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シャオえる

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67.出会いは儚く悲しくて

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「ヒカリ……」
 部屋の扉を開け、ヒカリを呼ぶアカリ。ベットに横になって、テレビを見ていたヒカリ。二人が早く部屋に戻ってきたことに不思議な顔をしている
「あら、どうしたの?お母さん達、もう帰っちゃたの?」
「ううん。まだいるよ。ユイさん達もさっき来て、みんなで食べてるんだけど……」
 と話ながらヒカリのそばに来ると顔を背ける。ルカに支えられ歩いてきた様子からも、ヒカリが更に不思議そうな顔になる
「そう。なら早く戻らないと……。私の分、ちゃんと残しててよ」
 とヒカリが話しても、なにも言わないアカリ。ルカがアカリの手を強くつかむと、アカリがゆっくりとルカの顔を見た。小さく頷くルカに、アカリも同じく小さく頷いて、ヒカリに話しかけた 
「あのね、お母さんが一緒にどう?って。ヒカリも一緒に食べましょうって……だから……」

 アカリがそう話すと、ヒカリが一瞬、無言になった。だがすぐ、クスッと笑ってアカリの頭をそっと撫でた
「そう……お呼ばれされたなら、行かないといけないわね。リリ達もいるの?」
「うん、もうおやつ食べてるよ」
「あら、いけない。早く行かないと全部食べられちゃうわね」


「お母さん……あの……」
 リビングに戻ると、入り口で動かないでいるアカリ。ユイ達が心配そうに見ているなか、ヒカリがアカリの横を通り、初めて見る女性のもとへとふわり浮いて向かっていく
「こんにちは。アカリの本のヒカリよ」
 二人に挨拶するヒカリ。心配そうに見ているアカリをよそに、ヒカリは楽しそうに話しかけている。ヒカリの笑顔に、ヒナタとルナも、微笑み返事をした
「こんにちは。アカリの母のヒナタです。よろしくね」
「私はルカの母のルナよ」
 二人と握手をして、微笑むヒカリ。そしてすぐアップルパイを食べに二人から離れてく。ミナモが取り分けたお皿を持って、リリ達と一緒にソファーで食べはじめたヒカリ。その様子を見ながら、ヒナタの隣に座るアカリ。ルカもルナの隣に座って、楽しそうなヒカリ達を見ている

「可愛い本ね」
「うん……」
 ヒカリ達を見ながらアカリに話すヒナタ。不安そうな顔をしているアカリをぎゅっと抱きしめた
「何か困ったら、連絡するのよ。すぐ助けに行くから」
 抱きしめられながら、隣にいるルカに目線を向けると、ルカもルナに頭を撫でて、ぎゅっと抱きしめられていた。すると、アカリ達の思いを知ってか知らずか、喧嘩をはじめたヒカリとアンズ。注意するとこなく、ただぼーっと見ているアカリ。ミナモがあたふたと喧嘩を止めている様子を見ながら、ヒナタの腕をぎゅっとつかんで、微笑むヒナタを見て、アカリも心配かけまいと、微笑み話しかける
「……大丈夫だよ。お母さん、ありがとう」
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