163 / 315
第3章謎の少女とダンジョン革命
134・マヨヒガ島の探索
しおりを挟む
「そういえばこの島って探索したことないですよね。
これを機会に探索してもいいかもしれませんね」
「ああ、それならオラの方が詳しいので案内するダス」
そういうとタイレルは地図を取り出した。
地図には果物がよく取れる場所に、
魚釣りに適した場所などが載っていた。
「あれ、ここはどういう場所なんですか?」
地図の中で洞窟と書かれている場所が気になった。
「ああ、ここは洞窟ダス。
恐ろしく長い洞窟ダス。
先が見えないので、途中で引き返したダス」
「へぇ洞窟ですか、そこに金銀財宝がありそうですね」
このマヨヒガ島には金銀財宝があるという伝説がある。
そういうお宝を隠すのに洞窟は適している。
「あれ、財宝には興味ないんじゃなかったの?」
「貰えるお宝があるなら貰いましょうよ。
正直言うと最近家を借りたり、出費が多いんですよね」
エドナの言葉に私はそう返す。
だって神殿に寄付しないといけないし、
家賃も払わないといけないし、お金がかかる。
それにトレジャーハンターって一度してみたかったんだよな。
わくわくしてきたぜ。
「じゃあ、洞窟にレッツゴーです!」
「はぁ、本当にあなたのやることは突然ね」
やれやれといった感じでエドナが言った。
「面白そうですね。わたくしも行きます」
「私も行くのだ」
フォルトゥーナとイオがそう言った。
そうして私達は洞窟に行くことにした。
◆
その洞窟は島の端っこにあった。
「ここがその洞窟ですか。
魔物がいるかもしれません、気を付けましょう」
「ああ、それならこの島には魔物は居ないから、
大丈夫だと思うダス」
「え、魔物が居ない?」
「そうダス。一度も出会ったことはないダス」
町の中みたいに結界がはってあるなら別だが、
こんな辺境の無人島にそれがある可能性は低いだろう。
普通なら魔物であふれかえってもよさそうなのに、
それがないとなると不思議だ。
「じゃあ中に入りましょう」
中に入ると真っ暗だったので、魔法で火の玉を作りそれを宙に浮かす。
「ジトジトしてますね」
何度も洞窟には入ったことがあるが、
ここの洞窟は普通の洞窟よりじっとりとしている。
壁に触れるとドロドロとした泥が絡まり、
地面もぬかるんでいる。
「転ばないように気を付けてください」
一応全員の足に魔法をかけて、滑らないようにする。
それから黙って進むが、
洞窟の中は1本道だったため迷うことはなかったが、
かなり長かった。
「いつになったら終わるんでしょうか?」
「引き返す?」
「ここまで来たら進むしかないでしょう」
そうして進むこと数時間。
ようやく長かった洞窟が終わり、開けた場所に出た。
そこには一つの湖があった。
湖全体が青白く光り輝き、幻想的な雰囲気を出していた。
「うわぁ綺麗…」
「幻想的ね。お宝は無いみたいだけど、これだけでも見る価値はあったわ」
「ん? 待ってください、あれは…」
フォルトゥーナが指さした場所から、ミミズのようなうねった生き物が現れる。
体長は約2メートル程か、やっぱり魔物がいたんだな。
「タイレルさんは下がっていてください」
魔物退治なら私達は専門だ。
みんな戦闘モードに入る。
「行くわよ!」
エドナは持っていた大剣で魔物をぶった切る。
魔物はのたうちながら絶命した。
「まだまだ来ます!」
湖の中から続々とミミズのような魔物が現れる。
「うらぁ!」
イオが魔物を掴むとその体を引きちぎる。
「《聖槍(ホーリーランス)》」
フォルトゥーナが魔法を使い、その場に居た魔物を殲滅する。
その時、ボトボトと天井から魔物が落ちてきた。
「ぎゃーー!!」
うぇえ、ヌメヌメしてて気持ち悪い。
私は魔物から離れると魔法で燃やした。
すると天井からまた魔物が落ちてきた。
「っく、この《ファイヤー・ボール乱れ打ち!!》」
私は天井にいる魔物に向かって魔法を何発も放つ。
しかし何発かは魔物に当たらず、天井の壁に激突する。
「アアァァアアアァァァーーー!!!」
すると地響きのような音が響いた。
「バカ! そんなことしたら天井が崩落するに決まっているでしょ!!」
「す、すみません。《転移》」
私はその場にいた全員をマヨヒガ島の外の温泉がある場所に転移した。
「はぁはぁ、何とか助かりましたね」
「待って!! あれを見て!!」
「はい? って、なんじゃこりゃあぁぁーーー!!!」
エドナが指さした先には驚きの存在が居たのだった。
これを機会に探索してもいいかもしれませんね」
