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第1章過去と前世と贖罪と

69・蘇る記憶⑤

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「うわー!!」
「逃げろー!!」

唐突に城内が騒がしくなった。
多分敵が攻め込ん出来たのかもしれない。
だが私はどこかそれを淡々と受け入れていた。
もう全てがどうでも良かった――。
感じる心すら無くしてしまえば、もう全てがどうでもいい。
人が死ぬことも、日本でのことも――。
心さえ、心さえなければ――苦しまずに済む。

そうして騒がしくなった城内だが、
騒がしさは収まる事はなかった。
そしてその騒がしさは、ここにまで及んだ。

「誰だ、お前は…うッ!」

誰かが地面に倒れる音がした。
だが私はそうなっても、目を開ける事はなかった。
もう全てがどうでもよくなっていたからだ。

「ようやく、お前を助けることが出来る」

やがて鍵が開く音がして、鉄格子が開いた。

――あなたを殺しに来たんじゃない?

幻聴にそう言われ、私は首だけをその人物に向けた。

そして心臓が飛び出るかと思うぐらいに、驚いた。

「アーウィン…」

そこに居たのは紛れもなく、アーウィンその人だったからだ。
腰まである白い髪に、青い瞳。
そして体には鎧を着ており、
腰には剣を、背中には矢筒を背負い、弓を持っていた。

「私…都合がいい夢でも見ているのかな」
「夢じゃない! 現実だ!!」

そう言うとアーウィンは私を抱きしめた。
その温かな肌に触れ、私はこれが幻でないことを悟った。

「どうして…私を助けに…」

そう言うとアーウィンは申し訳なさそうな顔をした、

「すまなかった。
お前を助けると言っておきながら、俺は自分のことで精一杯だった。
だが今ならお前を助けることが出来る。一緒に逃げよう」

その力強い言葉に私の目に枯れたはずの涙が浮かんだ。
希望という名のその光に触れて、私は幸せを噛み締めていた。

――成功するはずもないのに。

幻聴が何かを言っていたが、どうでもよかった。

「さぁ行こう。あまりもたもたしている時間は無い」
「うん…」

私は足腰がすっかり弱っていたので、
アーウィンにおんぶされて、地下牢を出た。
その途中で死んでいる兵士の遺体を見た。
おそらく、アーウィンが殺したのだろう。
だがその死体を見ても、何の感慨も湧いてこなかった。
その頃の私は、
自分が自分でなくなるようなそんな感覚に襲われることが度々あった。
まるでスクリーンの中を見ているように現実が現実でなくなる。
ひょっとしたら――、
度重なるストレスで精神に異常をきたしてしまったのかもしれない。
だがその時は、それについて考える余裕すらなかった。

地下牢を抜け出し、地上に出ると外はもう夜だった。
その照明の明かりすら眩しく感じ、目が慣れるまで時間がかかった。
だが私の耳に人々の悲鳴と、逃げ惑う声が聞こえた。

「ねぇ…何が起こっているの?」
「俺もよく知らない。だが、魔族が現れたらしい」
「魔族が…?」
「だが、この混乱に乗じて、
お前を助け出すことが出来ると思ったんだ。
それ以前では警備が厳しすぎて、
とてもお前の元にまで行けそうになかった」
「貴様、何をしている!」

その時、背中の私に気がついたのか、
何人かの兵士が立ち向かってきた。

「悪いな。急いでいるんだ」

アーウィンがそう言うと、彼は剣を抜き、瞬く間に兵士達を切り伏せた。
その手並みは鮮やかで、あっという間の時間だった。
それを見て私はアーウィンが、
ただ私を助けるタイミングを待っていただけじゃなく、
助け出すために、かなりの鍛錬を積んだということがわかった。
そういえば体がかなり大きくなっているし、
前よりも筋肉が増えている気もする。

「…アーウィン」

これなら脱出することも出来るんじゃないだろうかと私は思った。
でも私は――幸せになってもいいんだろうか。
そんな疑問が頭の中に渦巻いていた。

それからもアーウィンは私を背負って、廊下を走って、角を曲がっていく。
その最中で何人もの兵士が立ち向かってきたが、アーウィンは全て切り伏せた。
そうして城の内殿を抜けた時、たくさんの兵士が私達に立ち向かってきた。

「セツナ様。お戻りを」
「くっ…」

その兵士は20人ぐらいは居た。
いくらアーウィンでもこれだけの数を相手にするのは厳しい。
兵士達は槍を持ったまま、じりじりと迫ってきた。
その時だった――。

「なぁに、やってるのぉ?」

その時、突然空から人の背丈程の氷の塊が兵士達に降り注いだ。

「うわー!!」
「ぎゃぁぁ!!」

断末魔の絶叫を上げて、兵士達が絶命していく。
突然の事態に、私とアーウィンは言葉が出なかった。

「うふふ、弱い弱い」

その声のした方向を見ると、
一人の若い女が満月を後ろに宙に浮かんでいた。
腰まであるライトグリーンの髪に、青い瞳をしていた。
服はノースリーブの服に、スリットの入ったスカート。
その顔は絶世の美女といっても遜色ないぐらいに美しかった。

「姉さん…」

その顔は間違いなく、アーウィンの姉のレイラだった。
だがその体にとりまく雰囲気は、以前の彼女とは違い、禍々しい。

「ん…? その顔は…見たことがあるような…誰だったっけ?」

レイラは思い出せないのか首をかしげる。

「何で…お前が…どうして…ここに…」

アーウィンは酷く混乱しているのか、
その動揺がこちらにも伝わってきた。

「ああ、思い出した。弟のアーウィンだ。
ふふふ、すごいでしょ。私、魔族になったんだよ」

レイラは嬉しそうにニコニコと笑った。
だがそれとは対照的にアーウィンは絶望に満ちた表情になる。

「どうして…魔族に…どうしてお前が!?」

アーウィンがそう言うと、レイラは鼻で笑った。

「そんなの憎いからに決まってるじゃん」

レイラは腕組みをすると、
先程の笑みからは考えられないぐらいに憎悪に満ちた表情した。

「あたしの村を滅ぼし、あたしの夫と子供を殺した…皇帝が憎いから…!
だからずっとずっと復讐してやりたいと思っていた。
あたしが受けた痛み以上の痛みを、あいつにも経験させてやりたい…。
そしてあいつを支持する人間も全部皆殺しにしてやる…ッ!!
そう思っていたら、いつの間にか魔族になっていたわ」
「そんな…馬鹿なことが…」

アーウィンの震えが私にも伝わってきた。
たった1人のお姉さん、
たった1人の家族が――魔族になってしまった。
それはどれだけの絶望で、どれだけの苦痛なんだろうか。

「アーウィン…」

私は慰めようとしたが、
具体的にどう慰めたらいいのかわからず途方に暮れていた。
だが、私の言葉でアーウィンは我に返ったのか、顔を上げた。

「今は…セツナと逃げることが先決だ…」

それは自分に言い聞かせるような言葉だったかもしれない。
アーウィンの言葉にレイラはふぅんと言葉を出した。

「それなら、さっさと逃げれば?
あたしはあっちの方向から来て、人を殺しながら来たから、
あっちに行けば警備はほとんど手薄だと思う。
ほとんど一本道だからあんたでも迷うことはないと思うよ。
途中で馬小屋も見つけたけど、そこには攻撃してないから、
馬を使えば逃げることも出来るかもね」

「…わかった。ありがとう」

そう言うとアーウィンは、
まるで自分の葛藤を振り払うようにレイラに背を向けて走り出した。
私は最後に後ろを振り返った。

満月を背にレイラが現われた兵士を凍り付けにしていく。
何が彼女を変えてしまったんだろうか――。

――あなたがこの世界に来なければ、あの子は幸せだったのに。

幻聴の言葉に私は同意せざる得なかった。

「ごめんなさい…」

そんな私の言葉が夜の闇に消えた。





レイラの言った方向に向かうと、その言葉通り警備は手薄だった。
その代わり、私はレイラが残虐な方法で殺した人々の遺体を見た。
その中にはメイドなどの非戦闘員も含まれていた。

「これを…姉さんが」

以前のレイラだったら、絶対に出来なかっただろう。
あの温厚で、優しかった彼女からは考えられない。

「ごめんなさい…。
謝ってもどうしようもないってこと分かっているんだけど…。
私のせいでこうなってごめんなさい……」
「お前のせいじゃない。悪いのは全て皇帝だ」

そう言うとアーウィンは自分の葛藤を振り払うためか走り出した。
きっと彼も内心は酷く混乱しているんだろう。
だけど私の前ではその素振りは一切見せなかった。
そしてやがてレイラの言った馬小屋を見つけた。

「これが…馬?」

そこにあったのは、純白の美しい羽が生えた馬だった。
そういえば戦の時に何度も見た記憶がある。

「まずいなこれは、天馬なんてものは俺も乗ったことがない…」

だがそれでもこれを使わねば、逃げられない。
アーウィンはそう思ったのだろう。
天馬の1頭を馬小屋から出すと、
まず最初に私を乗せるとその後ろに自分が乗る。
そして、天馬の手綱を引いた。

「うわっ…」

天馬が翼を広げ、私とアーウィンは気がつけば空を飛んでいた。

「すごい…」

こんな状況だというのに、気がつけばその光景に見とれていた。
上空からだと帝都がよく見えた。
その人々の生活の明かりは夜景となっていて幻想的だった。

「すごいな…俺でも乗りこなせるとは思わなかった」
「これからどうするの?」

私はアーウィンにそう尋ねた。

「とりあえず、ヒョウム国を出よう。
そして皇帝ですら支配の届かない地域に逃げれば、勝算はある」
「そんなに上手くいくのかな…」

そう言うと後ろから、アーウィンに抱きしめられた。

「必ず上手くいく、上手くいかせる。
そのために俺はずっと頑張ってきたんだ」

その暖かさに私は自分が心底安心するのを感じた。

「ここより離れた洞窟の中に、当面の食料と荷物を置いてある。
まずはそこに行こう」
「うん…」

そうして私達はそこに向かうことになった。



その洞窟は帝都からすぐ近くの場所にあった、
上手くカモフラージュされていて、
アーウィンに言われなければ、
そこに洞窟があることは気がつかなかっただろう。
荷物を天馬に積み込むと、私とアーウィンはすぐに出発した。

