテ、もっとさわって、カジって……」
すがるように尻尾と耳を差しだしたオレに、喉奥でククッとフォルテは笑い。耳元で「タヤ、腰を抜かすのよ」と耳を噛まれ、サワサワ尻尾を撫でられ。快感にあがる喘ぎ声と、熱杭からはトロトロ先走りが溢れた。
「ふわぁ、気持ちいい……耳と尻尾がこんなにも気持ちいいなんて……知らなかった」
ヒートの熱にもうなされ。フォルテの胸に擦りよると、たくましい腕に抱きしめられる。
「そうか、タヤは耳と尻尾を触ると気持ちいいと知らなかったのか――フフ、タヤのはじめてをもらえて嬉しい」
「ちょっ、ルテ? は、恥ずかしいこと言うなって……」
「そう? ……タヤ、恥ずかしいの?」
「あん……やっ、ルテ……耳と元で話さないでぇ……ん、ンンっ、あぁあ――!!」
ルテの手の中に放たれたタヤの精……それは甘く、甘く、ルテを誘い、――フォルテの剛棒がさらに太く熱をおびさせた。
(熱くて太い……)
フォルテの噛みつかれるようなキス、獰猛な瞳……好きな人に愛されることを知り、オレの心は満たされた。
1
お気に入りに追加
438
あなたにおすすめの小説
森永くんはダース伯爵家の令息として甘々に転生する
梅春
BL
高校生の森永拓斗、江崎大翔、明治柊人は仲良し三人組。
拓斗はふたりを親友だと思っているが、完璧な大翔と柊人に憧れを抱いていた。
ある朝、目覚めると拓斗は異世界に転生していた。
そして、付き人として柊人が、フィアンセとして大翔が現れる。
戸惑いながら、甘々な生活をはじめる拓斗だが、そんな世界でも悩みは出てきて・・・
【完結】俺の身体の半分は糖分で出来ている!? スイーツ男子の異世界紀行
うずみどり
BL
異世界に転移しちゃってこっちの世界は甘いものなんて全然ないしもう絶望的だ……と嘆いていた甘党男子大学生の柚木一哉(ゆのきいちや)は、自分の身体から甘い匂いがすることに気付いた。
(あれ? これは俺が大好きなみよしの豆大福の匂いでは!?)
なんと一哉は気分次第で食べたことのあるスイーツの味がする身体になっていた。
甘いものなんてろくにない世界で狙われる一哉と、甘いものが嫌いなのに一哉の護衛をする黒豹獣人のロク。
二人は一哉が狙われる理由を無くす為に甘味を探す旅に出るが……。
《人物紹介》
柚木一哉(愛称チヤ、大学生19才)甘党だけど肉も好き。一人暮らしをしていたので簡単な料理は出来る。自分で作れるお菓子はクレープだけ。
女性に「ツルツルなのはちょっと引くわね。男はやっぱりモサモサしてないと」と言われてこちらの女性が苦手になった。
ベルモント・ロクサーン侯爵(通称ロク)黒豹の獣人。甘いものが嫌い。なので一哉の護衛に抜擢される。真っ黒い毛並みに見事なプルシアン・ブルーの瞳。
顔は黒豹そのものだが身体は二足歩行で、全身が天鵞絨のような毛に覆われている。爪と牙が鋭い。
※)こちらはムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
※)Rが含まれる話はタイトルに記載されています。
コレは流行りの転生ですか?〜どうやら輪廻転生の方でした〜
誉雨
BL
知っている様で知らない世界。
異世界転生かと思ったが、前世どころか今世の記憶も無い。
気付けば幼児になって森に1人。
そんな主人公が周りにめちゃくちゃ可愛がられながら、ほのぼのまったり遊びます!
CPは固定ですが、まだまだ先です。
初作品で見切り発車しました。
更新はのろのろです。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
小学生のゲーム攻略相談にのっていたつもりだったのに、小学生じゃなく異世界の王子さま(イケメン)でした(涙)
九重
BL
大学院修了の年になったが就職できない今どきの学生 坂上 由(ゆう) 男 24歳。
半引きこもり状態となりネットに逃げた彼が見つけたのは【よろず相談サイト】という相談サイトだった。
そこで出会ったアディという小学生? の相談に乗っている間に、由はとんでもない状態に引きずり込まれていく。
これは、知らない間に異世界の国家育成にかかわり、あげく異世界に召喚され、そこで様々な国家の問題に突っ込みたくない足を突っ込み、思いもよらぬ『好意』を得てしまった男の奮闘記である。
注:主人公は女の子が大好きです。それが苦手な方はバックしてください。
*ずいぶん前に、他サイトで公開していた作品の再掲載です。(当時のタイトル「よろず相談サイト」)
黒豹拾いました
おーか
BL
森で暮らし始めたオレは、ボロボロになった子猫を拾った。逞しく育ったその子は、どうやら黒豹の獣人だったようだ。
大人になって独り立ちしていくんだなぁ、と父親のような気持ちで送り出そうとしたのだが…
「大好きだよ。だから、俺の側にずっと居てくれるよね?」
そう迫ってくる。おかしいな…?
育て方間違ったか…。でも、美形に育ったし、可愛い息子だ。拒否も出来ないままに流される。
俺は好きな乙女ゲームの世界に転生してしまったらしい
綾里 ハスミ
BL
騎士のジオ = マイズナー(主人公)は、前世の記憶を思い出す。自分は、どうやら大好きな乙女ゲーム『白百合の騎士』の世界に転生してしまったらしい。そして思い出したと同時に、衝動的に最推しのルーク団長に告白してしまい……!?
ルーク団長の事が大好きな主人公と、戦争から帰って来て心に傷を抱えた年上の男の恋愛です。
鬼に成る者
なぁ恋
BL
赤鬼と青鬼、
二人は生まれ落ちたその時からずっと共に居た。
青鬼は無念のうちに死ぬ。
赤鬼に残酷な願いを遺し、来世で再び出逢う約束をして、
数千年、赤鬼は青鬼を待ち続け、再会を果たす。
そこから始まる二人を取り巻く優しくも残酷な鬼退治の物語――――
基本がBLです。
はじめは精神的なあれやこれです。
鬼退治故の残酷な描写があります。
Eエブリスタにて、2008/11/10から始まり2015/3/11完結した作品です。
加筆したり、直したりしながらの投稿になります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる