3 / 45
レベル1薬師は一秒で有名になる
しおりを挟む
「今日である程度……揃ったね」
「薬も数種類、数は確保できたから明後日には開業だね!」
「ありがとうございます! 助かりました!」
「じゃあ、明日は薬草と万能草集めの周回といこうか! 今日はまだ夜があるから──」
「緊急クエスト! 緊急クエスト! ワイバーンの襲来から街を救うために冒険者は、直ちに西門へ集合してください!」
突然の緊急クエストのお知らせは、街の中に設置された防災無線から聞こえた。
私は、この世界では緊急クエストはこういう風にプレイヤーに知らされると思ったけど、カチーシェさんとルルさんは首を傾げている。
「緊急クエスト行かないんですか?」
「いやね? このゲームに防災無線での緊急クエストを知らせるシステムはないんだよね」
「そうそう! だからおっかしいなーって!」
「いつもはメールが届くから、タブレットで参加をすると集合地点へワープなんだけど……やっぱりアップデートは来てないからおかしいね」
私はテスターでもなく、ただ純粋に昨日始めた【ディーヴェルクオンライン】初心者の駆け出し。
だけど、レベルが100を超えている二人がそう言うのだから今回は特別だと私も理解できた。
「私これ持っていきます! ──マグアクラッシュポーション!」
「いつの間に作ってたの!? やっぱり毒ステータスカンストは凄いな……」
「毒って一割しかないけど、薬師最適性者みたいだね!」
最適性者のかは分からないけど、私が最高攻撃力を持つポーションを作ったのは事実。
私はそのポーションをの無限アイテムポーチに閉まって、カチーシェさんとルルさんと三人で西門へと向かった。
「プレイヤーの皆さん、お集まりありがとうございます! ワイバーンは5体、正面西から2体、北西に1体、北に1体。南西に1体、南に1体となっています。ワイバーンはA級モンスターのため、初心者プレイヤーの方は上級者プレイヤーと共に挑んでください! ではご武運を──」
NPCのクエスト案内嬢がワイバーンの数と陣形を伝えて消えた。
初心者プレイヤー、つまり私含めた数名は、カチーシェさんやルルさんの様なプレイヤーレベル100を超えた上級者プレイヤーに守ってもらえと言われた。
それなら、私は一か八かでポーションを投げつけてみようと思う。
「見えた見えた! じゃあ──もっと近くに来てもらうよ! 念動力!」
「じゃあ私も手伝うとしよう! 蜘蛛の糸!」
「「はぁぁぁああああ!! ──近づけ過ぎたヤバッ!!」」
念動力と蜘蛛の糸で引っ張られてきたワイバーン5体。
だけど、カチーシェさんとルルさんは加減をミスしたのか、ワイバーンの攻撃範囲まで引っ張ってきてしまって叫んでいる。
「どうする!? とりあえず殴る!?」
「それより蹴るでしょ! てか、ワイバーン5体に火炎放射されたら初心者プレイヤーが戦闘不能だよ!」
「あの……私のポーション使ってみてもいいですか?」
「「……それだ!!」」
私はカリーシェさんとルルさんの後ろから、作ったポーションを1体のワイバーンに投げた。
そして、ポーションの瓶がワイバーンに当たって砕け、中の液が見事付着したので──
「ポーション効果起動! 燃えなさい……炎炎炎!」
炎の漢字が3つ現れ、引き寄せられてきたワイバーンに次々と炎が広がっていって灰にした。
火属性の攻撃範は、光属性のワイバーンにとっては有利だったみたい。
けれど考えて思った。
──薬師って……爆薬をそもそも作るのかな。
「やったやった! やるね薬師リミア!」
「──シュタッ……! 討伐おめでとうございます! リミア様にはこちらの特別報酬として、ロト100万と古の神石と……忘れてきたので明日送りますね! ──シュタッ!」
「「二回も自分で効果音を!?」」
ワイバーンを倒した私は、その場で報酬を貰ってポーチへとしまった。
忘れてきたのは明日のプレゼントボックスかな。
