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序章

9 凌辱

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(絶対に感じないッ……! 感じてなんてやるもんかッ……! 濡れなければ、あんなもの入れられるはずないわッ……!)
 瑞紀は湧き上がる恐怖を押し殺すように、キッと李を睨みつけた。
「いいねえ、その顔……。その凜々しい表情が、快感に喘ぐ女の顔に変わるのが楽しみだ」
 そう告げると李は、手慣れた動作でブラジャーのフロントホックを外した。豊かな白い乳房がプルンと揺れながら外気に晒された。その中心に佇む淡紅色の乳首は、少しだけ頭をもたげていた。

「ほう……。でかい乳のわりには乳輪も小さいし、乳首も綺麗なピンク色だな……。感度はどうだ……?」
 李が両手で瑞紀の双乳を揉みしだきだした。力の強弱をつけながらシナシナと揉み上げ、その柔らかさを楽しんだ。

(そんな下手くそな愛撫で感じるはずないわ……! 私が感じるのは、龍成だけなんだから……!)
 冷めた表情で李を睨みながら、瑞紀は愛しい男の顔を思い浮かべた。
「んッ、んくぅうう……!」
 だが、李が指先で乳首を摘まんで捻じりながら引っ張り上げた瞬間、瑞紀は白い喉を仰け反らせて悲鳴を上げた。女の弱点に加えられた暴虐に、否が応でも体が反応したのだ。

「感度も悪くなさそうだな……。これなら、どうだ……?」
 人差し指と親指で乳首をコリコリと刺激しながら、李が手の平全体で乳房を揉みしだいた。一度痛みを与えた乳首を優しく弄るのは、女に慣れきった男の常套手段だった。
「んッ……くッ……んめッ……ん、んぁ……」
 乳首からの峻烈な快感と乳房全体から伝わる甘い愉悦が、ゾクゾクと背筋を舐め上げて瑞紀の全身に紛れもない官能が広がっていった。

「どうした、もう蕩けだしたのか? 感度が悪くないどころか、めちゃくちゃ敏感じゃねえか?」
 李が告げた言葉を否定するように、瑞紀が首を横に振った。そして、再びキッと李を睨みつけた。
(感じてなんてないわよッ……! 痛かっただけ……! あんなに強く引っ張られたら、誰だってビクンッってなるわよッ……!)

「おい、お前らも手伝えッ! キムは耳からうなじを責めろッ! チェは胸だ。こいつは乳首が弱いようだッ! こってりと責めてやれッ!」
 キム泰然タイランは、瑞紀にボールギャグを噛ませた男だった。彼は瑞紀の左後ろに立つと、髪の毛を掴んで頭を後方にに仰け反らせた。そして、両手で瑞紀の額と顎を固定すると、左耳に舌を挿し込んで熱い息を吹きかけながら激しくねぶり始めた。

 ビデオカメラをセットした男がチェ峰風フォンファンだった。チェは瑞紀の右後ろから両手を前に回して、白い乳房を揉みしだき始めた。形が変わるほど強く絞り上げたかと思うと、触れるかどうか分からないほど優しく愛撫した。そして、硬くなり始めた乳首を指先で摘まむと、円を描きながら転がし始めた。

「ヒッ……! んやッ……! んめぇ……! んぁ、んひぃッ……!」
(こんな……二人……同時なんて……いやッ……!)
 龍成が指摘したとおり、瑞紀に男性経験はほとんどない。唯一あるのは、六年前に<蛇咬会じゃこうかい>幹部に凌辱された経験だけだ。当然のことながら、男二人に同時に体を触られたことなど一度もなかった。タイミングも、力加減も、その技法テクニックさえまったく異なる性技を受けて、瑞紀は惑乱した。

「んぁッ……! ひぃいッ……! あくぅッ……! んッ、んひぃいッ……!」
 左耳からゾクゾクとした喜悦が脳髄を蕩かし、乳首からの峻烈な愉悦が背筋を舐め上げた。ボールギャグに塞がれた瑞紀の口から、絶え間なく熱い喘ぎが漏れ始めた。その唇の端からは飲み込めない唾が涎となって、ネットリと糸を引きながら垂れ落ちた。全身が紅く染まり始めると、瑞紀の左胸にくっきりと真紅の薔薇が咲き誇った。

