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69. 帰り道は楽しい方がいい
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「誰にやられたの?その顔!」
施設に戻ってきてすぐ、ルモカがツミキの顔を見て大声で叫ぶ
「あっ……これは体育の時間にコケちゃって……」
怪我をしていたのを忘れてたツミキ。あたふたで説明しても、ルモカが怒った顔で詰め寄る
「言い訳は後々!カエデちゃん、手伝って。絶対に傷跡を残しちゃダメよ。メルナも急いで!」
ツミキの手を引っ張って、医務室へ向かうルモカと後を追うカエデとメルナ。一人玄関に残されたミオリが、ため息をついると、ルモカ達と一緒に出迎えていたゼフドが声をかけてきた
「仕方ない……ミオリ君。指令室で話を聞きたいのだが良いかね?」
「シンクお姉さま、どうして帰るのです?話を聞かなければ……」
ツミキが医務室へ連れて行かれる頃、シンク達はまだ帰りの途中。おんぶされ落とされないように掴んでいるシキは、ツミキ達との話が足りず不満そうな様子
「あなたの事を知れば、あちらが勝手に調べてくれるでしょ?それに、お父様と長い時間、離れるのは良くないわ。それにしても……あなたの楽しそうな姿を見れて、私は嬉しいわ」
「楽しくなんか……」
ツミキと騒いでいたシキを思い出して、嬉しそうに話すシンクの言葉に、シキも思い出して、恥ずかしさでうつ向く。その様子にクスクスと笑うシンクが少し帰る速度を落として、ちょっとだけ顔を横に向いてシキの頭を見る
「今日の夕御飯はどうしましょうか?シキの好きなものにする?」
質問しても、うつ向いたまま返事をしないシキ。それでも、楽しそうにシンクが話しかける
「何がいい?お菓子だけ……とかはダメよ」
「それいいですね!お姉さま、夕御飯は、そうしましょう」
お菓子の言葉に、一気にテンションが上がって、部屋に残っていたお菓子が何個有ったか数え始めた。楽しそうに、どのお菓子を食べようか話し出すシキに、ダメと言ったシンクも、そんなシキの可愛さ余って夕御飯をお菓子で許そうという雰囲気になっていく
「そうね、お父様が良いならそうしましょ」
施設に戻ってきてすぐ、ルモカがツミキの顔を見て大声で叫ぶ
「あっ……これは体育の時間にコケちゃって……」
怪我をしていたのを忘れてたツミキ。あたふたで説明しても、ルモカが怒った顔で詰め寄る
「言い訳は後々!カエデちゃん、手伝って。絶対に傷跡を残しちゃダメよ。メルナも急いで!」
ツミキの手を引っ張って、医務室へ向かうルモカと後を追うカエデとメルナ。一人玄関に残されたミオリが、ため息をついると、ルモカ達と一緒に出迎えていたゼフドが声をかけてきた
「仕方ない……ミオリ君。指令室で話を聞きたいのだが良いかね?」
「シンクお姉さま、どうして帰るのです?話を聞かなければ……」
ツミキが医務室へ連れて行かれる頃、シンク達はまだ帰りの途中。おんぶされ落とされないように掴んでいるシキは、ツミキ達との話が足りず不満そうな様子
「あなたの事を知れば、あちらが勝手に調べてくれるでしょ?それに、お父様と長い時間、離れるのは良くないわ。それにしても……あなたの楽しそうな姿を見れて、私は嬉しいわ」
「楽しくなんか……」
ツミキと騒いでいたシキを思い出して、嬉しそうに話すシンクの言葉に、シキも思い出して、恥ずかしさでうつ向く。その様子にクスクスと笑うシンクが少し帰る速度を落として、ちょっとだけ顔を横に向いてシキの頭を見る
「今日の夕御飯はどうしましょうか?シキの好きなものにする?」
質問しても、うつ向いたまま返事をしないシキ。それでも、楽しそうにシンクが話しかける
「何がいい?お菓子だけ……とかはダメよ」
「それいいですね!お姉さま、夕御飯は、そうしましょう」
お菓子の言葉に、一気にテンションが上がって、部屋に残っていたお菓子が何個有ったか数え始めた。楽しそうに、どのお菓子を食べようか話し出すシキに、ダメと言ったシンクも、そんなシキの可愛さ余って夕御飯をお菓子で許そうという雰囲気になっていく
「そうね、お父様が良いならそうしましょ」
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