とりあえず、倒したことで、カリーシェさんとルルさんが私に飛びついて両方から頬擦りにあう。
「お前さん薬師なのにやるな! って……薬師ってゲーム内で1枠しか役職じゃねーか! お前さんは適性者なのか!」
「よく分からないですけど……ありがとうございます!」
そして、ゲーム内では次の日。
まだ現実は夜の21時。
ゲーム内は朝になって、お店に三人で歩いていってみると──
「あれ凄いことになってる!」
「人がいるっていいね!」
「みんな食べ物やら、素材を持ってきてくれていますね? 何かあるのですかね──」
「お! きたきた! おーい伝説の薬師! 素材持ってきたからポーション作ってくれ!」
「うちは咳に効くお薬を作ってくださいな」
私はたった一度のポーション使用で──伝説の薬師へと進化してました。
「レベル1でも、ここまでいくと本当に伝説だね!」
「同感同感!」
「私、MP足りなくて倒れますよあの人の量はー……」
「薬も数種類、数は確保できたから明後日には開業だね!」
「ありがとうございます! 助かりました!」
「じゃあ、明日は薬草と万能草集めの周回といこうか! 今日はまだ夜があるから──」
「緊急クエスト! 緊急クエスト! ワイバーンの襲来から街を救うために冒険者は、直ちに西門へ集合してください!」
突然の緊急クエストのお知らせは、街の中に設置された防災無線から聞こえた。
私は、この世界では緊急クエストはこういう風にプレイヤーに知らされると思ったけど、カチーシェさんとルルさんは首を傾げている。
「緊急クエスト行かないんですか?」
「いやね? このゲームに防災無線での緊急クエストを知らせるシステムはないんだよね」
「そうそう! だからおっかしいなーって!」
「いつもはメールが届くから、タブレットで参加をすると集合地点へワープなんだけど……やっぱりアップデートは来てないからおかしいね」
私はテスターでもなく、ただ純粋に昨日始めた【ディーヴェルクオンライン】初心者の駆け出し。
だけど、レベルが100を超えている二人がそう言うのだから今回は特別だと私も理解できた。
「私これ持っていきます! ──マグアクラッシュポーション!」
「いつの間に作ってたの!? やっぱり毒ステータスカンストは凄いな……」
「毒って一割しかないけど、薬師最適性者みたいだね!」
最適性者のかは分からないけど、私が最高攻撃力を持つポーションを作ったのは事実。
私はそのポーションをの無限アイテムポーチに閉まって、カチーシェさんとルルさんと三人で西門へと向かった。
「プレイヤーの皆さん、お集まりありがとうございます! ワイバーンは5体、正面西から2体、北西に1体、北に1体。南西に1体、南に1体となっています。ワイバーンはA級モンスターのため、初心者プレイヤーの方は上級者プレイヤーと共に挑んでください! ではご武運を──」
NPCのクエスト案内嬢がワイバーンの数と陣形を伝えて消えた。
初心者プレイヤー、つまり私含めた数名は、カチーシェさんやルルさんの様なプレイヤーレベル100を超えた上級者プレイヤーに守ってもらえと言われた。
それなら、私は一か八かでポーションを投げつけてみようと思う。
「見えた見えた! じゃあ──もっと近くに来てもらうよ! 念動力!」
「じゃあ私も手伝うとしよう! 蜘蛛の糸!」
「「はぁぁぁああああ!! ──近づけ過ぎたヤバッ!!」」
念動力と蜘蛛の糸で引っ張られてきたワイバーン5体。
だけど、カチーシェさんとルルさんは加減をミスしたのか、ワイバーンの攻撃範囲まで引っ張ってきてしまって叫んでいる。
「どうする!? とりあえず殴る!?」
「それより蹴るでしょ! てか、ワイバーン5体に火炎放射されたら初心者プレイヤーが戦闘不能だよ!」
「あの……私のポーション使ってみてもいいですか?」
「「……それだ!!」」
私はカリーシェさんとルルさんの後ろから、作ったポーションを1体のワイバーンに投げた。