「ほう……感じると現れる薔薇の刺青タトゥか……。見事なものだな……。では、私はこっちを可愛がってやるとしようか……」
 李が濡れ始めたパンティの上から、コリコリと肉の突起に爪を立てた。その瞬間、ビクンッと瑞紀の体が痙攣し、大きく仰け反った。

「やはり、ここは感じるか……? では、直接嬲ってやろう……」
 ナイフを取り出すと、李が淡青色のパンティの右腰部分を引っ張り上げ、プチンと斬り裂いた。はらりと布が垂れ落ち、黒々と茂る叢が顔を覗かせた。
「なかなか柔らかい毛並みだ……。どれ、邪魔な物は取り外してやろう……」
 左手で叢の感触を楽しみながら、李は右手に持ったナイフの刃を左腰とパンティの間に挿し込んだ。そして、刃を上向きにするとプチンと布を切り裂いた。淡青色のパンティが布きれとなって床に舞い落ちた。

「んッ……! んやぁあ……!」
 一糸纏わぬ姿にされた瑞紀は、羞恥のあまり真っ赤になって悲鳴を上げた。布一枚ないことが、こんなにも心細いものであることを瑞紀はその身をもって知らされた。
 その間も、左耳と胸への愛撫は続けられていた。中止するどころか、瑞紀の性感を引き出そうとしているかのようにより激しさを増していた。

「ここを弄る前に、視聴者の皆様にお前の声が聞こえるようにしてやろう。気の強い女がどんな声で啼くのか、皆楽しみにしているだろうからな。キム、ボールギャグを外してやれッ……」
「はい……」
 瑞紀の左耳を舐っていたキムがその動きを止めると、瑞紀の後頭部で拘束していたボールギャグの革ひもを解いた。そして、ピンポン球大のボールを彼女の口から抜き取った。たまっていた涎がドロリと糸を引きながら垂れ落ちると、瑞紀はキッと李を見据えて叫んだ。

「男三人で拘束した女一人を弄ぶなんて、人のやることじゃないわッ! 今すぐ、この鎖を外しなさいッ……!」
キム、続けろ……」
 瑞紀の怒りを無視すると、李がキムに顎をしゃくった。その命令を忠実に守るかのように、キムが再び瑞紀の左耳を嬲り始めた。

「ヒッ……! や、やめッ……! こ、こんなことで……ひッ……私が感じ……るはず……ない……あッ、くぅうッ……!」
 瑞紀の宣言を嘲笑うかのように、チェが彼女の乳首を摘まんで引っ張り上げた。その痛みを伴う快感に、瑞紀は白い喉を仰け反らせて悲鳴を上げた。

「そうか……。それは良かった。では、ここを弄られても感じるはずないな……」
 ニヤリと笑みを浮かべながらそう告げると、李は慣れた手つきで叢の下にある肉の突起の包皮をクルンッと剥き上げた。そして、真っ赤に充血した真珠粒クリトリスを剥き出しにすると、花唇から溢れ出た蜜液を塗り込みながらコリコリと扱きだした。

「ひぃいいッ……! やぁッ……そこッ……! だめぇえッ……!」
 感じないだの、声を出さないだの言っている余裕は消し飛んだ。女の最大の急所を剥き出しにされ、直接嬲られてはたまったものではなかった。それも同時に豊かな双乳を揉みしだかれ、硬く尖った乳首を扱かれているのである。その上、真っ赤に充血した左耳はピチャピチャと音を立てて吸われ、舌でかき回され続けていた。

「何だ、その声は……? 感じないんじゃなかったのか……?」
「ひぃッ……くぅッ……ん、あッ……! くぅうッ……! かッ……んじ……てぇッ……ないッ……! アッ……くうッ……アアッ……!」
 白い喉を仰け反らせ、真っ赤に染まった目尻から涙を滲ませながら瑞紀は全身を襲ってくる快感の激流に耐えた。

 ジュルジュルと音を立てられながら耳の中を舐られると、脳髄さえも蕩かされた。ガチガチに硬く屹立した乳首を捏ね回され、乳房の形を変えられながら揉みしだかれると、甘さと鋭さが混在した快感が背筋をゾクゾクと駆け上った。
 そして、女の最も感じる弱点ポイントである真珠粒クリトリスからは、腰骨を灼き溶かせるような愉悦とともに、すべてを呑み込むほどの官能が奔流となって全身を駆け巡った。

(こんなの……おかしくなるッ! 三人も同時に……私を……! だめッ……感じちゃ……! もう……わけが……分からない……! 気持ち……いいッ……!)
 決壊した堤防が元に戻らないように、一度快感を認めた女体がそれを制御することなど不可能であった。瑞紀の口から押さえきれない喘ぎ声が響き始めた。
「あッ……あひッ……くッ……ん、あッ……だめッ……いやぁッ……!」

「どうした、そんなにイヤらしい声を上げて……? お前の姿はビデオに録画されていることを忘れたか? このビデオは、<星月夜シュテルネンナハト>の特別捜査官エージェントたち全員が鑑賞するんだぞ……」
 李が告げた言葉に、瑞紀は正面にポータブル・ビデオがあることを思い出した。そのレンズは余すことなく瑞紀の全身を映していた。
(いやッ……! だめッ……こんな姿……! 絶対に見られたくないッ……! 声……抑えないと……!)

「んあッ……いや、だめぇえッ……!」
 改めて声を出さないと決意した瞬間、李の指が二本も瑞紀の花唇に挿し込まれた。その指は鉤状に折り曲げられ、細かく振動しながら入口の天井にある粒だった箇所を刺激し始めた。同時に、李は親指で真珠粒クリトリスをグリグリと捏ね回し、内と外から同時に女の急所を責め始めた。

 金の責めが変化した。耳穴を舐るだけでなく、耳たぶを甘噛みし、うなじをネットリと舐め上げ始めた。そして、いつの間にか卵形のローターを取り出し、反対側の右耳の中にそれを入れて細かい振動を加え始めた。
 チェは瑞紀の左前に廻ると、腰をかがめて左乳首を口に咥えた。硬く屹立した乳首に歯を当てて甘噛みすると、先端をチロチロと舌で嬲り始めた。その間も右手は左乳房を揉みしだき、指先で乳首を摘まんで扱き続けていた。

「ひぃいッ……だめッ……やめてッ……いやッ……おね……がいッ……アッ……アッ、アッ、アァアア……!」
 瑞紀の声色が、切羽詰まったものに変わった。その崩壊が近いことは、誰の目にも明らかだった。白い肌は赤く上気し、全身はビクッビックンと小刻みに痙攣を始めた。両膝はガクッガクッと笑い崩れ、花唇からはプシャプシャッと飛沫を噴き出していた。

(だめッ……! イッちゃうッ……! いやッ……イクッ……! 声……ダメッ……!)
「……んッ……くぅうッ……!」
 瑞紀は血が滲むほど強く唇を噛みしめ、辛うじて断末魔の嬌声を抑え込んだ。だが、その総身はビックンッビックンッと痙攣をし、花唇からはプシャアッと愛蜜を迸らせた。固く結んだ唇の端からツッウーッと涎が糸を引いて垂れ落ち、焦点を失って見開いた黒瞳からは随喜の涙が一筋頬を伝って流れ落ちた。
 ガクッガクッと愉悦アクメの硬直を噛みしめると、瑞紀はグッタリと全身を弛緩させて顔を伏せた。誰が見ても、壮絶な絶頂を極めたことは明白であった。

「感じるはずないなどと言っておきながら、随分と派手にイッたな……」
 気が強い女の絶頂オーガズムを眼にして、李が嬉しそうに告げた。
「……って……ない……」
「何だと……?」
「イッ……て……ない……」
 ハァハァと熱い吐息をせわしなく漏らしながら、瑞紀が官能に蕩けた黒瞳で李を睨んだ。それは「絶対に、あなたたちの思い通りになんてならないッ!」という強い意志そのものだった。

