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98. これからは、ずっと一緒に
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ヒカリが戻ってきた本を抱きしめながら呟くと、足元にあった魔方陣が段々と消えはじめた。ずっとヒカリを抱きしめていたレアスが少し離れて、ヒカリの顔を見ると、微笑みレアスをぎゅっと抱きしめ返すヒカリ。すると、ヒカリの足元の魔方陣が消えて、少しずつヒカリの姿も消えはじめ、レアス達を見ていたツムギの頭にポツリと雨粒が当たった
「……雨?」
そう呟く間にも雨粒が増えはじめ、ふと見上げると、大粒の雨が降りだした
「レアス、大丈夫?」
ツムギが大声でレアスを呼んでいる間も、更に降り続ける雨のせいで目が開けられなくなっていく。レアスも雨に打たれぎゅっと目を閉じると、レアスの体をそっと抱きしめる感覚が来てすぐ、雨が止んだ
「……ツムギ、大丈夫?」
雨が止んでもずっと目を閉じていたツムギに、レアスが声をかけた。恐る恐る目を開けると、見覚えのある本棚の部屋にびしょ濡れのレアスとララがいた
「うん、大丈夫。ありがとう」
エヘヘと笑って答えるツムギ。その笑顔を見てレアスがプイッと顔を背けた。すると、ツムギがレアスをぎゅっと抱きしめ、ルトもレアスの頬にぎゅっと抱きついた
「ちょっと、離して!」
「えー、ヤダよ、名前呼んでくれて嬉しいもん!」
と、ツムギとレアスがはしゃいでいるその隣でリンとミナモが、元に戻った本棚を見てホッと胸を撫で下ろしていた
「良かった。本棚が戻っていますね」
「しかし、大分濡れて字が滲んでいるものが多いな。修復に時間がかかりそうだ」
ミナモが本棚から一冊本を取り、ページを開くと水で滲んで読めなくなっていた。その本を見て、はぁ。とため息ついて落ち込むミナモに、ノスカが近づき話しかけた
「それより、本棚が出来そうだ」
と、ノスカが言うと突然グラグラと部屋が揺れだした。レアスをぎゅっと抱きしめて揺れに耐えるツムギ。ルトとララもレアスに抱きつき目を閉じて揺れに耐えていると、すぐに揺れが収まり、恐る恐る目を開けると、さっきまで無かったはずの本棚があった
「可愛い本棚!」
突然現れた本棚を見るなりテンション高く駆け寄るツムギ。周りにある本棚とは雰囲気の違う少しカラフルな本棚に見入っていると、リン達がその本棚に不思議そうな顔をして近づいてきた
「この本棚は……」
「ヒカリが作った本棚だな」
「本棚を持つことを嫌がっていたわりには、可愛らしい本棚を作りますね」
ミナモの言葉にリンがクスッと笑って答えていると、レアスが二人の横を通り、本棚にそっと振れた
「……お母様の字だ」
本棚の側面に彫り書かれている文字に気づいたレアスがポツリと呟く。ツムギもその書かれている文字を見つけて、レアスを見てニコッと微笑む
「さてと。二人とも、そろそろ家に帰りなさい。その本棚と一緒に」
リンの言葉を聞いて、ツムギとレアスが見つめ合うと、今度は力強くレアスをぎゅっと抱きしめた
「ツムギ、レアス!遅刻するよ!」
レアスの家の玄関先でナオが二人を呼ぶ側でナツメとココが呼び鈴を何度も押している。その様子をカホが見つめながら、しばらく待ってみても、玄関の扉は開かないまま
「……来ないね」
そう呟きながら、ナオがはぁ。とため息ついていると、カホが鞄を探りレアスから預かっていた鍵を取り出した
「入る?どうせ、二人とも本棚の前で寝てるよ」
「そうだね」
玄関の鍵を開け、そーっと家には入り本棚のある部屋へと歩きだす
「レアスー、ツムギ。遅刻するよ!レアスは久しぶりなんだから、遅刻したら……」
とナオが言いながら部屋の扉を開けると、レアスの本棚の前で本を枕にして寝ているツムギとレアスがいた
「やっぱり寝てるよ……」
「二人とも起きて」
カホがツムギの体を揺らし、ナツメとココがレアスの体を揺らして起こすが、起きる気配のない二人。ナオもルトとララの体を揺らして起こしていると、ツムギがうっすらと目を開けた
「……あと少し眠る」
