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84. もう少し、気持ちも体も休ませて
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「……あれ?」
レイがカフカと街に出た頃、寝ていたミクが目を覚ました
「あっ、ミク。目を覚ました?おはよう」
隣で添い寝していたリコが声をかけると、ガバッと勢いよく起き上がるミク。ベッドの側にあるソファーでお茶を飲んでいたクルミとモモカが、ミクが起きた音に驚いていると、ミクがフラフラと倒れてしまった
「大丈夫?飛び起きちゃダメだよ」
「き……気分悪いです」
起きてすぐ飛び起き倒れてから、目を閉じて動かないミクに、リコが布団をかけ直してあげると、目を覚ました安堵から、ふぅ。と小さくため息ついた
「魔力の使いすぎだね。私達も昔よく気分悪くなってたよ」
「リコは今もでしょ。無駄に魔術使うから」
「ちょっと、クルミ!」
ベッドから降りて、クルミと楽しそうに言い合いをはじめたリコ。そんな騒がしい二人の横を通って、ミクの隣に座ったモモカが、優しく声をかけた
「大丈夫?何か温かいものでも飲む?」
「……はい」
ミクの返事を聞いてニッコリ微笑むと、まだ騒がしいリコとクルミの方を向いて声をかけた
「二人とも騒がしいよ。ミクちゃんの体に響くでしょ?」
「あっ、ごめん……」
モモカの声かけで、やっと言い争いが終わると、リコがミクの隣に来て、一緒にベッドに横になった
「でも、気分悪いだけなら、少し出掛けられるかもね」
「お出掛けですか?」
顔を動かしリコの方を向いて、不思議そうに問いかけた
「うん。出掛けたがってたでしょ?本部内ならまだ見てない場所あるから、体調が良くなったら見に行けるかもね」
「今、行きます!」
リコの話に再び飛び起きるミク。だが、またすぐにフラフラと、その場で倒れてしまった
「ダメだよ。もう少し休んでから。また倒れたら大変だからね」
「えー……」
すぐ出掛けられなくて、しょんぼりするミク。すると、お出掛けと聞いて、ふとレイやレグスの顔を思い浮かんだ
「でも、出掛けるとお伝えしなくて良いのですか?」
「レイさんに?本部内なら大丈夫だよ。心配なら後で誰かに伝えれば良いし」
「それより、もう少し寝て元気にならないと」
クルミとモモカがミクの質問に答えていると、ミクの布団の中に、リコが潜り込んできた
「寝れないなら、一緒に寝るよ!」
ミクをぎゅっと抱きしめて叫んだリコ。そのまま一緒に寝ようとしたリコを見て、クルミがリコの体を引っ張りはじめた
「リコはダメだよ。ちゃんと起きておかないと」
「えー……。私達だって、休まないといけないのに……」
ムリヤリ起こされて、ちょっと不機嫌になったリコ。ベッドから降りるなり、また二人で言い争いがはじめた。その二人の姿をミクが戸惑い見ていると、優しく頭を撫でられた
「ちょっと二人がうるさいけど、寝れる?」
と、優しく微笑み頭を撫でるモモカの姿に、ミクも笑って頷き、少し布団で顔を隠すと、目を閉じ眠る体制になると、モモカに頭を撫でられて、リコとクルミの騒がしさの中、すぐウトウトとしはじめたミク。うっすらと目を開けて、微笑んでいるモモカを見て、ミクも微笑んだ
「眠れそうです。モモカさん、おやすみなさい……」
レイがカフカと街に出た頃、寝ていたミクが目を覚ました
「あっ、ミク。目を覚ました?おはよう」
隣で添い寝していたリコが声をかけると、ガバッと勢いよく起き上がるミク。ベッドの側にあるソファーでお茶を飲んでいたクルミとモモカが、ミクが起きた音に驚いていると、ミクがフラフラと倒れてしまった
「大丈夫?飛び起きちゃダメだよ」
「き……気分悪いです」
起きてすぐ飛び起き倒れてから、目を閉じて動かないミクに、リコが布団をかけ直してあげると、目を覚ました安堵から、ふぅ。と小さくため息ついた
「魔力の使いすぎだね。私達も昔よく気分悪くなってたよ」
「リコは今もでしょ。無駄に魔術使うから」
「ちょっと、クルミ!」
ベッドから降りて、クルミと楽しそうに言い合いをはじめたリコ。そんな騒がしい二人の横を通って、ミクの隣に座ったモモカが、優しく声をかけた
「大丈夫?何か温かいものでも飲む?」
「……はい」
ミクの返事を聞いてニッコリ微笑むと、まだ騒がしいリコとクルミの方を向いて声をかけた
「二人とも騒がしいよ。ミクちゃんの体に響くでしょ?」
「あっ、ごめん……」
モモカの声かけで、やっと言い争いが終わると、リコがミクの隣に来て、一緒にベッドに横になった
「でも、気分悪いだけなら、少し出掛けられるかもね」
「お出掛けですか?」
顔を動かしリコの方を向いて、不思議そうに問いかけた
「うん。出掛けたがってたでしょ?本部内ならまだ見てない場所あるから、体調が良くなったら見に行けるかもね」
「今、行きます!」
リコの話に再び飛び起きるミク。だが、またすぐにフラフラと、その場で倒れてしまった
「ダメだよ。もう少し休んでから。また倒れたら大変だからね」
「えー……」
すぐ出掛けられなくて、しょんぼりするミク。すると、お出掛けと聞いて、ふとレイやレグスの顔を思い浮かんだ
「でも、出掛けるとお伝えしなくて良いのですか?」
「レイさんに?本部内なら大丈夫だよ。心配なら後で誰かに伝えれば良いし」
「それより、もう少し寝て元気にならないと」
クルミとモモカがミクの質問に答えていると、ミクの布団の中に、リコが潜り込んできた
「寝れないなら、一緒に寝るよ!」
ミクをぎゅっと抱きしめて叫んだリコ。そのまま一緒に寝ようとしたリコを見て、クルミがリコの体を引っ張りはじめた
「リコはダメだよ。ちゃんと起きておかないと」
「えー……。私達だって、休まないといけないのに……」
ムリヤリ起こされて、ちょっと不機嫌になったリコ。ベッドから降りるなり、また二人で言い争いがはじめた。その二人の姿をミクが戸惑い見ていると、優しく頭を撫でられた
「ちょっと二人がうるさいけど、寝れる?」
と、優しく微笑み頭を撫でるモモカの姿に、ミクも笑って頷き、少し布団で顔を隠すと、目を閉じ眠る体制になると、モモカに頭を撫でられて、リコとクルミの騒がしさの中、すぐウトウトとしはじめたミク。うっすらと目を開けて、微笑んでいるモモカを見て、ミクも微笑んだ
「眠れそうです。モモカさん、おやすみなさい……」
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