「フッハッハハ……! そうか、イッてないか……? それは悪かったな。では、少し早いがこいつを使ってやろう……。これならば、思う存分イケるはずだ……」
 そう告げると、李は巨大なバイブレーターを取り出して瑞紀の目の前に翳した。瑞紀は一瞬、恐怖の表情を見せたが、キッと李を睨みながら言った。

「使いたければ、使えばいいわ……! そんなもので、私はあなたたちに屈したりしないッ! それから……」
 そこで言葉を切ると、瑞紀はビデオカメラの方を見つめて声を張り上げた。
「龍成ッ! 私は自分のことは自分で何とかするッ! だから、私を助ける必要はないわッ! あなたは、あなたの信じる正義を貫いてッ……! これが、相棒バディとしての私の願いよッ……!」

 パチ、パチ、パチッ……と、李が拍手をした。瑞紀が怒りを込めた視線で李を見つめた。
「ご高説、素晴らしいな……。さすがに、あの方が捜し求める女だ。だが、お前は明日、あの方の元に送られる。自力で脱出することなど不可能な場所だ……」
 そう告げると、李はビデオカメラに向かって告げた。

「白銀龍成、それと<星月夜シュテルネンナハト>の諸君……。ゆずりは瑞紀を助けたければ、番号不揃いの旧札で十億円用意しろッ……! それと、<蛇咬会じゃこうかい>およびその関連組織に係わるすべての捜査資料をMDCマイクロ・データ・チップに保存して差し出せッ……! リミットは今から三日後の、十二月二十四日午前零時だ。受け取り方法は追って連絡する。なお、これからご覧に入れるのは、少し早いクリスマス・プレゼントだ。お前らの仲間、ゆずりは瑞紀の悶絶シーンだ。この気が強い女がどこまで堕ちるか、楽しみにしていろッ……!」

(こいつら、本気で私を……。恐い……。あんなの使われたら……絶対に壊れちゃう……)
 ゴクリと生唾を飲み込むと、瑞紀は怯えた視線で李が手にしている巨大なバイブレーターを見つめた。先ほど見せられた凄まじい動きを自分の中でされたら、きっと気が狂うに違いない。
(これ以上、生き恥を晒すのも……気が狂うのも……ごめんだわッ! 舌を噛んで死んでやるッ! そうすれば、龍成を危険に晒すこともないし、<星月夜シュテルネンナハト>にも迷惑はかからない……!)

 だが、その考えを読んだかのように、キムが再びボールギャグを噛ませてきた。慌てて首を振ったが、鼻を摘ままれて思わず口を開けたところに、ピンポン球大のボールを突っ込まれた。
「んッ……ん、んんッ……んくぅうう……!」

「李大人ダァー・レェン、この女、舌を噛んで自殺しそうでしたので、取りあえず対応いたしました」
「そうか……。よくやった、キム……。声が聞こえなくなるのは残念だが、この女を殺したら我々があの方に消される……。では、始めろ……」
「はッ……!」
 キムチェが頷くと、二人は役割を交代した。今度はチェが瑞紀の耳を舐り始め、キムが胸を揉みしだき始めた。

「んッ……んくッ……んんッ……んひぃいッ……!」
 再開された凌辱の儀式に、一度愉悦アクメの頂点を極めた女体が抵抗することは不可能だった。瑞紀は再び全身を襲う官能の嵐に歯を食いしばって耐え続けた。だが、それも巨大なバイブレーターを前にして、もろくも崩れ去った。李が一段目のスイッチを入れると、ウィーンッという稼働音とともに、バイブレーターが小刻みに激しく振動を開始した。瑞紀の黒瞳が恐怖に大きく見開かれた。

「まずは、お前の一番好きな場所にこれを当ててやろう……」
 巨大な幹から二股に分かれているクリバイブと呼ばれる部分を指しながら、李がニヤリと笑みを浮かべて告げた。長さ五センチ、直径一センチくらいの小型バイブで、表面にビーズ上の小さな突起が無数に付いており、それらが高速で細かく振動していた。それを瑞紀の真珠粒クリトリスに当てようと考えていることは、明白であった。

