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第一部 『白籠町のアンタッチャブル (決して触れられないもの達)』
第八話 竜堂寺清太郎という男
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絵里子は端末の連絡アプリから目を離し、竜堂寺組の親分たる竜堂寺清太郎を見つめる。
あまりにも普通過ぎる。絵里子がそう思った時だった。
「わたしの顔に何か付いていますか?」
清太郎は口元を緩めながら、絵里子の目を見つめて尋ねる。
「いいえ、何も」
絵里子は慌てて否定したが、清太郎には全て悟られているらしい。
彼の少しだけ緩んだ唇がそれを暗示している。
「そう言えば、あなたのお仲間はいつ頃来られるのでしょうか?少し待ちくたびれてしまって……」
清太郎が自分のロレックスの腕時計(携帯端末やテクノロジーが発達した23世紀においても、腕時計は一部の上層階級の間では自分の財力の証明として使われている)
に視線を落としていた時だ。
ようやく駅の人混みから、絵里子の信頼すべきたった3人の仲間が姿を現わす。
その中の最年少とも言うべき、白籠町のアンタッチャブルの参謀とも言うべき存在たる絵里子の弟、中村孝太郎が清太郎に手を差し伸べる。
「中村孝太郎です。どうかよろしくお願い致します。竜堂寺さん」
孝太郎の差し出す手を躊躇うことなく清太郎は微笑を浮かべたまま応じる。
孝太郎の握手が済むのを確認すると、次の握手のための手を握ったのは、このメンバーの中での一番好戦的な性格であろう石井聡子だった。
聡子は最初は握手を躊躇っていたようだが、絵里子に小突かれ清太郎に自分の右手を差し出す。
だが、聡子の顔を清太郎が見つめた瞬間に、彼は一瞬だけ驚愕の色を浮かべていた。
「……竜堂寺清太郎です。ちなみにあなたのお名前は?」
清太郎の言葉に何ら動揺の色は無い。年長者が年下の若者に対する自然な行為。
少なくとも絵里子にはそう思われた。
「……石井聡子です。このメンバーのリーダーたる絵里子さんと共に私は街のヤクザ刈谷阿里耶を逮捕するのが目標ですが……あなた方がもし、この街で何らかの犯罪行為を行えば、我々はあなた方もお縄にかける……とだけ言っておきましょうか」
聡子の言葉に清太郎は顔色一つ変えずに、あなたは良い警官だと穏やかな微笑を浮かべつつ、首を頷く。
それから、白籠町のアンタッチャブルの帳簿係こと倉本明美と軽く挨拶を交わした後に、彼の後ろに彼を守るようにそびえ立っている黒色のスーツを着た物静かな男たちに何やら呟くと、絵里子たちから離れてから、駅の入り口に向かう。
「あの、一体何処に!?」
明美が慌てて清太郎を呼び止め、清太郎はそれを無視することなく、明美の目を見つめて静かに言った。
「悪いですが、我々はあなた方とは単独行動を取らせていただきます。あなた方に対する刈谷組の攻撃に巻き込まれては、私としても部下にどう説明すれば、納得してくれるかどうか分かりませんからね」
そう駅から、白籠市の街に消えていこうとする清太郎を追うように絵里子はメンバー全員に指示を出す。
ただし、絶対に近づかないようにと。
竜堂寺清太郎がこの白籠市に到着してから、早くも三日が経つ。
その間に刈谷組と竜堂寺組が衝突することはなかった。
いや、正確には竜堂寺組の親分たる竜堂寺清太郎がそれをさせなかったと言うべきだろう。
物静かで、紳士的な清太郎の部下に対し、阿里耶の部下は横暴で残酷で獰猛なーーー飢えた獣と評しても違和感のないくらい粗暴な連中であり、何度も何度も清太郎とその護衛に突っかかり、絵里子はその場面に遭遇する度に、魔法が必要になるかと危惧したが、大抵の場合は清太郎が相手に謝ること。すなわち相手に譲歩することにより衝突を未然に防いでいたためだ。