「ダメだってば。ご飯食べる時間もなくなるよ」
「それはダメ」
カホの言葉を聞いて、ガバッと体を起こしたツムギ。バタバタと足音を立てて部屋の入り口まで走り出した
「私、急いで作ってくる!レアスを起こしてて」
廊下から聞こえるツムギの声に、ナオとカホが顔を見合わせ苦笑いしていると、ツムギの足音に起こされたレアスがゆっくりと体を起こした
「起きてたの?おはよう」
ナオが声をかけるが、少しボーッとしているレアスは
返事をせずに、本棚の中で眠るルトとララを見た
「ずっとツムギと本を読んでたの?疲れてない?」
「……大丈夫」
と、ナオに小声で答えているとバタバタと廊下から響いてきた
「出来たよ!早く食べよう!」
ニコニコと笑顔で部屋には入ってきたツムギ。まだ眠るルトとララを抱きしめると、やっと二人が目を覚ました
「もうご飯出来たの?早いね」
「昨日、たくさん作っておいたからね。ナオとカホも一緒に食べよう」
ご飯と言う言葉を聞いて、一気に目を覚ましたルトとララがツムギの手から離れてリビングへと向かいだした。リビングに着くとテーブルにたくさんのご飯が並んでいた。少し遅れて来たナツメとココがご飯を見るなり、食べようとお皿に手を伸ばした
「ダメだよ。みんな来てから」
ツムギに止められてしょんぼりするナツメとココをルトとララが慰めていると、ナオとカホもリビングに来て、各々好きな椅子に座ると、一番最後にまだ少し寝ぼけている様子のレアスがリビングに入ってきた
「今日からまたレアス学園に通うんでしょ?よく退学にならなかったね」
「リン先生がどうにかしてくれたみたいだよ。学園に危害を起こしてないからって、でも、また私と一緒にテスト受けないといけないって」
ご飯をほとんど食べ終そうな頃、ナオがツムギに話しかけると、口にご飯を頬張りながらツムギが答える
「その受けるテストの日に遅刻しそうなのに、ご飯食べてていいの?」
「いいの。お腹空いてたら、元気でないもんね」
今度はカホが話しかけ、ツムギがそう返事をするとキッチンからおかわりを取りに食器を持ち立ち上がり、紅茶を飲むレアスの横を通りリビングを出ていった
「さてと、そろそろ行かないと。時間ないよ」
「うん、その前に……」
全員ご飯を食べ終え、遅刻ギリギリになった頃、ナオの言葉を聞いてツムギが鞄を探りだした。不思議そうにナオとカホが見ていると、見慣れぬ一冊の本を取り出した
「ツムギも本を持つの?」
「うん、レアスが一人で書くのは寂しいって言うから」
「そんなこと言ってない!」
ツムギの言葉を否定するレアスの大声に、ツムギだけでなく全員が驚いた顔をしてレアスを見た
「……先に行く」
視線に耐えきれず、椅子をガタンと鳴らして立ち上がり、リビングを出ていったレアス。その後をララが慌てて追いかけていく。その様子を見てツムギがクスッと笑うと、ナオとカホに話しかけた
「そうだ。今日、メルガとミナモさんとクロウさんが来るの。二人も一緒に、お話聞こうよ」
「お話?なんの?」
「レアスのお母さんのこととか、本棚のこと。色々知ってた方が本のためになるんだって」
「へー……」
紅茶を飲みながら、のんびりと話をしていると、バタバタと騒がしい足音が家の中に響き渡った
「ちょっと、遅刻するけどいいの?」
レアスの大声がリビングまで聞こえてきて、ツムギが慌てて椅子から立ち上がった
「レアス、ちょっと待って!」
バタバタと急いで玄関に向かうと、はぁ。とため息ついているレアスがいた。そのため息に慌てて靴を履くと、レアスの腕をぎゅっとつかんだ
「……何?急に」
「これからは、一緒にいるからね」
「なんで……」
「レアスのお母さんに言われたもん。みんなで仲良く、楽しい本を書いてって」
「……出来るかしら」
「出来るよ!レアスには、私もルトもナオにカホ、ナツメとココもいるんだよ!メルガもいるし、それから……」
ニコニコと笑いながらレアスに話をしていると、ナオとカホが二人のもとにやって来た。来る途中、二人の会話を聞いていたのか、ナオとナツメが何度も頷き、カホとココが微笑んでいる
「……そうね。みんながいるもんね」
