46 / 85
46.願いはいつまでも変わらないまま
しおりを挟む
「本!新しい本だ!今度の本の願いは、なんだろう……」
アカリやルカとも違う嬉しそうな女の人の声が聞こえる
「名前?そうだなぁ……今日はお天気がよくて、太陽の日差しが眩しいから……。ヒカリって名前にしちゃおうかな?」
木陰で本を見つめ笑っている。ぎゅっと本を抱きしめて、草むらに倒れて本が来た嬉しさから、一人ふふっと笑い続けている
「うーん……力が足りないかも……でも、大丈夫。一緒に頑張ろうね!」
布団のなか、傷だらけで話し微笑むその人に、小さくうなずく。ぎゅっと抱きしめられ、ほのかな温もりを感じながら、そのまま一緒に眠りについていく
「ゴメンね、ヒカリ。私には無理みたい……でも、次の人は絶対大丈夫だから……私も力になるから……少し離れるけど、また会えるからね」
消えゆく姿と儚く伝える声。そっと触れられた感覚を感じて、うっすらと目を開けるヒカリ。本からいつもの姿に戻って、騒がしい雰囲気に、声をかけずにボーッと見ている
「あっ、起きた」
ユイがヒカリが起きたのに気づく。その声に、机に座っているリリがヒカリのもとに近寄って叫ぶ
「いつまで寝てるのよ!心配したじゃない!」
リリの声もボーッと聞いているヒカリ。そんな二人の様子を見ているルカ達。ヒカリが目覚めて安心して、ふぅ。ため息をついた
「……でも残念。ルカちゃんお手製のおやつ、全部食べれそうだったのに……」
モナカが食べながら話し、残念そうにしている手元には、大きなガトーショコラが置かれていた。ちょっと大きめに切って頬張るモナカとミナモが、美味しそうに食べている
「急いで作ったので、お口にあったでしょうか……」
「いえ、とっても美味しいです!」
ちょっと不安そうなルカの気持ちを打ち消すように、ミナモが大声でルカに返事したりして、楽しそうに食べている様子を、無表情で見ていたヒカリ。ベットで座っているユイの隣で寝ているアカリに気づいた
「アカリなら寝てるわよ。むしろずっと起きてたのは不思議なくらいね」
口元にチョコをつけてリリがヒカリに話していると、ルカが、そっとヒカリの側に何かを置いた
「はい。ヒカリのガトーショコラ。起きてすぐだけど、食べる?」
机に紅茶と一緒に置かれたルカの手作りショコラを一口食べると、一気に元気になったヒカリ。美味しそうに食べる姿を見て、ルカもミナモの隣で、ガトーショコラを食べていく
「さてと、帰りましょうか。ユイ」
ショコラも食べ終えて、満足したリリがふぅ。と一息ついて、紅茶を飲んでたユイに話しかける
「アカリの様子、見とかなくていいの?」
「ルカちゃんもいるし、ヒカリも起きたし。大丈夫でしょ」
ルカと一緒に、紅茶を飲んでたミナモにも帰ると話して、帰る準備をしていると、アカリの隣でまだ黙々とショコラを食べているヒカリにリリが近寄ってく
「次、勝手に書き始めたら許さないから……」
と話すリリにも気にせず、ヒカリも口元にチョコをつけながら、リリを見てふふっと笑う
「それは、アカリが書いているんだから私のせいじゃないわ。でも、アカリには伝えておくわ」
アカリやルカとも違う嬉しそうな女の人の声が聞こえる
「名前?そうだなぁ……今日はお天気がよくて、太陽の日差しが眩しいから……。ヒカリって名前にしちゃおうかな?」
木陰で本を見つめ笑っている。ぎゅっと本を抱きしめて、草むらに倒れて本が来た嬉しさから、一人ふふっと笑い続けている
「うーん……力が足りないかも……でも、大丈夫。一緒に頑張ろうね!」
布団のなか、傷だらけで話し微笑むその人に、小さくうなずく。ぎゅっと抱きしめられ、ほのかな温もりを感じながら、そのまま一緒に眠りについていく
「ゴメンね、ヒカリ。私には無理みたい……でも、次の人は絶対大丈夫だから……私も力になるから……少し離れるけど、また会えるからね」
消えゆく姿と儚く伝える声。そっと触れられた感覚を感じて、うっすらと目を開けるヒカリ。本からいつもの姿に戻って、騒がしい雰囲気に、声をかけずにボーッと見ている
「あっ、起きた」
ユイがヒカリが起きたのに気づく。その声に、机に座っているリリがヒカリのもとに近寄って叫ぶ
「いつまで寝てるのよ!心配したじゃない!」
リリの声もボーッと聞いているヒカリ。そんな二人の様子を見ているルカ達。ヒカリが目覚めて安心して、ふぅ。ため息をついた
「……でも残念。ルカちゃんお手製のおやつ、全部食べれそうだったのに……」
モナカが食べながら話し、残念そうにしている手元には、大きなガトーショコラが置かれていた。ちょっと大きめに切って頬張るモナカとミナモが、美味しそうに食べている
「急いで作ったので、お口にあったでしょうか……」
「いえ、とっても美味しいです!」
ちょっと不安そうなルカの気持ちを打ち消すように、ミナモが大声でルカに返事したりして、楽しそうに食べている様子を、無表情で見ていたヒカリ。ベットで座っているユイの隣で寝ているアカリに気づいた
「アカリなら寝てるわよ。むしろずっと起きてたのは不思議なくらいね」
口元にチョコをつけてリリがヒカリに話していると、ルカが、そっとヒカリの側に何かを置いた
「はい。ヒカリのガトーショコラ。起きてすぐだけど、食べる?」
机に紅茶と一緒に置かれたルカの手作りショコラを一口食べると、一気に元気になったヒカリ。美味しそうに食べる姿を見て、ルカもミナモの隣で、ガトーショコラを食べていく
「さてと、帰りましょうか。ユイ」
ショコラも食べ終えて、満足したリリがふぅ。と一息ついて、紅茶を飲んでたユイに話しかける
「アカリの様子、見とかなくていいの?」
「ルカちゃんもいるし、ヒカリも起きたし。大丈夫でしょ」
ルカと一緒に、紅茶を飲んでたミナモにも帰ると話して、帰る準備をしていると、アカリの隣でまだ黙々とショコラを食べているヒカリにリリが近寄ってく
「次、勝手に書き始めたら許さないから……」
と話すリリにも気にせず、ヒカリも口元にチョコをつけながら、リリを見てふふっと笑う
「それは、アカリが書いているんだから私のせいじゃないわ。でも、アカリには伝えておくわ」
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめることにしました
結城芙由奈
恋愛
【余命半年―未練を残さず生きようと決めた。】
私には血の繋がらない父と母に妹、そして婚約者がいる。しかしあの人達は私の存在を無視し、空気の様に扱う。唯一の希望であるはずの婚約者も愛らしい妹と恋愛関係にあった。皆に気に入られる為に努力し続けたが、誰も私を気に掛けてはくれない。そんな時、突然下された余命宣告。全てを諦めた私は穏やかな死を迎える為に、家族と婚約者に執着するのをやめる事にした―。
2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます
*「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
※2023年8月 書籍化
私はお母様の奴隷じゃありません。「出てけ」とおっしゃるなら、望み通り出ていきます【完結】
小平ニコ
ファンタジー
主人公レベッカは、幼いころから母親に冷たく当たられ、家庭内の雑務を全て押し付けられてきた。
他の姉妹たちとは明らかに違う、奴隷のような扱いを受けても、いつか母親が自分を愛してくれると信じ、出来得る限りの努力を続けてきたレベッカだったが、16歳の誕生日に突然、公爵の館に奉公に行けと命じられる。
それは『家を出て行け』と言われているのと同じであり、レベッカはショックを受ける。しかし、奉公先の人々は皆優しく、主であるハーヴィン公爵はとても美しい人で、レベッカは彼にとても気に入られる。
友達もでき、忙しいながらも幸せな毎日を送るレベッカ。そんなある日のこと、妹のキャリーがいきなり公爵の館を訪れた。……キャリーは、レベッカに支払われた給料を回収しに来たのだ。
レベッカは、金銭に対する執着などなかったが、あまりにも身勝手で悪辣なキャリーに怒り、彼女を追い返す。それをきっかけに、公爵家の人々も巻き込む形で、レベッカと実家の姉妹たちは争うことになる。
そして、姉妹たちがそれぞれ悪行の報いを受けた後。
レベッカはとうとう、母親と直接対峙するのだった……
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる