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2章
2-33 魔力欠乏症
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「魔力欠乏症」
人は生きているだけで魔力を消費し、又その魔力は食事・睡眠などで通常回復していく。
魔力の自然回復量が減り、生命維持に必要な消費魔力を下回った状態だと、常に魔力回復薬などを与えないと生命維持すらできなくなる病気。
奴隷商に捕まった後からシェールズはその病気だと診断されていた。
最初は大したことも無く、疲労感が大きい程度のものだったらしい。
シャーリーは回復方法を探しながら、魔力回復薬の購入の為に危険な依頼もこなし続けていたようだ。
「ほんの一年前からよ、魔力の回復量が一気に下がったの…
もっと稼ぐ必要があった。
それにかつてこの島には魔力回復薬の素材になる薬草が自生していたと聞いてこの島に来た…」
そう言う事だったのか…
俺はシェールズに『把握』を使用する。
〇シェールズ・スイーズ 小人族
25歳 Lv18
状態:毒(汚染・機能制限) 危険度:特大
なんてことだ…
「毒に侵されている。
恐らくそれで魔力発生器官がダメージを負い、回復しないんだ…」
「聖水」なら、何とかなるかもしれない。
まさか男に飲ませる日が来るとは思ってもみなかったが、そうも言ってられない。
「シャーリー、私たちはあなたを信用するわ。
だから、今から何が起こっても驚かないで、あなたも信じて…」
そう言ってリーズはシャーリーを抱きかかえる。
ナツキは容器を準備し、俺の前へと差し出す。
「聖水」を容器に出し、シェールズに少しづつ飲ませていく。
途中せき込む彼だったが効果が表れてきたのだろう、途中からは呼吸も安定してきた。
容器一杯分を時間をかけて飲み干し、そのまま眠りにつく。
『把握』すると、毒状態はきれいさっぱりなくなっていた。
代わりに表示された状態は「衰弱」
自分の力ながら、その効果の強力さに驚いた。
「もう大丈夫。
しばらく安静にして、栄養のあるものを食べさせてあげて。」
一部始終を目を背けず見届けたシャーリーは、信じられない光景であったろうに、声を上げず黙ってみていてくれた。
ーーーーーーーーー
俺たちはシャーリーに「聖水」について説明した。
目の前で起こった事、さらには弟の容態が良くなったことで、直ぐに信じてもらう事が出来た。
「ありがとう、あなたがいなかったら、今頃…
感謝しても、しきれないよ…」
涙を流すシャーリー。
「だったらさ、仲間になってくれない?」
俺は提案する。
「ナツキの目的の為にも、「信頼」出来る仲間は一人でも多いほうが良いから。」
そう言ってまた、彼女の方に手を差し出す。
彼女はその手を両手で握りしめ。
「喜んで。
あなたの為に、全力でお手伝いします。」
新たな仲間だ。
人は生きているだけで魔力を消費し、又その魔力は食事・睡眠などで通常回復していく。
魔力の自然回復量が減り、生命維持に必要な消費魔力を下回った状態だと、常に魔力回復薬などを与えないと生命維持すらできなくなる病気。
奴隷商に捕まった後からシェールズはその病気だと診断されていた。
最初は大したことも無く、疲労感が大きい程度のものだったらしい。
シャーリーは回復方法を探しながら、魔力回復薬の購入の為に危険な依頼もこなし続けていたようだ。
「ほんの一年前からよ、魔力の回復量が一気に下がったの…
もっと稼ぐ必要があった。
それにかつてこの島には魔力回復薬の素材になる薬草が自生していたと聞いてこの島に来た…」
そう言う事だったのか…
俺はシェールズに『把握』を使用する。
〇シェールズ・スイーズ 小人族
25歳 Lv18
状態:毒(汚染・機能制限) 危険度:特大
なんてことだ…
「毒に侵されている。
恐らくそれで魔力発生器官がダメージを負い、回復しないんだ…」
「聖水」なら、何とかなるかもしれない。
まさか男に飲ませる日が来るとは思ってもみなかったが、そうも言ってられない。
「シャーリー、私たちはあなたを信用するわ。
だから、今から何が起こっても驚かないで、あなたも信じて…」
そう言ってリーズはシャーリーを抱きかかえる。
ナツキは容器を準備し、俺の前へと差し出す。
「聖水」を容器に出し、シェールズに少しづつ飲ませていく。
途中せき込む彼だったが効果が表れてきたのだろう、途中からは呼吸も安定してきた。
容器一杯分を時間をかけて飲み干し、そのまま眠りにつく。
『把握』すると、毒状態はきれいさっぱりなくなっていた。
代わりに表示された状態は「衰弱」
自分の力ながら、その効果の強力さに驚いた。
「もう大丈夫。
しばらく安静にして、栄養のあるものを食べさせてあげて。」
一部始終を目を背けず見届けたシャーリーは、信じられない光景であったろうに、声を上げず黙ってみていてくれた。
ーーーーーーーーー
俺たちはシャーリーに「聖水」について説明した。
目の前で起こった事、さらには弟の容態が良くなったことで、直ぐに信じてもらう事が出来た。
「ありがとう、あなたがいなかったら、今頃…
感謝しても、しきれないよ…」
涙を流すシャーリー。
「だったらさ、仲間になってくれない?」
俺は提案する。
「ナツキの目的の為にも、「信頼」出来る仲間は一人でも多いほうが良いから。」
そう言ってまた、彼女の方に手を差し出す。
彼女はその手を両手で握りしめ。
「喜んで。
あなたの為に、全力でお手伝いします。」
新たな仲間だ。
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