クスッと笑って言ったレアスの言葉に、ララとルトが嬉しそうにレアスの頬をぎゅっと抱きしめた。ツムギもレアスの手をぎゅっとつかんで、玄関の扉は開け、引っ張りながらレアスにニコッと微笑んだ
「行こう。今度はきっと、素敵で楽しい本と本棚になるように、ねっ」
「……雨?」
そう呟く間にも雨粒が増えはじめ、ふと見上げると、大粒の雨が降りだした
「レアス、大丈夫?」
ツムギが大声でレアスを呼んでいる間も、更に降り続ける雨のせいで目が開けられなくなっていく。レアスも雨に打たれぎゅっと目を閉じると、レアスの体をそっと抱きしめる感覚が来てすぐ、雨が止んだ
「……ツムギ、大丈夫?」
雨が止んでもずっと目を閉じていたツムギに、レアスが声をかけた。恐る恐る目を開けると、見覚えのある本棚の部屋にびしょ濡れのレアスとララがいた
「うん、大丈夫。ありがとう」
エヘヘと笑って答えるツムギ。その笑顔を見てレアスがプイッと顔を背けた。すると、ツムギがレアスをぎゅっと抱きしめ、ルトもレアスの頬にぎゅっと抱きついた
「ちょっと、離して!」
「えー、ヤダよ、名前呼んでくれて嬉しいもん!」
と、ツムギとレアスがはしゃいでいるその隣でリンとミナモが、元に戻った本棚を見てホッと胸を撫で下ろしていた
「良かった。本棚が戻っていますね」
「しかし、大分濡れて字が滲んでいるものが多いな。修復に時間がかかりそうだ」
ミナモが本棚から一冊本を取り、ページを開くと水で滲んで読めなくなっていた。その本を見て、はぁ。とため息ついて落ち込むミナモに、ノスカが近づき話しかけた
「それより、本棚が出来そうだ」
と、ノスカが言うと突然グラグラと部屋が揺れだした。レアスをぎゅっと抱きしめて揺れに耐えるツムギ。ルトとララもレアスに抱きつき目を閉じて揺れに耐えていると、すぐに揺れが収まり、恐る恐る目を開けると、さっきまで無かったはずの本棚があった
「可愛い本棚!」
突然現れた本棚を見るなりテンション高く駆け寄るツムギ。周りにある本棚とは雰囲気の違う少しカラフルな本棚に見入っていると、リン達がその本棚に不思議そうな顔をして近づいてきた
「この本棚は……」
「ヒカリが作った本棚だな」
「本棚を持つことを嫌がっていたわりには、可愛らしい本棚を作りますね」
ミナモの言葉にリンがクスッと笑って答えていると、レアスが二人の横を通り、本棚にそっと振れた
「……お母様の字だ」
本棚の側面に彫り書かれている文字に気づいたレアスがポツリと呟く。ツムギもその書かれている文字を見つけて、レアスを見てニコッと微笑む
「さてと。二人とも、そろそろ家に帰りなさい。その本棚と一緒に」
リンの言葉を聞いて、ツムギとレアスが見つめ合うと、今度は力強くレアスをぎゅっと抱きしめた
「ツムギ、レアス!遅刻するよ!」
レアスの家の玄関先でナオが二人を呼ぶ側でナツメとココが呼び鈴を何度も押している。その様子をカホが見つめながら、しばらく待ってみても、玄関の扉は開かないまま
「……来ないね」
そう呟きながら、ナオがはぁ。とため息ついていると、カホが鞄を探りレアスから預かっていた鍵を取り出した
「入る?どうせ、二人とも本棚の前で寝てるよ」
「そうだね」
玄関の鍵を開け、そーっと家には入り本棚のある部屋へと歩きだす
「レアスー、ツムギ。遅刻するよ!レアスは久しぶりなんだから、遅刻したら……」
とナオが言いながら部屋の扉を開けると、レアスの本棚の前で本を枕にして寝ているツムギとレアスがいた
「やっぱり寝てるよ……」
「二人とも起きて」
カホがツムギの体を揺らし、ナツメとココがレアスの体を揺らして起こすが、起きる気配のない二人。ナオもルトとララの体を揺らして起こしていると、ツムギがうっすらと目を開けた
「……あと少し眠る」
「ダメだってば。ご飯食べる時間もなくなるよ」
「それはダメ」
カホの言葉を聞いて、ガバッと体を起こしたツムギ。バタバタと足音を立てて部屋の入り口まで走り出した
「私、急いで作ってくる!レアスを起こしてて」
廊下から聞こえるツムギの声に、ナオとカホが顔を見合わせ苦笑いしていると、ツムギの足音に起こされたレアスがゆっくりと体を起こした
「起きてたの?おはよう」
ナオが声をかけるが、少しボーッとしているレアスは
返事をせずに、本棚の中で眠るルトとララを見た
「ずっとツムギと本を読んでたの?疲れてない?」
「……大丈夫」
と、ナオに小声で答えているとバタバタと廊下から響いてきた
「出来たよ!早く食べよう!」
ニコニコと笑顔で部屋には入ってきたツムギ。まだ眠るルトとララを抱きしめると、やっと二人が目を覚ました
「もうご飯出来たの?早いね」
「昨日、たくさん作っておいたからね。ナオとカホも一緒に食べよう」
ご飯と言う言葉を聞いて、一気に目を覚ましたルトとララがツムギの手から離れてリビングへと向かいだした。リビングに着くとテーブルにたくさんのご飯が並んでいた。少し遅れて来たナツメとココがご飯を見るなり、食べようとお皿に手を伸ばした
「ダメだよ。みんな来てから」
ツムギに止められてしょんぼりするナツメとココをルトとララが慰めていると、ナオとカホもリビングに来て、各々好きな椅子に座ると、一番最後にまだ少し寝ぼけている様子のレアスがリビングに入ってきた
「今日からまたレアス学園に通うんでしょ?よく退学にならなかったね」
「リン先生がどうにかしてくれたみたいだよ。学園に危害を起こしてないからって、でも、また私と一緒にテスト受けないといけないって」
ご飯をほとんど食べ終そうな頃、ナオがツムギに話しかけると、口にご飯を頬張りながらツムギが答える
「その受けるテストの日に遅刻しそうなのに、ご飯食べてていいの?」
「いいの。お腹空いてたら、元気でないもんね」
今度はカホが話しかけ、ツムギがそう返事をするとキッチンからおかわりを取りに食器を持ち立ち上がり、紅茶を飲むレアスの横を通りリビングを出ていった
「さてと、そろそろ行かないと。時間ないよ」
「うん、その前に……」
全員ご飯を食べ終え、遅刻ギリギリになった頃、ナオの言葉を聞いてツムギが鞄を探りだした。不思議そうにナオとカホが見ていると、見慣れぬ一冊の本を取り出した
「ツムギも本を持つの?」
「うん、レアスが一人で書くのは寂しいって言うから」
「そんなこと言ってない!」
ツムギの言葉を否定するレアスの大声に、ツムギだけでなく全員が驚いた顔をしてレアスを見た
「……先に行く」
視線に耐えきれず、椅子をガタンと鳴らして立ち上がり、リビングを出ていったレアス。その後をララが慌てて追いかけていく。その様子を見てツムギがクスッと笑うと、ナオとカホに話しかけた
「そうだ。今日、メルガとミナモさんとクロウさんが来るの。二人も一緒に、お話聞こうよ」
「お話?なんの?」
「レアスのお母さんのこととか、本棚のこと。色々知ってた方が本のためになるんだって」
「へー……」
紅茶を飲みながら、のんびりと話をしていると、バタバタと騒がしい足音が家の中に響き渡った
「ちょっと、遅刻するけどいいの?」
レアスの大声がリビングまで聞こえてきて、ツムギが慌てて椅子から立ち上がった
「レアス、ちょっと待って!」
バタバタと急いで玄関に向かうと、はぁ。とため息ついているレアスがいた。そのため息に慌てて靴を履くと、レアスの腕をぎゅっとつかんだ
「……何?急に」
「これからは、一緒にいるからね」
「なんで……」
「レアスのお母さんに言われたもん。みんなで仲良く、楽しい本を書いてって」
「……出来るかしら」
「出来るよ!レアスには、私もルトもナオにカホ、ナツメとココもいるんだよ!メルガもいるし、それから……」
ニコニコと笑いながらレアスに話をしていると、ナオとカホが二人のもとにやって来た。来る途中、二人の会話を聞いていたのか、ナオとナツメが何度も頷き、カホとココが微笑んでいる
「……そうね。みんながいるもんね」
クスッと笑って言ったレアスの言葉に、ララとルトが嬉しそうにレアスの頬をぎゅっと抱きしめた。ツムギもレアスの手をぎゅっとつかんで、玄関の扉は開け、引っ張りながらレアスにニコッと微笑んだ
「行こう。今度はきっと、素敵で楽しい本と本棚になるように、ねっ」
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