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三神官編
絶体絶命の危機
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王女を人質に取られてしまった状況で私はどう立ち回るべきなのだろうか。考えていても頭は回らない。
ただ、今の状況が最悪であることは言うまでもない。ポイゾですらこの状況では太刀打ちができないのだろう。
王女とそれを人質にしている蟷螂の怪物を見つめていると、あの婦人がポイゾを蹴り飛ばし、王女の元へと近付いていくのが見えた。そして挑発するかのようにその顎を触っていく。
私の背後にはようやく人々の混雑から抜け出した仲間たちの姿が見えたが、今は気にするところではない。
仲間たちですらこの状況では手出しができないだろう。口惜しい状況ではあるが、目の前の危機をどうすることもできないのだろう。
夫人はクスクスと笑いながら私たちを挑発していた。
「無様ね。討伐隊といっても人質を取られたら何もできないのね」
「そりゃあ、人質は私たちとは無関係な人だからね……ましてや王女なんだから……」
「言っておくけど、この状況はたまたまあなたが作り出してくれたのよ。あの子を蹴り飛ばしてくれなければこんな事にはならなかったのにねぇ」
目の前でクスクスと笑う婦人の声が耳障りだ。罪悪感からか思わず目を背けそうになったが、直視しなくてはならない。
それで王女の危機を救わなくては私は釈放されることなく一生牢屋の中に閉じ込められて人気の娯楽小説『炎獄の魔神』を楽しむだけの日々が続くことになってしまう。
そんな事になってはいけない。
なんとかこの状況を打破しようと考えていた時だ。ふと私の頭に妙案が思い浮かぶ。
それはこの電気の短剣から微量の電気を飛ばし、蟷螂の怪物を動揺させられないかという考えである。
勿論、こんな方法は試したことがない。しかし、試す価値はあるだろう。失敗した時は私が牢屋の中で暮らす事になるだけだ。
私は剣を構えて、すぐさま微量の電気を飛ばす。電気は王女にあたる事なく蟷螂の怪物に直撃し、怪物に悲鳴を上げさせることに成功した。
突然、生じた痺れに動揺して王女を離してしまう蟷螂の怪物。それを見て驚愕の表情を浮かべる婦人。
二名の看守が動揺している隙を突いて逃亡を行う王女。
その隙を逃さない。私は王女と入れ替わる形で蟷螂の怪物の元へと近寄り息を吐く暇さえもなく怪物の体に短剣を突き刺したのである。
蟷螂の怪物は悲鳴を上げて地面の上に倒れ込む。黒い煙が出てくることから確実に死んでしまったのは間違いない。
側にいた婦人が悔しそうな表情を浮かべているのが印象的であった。
ざまぁという言葉が頭の中に浮かんできた時だ。婦人が飛び上がって私の前にまで現れた。
「……言っておくけど、まだ負けたわけじゃあないからね。覚えていなさい」
婦人がそのまま消えそうであったので、私はそれを許さない。婦人の体に突撃し、その体を地面の上に押さえつけると大きな声で彼女の耳元で叫ぶ。
「逃がさないッ!お前だけは絶対に逃さないぞッ!覚悟しやがれこのクソババァ!!」
「……いつの間にそんなに口が悪くなったのかしら?フランス革命の際に靴職人の親父に大事な息子を取られて、ようやく再開したら口が悪くなってて不安になったマリー・アントワネットの気持ちが今ならわかるわ」
「こんな生死の境が曖昧な世界で生きていたら口も悪くならァ!ンな事よりもあんたは絶対に逃さないからなッ!ここで吐きやがれッ!天使たちの正体をッ!それを操る黒幕の名前をッ!」
「黒幕?言えるわけないでしょ?私のような末端はあのお方に謁見すらしたことがないのよ」
「見え透いた嘘を吐くなッ!さっき命令していた怪物はお前の部下だろ!?あいつも天使たちの指揮官クラスのはずだッ!」
「指揮官なんてあんたたちが勝手に言ってるだけでしょ?確かにあの子たちは他の天使たちよりも強いけれど、それだけの存在よ」
「嘘だッ!嘘だッ!」
私は大きな声で婦人の言葉を否定していた。ようやく捕えたと思ったのにどうして肝心の内容を喋らないとしないのだ。
私は苛立ちをぶつけるかのように婦人の長くて手入れのされた黒髪を強く引っ張ろうとした時だ。彼女の体から天使の翼が生えて私の体が吹き飛ばされるのがわかった。
先程とは対照的に地面の上に倒れ込む私。婦人はその姿を見てクスクスと笑う。