「ああ、それならオラの方が詳しいので案内するダス」
そういうとタイレルは地図を取り出した。
地図には果物がよく取れる場所に、
魚釣りに適した場所などが載っていた。
「あれ、ここはどういう場所なんですか?」
地図の中で洞窟と書かれている場所が気になった。
「ああ、ここは洞窟ダス。
恐ろしく長い洞窟ダス。
先が見えないので、途中で引き返したダス」
「へぇ洞窟ですか、そこに金銀財宝がありそうですね」
このマヨヒガ島には金銀財宝があるという伝説がある。
そういうお宝を隠すのに洞窟は適している。
「あれ、財宝には興味ないんじゃなかったの?」
「貰えるお宝があるなら貰いましょうよ。
正直言うと最近家を借りたり、出費が多いんですよね」
エドナの言葉に私はそう返す。
だって神殿に寄付しないといけないし、
家賃も払わないといけないし、お金がかかる。
それにトレジャーハンターって一度してみたかったんだよな。
わくわくしてきたぜ。
「じゃあ、洞窟にレッツゴーです!」
「はぁ、本当にあなたのやることは突然ね」
やれやれといった感じでエドナが言った。
「面白そうですね。わたくしも行きます」
「私も行くのだ」
フォルトゥーナとイオがそう言った。
そうして私達は洞窟に行くことにした。
◆
その洞窟は島の端っこにあった。
「ここがその洞窟ですか。
魔物がいるかもしれません、気を付けましょう」
「ああ、それならこの島には魔物は居ないから、
大丈夫だと思うダス」
「え、魔物が居ない?」
「そうダス。一度も出会ったことはないダス」
町の中みたいに結界がはってあるなら別だが、
こんな辺境の無人島にそれがある可能性は低いだろう。
普通なら魔物であふれかえってもよさそうなのに、
それがないとなると不思議だ。
「じゃあ中に入りましょう」
中に入ると真っ暗だったので、魔法で火の玉を作りそれを宙に浮かす。
「ジトジトしてますね」
何度も洞窟には入ったことがあるが、
ここの洞窟は普通の洞窟よりじっとりとしている。
壁に触れるとドロドロとした泥が絡まり、
地面もぬかるんでいる。
「転ばないように気を付けてください」
一応全員の足に魔法をかけて、滑らないようにする。
それから黙って進むが、
洞窟の中は1本道だったため迷うことはなかったが、
かなり長かった。
「いつになったら終わるんでしょうか?」
「引き返す?」
「ここまで来たら進むしかないでしょう」
そうして進むこと数時間。
ようやく長かった洞窟が終わり、開けた場所に出た。
そこには一つの湖があった。
湖全体が青白く光り輝き、幻想的な雰囲気を出していた。
「うわぁ綺麗…」
「幻想的ね。お宝は無いみたいだけど、これだけでも見る価値はあったわ」
「ん? 待ってください、あれは…」
フォルトゥーナが指さした場所から、ミミズのようなうねった生き物が現れる。
体長は約2メートル程か、やっぱり魔物がいたんだな。
「タイレルさんは下がっていてください」
魔物退治なら私達は専門だ。
みんな戦闘モードに入る。
「行くわよ!」
エドナは持っていた大剣で魔物をぶった切る。
魔物はのたうちながら絶命した。
「まだまだ来ます!」
湖の中から続々とミミズのような魔物が現れる。
「うらぁ!」
イオが魔物を掴むとその体を引きちぎる。
「《聖槍(ホーリーランス)》」
フォルトゥーナが魔法を使い、その場に居た魔物を殲滅する。
その時、ボトボトと天井から魔物が落ちてきた。
「ぎゃーー!!」
うぇえ、ヌメヌメしてて気持ち悪い。
私は魔物から離れると魔法で燃やした。
すると天井からまた魔物が落ちてきた。
「っく、この《ファイヤー・ボール乱れ打ち!!》」
私は天井にいる魔物に向かって魔法を何発も放つ。
しかし何発かは魔物に当たらず、天井の壁に激突する。
「アアァァアアアァァァーーー!!!」
すると地響きのような音が響いた。
「バカ! そんなことしたら天井が崩落するに決まっているでしょ!!」
「す、すみません。《転移》」
私はその場にいた全員をマヨヒガ島の外の温泉がある場所に転移した。
「はぁはぁ、何とか助かりましたね」
「待って!! あれを見て!!」
「はい? って、なんじゃこりゃあぁぁーーー!!!」
エドナが指さした先には驚きの存在が居たのだった。
0
お気に入りに追加
51
あなたにおすすめの小説
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
ダンジョン・ホテルへようこそ! ダンジョンマスターとリゾート経営に乗り出します!
彩世幻夜
ファンタジー
異世界のダンジョンに転移してしまった、ホテル清掃員として働く24歳、♀。
ダンジョンマスターの食事係兼ダンジョンの改革責任者として奮闘します!
まったく知らない世界に転生したようです
吉川 箱
ファンタジー
おっとりヲタク男子二十五歳成人。チート能力なし?
まったく知らない世界に転生したようです。
何のヒントもないこの世界で、破滅フラグや地雷を踏まずに生き残れるか?!
頼れるのは己のみ、みたいです……?
※BLですがBがLな話は出て来ません。全年齢です。
私自身は全年齢の主人公ハーレムものBLだと思って書いてるけど、全く健全なファンタジー小説だとも言い張れるように書いております。つまり健全なお嬢さんの癖を歪めて火のないところへ煙を感じてほしい。
111話までは毎日更新。
それ以降は毎週金曜日20時に更新します。
カクヨムの方が文字数が多く、更新も先です。
神に同情された転生者物語
チャチャ
ファンタジー
ブラック企業に勤めていた安田悠翔(やすだ はると)は、電車を待っていると後から背中を押されて電車に轢かれて死んでしまう。
すると、神様と名乗った青年にこれまでの人生を同情された異世界に転生してのんびりと過ごしてと言われる。
悠翔は、チート能力をもらって異世界を旅する。
レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)
荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」
俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」
ハーデス 「では……」
俺 「だが断る!」
ハーデス 「むっ、今何と?」
俺 「断ると言ったんだ」
ハーデス 「なぜだ?」
俺 「……俺のレベルだ」
ハーデス 「……は?」
俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」
ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」
俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」
ハーデス 「……正気……なのか?」
俺 「もちろん」
異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。
たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!
生贄にされた少年。故郷を離れてゆるりと暮らす。
水定ユウ
ファンタジー
村の仕来りで生贄にされた少年、天月・オボロナ。魔物が蠢く危険な森で死を覚悟した天月は、三人の異形の者たちに命を救われる。
異形の者たちの弟子となった天月は、数年後故郷を離れ、魔物による被害と魔法の溢れる町でバイトをしながら冒険者活動を続けていた。
そこで待ち受けるのは数々の陰謀や危険な魔物たち。
生贄として魔物に捧げられた少年は、冒険者活動を続けながらゆるりと日常を満喫する!
※とりあえず、一時完結いたしました。
今後は、短編や別タイトルで続けていくと思いますが、今回はここまで。
その際は、ぜひ読んでいただけると幸いです。
二度目の転生は傍若無人に~元勇者ですが二度目『も』クズ貴族に囲まれていてイラッとしたのでチート無双します~
K1-M
ファンタジー
元日本人の俺は転生勇者として異世界で魔王との戦闘の果てに仲間の裏切りにより命を落とす。
次に目を覚ますと再び赤ちゃんになり二度目の転生をしていた。
生まれた先は下級貴族の五男坊。周りは貴族至上主義、人間族至上主義のクズばかり。
…決めた。最悪、この国をぶっ壊す覚悟で元勇者の力を使おう…と。
※『小説家になろう』様、『カクヨム』様にも掲載しています。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる