探偵ウォーレン・グローヴァーの事件簿

王立学園の卒業式で、卒業生代表の挨拶のため壇上に登った第二王子が声を張り上げる。

「ヒラリー・アンカーソン! お前はこのアイリーン・ダニング子爵令嬢に対して暴言や暴行、脅迫などを行っていたそうだな!! 私物を壊す、隠す、階段から突き落とす、頭からお茶をかける! よくもそれだけ残忍な真似ができたものだ!! お前のような者は婚約者にふさわしくない! よってこの場をもって婚約破棄を申し渡す!」

名指しされたヒラリーが席から立ち上がろうとした時、後ろからコツコツコツ…と足音が響き、1人の男子生徒が出てきた。

晴れ渡った空のような薄い水色の髪に、深く濃い湖の底のような青色の瞳。
切れ長の鋭い瞳で『氷の貴公子』と評されるウォーレン・グローヴァーだった。

ウォーレンは王都で起こる様々な難事件を解決に導き、貴族・平民問わず人気の学生探偵である。


「この茶番を終わらせに来た」


第二王子に寄り添う子爵令嬢の嘘が暴かれる。

======================

次回作として「ざまぁシーン」だけを切り出した「サクサク読めるざまぁ短編集」を準備しているのですが、その中の一作として書き始めたら何故か長くなってしまったので、単独の作品として投稿する事にしました。

そのような経緯で書かれた作品ですので、探偵と言いながら殺人事件も密室トリックも難解な暗号も出てきません(そんな事を思いつける技量もありません(笑))
「婚約破棄からのざまぁ」というテンプレだけで書き始めたので長さの割に中身はスカスカです(^^;

隙間時間にサクサクと楽しんでいただければ幸いです。
24h.ポイント 7pt
13
小説 37,671 位 / 195,696件 ファンタジー 5,334 位 / 45,206件

あなたにおすすめの小説

読切)その婚約破棄、ちょっと待った!

オリハルコン陸
ファンタジー
他人の婚約破棄に、うっかり口出ししてしまった令嬢。 ※コメディーです。

病原菌鑑定スキルを極めたら神ポーション出来ちゃいました

夢幻の翼
ファンタジー
【錬金調薬師が治癒魔法士に劣るとは言わせない!】 病を治す錬金調薬師の家系に生まれた私(サクラ)はとある事情から家を出て行った父に代わり工房を切り盛りしていた。 季節は巡り、また流行り風邪の季節になるとポーション作成の依頼は急増し、とてもではないが未熟な私では捌ききれない依頼が舞い込む事になる。 必死になって調薬するも終わらない依頼についに体調を崩してしまった。 帰らない父、終わらない依頼。 そして猛威を振るう凶悪な流行り風邪に私はどう立ち向かえば良いのか? そして、私の作った神ポーションで誰を救う事が出来たのか?

婚約破棄されたので、契約不履行により、秘密を明かします

tartan321
恋愛
婚約はある種の口止めだった。 だが、その婚約が破棄されてしまった以上、効力はない。しかも、婚約者は、悪役令嬢のスーザンだったのだ。 「へへへ、全部話しちゃいますか!!!」 悪役令嬢っぷりを発揮します!!!

(完結)婚約破棄を破棄?そうは問屋がおろしません!〜婚約破棄の現場に報道部員が居合わせた!〜

オリハルコン陸
ファンタジー
自分から婚約破棄した癖によりを戻したがる第一王子と、御断りする気満々な元婚約者。最初の婚約破棄の原因になった男爵令嬢に、デバガメ報道部員。 さあ、四つ巴のショーの始まりだ!

勇者の国~行き過ぎた主義の結果~【短編】

キョウキョウ
ファンタジー
ある時代に、勇者至上主義にしている王国があった。 そんな国で冒険者として働いていた男が居た。 彼のもとに、勇者の補佐という仕事を依頼しに4名の騎士が来る。

魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。

カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。 だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、 ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。 国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。 そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。

婚約破棄?お黙りなさいと言ってるの。-悪役令嬢イレーナ・マルティネスのおとぎ話について-

田中冥土
恋愛
イレーナ・マルティネスは代々女性当主の家系に生まれ、婿を迎えることとなっていた。 そのような家柄の関係上、イレーナは女傑・怪女・烈婦などと好き放題言われている。 しかしそんな彼女にも、近頃婚約者が平民出身の女生徒と仲良くしているように見えるという、いじらしくそして重大な悩みを抱えていた。 小説家になろうにも掲載中。

卒業式に断罪イベントは付き物です

七地潮
恋愛
卒業パーティーに付き物の、王子、ピンク、高位貴族令嬢の断罪イベントのお話し。 【婚約破棄ですか?ありがとうございます】の王家の第二王子のお話ですけど、この話だけでも読めます。 小説家になろうさんでもアップしています。