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76.休息の間に話の続きを
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「眠たい……」
昨日の夜は早めに寝た二人。いつもよりたくさん寝て起きても、まだウトウトと眠たそうなアカリ。出掛ける準備をしていても、目を閉じてフラフラと落ちつかないアカリ
「もうちょっと眠る?今日学校お休みだし。本の影響は無理しちゃダメってリリさんが言ってたし……」
アカリが倒れないか心配そうなルカ。そばで支えながら、着替えの手伝いをしている
「でも、スズさんのお家行くって言っちゃったし……」
と着替え終えた時、力が抜けたのか、ふらっと倒れてしまう
「危ないっ!」
ルカが支えても力及ばず、二人勢いよくベットに倒れてしまった。慌ててアカリを起こそうとすると、寝息をたてて寝ているアカリ。怪我をしていないか確認して、アカリをベットに寝かすと、ふぅ。とため息。机に置いてずっと本のままのヒカリを見て、困った顔をする
「ヒカリもずっと本のままだし……アカリちゃんも……」
急に一人きりになって、どうしようかと戸惑うルカ。熟睡しているアカリを見ていると、ルカの携帯が鳴った
「あの……」
キッチンで掃除をしていたノドカに恐る恐る声をかけるルカ。一人部屋から来たルカに不思議そうな顔のノドカ。リビングにいたミツキも二人の様子を見ている
「あれ?ルカちゃん、どうしたの?アカリと出掛けるんじゃ……」
「アカリちゃん、眠たいって言って、熟睡しちゃって……それで、あのさっき……お母さんから連絡があって……それで……」
あたふたと答えるルカに、ノドカがクスッと笑って頷いた
「そっか。アカリは見ておくから、ルナさんに会いに行っておいで」
「……はい。ありがとうございます」
ノドカに勢いよくペコリと頭を下げて返事をすると、アカリの部屋に戻ることなく、バタバタと大急ぎで家を出ていった
「お母さん!」
バンッと家の扉を開け、ルナを呼びながら走って家の中へ入っていく。息を切らして、リビングに入るとルカを見て微笑むルナがいた
「ルカ。おかえり」
声を聞くなりソファーに座っていたルナに思い切り抱きついた
「ただいま。お母さんこそ、おかえり」
「ただいま、ルカ。あら?アカリちゃんは?」
一人で来た様子のルカに気づいて、ルカに聞く
「アカリちゃんは昨日、本を書いた影響で寝ているよ。本当はスズさんのお家に行く予定だったんだけど……」
「そう……」
本の影響と聞いて、ルカの頭を撫でて心配そうな顔をするルナ。その心配をよそに、ルカが強くルナを抱きしめた
「でも、お母さんに会えて嬉しい」
「私もよ」
二人見つめあい笑うとルナから離れて隣に座り、改まってルナの顔を見て話しかけた
「それで、お母さん。話ってなに?」
「……それは」
ルカに見られないように背中に隠した真新しい本を一瞬見ると、ルカに気づかれないように、そーっと消して返事を待つルカに微笑む
「でも話の前に、ご飯一緒に食べましょうか」
「作るの?一緒に作りたい!」
ソファーから立ち上がり、グイッとルナの手を引っ張ってキッチンへと向かっていく。強い力に、思わずクスッと笑うルナ
「あらあら。じゃあ、一緒にたくさんご飯を作りましょうか」
昨日の夜は早めに寝た二人。いつもよりたくさん寝て起きても、まだウトウトと眠たそうなアカリ。出掛ける準備をしていても、目を閉じてフラフラと落ちつかないアカリ
「もうちょっと眠る?今日学校お休みだし。本の影響は無理しちゃダメってリリさんが言ってたし……」
アカリが倒れないか心配そうなルカ。そばで支えながら、着替えの手伝いをしている
「でも、スズさんのお家行くって言っちゃったし……」
と着替え終えた時、力が抜けたのか、ふらっと倒れてしまう
「危ないっ!」
ルカが支えても力及ばず、二人勢いよくベットに倒れてしまった。慌ててアカリを起こそうとすると、寝息をたてて寝ているアカリ。怪我をしていないか確認して、アカリをベットに寝かすと、ふぅ。とため息。机に置いてずっと本のままのヒカリを見て、困った顔をする
「ヒカリもずっと本のままだし……アカリちゃんも……」
急に一人きりになって、どうしようかと戸惑うルカ。熟睡しているアカリを見ていると、ルカの携帯が鳴った
「あの……」
キッチンで掃除をしていたノドカに恐る恐る声をかけるルカ。一人部屋から来たルカに不思議そうな顔のノドカ。リビングにいたミツキも二人の様子を見ている
「あれ?ルカちゃん、どうしたの?アカリと出掛けるんじゃ……」
「アカリちゃん、眠たいって言って、熟睡しちゃって……それで、あのさっき……お母さんから連絡があって……それで……」
あたふたと答えるルカに、ノドカがクスッと笑って頷いた
「そっか。アカリは見ておくから、ルナさんに会いに行っておいで」
「……はい。ありがとうございます」
ノドカに勢いよくペコリと頭を下げて返事をすると、アカリの部屋に戻ることなく、バタバタと大急ぎで家を出ていった
「お母さん!」
バンッと家の扉を開け、ルナを呼びながら走って家の中へ入っていく。息を切らして、リビングに入るとルカを見て微笑むルナがいた
「ルカ。おかえり」
声を聞くなりソファーに座っていたルナに思い切り抱きついた
「ただいま。お母さんこそ、おかえり」
「ただいま、ルカ。あら?アカリちゃんは?」
一人で来た様子のルカに気づいて、ルカに聞く
「アカリちゃんは昨日、本を書いた影響で寝ているよ。本当はスズさんのお家に行く予定だったんだけど……」
「そう……」
本の影響と聞いて、ルカの頭を撫でて心配そうな顔をするルナ。その心配をよそに、ルカが強くルナを抱きしめた
「でも、お母さんに会えて嬉しい」
「私もよ」
二人見つめあい笑うとルナから離れて隣に座り、改まってルナの顔を見て話しかけた
「それで、お母さん。話ってなに?」
「……それは」
ルカに見られないように背中に隠した真新しい本を一瞬見ると、ルカに気づかれないように、そーっと消して返事を待つルカに微笑む
「でも話の前に、ご飯一緒に食べましょうか」
「作るの?一緒に作りたい!」
ソファーから立ち上がり、グイッとルナの手を引っ張ってキッチンへと向かっていく。強い力に、思わずクスッと笑うルナ
「あらあら。じゃあ、一緒にたくさんご飯を作りましょうか」
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