75 / 292
第1章過去と前世と贖罪と
69・蘇る記憶⑤
しおりを挟む「うわー!!」
「逃げろー!!」
唐突に城内が騒がしくなった。
多分敵が攻め込ん出来たのかもしれない。
だが私はどこかそれを淡々と受け入れていた。
もう全てがどうでも良かった――。
感じる心すら無くしてしまえば、もう全てがどうでもいい。
人が死ぬことも、日本でのことも――。
心さえ、心さえなければ――苦しまずに済む。
そうして騒がしくなった城内だが、
騒がしさは収まる事はなかった。
そしてその騒がしさは、ここにまで及んだ。
「誰だ、お前は…うッ!」
誰かが地面に倒れる音がした。
だが私はそうなっても、目を開ける事はなかった。
もう全てがどうでもよくなっていたからだ。
「ようやく、お前を助けることが出来る」
やがて鍵が開く音がして、鉄格子が開いた。
――あなたを殺しに来たんじゃない?
幻聴にそう言われ、私は首だけをその人物に向けた。
そして心臓が飛び出るかと思うぐらいに、驚いた。
「アーウィン…」
そこに居たのは紛れもなく、アーウィンその人だったからだ。
腰まである白い髪に、青い瞳。
そして体には鎧を着ており、
腰には剣を、背中には矢筒を背負い、弓を持っていた。
「私…都合がいい夢でも見ているのかな」
「夢じゃない! 現実だ!!」
そう言うとアーウィンは私を抱きしめた。
その温かな肌に触れ、私はこれが幻でないことを悟った。
「どうして…私を助けに…」
そう言うとアーウィンは申し訳なさそうな顔をした、
「すまなかった。
お前を助けると言っておきながら、俺は自分のことで精一杯だった。
だが今ならお前を助けることが出来る。一緒に逃げよう」
その力強い言葉に私の目に枯れたはずの涙が浮かんだ。
希望という名のその光に触れて、私は幸せを噛み締めていた。
――成功するはずもないのに。
幻聴が何かを言っていたが、どうでもよかった。
「さぁ行こう。あまりもたもたしている時間は無い」
「うん…」
私は足腰がすっかり弱っていたので、
アーウィンにおんぶされて、地下牢を出た。
その途中で死んでいる兵士の遺体を見た。
おそらく、アーウィンが殺したのだろう。
だがその死体を見ても、何の感慨も湧いてこなかった。
その頃の私は、
自分が自分でなくなるようなそんな感覚に襲われることが度々あった。
まるでスクリーンの中を見ているように現実が現実でなくなる。
ひょっとしたら――、
度重なるストレスで精神に異常をきたしてしまったのかもしれない。
だがその時は、それについて考える余裕すらなかった。
地下牢を抜け出し、地上に出ると外はもう夜だった。
その照明の明かりすら眩しく感じ、目が慣れるまで時間がかかった。
だが私の耳に人々の悲鳴と、逃げ惑う声が聞こえた。
「ねぇ…何が起こっているの?」
「俺もよく知らない。だが、魔族が現れたらしい」
「魔族が…?」
「だが、この混乱に乗じて、
お前を助け出すことが出来ると思ったんだ。
それ以前では警備が厳しすぎて、
とてもお前の元にまで行けそうになかった」
「貴様、何をしている!」
その時、背中の私に気がついたのか、
何人かの兵士が立ち向かってきた。
「悪いな。急いでいるんだ」
アーウィンがそう言うと、彼は剣を抜き、瞬く間に兵士達を切り伏せた。
その手並みは鮮やかで、あっという間の時間だった。
