94 / 135
第三部『終焉と破滅と』
神通恭介の場合ーその13
しおりを挟む
美憂が鎖によって囚われている姿をたまたま見たというのは運が良かったからであろうか。それともやはり裏では物事がうまく運ぶ様に悪魔たちが糸を引いているのだろうか。
どれが要因であったかはわからないが、この時に塾帰りの神通恭介がたまたま近くを通り掛かったのである。
「真行寺ッ!」
恭介は美憂の姿を見つけるなり、勢いを付けて走りながらそのまま自身にサタンの息子としての武装を施していく。
そして、双剣を構えて美咲へと飛び掛かっていくのである。美咲は鎖の代わりに鎌を用いて真上から飛び掛かろうとする恭介を防いだ。
鎌で双剣を防いだものの、やはり武器と武器とを重ね合わせてのぶつかり合いには慣れていないのか、足を下がらせていき、しまいには膝を突いてしまう。
恭介はそのまま双剣を用いて攻撃を繰り出し、そのまま美咲の鎧を破壊したのである。
美咲の鎧から大きな火花が生じ、地面の上へと倒れ込む。
恭介はそれから鎖を解き、美憂を解放したのである。助けられた美憂は小さな声で告げた。
「…‥すまんな。助かった。礼を言わせてもらうぞ」
「なぁに、気するなよ、オレはお前の騎士だからな」
「そんな事を言っていいのか?希空の奴に殺されるんじゃあないのか?」
「その希空はお前と最上が叩きのめすだろ?」
「……違いない」
美憂は兜の下で皮肉めいた笑みを浮かべて言った。
美憂はそのまま恭介の手を取って立ち上がり、そのまま二人で美咲に向かって剣先を突き付けていく。
「さてと、ここから先はゲームを進めたい人間によって進めさせてもらうぞ」
「……ダメ、よくない。みんなで共闘してーー」
「なぁ、本当に共闘なんてできるとでも思ってるのか?」
「それはどういうーー」
「みんなこんなして我欲のために戦っているのに、そんな大義名分なんかに釣れられるとでも思っているのか?」
「そんな事はない。きっとみんなで戦ってーー」
「今でさえ、参加者たちがバラバラになってるのに?そんな事が可能だと思うの?」
美憂の問い掛けに美咲は言葉に詰まって閉まっていた。
それを見た美憂は得意気な調子で言い放つ。
「ほら、答えられないだろ?結局はそんなもんなんだよ。誰だってそんなあやふやなものでは戦わないんだ」
美憂の言葉は正論だったのか、美咲は押し黙ってしまう。
その後に武器を構え直したので、それが彼女の回答であるととるべきなのだろう。
だが、恭介と美憂とのコンビに美咲が勝てるわけがない。二人がたかを括っていた時だ。その間に雷が生じていき、同時に空間が裂けていく。すると、そこから双手槍を構えた天堂福音の姿が見えた。
「そんな事はありません。ぼくはその考えは素晴らしいと思いますよ」
福音はそれから真行寺美咲を守る様に立ち塞がる。
「これで二対ニ。公平な勝負だ」
「クソッタレ、どこが公平だよ。お前とオレたちとじゃあな随分と差がある様に感じられるんだがな」
恭介は双剣を構えながら圧倒的な力を持つ相手に向かって吐き捨てながら言った。
「随分と差があるとは失礼な言い草だねぇ、恭介くん。キミはつい先程まで自分たちよりも圧倒的な実力差のある少女を痛め付けていたじゃあないか」
福音の言葉は的を得ていた。こうなっては言い返す事もできない。恭介は両手に剣を構えて福音の元へと向かっていく。
まず、曲刀が福音を襲うが、福音はそれを槍の穂先で交わし、そのまま恭介の剣を弾き、恭介に尻餅をつかせるのである。
恭介は悲鳴を上げるものの、福音は容赦しない。強力な力を持つサタンの息子はそのまま恭介の腹を貫こうとしたのだが、その前に美憂がレイピアの刃を差し出した事によって彼の命は繋がれる事になった。
福音は露骨な舌打ちをした後に今度は一旦は双手槍を構え直し、その中央を掴んで槍を回していく。
美憂は慌てそれを防ぎ、福音による攻撃をひとまずは防いだものの、扇風機の様な勢いをつけて大きく旋回していく福音の槍の前には流石の美憂もたじろいでいく。
それを見た恭介は足を払おうとしたが、逆に兜を足蹴にされて頭を押さえ込む。
「邪魔をしないでくれるかな?ぼくは家族に害をなそうとする失礼な猫さんをお仕置きしている最中なんだから」
「……猫さん?」
「うん、ぼくらに害をなそうとするとってもとっても悪い猫さん。妹は当初はもっと別の凶悪な外敵から守るための門番として飼ったはずなのに、怠慢でぼくらの 父を死なせてしまったからね。それで平等な罰を与えたらあろう事か飼い主に手をーー」
「飼い主に手?あたしはお前たち天堂グループの飼い猫になったつもりはないぞ?」