「子が親に刃向かおうなんてするものじゃないわ。これはお仕置きが必要ね」
婦人が指を鳴らし、謁見の間に大量の天使たちを召喚する。
「覚悟はいいかしら?」
その言葉と共に婦人の姿が一気に変化していく。表向きは鯨のようであった。
と言っても現実で見るような鯨がそのまま人間体になったような姿ではない。
鯨がベースになった怪物である。そのフォルムはこれまでの天使たちとは異なり、女性らしい姿であった。
それでも鯨の趣を感じさせるのは頭の上に生えた突起くらいものだろう。恐らくマッコウクジラなどの背鰭を意識しているのだろう。
側頭部には海を泳ぐためのヒレのようなものが付いている。
顔も他の天使たちよりも特徴的に感じられた。
凶悪な目つきでありながらもどこか女性的な印象を受ける。口元は紫色であるが、その姿はどこか口紅を思わされ魅力的であった。
しかし、その胴体は他の天使たちの例に漏れず鎧に覆われている。
もっとも彼女が他の天使たちと共通している点はここくらいのもので、下半身は皮膚と同じ色の腰巻きが巻かれている。
武器も特徴的だった。手に持っているのは先程の鉄扇ではなく、槍である。二つに分かれた得体の知れない槍だ。
異形の怪物へと姿を変えた彼女はハッキリとした日本語で私に向かって言った。
『お仕置きの準備はいいかしら?波瑠』
「ちょっと、なんなのかな?いきなり変な言葉で話さないかな?こちらとしても困るんだけどなぁ」
ポイゾはそう言うと剣を振り上げて鯨の姿をした怪物へと襲い掛かっていく。
だが、ポイゾの剣は鯨の持っていた槍によってあっさりと防がれてしまい、武器ごと彼は遠くに飛ばされてしまう。
吹き飛ばされるポイゾの姿を見た後に鯨の怪物はクスクスと笑い指を鳴らす。
その指の音を聞いて大量の天使たちを謁見の間に呼び寄せる。
一般の天使たちの他にもピラニアやウニという海の生き物を思わせる二体の化け物たちが混じっていた。
恐らく指揮官だろう。無数とも言える数の天使たちが押し寄せる姿を見て謁見の間に集まっていた仲間たちの気が高まっていく。
ブレードは痛む体を無理やりに起き上がらせて国王と王女の護衛に入っていく。
二人はブレードに任せれば大丈夫だろう。
私はあの鯨の怪物が指揮する天使たちを倒せばいいだけなのだ。
この因縁を終結させる。私は剣に力を込めて自身にそう言い聞かせたのである。
ただ、今の状況が最悪であることは言うまでもない。ポイゾですらこの状況では太刀打ちができないのだろう。
王女とそれを人質にしている蟷螂の怪物を見つめていると、あの婦人がポイゾを蹴り飛ばし、王女の元へと近付いていくのが見えた。そして挑発するかのようにその顎を触っていく。
私の背後にはようやく人々の混雑から抜け出した仲間たちの姿が見えたが、今は気にするところではない。
仲間たちですらこの状況では手出しができないだろう。口惜しい状況ではあるが、目の前の危機をどうすることもできないのだろう。
夫人はクスクスと笑いながら私たちを挑発していた。
「無様ね。討伐隊といっても人質を取られたら何もできないのね」
「そりゃあ、人質は私たちとは無関係な人だからね……ましてや王女なんだから……」
「言っておくけど、この状況はたまたまあなたが作り出してくれたのよ。あの子を蹴り飛ばしてくれなければこんな事にはならなかったのにねぇ」
目の前でクスクスと笑う婦人の声が耳障りだ。罪悪感からか思わず目を背けそうになったが、直視しなくてはならない。
それで王女の危機を救わなくては私は釈放されることなく一生牢屋の中に閉じ込められて人気の娯楽小説『炎獄の魔神』を楽しむだけの日々が続くことになってしまう。
そんな事になってはいけない。
なんとかこの状況を打破しようと考えていた時だ。ふと私の頭に妙案が思い浮かぶ。
それはこの電気の短剣から微量の電気を飛ばし、蟷螂の怪物を動揺させられないかという考えである。
勿論、こんな方法は試したことがない。しかし、試す価値はあるだろう。失敗した時は私が牢屋の中で暮らす事になるだけだ。
私は剣を構えて、すぐさま微量の電気を飛ばす。電気は王女にあたる事なく蟷螂の怪物に直撃し、怪物に悲鳴を上げさせることに成功した。
突然、生じた痺れに動揺して王女を離してしまう蟷螂の怪物。それを見て驚愕の表情を浮かべる婦人。
二名の看守が動揺している隙を突いて逃亡を行う王女。
その隙を逃さない。私は王女と入れ替わる形で蟷螂の怪物の元へと近寄り息を吐く暇さえもなく怪物の体に短剣を突き刺したのである。
蟷螂の怪物は悲鳴を上げて地面の上に倒れ込む。黒い煙が出てくることから確実に死んでしまったのは間違いない。
側にいた婦人が悔しそうな表情を浮かべているのが印象的であった。
ざまぁという言葉が頭の中に浮かんできた時だ。婦人が飛び上がって私の前にまで現れた。
「……言っておくけど、まだ負けたわけじゃあないからね。覚えていなさい」
婦人がそのまま消えそうであったので、私はそれを許さない。婦人の体に突撃し、その体を地面の上に押さえつけると大きな声で彼女の耳元で叫ぶ。
「逃がさないッ!お前だけは絶対に逃さないぞッ!覚悟しやがれこのクソババァ!!」
「……いつの間にそんなに口が悪くなったのかしら?フランス革命の際に靴職人の親父に大事な息子を取られて、ようやく再開したら口が悪くなってて不安になったマリー・アントワネットの気持ちが今ならわかるわ」
「こんな生死の境が曖昧な世界で生きていたら口も悪くならァ!ンな事よりもあんたは絶対に逃さないからなッ!ここで吐きやがれッ!天使たちの正体をッ!それを操る黒幕の名前をッ!」
「黒幕?言えるわけないでしょ?私のような末端はあのお方に謁見すらしたことがないのよ」
「見え透いた嘘を吐くなッ!さっき命令していた怪物はお前の部下だろ!?あいつも天使たちの指揮官クラスのはずだッ!」
「指揮官なんてあんたたちが勝手に言ってるだけでしょ?確かにあの子たちは他の天使たちよりも強いけれど、それだけの存在よ」
「嘘だッ!嘘だッ!」
私は大きな声で婦人の言葉を否定していた。ようやく捕えたと思ったのにどうして肝心の内容を喋らないとしないのだ。
私は苛立ちをぶつけるかのように婦人の長くて手入れのされた黒髪を強く引っ張ろうとした時だ。彼女の体から天使の翼が生えて私の体が吹き飛ばされるのがわかった。
先程とは対照的に地面の上に倒れ込む私。婦人はその姿を見てクスクスと笑う。
「子が親に刃向かおうなんてするものじゃないわ。これはお仕置きが必要ね」
婦人が指を鳴らし、謁見の間に大量の天使たちを召喚する。
「覚悟はいいかしら?」
その言葉と共に婦人の姿が一気に変化していく。表向きは鯨のようであった。
と言っても現実で見るような鯨がそのまま人間体になったような姿ではない。
鯨がベースになった怪物である。そのフォルムはこれまでの天使たちとは異なり、女性らしい姿であった。
それでも鯨の趣を感じさせるのは頭の上に生えた突起くらいものだろう。恐らくマッコウクジラなどの背鰭を意識しているのだろう。
側頭部には海を泳ぐためのヒレのようなものが付いている。
顔も他の天使たちよりも特徴的に感じられた。
凶悪な目つきでありながらもどこか女性的な印象を受ける。口元は紫色であるが、その姿はどこか口紅を思わされ魅力的であった。
しかし、その胴体は他の天使たちの例に漏れず鎧に覆われている。
もっとも彼女が他の天使たちと共通している点はここくらいのもので、下半身は皮膚と同じ色の腰巻きが巻かれている。
武器も特徴的だった。手に持っているのは先程の鉄扇ではなく、槍である。二つに分かれた得体の知れない槍だ。
異形の怪物へと姿を変えた彼女はハッキリとした日本語で私に向かって言った。
『お仕置きの準備はいいかしら?波瑠』
「ちょっと、なんなのかな?いきなり変な言葉で話さないかな?こちらとしても困るんだけどなぁ」
ポイゾはそう言うと剣を振り上げて鯨の姿をした怪物へと襲い掛かっていく。
だが、ポイゾの剣は鯨の持っていた槍によってあっさりと防がれてしまい、武器ごと彼は遠くに飛ばされてしまう。
吹き飛ばされるポイゾの姿を見た後に鯨の怪物はクスクスと笑い指を鳴らす。
その指の音を聞いて大量の天使たちを謁見の間に呼び寄せる。
一般の天使たちの他にもピラニアやウニという海の生き物を思わせる二体の化け物たちが混じっていた。
恐らく指揮官だろう。無数とも言える数の天使たちが押し寄せる姿を見て謁見の間に集まっていた仲間たちの気が高まっていく。
ブレードは痛む体を無理やりに起き上がらせて国王と王女の護衛に入っていく。
二人はブレードに任せれば大丈夫だろう。
私はあの鯨の怪物が指揮する天使たちを倒せばいいだけなのだ。
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