いや、一度だけ衝突になりかけたことがあった。
清太郎が街のファミリーレストランで部下を連れ食事を摂っていた時の事だ。
たまたま、同じ店にいた阿里耶の部下が店の恐らく女学生のアルバイトのウェイトレスに因縁をつけていたのだ。
「おい、お前のミスのせいで、オレの旧イタリア共和国すなわち、現ロンバルディア帝国製の高級スーツに染みが付いちまったんだよなぁ~おい、ちょっとツラ貸せよ、店の奥のトイレで話を付けようぜ」
流石の絵里子もこれには切れそうになった。勢いよく席を立ち上がろうとした時だ。
「おい、彼女は何も零していないぞ、お前が自分でその帝国製の高級スーツに染みを付けたんだろ?」
清太郎の言葉に阿里耶の部下は憤りを感じているらしい。鼻の穴を膨らまし、鼻息を吹いている。
「よし、オレが嘘ついているって言うんならよぉ~! オレの魔法でどちらが間違っているのかを教えてやるぜッ!」
阿里耶の部下が右腕を紫色のオーラで包んでいる時だ。
竜堂寺清太郎は一瞬で、自分の水色のオーラに覆われた右腕を横に振ると、瞬時にシャボン玉が飛び交う。
そして次の瞬間だ。男の右手から青色のハチマキのマークの付いたシャボン玉が出てくる。
「なっ、オレの魔法を……テメェどんな魔法を使いやがった!?」
「私の魔法は少々強力な魔法でね、キミが油断しているのなら、わたしのシャボン玉はキミから何かを奪い取るのがとても簡単になるのだよ」
阿里耶の部下の男はしばらく清太郎を睨みつけていたが、魔法では勝てないと見るや今度は自らの左腕で殴りかかった。
だが、竜堂寺清太郎は殴り掛かろうとする男の拳を機敏な動きで回避し、彼の腕を後ろに捻りあげる。
「グッ、ガガガガ……」
「己の言動に気をつけるんだな、ついでにお前のボスに伝えろ、『この私に半端なやり方では通用せんとな』」
清太郎は男を乱暴に離し、懐から拳銃を向けてから、男の右腕に先ほどの青色のハチマキのマークの付いたシャボン玉を戻してやる。
「くっ、覚えとけよ! 」
男の部下は捨て台詞を吐き、店を跡にする男を見下すような視線で見つめていると。
「ありがとうございます! 阿里耶の部下を追い払ってくれるなんて! 」
先程清太郎が助けた少女が彼にお礼の言葉を述べる。
「いいや、当然の事をしたまでさ、だけど大分店を壊してしまったな」
清太郎の言葉は嘘ではない。実際に男が座っていた位置にあったテーブルとその周辺のテーブルが先ほどの乱闘騒ぎにより壊されていた。
「弁償するよ、幾らだい?」
懐から財布を取り出そうとする清太郎は少女は懸命に止める。
「いいえ、貰えません……わたしは絡まれていただけなのに、助けてもらった上にお金まで払っていただけるなんて……」
受け取ろうとしない少女の肩を叩き、清太郎はこう言った。
「よしならば、これは私からの慰謝料だよ、店へのな……それにキミがこれ以上遠慮すると、私としても面子が立たなくなるんだ。ボスがこんなに頼んでいるのに、何故あの女は受け取らないのかって」
少女は清太郎の言葉にそれ以上断るのも、逆に失礼だと感じたのか、素直に金を受け取り店の奥へと消えていく。
「まさか一般市民を助けるなんてね……」
ヤクザと言えば、刈谷阿里耶とその部下である刈谷組しか知らない絵里子にすれば、まさに目からウロコの出来事だった。
そんな、彼女の意表を突いたのはとなりに座っていた聡子だ。
「いいや、助けるよ、あの人は昔からあんな人さ」
まるで、憧れのスター選手を見るかのような目で見つめる聡子を絵里子は過去に竜堂寺清太郎と何かあったのだろうと容易に考察した。
「それで、あなたは過去に竜堂寺清太郎と何かあったんですか?」
絵里子の代わりに彼女に告げたのは、明美だった。
密造タバコの摘発の件以来、仲良くなった倉本明美だった。
「いいや、別に……」
彼女は気まずそうに視線を泳がせた後に、コップの水を一気に飲み干す。
あまりにも普通過ぎる。絵里子がそう思った時だった。
「わたしの顔に何か付いていますか?」
清太郎は口元を緩めながら、絵里子の目を見つめて尋ねる。
「いいえ、何も」
絵里子は慌てて否定したが、清太郎には全て悟られているらしい。
彼の少しだけ緩んだ唇がそれを暗示している。
「そう言えば、あなたのお仲間はいつ頃来られるのでしょうか?少し待ちくたびれてしまって……」
清太郎が自分のロレックスの腕時計(携帯端末やテクノロジーが発達した23世紀においても、腕時計は一部の上層階級の間では自分の財力の証明として使われている)
に視線を落としていた時だ。
ようやく駅の人混みから、絵里子の信頼すべきたった3人の仲間が姿を現わす。
その中の最年少とも言うべき、白籠町のアンタッチャブルの参謀とも言うべき存在たる絵里子の弟、中村孝太郎が清太郎に手を差し伸べる。
「中村孝太郎です。どうかよろしくお願い致します。竜堂寺さん」
孝太郎の差し出す手を躊躇うことなく清太郎は微笑を浮かべたまま応じる。
孝太郎の握手が済むのを確認すると、次の握手のための手を握ったのは、このメンバーの中での一番好戦的な性格であろう石井聡子だった。
聡子は最初は握手を躊躇っていたようだが、絵里子に小突かれ清太郎に自分の右手を差し出す。
だが、聡子の顔を清太郎が見つめた瞬間に、彼は一瞬だけ驚愕の色を浮かべていた。
「……竜堂寺清太郎です。ちなみにあなたのお名前は?」
清太郎の言葉に何ら動揺の色は無い。年長者が年下の若者に対する自然な行為。
少なくとも絵里子にはそう思われた。
「……石井聡子です。このメンバーのリーダーたる絵里子さんと共に私は街のヤクザ刈谷阿里耶を逮捕するのが目標ですが……あなた方がもし、この街で何らかの犯罪行為を行えば、我々はあなた方もお縄にかける……とだけ言っておきましょうか」
聡子の言葉に清太郎は顔色一つ変えずに、あなたは良い警官だと穏やかな微笑を浮かべつつ、首を頷く。
それから、白籠町のアンタッチャブルの帳簿係こと倉本明美と軽く挨拶を交わした後に、彼の後ろに彼を守るようにそびえ立っている黒色のスーツを着た物静かな男たちに何やら呟くと、絵里子たちから離れてから、駅の入り口に向かう。
「あの、一体何処に!?」
明美が慌てて清太郎を呼び止め、清太郎はそれを無視することなく、明美の目を見つめて静かに言った。
「悪いですが、我々はあなた方とは単独行動を取らせていただきます。あなた方に対する刈谷組の攻撃に巻き込まれては、私としても部下にどう説明すれば、納得してくれるかどうか分かりませんからね」
そう駅から、白籠市の街に消えていこうとする清太郎を追うように絵里子はメンバー全員に指示を出す。
ただし、絶対に近づかないようにと。
竜堂寺清太郎がこの白籠市に到着してから、早くも三日が経つ。
その間に刈谷組と竜堂寺組が衝突することはなかった。
いや、正確には竜堂寺組の親分たる竜堂寺清太郎がそれをさせなかったと言うべきだろう。
物静かで、紳士的な清太郎の部下に対し、阿里耶の部下は横暴で残酷で獰猛なーーー飢えた獣と評しても違和感のないくらい粗暴な連中であり、何度も何度も清太郎とその護衛に突っかかり、絵里子はその場面に遭遇する度に、魔法が必要になるかと危惧したが、大抵の場合は清太郎が相手に謝ること。すなわち相手に譲歩することにより衝突を未然に防いでいたためだ。
いや、一度だけ衝突になりかけたことがあった。
清太郎が街のファミリーレストランで部下を連れ食事を摂っていた時の事だ。
たまたま、同じ店にいた阿里耶の部下が店の恐らく女学生のアルバイトのウェイトレスに因縁をつけていたのだ。
「おい、お前のミスのせいで、オレの旧イタリア共和国すなわち、現ロンバルディア帝国製の高級スーツに染みが付いちまったんだよなぁ~おい、ちょっとツラ貸せよ、店の奥のトイレで話を付けようぜ」
流石の絵里子もこれには切れそうになった。勢いよく席を立ち上がろうとした時だ。
「おい、彼女は何も零していないぞ、お前が自分でその帝国製の高級スーツに染みを付けたんだろ?」
清太郎の言葉に阿里耶の部下は憤りを感じているらしい。鼻の穴を膨らまし、鼻息を吹いている。
「よし、オレが嘘ついているって言うんならよぉ~! オレの魔法でどちらが間違っているのかを教えてやるぜッ!」
阿里耶の部下が右腕を紫色のオーラで包んでいる時だ。
竜堂寺清太郎は一瞬で、自分の水色のオーラに覆われた右腕を横に振ると、瞬時にシャボン玉が飛び交う。
そして次の瞬間だ。男の右手から青色のハチマキのマークの付いたシャボン玉が出てくる。
「なっ、オレの魔法を……テメェどんな魔法を使いやがった!?」
「私の魔法は少々強力な魔法でね、キミが油断しているのなら、わたしのシャボン玉はキミから何かを奪い取るのがとても簡単になるのだよ」
阿里耶の部下の男はしばらく清太郎を睨みつけていたが、魔法では勝てないと見るや今度は自らの左腕で殴りかかった。
だが、竜堂寺清太郎は殴り掛かろうとする男の拳を機敏な動きで回避し、彼の腕を後ろに捻りあげる。
「グッ、ガガガガ……」
「己の言動に気をつけるんだな、ついでにお前のボスに伝えろ、『この私に半端なやり方では通用せんとな』」
清太郎は男を乱暴に離し、懐から拳銃を向けてから、男の右腕に先ほどの青色のハチマキのマークの付いたシャボン玉を戻してやる。
「くっ、覚えとけよ! 」
男の部下は捨て台詞を吐き、店を跡にする男を見下すような視線で見つめていると。
「ありがとうございます! 阿里耶の部下を追い払ってくれるなんて! 」
先程清太郎が助けた少女が彼にお礼の言葉を述べる。
「いいや、当然の事をしたまでさ、だけど大分店を壊してしまったな」
清太郎の言葉は嘘ではない。実際に男が座っていた位置にあったテーブルとその周辺のテーブルが先ほどの乱闘騒ぎにより壊されていた。
「弁償するよ、幾らだい?」
懐から財布を取り出そうとする清太郎は少女は懸命に止める。
「いいえ、貰えません……わたしは絡まれていただけなのに、助けてもらった上にお金まで払っていただけるなんて……」
受け取ろうとしない少女の肩を叩き、清太郎はこう言った。
「よしならば、これは私からの慰謝料だよ、店へのな……それにキミがこれ以上遠慮すると、私としても面子が立たなくなるんだ。ボスがこんなに頼んでいるのに、何故あの女は受け取らないのかって」
少女は清太郎の言葉にそれ以上断るのも、逆に失礼だと感じたのか、素直に金を受け取り店の奥へと消えていく。
「まさか一般市民を助けるなんてね……」
ヤクザと言えば、刈谷阿里耶とその部下である刈谷組しか知らない絵里子にすれば、まさに目からウロコの出来事だった。
そんな、彼女の意表を突いたのはとなりに座っていた聡子だ。
「いいや、助けるよ、あの人は昔からあんな人さ」
まるで、憧れのスター選手を見るかのような目で見つめる聡子を絵里子は過去に竜堂寺清太郎と何かあったのだろうと容易に考察した。
「それで、あなたは過去に竜堂寺清太郎と何かあったんですか?」
絵里子の代わりに彼女に告げたのは、明美だった。
密造タバコの摘発の件以来、仲良くなった倉本明美だった。
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