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最初の町 出会い

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「じゃあ、何で今も続けてるんですか?」

自覚して樽や壺を壊しているのが分からない、実際勇者の事を聞くと皆が顔を顰めて「ちょっとね…」って言う。

「最初はゲームの中と同じで、アイテムが有ったりとか思ってたけど、今は印象操作の為かな」
「印象操作?」
「誰が見てもバカでおかしな奴にしか見えないだろ?こっちのが動きやすいんだよ」
「バカに見られる事がですか?」

私は普通に嫌だけどなぁ。皆に馬鹿な奴って思われるの

「俺がバカな奴だと相手に思わせると、あっちが色々と喋っるんだよ。便利だぞ」
「全部計算って訳ですね」
「そう。前世みたいにインターネットがないからな、情報が大切になるんだよ。」
「だったら、ギルドマスターとか偉い位の人になろうと思わなかったのですか?」

多分そっちの方が、色々な情報とかが入ってくるだろうに

「冒険出来ないだろう、ゲームの主人公みたいに俺もやりたい」
「なるほどー。」
「ま、それでだ。君のステータスの事なんだが、随分と面白いスキルばかりだ」
「そうなんですか?このスキルたちのおかげで生き延びてるんですよね」

周りに何もない洞窟で目覚めて、生きているだけで奇跡だと思う。スキルのおかげで食べるものには困らなかったし

「暴食が気掛かりって所だな」
「暴食ですか?」
「君は何でも食べるてしまう、それは人間だって含まれてるだろう?」
「食べないですよ!!」

私が人間を食べるって、そんな訳がないでしょ。化け物じゃないんだから

「七つの大罪は知っているか?」
「えっと、暴食、色欲、強欲、怠惰、傲慢、嫉妬、憤怒でしたっけ?」
「そう。それって、ゲームとかアニメだとさ悪魔とか魔王みたいな扱いなんだ。言ってる事分かるか?」
「私が悪魔とか魔王になるじゃないかって事ですか?」

勇者がにっこりと笑い頷いた。冗談じゃない、悪魔とか魔王って悪い奴でしょ!それだけは知ってる

「君がこの世界の悪となるならば、俺は倒さなければいけない。どうなんだ?見たこともない魔物も従魔にしてるしな」
「そんなことしないですよ。ただ美味しいものを食べまくりたいと思うけど。後魔物じゃなくてエプレです」

エプレは今までの話を静かにずっと聞いている。一切、話に割って入って来ない。

「俺は初めて君を見た時、凄く動揺したよ。マナが身体中から溢れ出てるのに、純粋無垢のように子供なんだ、擬態している魔王か悪魔だと思った」
「だから、あんな態度を取ったんですか?」
「あぁ、逆上でもしてくれば退治出来ると思ってたから」
「こわー」

あの時私の命が危ない状態だったのか、良かった~生きてるよ。
勇者怖すぎるって
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