(こ、恐い……。あんなのを当てられたら……どうなるの……)
 黒曜石の瞳に紛れもない恐怖を浮かべながら、瑞紀が漆黒のバイブレーターを見据えた。その様子を楽しそうに見つめると、何の前触れもなく李がクリバイブを瑞紀の真珠粒クリトリスに押し当てた。

「んッ、ひぃいいいッ……!
 想像を絶する衝撃が、瑞紀の全身を貫いた。女の体の中で最も敏感な箇所を、無数の突起が高速で擦り上げたのだ。快感を感じる暇もなく、瑞紀は一瞬で愉悦アクメの頂点へ駆け上らされた。プシャアッと愛蜜が迸り、全身がビクンッビクンッと激しく痙攣した。次の瞬間、ガクッガクッと激しく硬直し、官能の歓悦が四肢の先端まで痺れさせた。

 だが、絶頂オーガズムを極めているにもかかわらず、李はクリバイブを離そうとしなかった。真っ赤に充血した真珠粒クリトリスは、一瞬の休みなく高速で動く無数の突起に蹂躙され続けた。プシャアップシャアッと、花唇から何度も蜜液が迸った。全身の痙攣が止まらなくなり、心臓はバクッバクッと限界を超えて脈打った。腰骨が灼き溶け、背筋が震え、脳髄さえもカアッと燃え上がった。呼吸さえも満足にできず、瑞紀は発狂しそうなほどの衝撃にただ耐え続けた。

(く、狂うッ……! こんなの、耐えられないッ……! し、死ぬッ……! 死んじゃうッ……!)
 実際にクリバイブを当てられていたのは、数秒だったのかも知れない。だが、瑞紀には永遠にも感じる時間だった。シャアーッという音を立てて、花唇から黄金の水が迸った。限界を遥かに超える衝撃と快感に、瑞紀は失禁した。

 クリバイブが離れた瞬間、瑞紀はガックリと全身を弛緩させて首を垂れた。焦点を失った黒瞳から大粒の涙を流し、ボールギャグを咥えさせられた口から涎を垂れ流しながら、瑞紀はハァハァとせわしなく肩を震わせていた。花唇からはポタッポタッと黄金の残滓ざんしが垂れ落ちていた。
「ションベン漏らすほど良かったか……? そんなに気に入ったのなら、もう一度当ててやろう……」
 拒絶の言葉を告げる間もなく、クリバイブが再び瑞紀の真珠粒クリトリスに押し当てられた。

「んッ、ひぃいいい……! ん、めぇええ……! ん、あぁああッ……!」
 一瞬の我慢さえ許されず、瑞紀は凄まじい絶頂オーガズムを極めた。ビクンッビックンッと総身が激しく痙攣し、脳髄が灼き溶かされて快絶の奔流が全身を包み込んだ。絶頂したと思った次の瞬間には、更なる絶頂の極みへと押し上げられた。もはや、官能地獄という言葉でさえ生易しい、凄まじい拷問に他ならなかった。愛蜜と黄金水とが交互に花唇から噴き出した。

 たっぷりと十秒以上の時間を数えて、李がクリバイブを離した。グッタリと頭を垂れる瑞紀を見つめながら、李がニヤリと笑いを浮かべながら命じた。
キム、もういいだろう。ボールギャグを外せ……。舌を噛む気力もなくなっているはずだ……」
「はッ……」
 キムが瑞紀の背後に回り、革ひもを解いてボールギャグを外した。その瞬間、ドロリと大量の涎が瑞紀の口元から垂れ落ちた。

「どうだ、ゆずりは瑞紀……。言いたいことはあるか……?」
 瑞紀の顎を掴んで上を向かせると、李が笑いながら訊ねた。瑞紀は口を開こうとしたが、すぐには言葉が出なかった。全身はビクンッビクンッと痙攣を続けており、その美しい貌は涙と涎とに塗れていた。
「……もう……ゆる……し……て……」
 ハァッハァッと荒い息を吐きながら、囁くような声で瑞紀が告げた。