美憂は今にも押し出されそうになっている己の状況も忘れて、福音に向かって皮肉の言葉を放ったか、福音はその皮肉の言葉が不愉快であったのだろう。途端に美憂へと込める力を先程よりも強め、美憂にその刃を当てるべく必死になっていく。
「黙れ、じゃあこっちの言い方の方がよかったかな?最上真紀子の飼い犬」
「言葉に気を付けろ。あんたのその冗談は愉快でもなんでもないぞ」
「ぼくは冗談を言ったつもりはないんだけどなぁ!」
福音はそう叫ぶと、そのまま槍を一直線に振り下ろし、美憂のレイピアに空振りを起こさせた上に隙を作らせた美憂の体に向かって真っ逆さまに刃を下ろしていく。
美憂は悲鳴を上げて地面の上に倒れていく。倒れた美憂を見下ろしながら福音は言った。
「どうだい?これで思い知ったかい?ぼくやぼくの家族に手を出そうとするのならば容赦しないぞ」
「……お断りだ。あんたは家族思いのつもりなのかは知らないが、あたしだって家族を大事に思ってたんだッ!なのにその家族を訳のわからない理由で殺されて……臨終を告げられた後に直接伝えられた人の気持ちがお前にわかるか!?」
美憂はレイピアを突き付けながら相手に向かって叫ぶ。
美憂の中にある思いは父親への思いである。大好きな父への愛。それからそんな父を訳のわからない理由で奪い取った希空への怒り。それが彼女を突き動かした。
レイピアを突き付けて走っていく美憂であったのだが、突然彼女の体が大きく震えていき、その体を黒色の雲が覆い隠す。
黒色の雲が取り払われたかと思うと、雲から白色の装甲に覆われた手が出てきた。それも単に出てきたわけではない。その手には立派な剣身の剣が出てきたではないか。
しかも単なる剣というわけではない。その剣身はジグザグの形状となっており、傍目から見れば蛇が這って移動しているかの様であった。
続いて全身を覆っていた黒色の雲が取り払われ、中から妙な格好の鎧を身に纏った姫川美憂の姿が見えた。
兜は全面だけであるのならば蛇の頭というよりは古代の戦争に用いられた単純なものであり、目の前に金属製の牙が生えている事以外は至って特性がない。
だが、問題は側頭部と後頭部である。側頭部には黄色の蟹と思われるものが記されており、後頭部はその蟹を頬張って離さないかの様な奇抜なデザインとなっている。
鎧も随分と変化していた。蛇の鱗を思わせるような灰色の鎧が美憂の上半身を覆っていた。下半身は黒タイツといういつになく動きやすい形となっている。
真行寺美咲のデザインと大きく異なるのはこのタイツの上にスカートのようなものが巻かれていない事にあるだろう。
「お、おい、ルシファー。こいつはどうして“進化”を遂げたんだ?」
(恐らく彼女の中にある“怒り”の感情だろうね。その感情が機動力となり、サタンの息子としての力を向上させたんだろうね)
ルシファーの解説は的を射ていた。実際に美憂は憎悪の力を用いて、今の力を手に入れたのである。
だが、怒りのために我を忘れていた美憂は自身の変化にすら気が付かずに福音に向かって殴り掛かっていくのであった。
どれが要因であったかはわからないが、この時に塾帰りの神通恭介がたまたま近くを通り掛かったのである。
「真行寺ッ!」
恭介は美憂の姿を見つけるなり、勢いを付けて走りながらそのまま自身にサタンの息子としての武装を施していく。
そして、双剣を構えて美咲へと飛び掛かっていくのである。美咲は鎖の代わりに鎌を用いて真上から飛び掛かろうとする恭介を防いだ。
鎌で双剣を防いだものの、やはり武器と武器とを重ね合わせてのぶつかり合いには慣れていないのか、足を下がらせていき、しまいには膝を突いてしまう。
恭介はそのまま双剣を用いて攻撃を繰り出し、そのまま美咲の鎧を破壊したのである。
美咲の鎧から大きな火花が生じ、地面の上へと倒れ込む。
恭介はそれから鎖を解き、美憂を解放したのである。助けられた美憂は小さな声で告げた。
「…‥すまんな。助かった。礼を言わせてもらうぞ」
「なぁに、気するなよ、オレはお前の騎士だからな」
「そんな事を言っていいのか?希空の奴に殺されるんじゃあないのか?」
「その希空はお前と最上が叩きのめすだろ?」
「……違いない」
美憂は兜の下で皮肉めいた笑みを浮かべて言った。
美憂はそのまま恭介の手を取って立ち上がり、そのまま二人で美咲に向かって剣先を突き付けていく。
「さてと、ここから先はゲームを進めたい人間によって進めさせてもらうぞ」
「……ダメ、よくない。みんなで共闘してーー」
「なぁ、本当に共闘なんてできるとでも思ってるのか?」
「それはどういうーー」
「みんなこんなして我欲のために戦っているのに、そんな大義名分なんかに釣れられるとでも思っているのか?」
「そんな事はない。きっとみんなで戦ってーー」
