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空森島にやってきたモフモフ黒い鳥。

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 黒モコはあれから俺の作る食事を気に入り、空森島に住みついて二ヶ月。サン先生に報告すると会ってみたいと言ったので、みんなに紹介することになった。

「エン、元気か?」
「ああ、元気だ。遠征でローリスのポーションには助けられたよ」

 疲れたように笑うエン、たくさんポーションを渡しといてよかった。

「遠征も大変だな……だが、勇者が成人するまでだ、がんばろう。美味いもんを、たくさん食べて帰ってくれ!」

「ローリス、ありがとう」

 オッサンとサン先生、久しぶりにきた魔女先生はきて早々、酒盛りをはじめていた。
 今晩の夕飯は石でかまどを作り、ドワーフ手作りデカい鉄板をおいて、オッサンが持ってきた肉とお好み焼きだ。

 先に肉を焼き、お好み焼きの準備をはじめた。
 みんなに紹介する、黒はヌヌにまかしている。

「きゃっ、ローリス君、黒ちゃんが!」 
「ヌヌ、黒がどうした?」

「いい匂いじゃ、余が全部食べるのじゃ!」

「待って、服を着なくちゃ!」

 ヌヌの家から裸の幼女が飛びでて「肉と叫びこっちに走ってくる」その姿に、ここにいる男どもは目をまん丸にした。
 

「だれだぁ、お前は?」

 と、叫んだ俺。

「「ヌヌとローリスの隠し子か?」」

 オッサンとサン先生は驚き。

「隠し子ですって! 私というものがありながら……ヌヌちゃんといいことして子供を作るなんて! 私にもあなたの子種をよこしなさい!」

 ひっついてこようとした。

「ま、まって魔女先生違うって、俺とヌヌはそんな仲じゃない!」
 
「何が違うの? あの子はなに?」

 魔女先生はすでに酒に酔ってるのか、頬を赤くして、いつも以上に絡んでくる。

「エン、止めてくれぇ!」

 ――エン? なに腕を組んで真剣な顔で考えてる?

「その子の頭のツノと背中に羽……俺と同じ?」

 ちょっ、エン……こっちをみても何も起こらん、俺たちは男だ。

「バカめ。余が竜人と同じなわけなかろう! 聞いて驚け! 余は、余は…………ぐるるるるっ、いうのはご飯の後にするのじゃ」


 ――おまっ、黒。


「……ハァ、わかったから。服は着ような。幼女でも女の子なんだから、ヌヌなにか服ない?」

「待っていて、なにか探してくる」


 

 ――数分後、ヌヌのシャツを着た黒。

「なんじゃ、これは美味いのじゃ! フワフワしてタレとマヨネーズがあう! こっちの肉も美味い」

 黒は小さいながらよく食べる、量はオッサン、ヌヌ、エンくらい。
 準備したお好み焼きがなくなりそうだ。でもよかった、オッサンが肉の塊を待ってきてくれたし、うどん十玉はある。

 かけうどん、サラダうどん、つけうどん、焼きうどん。
 魔女先生とヌヌにはハチミツとバターたっぷりホットケーキを焼く。

 ――塩と牛乳、砂糖、氷で簡単アイスクリームも作った。

「みんな、腹いっぱい食べてくれ!」
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