それを見て私はアーウィンが、
ただ私を助けるタイミングを待っていただけじゃなく、
助け出すために、かなりの鍛錬を積んだということがわかった。
そういえば体がかなり大きくなっているし、
前よりも筋肉が増えている気もする。
「…アーウィン」
これなら脱出することも出来るんじゃないだろうかと私は思った。
でも私は――幸せになってもいいんだろうか。
そんな疑問が頭の中に渦巻いていた。
それからもアーウィンは私を背負って、廊下を走って、角を曲がっていく。
その最中で何人もの兵士が立ち向かってきたが、アーウィンは全て切り伏せた。
そうして城の内殿を抜けた時、たくさんの兵士が私達に立ち向かってきた。
「セツナ様。お戻りを」
「くっ…」
その兵士は20人ぐらいは居た。
いくらアーウィンでもこれだけの数を相手にするのは厳しい。
兵士達は槍を持ったまま、じりじりと迫ってきた。
その時だった――。
「なぁに、やってるのぉ?」
その時、突然空から人の背丈程の氷の塊が兵士達に降り注いだ。
「うわー!!」
「ぎゃぁぁ!!」
断末魔の絶叫を上げて、兵士達が絶命していく。
突然の事態に、私とアーウィンは言葉が出なかった。
「うふふ、弱い弱い」
その声のした方向を見ると、
一人の若い女が満月を後ろに宙に浮かんでいた。
腰まであるライトグリーンの髪に、青い瞳をしていた。
服はノースリーブの服に、スリットの入ったスカート。
その顔は絶世の美女といっても遜色ないぐらいに美しかった。
「姉さん…」
その顔は間違いなく、アーウィンの姉のレイラだった。
だがその体にとりまく雰囲気は、以前の彼女とは違い、禍々しい。
「ん…? その顔は…見たことがあるような…誰だったっけ?」
レイラは思い出せないのか首をかしげる。
「何で…お前が…どうして…ここに…」
アーウィンは酷く混乱しているのか、
その動揺がこちらにも伝わってきた。
「ああ、思い出した。弟のアーウィンだ。
ふふふ、すごいでしょ。私、魔族になったんだよ」
レイラは嬉しそうにニコニコと笑った。
だがそれとは対照的にアーウィンは絶望に満ちた表情になる。
「どうして…魔族に…どうしてお前が!?」
アーウィンがそう言うと、レイラは鼻で笑った。
「そんなの憎いからに決まってるじゃん」
レイラは腕組みをすると、
先程の笑みからは考えられないぐらいに憎悪に満ちた表情した。
「あたしの村を滅ぼし、あたしの夫と子供を殺した…皇帝が憎いから…!
だからずっとずっと復讐してやりたいと思っていた。
あたしが受けた痛み以上の痛みを、あいつにも経験させてやりたい…。
そしてあいつを支持する人間も全部皆殺しにしてやる…ッ!!
そう思っていたら、いつの間にか魔族になっていたわ」
「そんな…馬鹿なことが…」
アーウィンの震えが私にも伝わってきた。
たった1人のお姉さん、
たった1人の家族が――魔族になってしまった。
それはどれだけの絶望で、どれだけの苦痛なんだろうか。
「アーウィン…」
私は慰めようとしたが、
具体的にどう慰めたらいいのかわからず途方に暮れていた。
だが、私の言葉でアーウィンは我に返ったのか、顔を上げた。
「今は…セツナと逃げることが先決だ…」
それは自分に言い聞かせるような言葉だったかもしれない。
アーウィンの言葉にレイラはふぅんと言葉を出した。
「それなら、さっさと逃げれば?
