こねくとノイズ

シャオえる

文字の大きさ
上 下
75 / 86

75. その扉に触れたら

しおりを挟む
 その頃、一人サクラの眠る仮眠室の前に残ったノイズは、ふぅ。と一つ深呼吸をしてゆっくりと仮眠室の扉を開け部屋に入っていた。サクラの眠る姿を見ながら何やら呟く。静かな部屋にノイズの声が聞こえていると、寝ていたはずのサクラの目がゆっくりと開いてノイズと目があった
「おはよう……私、また寝てたの?」
 サクラが困ったようにフフッと微笑みながらノイズに話しかけた。戸惑いつつもサクラの話しに答えるようにノイズがゆっくりと頷くと、サクラがゆっくりと体を起こしはじめた
「起きれるの?」
「うん、少し頭がボーッとするけど、ずっと寝ているのはキツいから」
 ベッドから足を下ろして、サクラもふぅ。と一つ深呼吸をしてまたノイズに微笑む
「体調はどう?」
「元気だよ。たくさん眠ったから、今日はよく動けそう」
 うーんと背伸びをしながら答えていると、突然仮眠室の扉が開いてオンプとリズムが部屋に入ってきた
「あれ?サクラさん、もう起きたんですか?」
 ベッドに座るサクラを見て驚くオンプ。その後ろでリズムが更に驚いた顔をしている
「体調はどうですか?お茶を飲めそうですか?」
 オンプがサクラの隣にいるノイズをちらりと見た後、サクラに話しかけ、リズムは体調を見るため、顔や体をジロジロと見つめながら話しかけ、サクラも楽しそうに会話をする。静かだった仮眠室が急に騒がしくなり、ノイズがくるりとサクラに背を向け仮眠室の入り口の方へと歩き出した
「ちょっと出るね」
 少し振り向きながらノイズが言い部屋を出ると、サクラが慌てて立ち上がり後を追いかける。扉を開けようとドアノブに手を伸ばしたその時、手にバチンと電気が走り驚いて少し後退りをした
「ダメですよ。サクラさんはこの部屋から、あと少し出れません」
「でも、ノイズが……」
 お茶を淹れながらサクラに話すオンプ。サクラは電気のせいで痛む手を擦りながら扉を見ていると、リズムが困った顔でオンプの隣にきた
「オンプ、どうする?」
 と、リズムが声をかけるとお茶を淹れ終えたオンプがフフッと困ったようにサクラを見た
「サクラさんの魔力が全て本に書いていれば後を追いかけることも可能だったのですが、仕方ありません。頑張ってもう少し魔力を奪い取りましょう」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

RUBBER LADY 屈辱の性奴隷調教

RUBBER LADY
ファンタジー
RUBBER LADYが活躍するストーリーの続編です

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

勝負に勝ったので委員長におっぱいを見せてもらった

矢木羽研
青春
優等生の委員長と「勝ったほうが言うことを聞く」という賭けをしたので、「おっぱい見せて」と頼んでみたら……青春寸止めストーリー。

♡蜜壺に指を滑り込ませて蜜をクチュクチュ♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとHなショートショート♡年末まで毎日5本投稿中!!

[恥辱]りみの強制おむつ生活

rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。 保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。

ロリっ子がおじさんに種付けされる話

オニオン太郎
大衆娯楽
なろうにも投稿した奴です

処理中です...