「ハッハッハハァ……! <星月夜シュテルネンナハト>の諸君、聞いたかッ……? 私の部下を十三人も撃った女が、ションベンを漏らしながら詫びを入れたぞッ!」
 完全な屈服を認める瑞紀の言葉を聞き、李は声を上げて笑った。そして、左手で瑞紀の頬を掴んで顔を上げさせると、楽しそうに告げた。

ゆずりは瑞紀……。私の奴隷になると誓えッ!」
 その言葉を聞いた瞬間、瑞紀の自尊心が李昊天リ・ハオティエンをはっきりと敵と認識した。
「……誰……が……」
 李の言葉を拒絶して、瑞紀が顔を横に逸らした。だが、その態度を予想していたかのように、李が楽しそうに告げた。

「そうか……。では、自分から奴隷にしてくださいと言うまで、楽しませてもらうとしようか……。これを心ゆくまでたっぷりと堪能するがいいッ……!」
 巨大なバイブレーターの先端が、濡れ塗れた瑞紀の花唇に押し当てられた。そして、その極太のカリ部分がメリメリと膣壁を抉りながら押し入ってきた。

「ひぃいいいッ……!」
 白い喉を仰け反らせて、瑞紀が絶叫した。まるで杭を打ち込まれたような、激烈な痛みが下半身を襲った。だが、瑞紀の苦悶の表情でさえ、李にとっては自分の嗜好を彩るスパイスでしかなかった。膣壁を擦り上げながら、李は巨大バイブレーターを押し込んでいった。

「やめてぇえッ……! 裂けちゃうッ……! 痛いッ……! 許してぇッ……!」
 長い黒髪を振り乱しながら、瑞紀が泣き叫んだ。だが、李にはその絶叫さえ甘美なメロディにしか聞こえていないのか、バイブレーターを押し込む手を緩めようとしなかった。
「ひぃいいッ……! だめぇえッ……! 死んじゃうッ……! アッ、アァアアッ……!」
 長さ三十センチ以上あるバイブレーターの約三分の一が瑞紀の中に埋め込まれた。日本人女性の膣の深さは七~十センチと言われているので、バイブレーターの先端が最奥まで届いたのだ。

「奥まで咥え込んだ感想はどうだ……?」
「おね……がい……抜い……て……」
 黒曜石の瞳から大粒の涙を流しながら、瑞紀が哀願した。これほど巨大なモノを入れられたのは、生まれて初めてだった。
「そうか……? では、抜いてやろう……」
 ニヤリと笑いを浮かべると、李は巨大バイブレーターを花唇の入口まで一気に引き抜いた。

「ひぃいいいッ……!」
 膣壁を抉りながらずり抜かれる感覚に、瑞紀は大きく背中を仰け反らせながら絶叫した。だが、それは凄まじい凌辱の始まりでしかなかった。次の瞬間、李は再び最奥までバイブレーターを一気に押し込んだのだ。

「アッ、アァアア……!」
 泣き叫ぶ瑞紀の絶叫を楽しげに聞くと、李はバイブレーターの抜き挿しを始めた。何度か挿したり抜いたりを続けているうちに、クチュックチュッという音とともに花唇から蜜液が溢れだした。女性器を守るための生理現象なのか、それとも極太のバイブレーターに慣れてきて快感を貪り始めているのか……。

「だめぇええッ……! アッ、アッ……イヤッ……アッ、アッ、アァアア……!」
 瑞紀の声が徐々に甘く変わっていった。その変化を見極めると、李はキムたちに頷いた。その無言の命令を汲み取ると、キムたちが再び瑞紀を責め始めた。耳からうなじに掛けてネットリと舐め上げ、豊かな乳房を揉みしだき、硬く屹立した乳首を捏ね回した。

 李がバイブレーターのスイッチをオンにした。ヴィーンッと稼働音が鳴り響き、巨大なバイブレーターが小刻みに、そして激しく振動を始めた。膣壁を抉り取るほどの太さで抜き挿しされていたバイブレーターが、突然その牙を剥き出しにした。膣壁を抉り取るような激震と子宮口を押し上げる圧迫感が瑞紀を責め苛んだ。