あたしはあっちの方向から来て、人を殺しながら来たから、
あっちに行けば警備はほとんど手薄だと思う。
ほとんど一本道だからあんたでも迷うことはないと思うよ。
途中で馬小屋も見つけたけど、そこには攻撃してないから、
馬を使えば逃げることも出来るかもね」
「…わかった。ありがとう」
そう言うとアーウィンは、
まるで自分の葛藤を振り払うようにレイラに背を向けて走り出した。
私は最後に後ろを振り返った。
満月を背にレイラが現われた兵士を凍り付けにしていく。
何が彼女を変えてしまったんだろうか――。
――あなたがこの世界に来なければ、あの子は幸せだったのに。
幻聴の言葉に私は同意せざる得なかった。
「ごめんなさい…」
そんな私の言葉が夜の闇に消えた。
◆
レイラの言った方向に向かうと、その言葉通り警備は手薄だった。
その代わり、私はレイラが残虐な方法で殺した人々の遺体を見た。
その中にはメイドなどの非戦闘員も含まれていた。
「これを…姉さんが」
以前のレイラだったら、絶対に出来なかっただろう。
あの温厚で、優しかった彼女からは考えられない。
「ごめんなさい…。
謝ってもどうしようもないってこと分かっているんだけど…。
私のせいでこうなってごめんなさい……」
「お前のせいじゃない。悪いのは全て皇帝だ」
そう言うとアーウィンは自分の葛藤を振り払うためか走り出した。
きっと彼も内心は酷く混乱しているんだろう。
だけど私の前ではその素振りは一切見せなかった。
そしてやがてレイラの言った馬小屋を見つけた。
「これが…馬?」
そこにあったのは、純白の美しい羽が生えた馬だった。
そういえば戦の時に何度も見た記憶がある。
「まずいなこれは、天馬なんてものは俺も乗ったことがない…」
だがそれでもこれを使わねば、逃げられない。
アーウィンはそう思ったのだろう。
天馬の1頭を馬小屋から出すと、
まず最初に私を乗せるとその後ろに自分が乗る。
そして、天馬の手綱を引いた。
「うわっ…」
天馬が翼を広げ、私とアーウィンは気がつけば空を飛んでいた。
「すごい…」
こんな状況だというのに、気がつけばその光景に見とれていた。
上空からだと帝都がよく見えた。
その人々の生活の明かりは夜景となっていて幻想的だった。
「すごいな…俺でも乗りこなせるとは思わなかった」
「これからどうするの?」
私はアーウィンにそう尋ねた。
「とりあえず、ヒョウム国を出よう。
そして皇帝ですら支配の届かない地域に逃げれば、勝算はある」
「そんなに上手くいくのかな…」
そう言うと後ろから、アーウィンに抱きしめられた。
「必ず上手くいく、上手くいかせる。
そのために俺はずっと頑張ってきたんだ」
その暖かさに私は自分が心底安心するのを感じた。
「ここより離れた洞窟の中に、当面の食料と荷物を置いてある。
まずはそこに行こう」
「うん…」
そうして私達はそこに向かうことになった。
◆
その洞窟は帝都からすぐ近くの場所にあった、
上手くカモフラージュされていて、
アーウィンに言われなければ、
そこに洞窟があることは気がつかなかっただろう。
荷物を天馬に積み込むと、私とアーウィンはすぐに出発した。
「お前の体の事を考えると、本当は休み休み行きたいんだが…」
私の体は長い間、病魔に蝕まれてきたため、
体がもうボロボロになっていた。
ストレスによるせいか、
髪の毛が白くなっていたし、手なんて老人のように細い。
鏡は見てないが、きっとたぶん酷い顔をしているだろう。
さらに言えば、
先程、寒い中、天馬で空を飛んでいた影響か、病がぶり返し始めていた。
熱で真っ直ぐに歩くことすら難しく、
ずっとハンマーで叩かれているような痛みが頭を襲った。
「ごめんなさい…あまり役に立たなくて」
「いいんだ…そんなことより早く逃げよう」
アーウィンは優しげな顔でそう言った。
その優しさが今はとても安心する。
考えてみればこの世界に来て、
人の優しさに触れたのはラーズ村で暮らしていた時だけだ。
それ以降はずっと自由がなかった。
会話らしい会話もしたことがなく、
特に祟り姫と呼ばれるようになってからは、
誰もが私を腫れ物を触るような目で見ていた。
皇帝ですら、私を遠ざけた。
だからこそ、アーウィンの優しさが嬉しかった。
「お、おい、どうして泣くんだよ」
突然泣き出した私にアーウィンが動揺したように私を見る。
「やっぱり、俺と一緒に逃げるのは嫌か?」
「違うの…アーウィンが優しくしてくれるのが、とても嬉しくて…。
私とちゃんと向き合ってくれるのが嬉しいの…」
その言葉にアーウィンは驚いたような顔をしたが、ぎゅっと私の手を握りしめた。
「お前は…元の世界に帰りたいか?」
「出来ることなら帰りたい…けど、
たぶん私は向こうでは、死んだことになってると思う」
すでに相当な年月が経っていた。
一体どれだけの期間、閉じこめられたのかは定かでは無いが、
アーウィンは鍛えているせいか若々しく見えたが、
その顔にいくつかの皺が刻まれていた。
具体的にどれだけの日数をあの地下牢で過ごしたのか分からないが、
もうかなりの年数が経っているが確かだった。
「もう私には…居場所なんてないのかもしれない」
私がそう言うと、アーウィンは私を抱きしめた。
「お前に居場所がないと言うのなら、俺がお前の居場所になる」
「アーウィン…」
その言葉にまた涙が出る。アーウィンはハッとした顔をすると、私から離れた。
「行こう。もうあまり時間がない」
よほどさっきの自分のセリフが恥ずかしかったのか、
アーウィンは照れているようだった。
その時私は本当に久しぶりに心から笑えたような気がする。
「うん!」
それから私達は洞窟を後にした。
◆
それから長い間、天馬を使って空を飛んでいた。
といっても見つからないように、
地面すれすれのところを低空飛行していたが、
そんな私達をあざ笑うように吹雪が吹き荒れてきた。
「くそっ、吹雪いてきやがった」
「大丈夫?」
私の体にはアーウィンが体調を気遣ってくれたのか、
毛布が体に巻き付いてある。
だが、アーウィンは寒くないのだろうか。そう思って尋ねた。
「大丈夫だ。この渓谷を越えれば、もう国境だ」
その時、吹雪の先に、断崖絶壁の崖が見えた。
まるで巨人がその剣で大地を切り裂いたような深い深い崖だった。
そこに一本の橋がかかっていたが、吹雪のせいか揺れていた。
「皇帝は今、魔族の出現で、軍の采配にあたっているはず、
だから国境越えてしまえば、もう俺達を追うのは難しいはずだ」
――本当にそうなのかな。
その時、また幻聴が聞こえてきた。
――皇帝はおそらく私を死に物狂いで追いかけるはず、
それこそ地の果てまで。
幻聴の言葉に私は急激に不安になった。
「ねぇ…アーウィン」
私が自分の不安を伝えようとした、その時――。
「ヒヒーン!!」
天馬が悲鳴を上げて、地面に落下する。
私とアーウィンはその衝撃で雪の中に落下する。
「アーウィン…!」
「くそっ、誰だこんなことしやがったのは…!」
天馬のしっぽの付け根の部分に矢が刺さっていた。
それは猛毒が塗られていたのか、天馬はゆすっても何の反応もなかった。
「ククッ、もう逃げられないぞ」
そう言って現れたのは間違いなく皇帝本人だった。
0
お気に入りに追加
49
あなたにおすすめの小説
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
月が導く異世界道中extra
あずみ 圭
ファンタジー
月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。
真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。
彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。
これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。
こちらは月が導く異世界道中番外編になります。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!
どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入!
舐めた奴らに、真実が牙を剥く!
何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ?
しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない?
訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、
なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト!
そして…わかってくる、この異世界の異常性。
出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。
主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。
相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。
ハーレム要素は、不明とします。
復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。
追記
2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。
8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。
2024/02/23
アルファポリスオンリーを解除しました。
「デブは出て行け!」と追放されたので、チートスキル【マイホーム】で異世界生活を満喫します。
亜綺羅もも
ファンタジー
旧題:「デブは出て行け!」と追放されたので、チートスキル【マイホーム】で異世界生活を満喫します。今更戻って来いと言われても旦那が許してくれません!
いきなり異世界に召喚された江藤里奈(18)。
突然のことに戸惑っていたが、彼女と一緒に召喚された結城姫奈の顔を見て愕然とする。
里奈は姫奈にイジメられて引きこもりをしていたのだ。
そんな二人と同じく召喚された下柳勝也。
三人はメロディア国王から魔族王を倒してほしいと相談される。
だがその話し合いの最中、里奈のことをとことんまでバカにする姫奈。
とうとう周囲の人間も里奈のことをバカにし始め、極めつけには彼女のスキルが【マイホーム】という名前だったことで完全に見下されるのであった。
いたたまれなくなった里奈はその場を飛び出し、目的もなく町の外を歩く。
町の住人が近寄ってはいけないという崖があり、里奈はそこに行きついた時、不意に落下してしまう。
落下した先には邪龍ヴォイドドラゴンがおり、彼は里奈のことを助けてくれる。
そこからどうするか迷っていた里奈は、スキルである【マイホーム】を使用してみることにした。
すると【マイホーム】にはとんでもない能力が秘められていることが判明し、彼女の人生が大きく変化していくのであった。
ヴォイドドラゴンは里奈からイドというあだ名をつけられ彼女と一緒に生活をし、そして里奈の旦那となる。
姫奈は冒険に出るも、自身の力を過信しすぎて大ピンチに陥っていた。
そんなある日、現在の里奈の話を聞いた姫奈は、彼女のもとに押しかけるのであった……
これは里奈がイドとのんびり幸せに暮らしていく、そんな物語。
※ざまぁまで時間かかります。
ファンタジー部門ランキング一位
HOTランキング 一位
総合ランキング一位
ありがとうございます!
漫画の寝取り竿役に転生して真面目に生きようとしたのに、なぜかエッチな巨乳ヒロインがぐいぐい攻めてくるんだけど?
みずがめ
恋愛
目が覚めたら読んだことのあるエロ漫画の最低寝取り野郎になっていた。
なんでよりによってこんな悪役に転生してしまったんだ。最初はそう落ち込んだが、よく考えれば若いチートボディを手に入れて学生時代をやり直せる。
身体の持ち主が悪人なら意識を乗っ取ったことに心を痛める必要はない。俺がヒロインを寝取りさえしなければ、主人公は精神崩壊することなくハッピーエンドを迎えるだろう。
一時の快楽に身を委ねて他人の人生を狂わせるだなんて、そんな責任を負いたくはない。ここが現実である以上、NTRする気にはなれなかった。メインヒロインとは適切な距離を保っていこう。俺自身がお天道様の下で青春を送るために、そう固く決意した。
……なのになぜ、俺はヒロインに誘惑されているんだ?
※他サイトでも掲載しています。
※表紙や作中イラストは、AIイラストレーターのおしつじさん(https://twitter.com/your_shitsuji)に外注契約を通して作成していただきました。おしつじさんのAIイラストはすべて商用利用が認められたものを使用しており、また「小説活動に関する利用許諾」を許可していただいています。
巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
「魔王のいない世界には勇者は必要ない」と王家に追い出されたので自由に旅をしながら可愛い嫁を探すことにしました
夢幻の翼
ファンタジー
「魔王軍も壊滅したし、もう勇者いらないよね」
命をかけて戦った俺(勇者)に対して魔王討伐の報酬を出し渋る横暴な扱いをする国王。
本当ならばその場で暴れてやりたかったが今後の事を考えて必死に自制心を保ちながら会見を終えた。
元勇者として通常では信じられないほどの能力を習得していた僕は腐った国王を持つ国に見切りをつけて他国へ亡命することを決意する。
その際に思いついた嫌がらせを国王にした俺はスッキリした気持ちで隣町まで駆け抜けた。
しかし、気持ちの整理はついたが懐の寒かった俺は冒険者として生計をたてるために冒険者ギルドを訪れたがもともと勇者として経験値を爆あげしていた僕は無事にランクを認められ、それを期に国外へと向かう訳あり商人の護衛として旅にでることになった。
といった序盤ストーリーとなっております。
追放あり、プチだけどざまぁあり、バトルにほのぼの、感動と恋愛までを詰め込んだ物語となる予定です。
5月30日までは毎日2回更新を予定しています。
それ以降はストック尽きるまで毎日1回更新となります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる