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34. 眠る姿に思いを寄せて
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アリアの部屋に着いたクリアがそーっと部屋の扉を開けた。魔術で現した小さな光で、ベッドで寂しそうな顔をしているアクアが見えた
「アクア、大丈夫?」
「お母様」
クリアの声を聞いたアクアがゆっくりと体を起こし、ベッドに少し座ったクリアの体にぎゅっと抱きついた
「ちょっと怖い夢を見たの……」
「そう。でももう大丈夫よ、アクア」
ちょっと強いアクアの抱きしめに戸惑いつつも優しくアクアの頭を撫でながら返事をするクリア。しばらくアクアを撫でていると、顔を見上げるようにアクアがクリアを見た
「どうしたの?」
「ねぇお母様は明日、お出かけする?」
「うーん、分からないわ。明日、予定ちゃんと聞いてからじゃないと……」
少し聞いていた予定を思い出しながら答えると、クリアを抱きしめていたアクアの手がちょっと強くなった
「もしお出掛けるなら一緒に行く!」
「えっ、どうして?」
「お母様は私が読んだことのない本を買わないから。私が見て買うの」
「そう、それならちゃんと眠らなきゃ駄目ね」
アクアの話にクリアがフフッと笑って言うと、布団に潜り込み眠る体制に入ったアクア。少しずれた布団をかけ直しながら、立ち上がるとまたアクアの頭を優しく撫でた
「おやすみなさい、お母様」
「おやすみ、アクア」
しばらく頭を撫でていると、眠りはじめたアクア。スースーと寝息が聞こえると、クリアがパチンと小さく指を鳴らした。すると、二人を照らしていた小さな光が消えて、アクアを起こさないよう窓から入る月の光を頼りにそーっと部屋を出た
「アリアの様子はどう?」
術室に戻り、アリアの様子を見ていた家政婦達に声をかけながら、アリアを映す魔術の方へと歩く
「変わりなくまだ眠っています」
「じゃあ二人とも眠っているのね」
スヤスヤと眠るアリアの姿を見て、さっき見たアクアの寝顔を思い出しフフッと微笑む
「クリア様、そろそろ少しお休みになった方が……」
「そうね。でも二人が心配だから、もう少し見ているわ。それよりも、ミオちゃんは帰ったの?」
「はい。今日は私達が様子を見ているので、家でしっかり休むよう伝えています」
「そう。ありがとう」
アリアの様子を見ながら返事をすると、アリアの家には、外に警備の人達、家の中にはお世話をするため呼んだ家政婦達しか居ないことに気づいて、何か思い付いたようにまたフフっと笑った
「じゃあ、少しアリアの家の中に行ってみようかしら。少しだけなら良いわよね」
「アクア、大丈夫?」
「お母様」
クリアの声を聞いたアクアがゆっくりと体を起こし、ベッドに少し座ったクリアの体にぎゅっと抱きついた
「ちょっと怖い夢を見たの……」
「そう。でももう大丈夫よ、アクア」
ちょっと強いアクアの抱きしめに戸惑いつつも優しくアクアの頭を撫でながら返事をするクリア。しばらくアクアを撫でていると、顔を見上げるようにアクアがクリアを見た
「どうしたの?」
「ねぇお母様は明日、お出かけする?」
「うーん、分からないわ。明日、予定ちゃんと聞いてからじゃないと……」
少し聞いていた予定を思い出しながら答えると、クリアを抱きしめていたアクアの手がちょっと強くなった
「もしお出掛けるなら一緒に行く!」
「えっ、どうして?」
「お母様は私が読んだことのない本を買わないから。私が見て買うの」
「そう、それならちゃんと眠らなきゃ駄目ね」
アクアの話にクリアがフフッと笑って言うと、布団に潜り込み眠る体制に入ったアクア。少しずれた布団をかけ直しながら、立ち上がるとまたアクアの頭を優しく撫でた
「おやすみなさい、お母様」
「おやすみ、アクア」
しばらく頭を撫でていると、眠りはじめたアクア。スースーと寝息が聞こえると、クリアがパチンと小さく指を鳴らした。すると、二人を照らしていた小さな光が消えて、アクアを起こさないよう窓から入る月の光を頼りにそーっと部屋を出た
「アリアの様子はどう?」
術室に戻り、アリアの様子を見ていた家政婦達に声をかけながら、アリアを映す魔術の方へと歩く
「変わりなくまだ眠っています」
「じゃあ二人とも眠っているのね」
スヤスヤと眠るアリアの姿を見て、さっき見たアクアの寝顔を思い出しフフッと微笑む
「クリア様、そろそろ少しお休みになった方が……」
「そうね。でも二人が心配だから、もう少し見ているわ。それよりも、ミオちゃんは帰ったの?」
「はい。今日は私達が様子を見ているので、家でしっかり休むよう伝えています」
「そう。ありがとう」
アリアの様子を見ながら返事をすると、アリアの家には、外に警備の人達、家の中にはお世話をするため呼んだ家政婦達しか居ないことに気づいて、何か思い付いたようにまたフフっと笑った
「じゃあ、少しアリアの家の中に行ってみようかしら。少しだけなら良いわよね」
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