「ひぃいぃいッ……! ゆる……してぇッ……! こわれ……ちゃうッ……! アッ、アッ、アァアアッ……!」
 ビックンッビックンッと総身を激しく痙攣させると、瑞紀は望まぬ絶頂オーガズムを極めた。バイブレーターの抜き挿しに合わせて、プシャップシャッと花唇から愛蜜が迸った。呆然と見開いた黒瞳からは随喜の涙が溢れ、頬を伝って流れ落ちた。熱い喘ぎを吐き出す唇の端からは、ネットリとした涎が糸を引いて垂れ落ちた。ガクガクと愉悦アクメの奔流を噛みしめると、瑞紀はグッタリと全身を弛緩させてガクリと首を折った。

 だが、李、キムチェの誰一人として、その凌辱の手を緩めようとはしなかった。それどころか、キムは左手で瑞紀の右乳房を揉みしだきながら、その中心で屹立している乳首に歯を立て、舌先で押しつぶすように舐め廻した。右手は手の平全体で左乳房を捏ね回し、指先で乳首を押し潰しながらコリコリと扱き上げた。
 そして、チェは両耳に卵形のローターを差し込んで瑞紀の脳髄を蕩かせると、自らは両手を釣られて無謀になっている脇下にネットリと舌を這わせた。

 最も悪辣だったのは、李であった。瑞紀を責め苛む巨大バイブレーターのスイッチを第二段階にしたのだ。今までの振動に加え、極太の幹部分がウネリを上げて跳ね回った。その激烈な衝撃に瑞紀は一瞬たりとも耐えることができずに、絶頂オーガズムの奔流に攫われた。

(こんなの……だめッ……! く、狂うッ……狂っちゃうッ! イクの……止まらないッ……! また……イクッ……! 死んじゃうッ……!)
 もはや、瑞紀は自分が絶頂しているのかどうかさえ分からなくなった。イッたと思った次の瞬間には、より激しい愉悦アクメに襲われた。その切れ目がまったくないのだ。龍成との激しいセックスでさえ、この拷問と比べれば遥かに生易しかった。愛情一つない機械による責めがこれほどまでに凄まじいものだと、瑞紀はその身をもって知らされていた。

「そろそろ最終段階に入ろうか、ゆずりは瑞紀……。それとも、もう私の声も聞こえていないか……?」
 冷酷な笑みを浮かべると、李はバイブレーターのスイッチを第三段階に切り替えた。その瞬間、瑞紀の裸身がビックンッと激しく痙攣した。振動とウネリに咥えて、バイブレーター自身が凄まじい回転を始めたのだ。

「ひぃいぃい……! おね……がいッ……! 止めてぇッ……! 狂っちゃ……うッ……!」
 美しい貌を真っ赤に染め、涙と涎を垂れ流しながら瑞紀が絶叫した。女を責め苛むことだけに特化した無数の突起がグルンッグルンッと高速で回転しながら膣壁を抉り始めたのだ。
 だが、李は狂乱する瑞紀の様子を見つめると、ニヤリと嗜虐の笑みを浮かべた。

「感じてない、バイブなど好きに使えと言っていた女は誰だったかな? ゆずりは瑞紀、そんな生意気なお前に、私からの心ばかりのサービスだ……。思う存分、味わうがいいッ……!」
 そう告げると、李は激しく振動しているクリバイブを、真っ赤に充血している真珠粒クリトリスに押しつけた。

「ひッ、ひぃーいぃいッ……!! し、死ぬぅ……うぅッ……!」
 瑞紀の裸身がかつてないほど大きく跳ね上がった。その瞬間、プッシャアーッという激しい音ともに、花唇から黄金水が潮流となって噴出した。
 ビックンッビックンッと凄まじい痙攣を続けると、瑞紀は全身をガクンッガクンッと震わせた。それは、いまだかつて経験したこともない極致感オルガスムスの奔流であった。

(……りゅう……せい……たす……け……て……)
 その思考を最後に、ガクリと首を折ると瑞紀は全身をグッタリと弛緩させて失神した。美しい貌を涙と涎に塗れさせ、真っ赤に充血した花唇から蜜液と黄金水を垂れ流しているその姿は、限界を超える官能の奔流に弄ばれた女の哀しい末路そのものであった。
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