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シャオえる

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77. タイミングを見計らって

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「……三人を見つけました」
 本部内にある指令室で追跡魔術でリコ達の捜索をしていた隊員達。捜索開始早々に、三人の居場所を見つけていた
「三人は、どこにいる?」
「これは多分、ミクさんのお家があった場所だと思われます」
「他に誰かいそうか?」
「いえ。三名の気配しか感じ取れません」
 見つけたという報告を聞いて、ホッと安堵しているミクとは違い、まだ険しい表情で隊員達と話しをするレイ。魔方陣を解いた隊員達が、レイにまた話しかける

「三人を迎えに行きますか?」
「いや。迎えに行って、すれ違いになっても困る。三人ならすぐ自分達のいる場所が分かるだろうし。ここで待機して帰ってくるのを待とう。一応、三人の様子は常に確認しておいてくれ」
「分かりました」
 と、一通り隊員達との話を終えると、少し離れて様子を見守っていたミクの側へと歩いてきた

「さて、君はどうする?」
 とレイに話しかけられたミク。絵本をぎゅっと抱きしめ首をかしげた
「部屋にいておくかい?それとも隊員達がいるここでリコ達が来るのを待っておくかい?」
 レイの質問に、少しうつ向いて考え込むミク。側にいた隊員達も、心配そうな表情でミクの返事を待っている
「……お部屋で待っています」
「そうかい、じゃあ部屋まで送ろう」
 ミクの返事を聞いて微笑みながら話をするレイ。女性隊員数名と共に、ミクの部屋に向かっていく。すぐに、ミクの部屋に着いて、女性隊員が部屋の扉を開けると、後ろにいたレイの方に向いて、話しかけた
「あの、一緒にみなさんが帰ってくるのを、待っててもらえますか?」
「うーん。困ったな……少し残した仕事があるんだ」
 ミクのお願いに、少し困った顔で返事をするレイ。その表情を見て、しょんぼりするミク。悩みはじめたレイとうつ向いたままのミクの様子に、隊員達が心配そうに見ている
「少し仕事を終わらせてくるから、この人達と一緒に待っててくれるかい?なるべく早く戻るよ」
「……はい」
 女性隊員と一緒に部屋に入っていくミク。パタンと扉が閉まると、ミクに聞こえないように、小さくため息ついた


「レグスは、どこにいる?」
 ミクを見ていた優しい表情から一変し険しい表情で、隣にいるミクの部屋に入らなかった隊員達に、レイが問いかける。その質問に答えるため、顔を見合い、知っている情報を確認しあう隊員達が、ヒソヒソと話し合い、何度か頷いたりしている
「今は、会議中と思います。先程、緊急で呼ばれたそうなので……」
「そうか……。すぐに会うのは無理か」
 隊員からの報告を聞いて、また一つため息ついたレイ。また険しい顔をして考え込みはじめた
「報告、ありがとう。部屋で一緒に待っててくれ」
「はい……あの……」
 廊下を歩き始めたレイに声をかけた隊員。その声に気づいたレイが振り返ると、隊員達に向かってクスッと微笑んだ 
「少し部屋で休むよ。リコ達が来たら呼んでくれ」
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