そして、ポーションの瓶がワイバーンに当たって砕け、中の液が見事付着したので──
「ポーション効果起動! 燃えなさい……炎炎炎!」
炎の漢字が3つ現れ、引き寄せられてきたワイバーンに次々と炎が広がっていって灰にした。
火属性の攻撃範は、光属性のワイバーンにとっては有利だったみたい。
けれど考えて思った。
──薬師って……爆薬をそもそも作るのかな。
「やったやった! やるね薬師リミア!」
「──シュタッ……! 討伐おめでとうございます! リミア様にはこちらの特別報酬として、ロト100万と古の神石と……忘れてきたので明日送りますね! ──シュタッ!」
「「二回も自分で効果音を!?」」
ワイバーンを倒した私は、その場で報酬を貰ってポーチへとしまった。
忘れてきたのは明日のプレゼントボックスかな。
とりあえず、倒したことで、カリーシェさんとルルさんが私に飛びついて両方から頬擦りにあう。
「お前さん薬師なのにやるな! って……薬師ってゲーム内で1枠しか役職じゃねーか! お前さんは適性者なのか!」
「よく分からないですけど……ありがとうございます!」
そして、ゲーム内では次の日。
まだ現実は夜の21時。
ゲーム内は朝になって、お店に三人で歩いていってみると──
「あれ凄いことになってる!」
「人がいるっていいね!」
「みんな食べ物やら、素材を持ってきてくれていますね? 何かあるのですかね──」
「お! きたきた! おーい伝説の薬師! 素材持ってきたからポーション作ってくれ!」
「うちは咳に効くお薬を作ってくださいな」
私はたった一度のポーション使用で──伝説の薬師へと進化してました。
「レベル1でも、ここまでいくと本当に伝説だね!」
「同感同感!」
「私、MP足りなくて倒れますよあの人の量はー……」
0
お気に入りに追加
1,065
あなたにおすすめの小説
VRゲームでも身体は動かしたくない。
姫野 佑
SF
多種多様な武器やスキル、様々な【称号】が存在するが職業という概念が存在しない<Imperial Of Egg>。
古き良きPCゲームとして稼働していた<Imperial Of Egg>もいよいよ完全没入型VRMMO化されることになった。
身体をなるべく動かしたくないと考えている岡田智恵理は<Imperial Of Egg>がVRゲームになるという発表を聞いて気落ちしていた。
しかしゲーム内の親友との会話で落ち着きを取り戻し、<Imperial Of Egg>にログインする。
当作品は小説家になろう様で連載しております。
章が完結次第、一日一話投稿致します。
神速の冒険者〜ステータス素早さ全振りで無双する〜
FREE
ファンタジー
Glavo kaj Magio
通称、【GKM】
これは日本が初めて開発したフルダイブ型のVRMMORPGだ。
世界最大規模の世界、正確な動作、どれを取ってもトップレベルのゲームである。
その中でも圧倒的人気な理由がステータスを自分で決めれるところだ。
この物語の主人公[速水 光]は陸上部のエースだったが車との交通事故により引退を余儀なくされる。
その時このゲームと出会い、ステータスがモノを言うこの世界で【素早さ】に全てのポイントを使うことを決心する…
インフィニティ・オンライン~ネタ職「商人」を選んだもふもふワンコは金の力(銭投げ)で無双する~
黄舞
SF
無数にあるゲームの中でもβ版の完成度、自由度の高さから瞬く間に話題を総ナメにした「インフィニティ・オンライン」。
貧乏学生だった商山人志はゲームの中だけでも大金持ちになることを夢みてネタ職「商人」を選んでしまう。
攻撃スキルはゲーム内通貨を投げつける「銭投げ」だけ。
他の戦闘職のように強力なスキルや生産職のように戦闘に役立つアイテムや武具を作るスキルも無い。
見た目はせっかくゲームだからと選んだもふもふワンコの獣人姿。
これもモンスターと間違えられやすいため、PK回避で選ぶやつは少ない!