「お前の体の事を考えると、本当は休み休み行きたいんだが…」

私の体は長い間、病魔に蝕まれてきたため、
体がもうボロボロになっていた。
ストレスによるせいか、
髪の毛が白くなっていたし、手なんて老人のように細い。
鏡は見てないが、きっとたぶん酷い顔をしているだろう。
さらに言えば、
先程、寒い中、天馬で空を飛んでいた影響か、病がぶり返し始めていた。
熱で真っ直ぐに歩くことすら難しく、
ずっとハンマーで叩かれているような痛みが頭を襲った。

「ごめんなさい…あまり役に立たなくて」
「いいんだ…そんなことより早く逃げよう」

アーウィンは優しげな顔でそう言った。
その優しさが今はとても安心する。
考えてみればこの世界に来て、
人の優しさに触れたのはラーズ村で暮らしていた時だけだ。
それ以降はずっと自由がなかった。
会話らしい会話もしたことがなく、
特に祟り姫と呼ばれるようになってからは、
誰もが私を腫れ物を触るような目で見ていた。
皇帝ですら、私を遠ざけた。
だからこそ、アーウィンの優しさが嬉しかった。

「お、おい、どうして泣くんだよ」

突然泣き出した私にアーウィンが動揺したように私を見る。

「やっぱり、俺と一緒に逃げるのは嫌か?」
「違うの…アーウィンが優しくしてくれるのが、とても嬉しくて…。
私とちゃんと向き合ってくれるのが嬉しいの…」

その言葉にアーウィンは驚いたような顔をしたが、ぎゅっと私の手を握りしめた。

「お前は…元の世界に帰りたいか?」
「出来ることなら帰りたい…けど、
たぶん私は向こうでは、死んだことになってると思う」

すでに相当な年月が経っていた。
一体どれだけの期間、閉じこめられたのかは定かでは無いが、
アーウィンは鍛えているせいか若々しく見えたが、
その顔にいくつかの皺が刻まれていた。
具体的にどれだけの日数をあの地下牢で過ごしたのか分からないが、
もうかなりの年数が経っているが確かだった。

「もう私には…居場所なんてないのかもしれない」

私がそう言うと、アーウィンは私を抱きしめた。

「お前に居場所がないと言うのなら、俺がお前の居場所になる」
「アーウィン…」

その言葉にまた涙が出る。アーウィンはハッとした顔をすると、私から離れた。

「行こう。もうあまり時間がない」

よほどさっきの自分のセリフが恥ずかしかったのか、
アーウィンは照れているようだった。
その時私は本当に久しぶりに心から笑えたような気がする。

「うん!」

それから私達は洞窟を後にした。



それから長い間、天馬を使って空を飛んでいた。
といっても見つからないように、
地面すれすれのところを低空飛行していたが、
そんな私達をあざ笑うように吹雪が吹き荒れてきた。

「くそっ、吹雪いてきやがった」
「大丈夫?」

私の体にはアーウィンが体調を気遣ってくれたのか、
毛布が体に巻き付いてある。
だが、アーウィンは寒くないのだろうか。そう思って尋ねた。

「大丈夫だ。この渓谷を越えれば、もう国境だ」

その時、吹雪の先に、断崖絶壁の崖が見えた。
まるで巨人がその剣で大地を切り裂いたような深い深い崖だった。
そこに一本の橋がかかっていたが、吹雪のせいか揺れていた。

「皇帝は今、魔族の出現で、軍の采配にあたっているはず、
だから国境越えてしまえば、もう俺達を追うのは難しいはずだ」

――本当にそうなのかな。

その時、また幻聴が聞こえてきた。

――皇帝はおそらく私を死に物狂いで追いかけるはず、
それこそ地の果てまで。

幻聴の言葉に私は急激に不安になった。

「ねぇ…アーウィン」

私が自分の不安を伝えようとした、その時――。

「ヒヒーン!!」

天馬が悲鳴を上げて、地面に落下する。
私とアーウィンはその衝撃で雪の中に落下する。

「アーウィン…!」
「くそっ、誰だこんなことしやがったのは…!」

天馬のしっぽの付け根の部分に矢が刺さっていた。
それは猛毒が塗られていたのか、天馬はゆすっても何の反応もなかった。

「ククッ、もう逃げられないぞ」

そう言って現れたのは間違いなく皇帝本人だった。
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