ストラグルガールズ

シャオえる

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101. 眩い空を見上げたら

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「本当に帰れるの?」
「たぶんね。まあこんなに本があるなら大丈夫でしょ」
 公園に移動したノエル達。大きな広場でノエルが本を読みながら生徒会長達にあれこれと指示しながら、モカに返事をする。その様子を少し離れた木の隣でミコトが見ている

「ノエルさん、あの私達……」
 モカとの話終えてすぐ、数名の生徒会長が恐る恐る話しかけてきた。だが、ノエルには聞こえていなかったのか、走って他の生徒のところに行ってしまった
「ほら、急いで急いで。モカもほら準備する」
 と、話しかけてきた生徒会長達を手招きして呼びながら、モカにも声をかけて呼ぶと、ミコトの隣にいたモナカが不安からか翼を大きく広げた

「大丈夫だよ、ここで待っているから。すぐ来るもん」
 モナカにそう言いなから、ぎゅっと抱きしめるミコト。


「えーと、あなたはここにいて、あなたはそっち、それで、えーっと……」
 そんな様子に目を向けないようにしながら、まだ指示を出していたノエルが、一通り準備を終えたのか、ふぅ。と深呼吸をして、地面に書かれた魔方陣の真ん中へと移動すると、持っていた本をふわりと空に投げたその瞬間、ずっとノエルに話しかけていた生徒達が大声で叫んだ
「ノエルさん、待ってください!」
「私達、魔術が使えないんです!」
 その声を聞いて数名が頷く。それを見て、ノエルが驚いた顔をして、叫んだ生徒会長達の方に振り向いた
「なんで今言うの!」
 と、ノエルが大声で叫んだ瞬間、空に投げた本が魔方陣を囲むように目映い光を放ち、公園が明るくなりミコトとモナカがぎゅっと目を閉じた。すぐに光は消えて、そーっと目を開けると、さっきまで居たはずのノエルの姿が居なくなっていた

「行っちゃった……」
 そう呟き、辺りを見渡すと、一緒に帰ったはずの数名の生徒会長が魔方陣に書かれた場所の上でペタンと座り震えていた
「ミコトさん……。あの私は……」
「魔力足りなくて、ここに残ったんだね」
 残った生徒に微笑み手を差し出しながら返事をするミコト。まだ震えながらもミコトの手をつかんでゆっくりと立ち上がると、ミコトが生徒をぎゅっと抱きしめ、他の生徒の所へ走っていった

「ノエルが来るまで、みんな一緒に待とうか」
「……はい」
 と、他の生徒達にも声をかけながら手を差しだし、残った生徒会長達がミコトとモナカの周りに集まると、ミコトが困ったように、ふぅ。とため息をつきながら空を見上げ呟いた
「とはいえ、ノエルとモカ、大丈夫かな……。変な所に行ってないと良いけれど……」
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