そんな中、人志は半ばやけくそ気味にこう言い放った。
「くそっ! 完全に騙された!! もういっその事お前らがバカにした『商人』で天下取ってやんよ!! 金の力を思い知れ!!」
一度完結させて頂きましたが、勝手ながら2章を始めさせていただきました
毎日更新は難しく、最長一週間に一回の更新頻度になると思います
また、1章でも試みた、読者参加型の物語としたいと思っています
具体的にはあとがき等で都度告知を行いますので奮ってご参加いただけたらと思います
イベントの有無によらず、ゲーム内(物語内)のシステムなどにご指摘を頂けましたら、運営チームの判断により緊急メンテナンスを実施させていただくことも考えています
皆様が楽しんで頂けるゲーム作りに邁進していきますので、変わらぬご愛顧をよろしくお願いしますm(*_ _)m
吉日
運営チーム
大変申し訳ありませんが、諸事情により、キリが一応いいということでここで再度完結にさせていただきます。
【第1章完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。
鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。
鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。
まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。
集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!
七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」
その天使の言葉は善意からなのか?
異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか?
そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。
ただし、その扱いが難しいものだった。
転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。
基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。
○○○「これは私とのラブストーリーなの!」
主人公「いや、それは違うな」
沢山寝たい少女のVRMMORPG〜武器と防具は枕とパジャマ?!〜
雪雪ノ雪
ファンタジー
世界初のフルダイブ型のVRゲーム『Second World Online』通称SWO。
剣と魔法の世界で冒険をするVRMMORPGだ。
このゲームの1番の特徴は『ゲーム内での3時間は現実世界の1時間である』というもの。
これを知った少女、明日香 睡月(あすか すいげつ)は
「このゲームをやれば沢山寝れる!!」
と言いこのゲームを始める。
ゲームを始めてすぐ、ある問題点に気づく。
「お金がないと、宿に泊まれない!!ベットで寝れない!!....敷布団でもいいけど」
何とかお金を稼ぐ方法を考えた明日香がとった行動は
「そうだ!!寝ながら戦えばお金も経験値も入って一石三鳥!!」
武器は枕で防具はパジャマ!!少女のVRMMORPGの旅が今始まる!!
..........寝ながら。
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
*****************************
***毎日更新しています。よろしくお願いいたします。***
*****************************
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。
Free Emblem On-line
ユキさん
ファンタジー
今の世の中、ゲームと言えばVRゲームが主流であり人々は数多のVRゲームに魅了されていく。そんなVRゲームの中で待望されていたタイトルがβテストを経て、ついに発売されたのだった。
VRMMO『Free Emblem Online』
通称『F.E.O』
自由過ぎることが売りのこのゲームを、「あんちゃんも気に入ると思うよ~。だから…ね? 一緒にやろうぜぃ♪」とのことで、βテスターの妹より一式を渡される。妹より渡された『F.E.O』、仕事もあるが…、「折角だし、やってみるとしようか。」圧倒的な世界に驚きながらも、MMO初心者である男が自由気ままに『F.E.O』を楽しむ。
ソロでユニークモンスターを討伐、武器防具やアイテムも他の追随を許さない、それでいてPCよりもNPCと仲が良い変わり者。
そんな強面悪党顔の初心者が冒険や生産においてその名を轟かし、本人の知らぬ間に世界を引っ張る存在となっていく。
なろうにも投稿してあります。だいぶ前の未完ですがね。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる