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45話
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ギンの弟――ラハはぐっすり眠り、朝食もしっかり食べられたらしく。ギンは久しぶりのことで涙ぐんで喜んでいた。
「それは良かったね。どれ弟さんを診ようか」
「はい、お願いします魔女様……本日はお越しくださり、ありがとうございます。弟の部屋はこちらです」
ギンに招かれてカサンドラ達は家へと入ると、奥の部屋が開き。昨夜より顔色がいい、ギンの弟さんが部屋から出てきて、カサンドラ達に頭を下げた。
お祖母様はラハを診て何かに気付いたのか、顎に手を当てウンウン頷いた。
「ラハ? 起きて、平気なのか?」
「うん兄貴、今日はすごく体が軽いんだ」
心配するギンに笑顔で答えるラハ。本当に体調がいいらしく、ラハはみんなをダイニングへと案内した。
そしてキッチンに立ちお湯を沸かしはじめる、その横にギンも並び、手伝い始めた。
カサンドラは仲の良い兄弟だと眺め。
妹のシャリィと仲が良かったら、お茶をしたり、本を読んだり出来たのかもと考えたが。あのシャリィの性格では無理だと、すぐ考える事をあきらめた。
ギンは紅茶と茶菓子をテーブルに並べ、近くのソファーにラハと座り、お祖母様にラハの病名を聞いた。
お祖母様は。
「これは魔法酔いの一種だね」
「「魔力酔い⁉︎」」
みんなも魔力酔いは知らないみたいで、驚きの声を上げた。お祖母様は「そうだろうね」と頷き、カサンドラ達に詳しく説明してくれる。
「よくお聞き、魔力酔いというのはね。容量を超えた魔力が体内に残ると、起きちまう症状だ。……普通はいらない魔力は外に出ちまって、使用時にまた集められるが……それがうまくいかず、体内に魔力が残っちまう人もいる」
「それがボクなんですね、魔女様」
「あぁ、その溜まった魔力を吸い出せる人もいる。カサンドラ、お前だよ」
みんなの視線がカサンドラに集まる。
しかし、カサンドラは自分がそんな、たいそれた事をした覚えがない。でも、役に立てたことは嬉しく思った。
「その魔女様の話だと、弟の側にカサンドラ様がいないと……また寝込んでしまうのですか?」
ギンの質問に、お祖母様は首を振る。
「いいや。原因が分かったから、魔力を吸う魔道具をひとつ貸すよ。それを身に付けていれば普通に生活ができる」
「本当ですか? ありがとうございます。もう一つ、弟が古竜語でしたか? それをたまに話すのですが……その原因の追求もお願いしたいのですが……」
ギンのお願いにお祖母様は「ハハッ」と、苦笑いをした。そのお祖母様の姿はカサンドラにとって珍しく、もしかしてお祖母様が関わっているのかしら? と考えた。
「あ、あれは気にしなくていい……たまたま、弟君と魔力の波長が合い……言葉を話しただけで、内容は本当に気にしなくていい!」
「でもお祖母様、助けてと言ったのですが? これを見てください!」
テーブル置いてあった紙を、お祖母様に見せたのだけど、その紙を見てもお祖母様の表情は渋い。
「みんなに言っておく――その助けては違う、助けてだから……アイツ、断ったのに……まだ諦めていないのか」
カサンドラ達にはわからないが、お祖母様は大きなため息をついた。
「それは良かったね。どれ弟さんを診ようか」
「はい、お願いします魔女様……本日はお越しくださり、ありがとうございます。弟の部屋はこちらです」
ギンに招かれてカサンドラ達は家へと入ると、奥の部屋が開き。昨夜より顔色がいい、ギンの弟さんが部屋から出てきて、カサンドラ達に頭を下げた。
お祖母様はラハを診て何かに気付いたのか、顎に手を当てウンウン頷いた。
「ラハ? 起きて、平気なのか?」
「うん兄貴、今日はすごく体が軽いんだ」
心配するギンに笑顔で答えるラハ。本当に体調がいいらしく、ラハはみんなをダイニングへと案内した。
そしてキッチンに立ちお湯を沸かしはじめる、その横にギンも並び、手伝い始めた。
カサンドラは仲の良い兄弟だと眺め。
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ギンは紅茶と茶菓子をテーブルに並べ、近くのソファーにラハと座り、お祖母様にラハの病名を聞いた。
お祖母様は。
「これは魔法酔いの一種だね」
「「魔力酔い⁉︎」」
みんなも魔力酔いは知らないみたいで、驚きの声を上げた。お祖母様は「そうだろうね」と頷き、カサンドラ達に詳しく説明してくれる。
「よくお聞き、魔力酔いというのはね。容量を超えた魔力が体内に残ると、起きちまう症状だ。……普通はいらない魔力は外に出ちまって、使用時にまた集められるが……それがうまくいかず、体内に魔力が残っちまう人もいる」
「それがボクなんですね、魔女様」
「あぁ、その溜まった魔力を吸い出せる人もいる。カサンドラ、お前だよ」
みんなの視線がカサンドラに集まる。
しかし、カサンドラは自分がそんな、たいそれた事をした覚えがない。でも、役に立てたことは嬉しく思った。
「その魔女様の話だと、弟の側にカサンドラ様がいないと……また寝込んでしまうのですか?」
ギンの質問に、お祖母様は首を振る。
「いいや。原因が分かったから、魔力を吸う魔道具をひとつ貸すよ。それを身に付けていれば普通に生活ができる」
「本当ですか? ありがとうございます。もう一つ、弟が古竜語でしたか? それをたまに話すのですが……その原因の追求もお願いしたいのですが……」
ギンのお願いにお祖母様は「ハハッ」と、苦笑いをした。そのお祖母様の姿はカサンドラにとって珍しく、もしかしてお祖母様が関わっているのかしら? と考えた。
「あ、あれは気にしなくていい……たまたま、弟君と魔力の波長が合い……言葉を話しただけで、内容は本当に気にしなくていい!」
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「みんなに言っておく――その助けては違う、助けてだから……アイツ、断ったのに……まだ諦めていないのか」
カサンドラ達にはわからないが、お祖母様は大きなため息をついた。
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