「今でさえ、参加者たちがバラバラになってるのに?そんな事が可能だと思うの?」
美憂の問い掛けに美咲は言葉に詰まって閉まっていた。
それを見た美憂は得意気な調子で言い放つ。
「ほら、答えられないだろ?結局はそんなもんなんだよ。誰だってそんなあやふやなものでは戦わないんだ」
美憂の言葉は正論だったのか、美咲は押し黙ってしまう。
その後に武器を構え直したので、それが彼女の回答であるととるべきなのだろう。
だが、恭介と美憂とのコンビに美咲が勝てるわけがない。二人がたかを括っていた時だ。その間に雷が生じていき、同時に空間が裂けていく。すると、そこから双手槍を構えた天堂福音の姿が見えた。
「そんな事はありません。ぼくはその考えは素晴らしいと思いますよ」
福音はそれから真行寺美咲を守る様に立ち塞がる。
「これで二対ニ。公平な勝負だ」
「クソッタレ、どこが公平だよ。お前とオレたちとじゃあな随分と差がある様に感じられるんだがな」
恭介は双剣を構えながら圧倒的な力を持つ相手に向かって吐き捨てながら言った。
「随分と差があるとは失礼な言い草だねぇ、恭介くん。キミはつい先程まで自分たちよりも圧倒的な実力差のある少女を痛め付けていたじゃあないか」
福音の言葉は的を得ていた。こうなっては言い返す事もできない。恭介は両手に剣を構えて福音の元へと向かっていく。
まず、曲刀が福音を襲うが、福音はそれを槍の穂先で交わし、そのまま恭介の剣を弾き、恭介に尻餅をつかせるのである。
恭介は悲鳴を上げるものの、福音は容赦しない。強力な力を持つサタンの息子はそのまま恭介の腹を貫こうとしたのだが、その前に美憂がレイピアの刃を差し出した事によって彼の命は繋がれる事になった。
福音は露骨な舌打ちをした後に今度は一旦は双手槍を構え直し、その中央を掴んで槍を回していく。
美憂は慌てそれを防ぎ、福音による攻撃をひとまずは防いだものの、扇風機の様な勢いをつけて大きく旋回していく福音の槍の前には流石の美憂もたじろいでいく。
それを見た恭介は足を払おうとしたが、逆に兜を足蹴にされて頭を押さえ込む。
「邪魔をしないでくれるかな?ぼくは家族に害をなそうとする失礼な猫さんをお仕置きしている最中なんだから」
「……猫さん?」
「うん、ぼくらに害をなそうとするとってもとっても悪い猫さん。妹は当初はもっと別の凶悪な外敵から守るための門番として飼ったはずなのに、怠慢でぼくらの 父を死なせてしまったからね。それで平等な罰を与えたらあろう事か飼い主に手をーー」
「飼い主に手?あたしはお前たち天堂グループの飼い猫になったつもりはないぞ?」
美憂は今にも押し出されそうになっている己の状況も忘れて、福音に向かって皮肉の言葉を放ったか、福音はその皮肉の言葉が不愉快であったのだろう。途端に美憂へと込める力を先程よりも強め、美憂にその刃を当てるべく必死になっていく。
「黙れ、じゃあこっちの言い方の方がよかったかな?最上真紀子の飼い犬」
「言葉に気を付けろ。あんたのその冗談は愉快でもなんでもないぞ」
「ぼくは冗談を言ったつもりはないんだけどなぁ!」
福音はそう叫ぶと、そのまま槍を一直線に振り下ろし、美憂のレイピアに空振りを起こさせた上に隙を作らせた美憂の体に向かって真っ逆さまに刃を下ろしていく。
美憂は悲鳴を上げて地面の上に倒れていく。倒れた美憂を見下ろしながら福音は言った。
「どうだい?これで思い知ったかい?ぼくやぼくの家族に手を出そうとするのならば容赦しないぞ」
「……お断りだ。あんたは家族思いのつもりなのかは知らないが、あたしだって家族を大事に思ってたんだッ!なのにその家族を訳のわからない理由で殺されて……臨終を告げられた後に直接伝えられた人の気持ちがお前にわかるか!?」
美憂はレイピアを突き付けながら相手に向かって叫ぶ。
美憂の中にある思いは父親への思いである。大好きな父への愛。それからそんな父を訳のわからない理由で奪い取った希空への怒り。それが彼女を突き動かした。
レイピアを突き付けて走っていく美憂であったのだが、突然彼女の体が大きく震えていき、その体を黒色の雲が覆い隠す。
黒色の雲が取り払われたかと思うと、雲から白色の装甲に覆われた手が出てきた。それも単に出てきたわけではない。その手には立派な剣身の剣が出てきたではないか。
しかも単なる剣というわけではない。その剣身はジグザグの形状となっており、傍目から見れば蛇が這って移動しているかの様であった。
続いて全身を覆っていた黒色の雲が取り払われ、中から妙な格好の鎧を身に纏った姫川美憂の姿が見えた。
兜は全面だけであるのならば蛇の頭というよりは古代の戦争に用いられた単純なものであり、目の前に金属製の牙が生えている事以外は至って特性がない。
だが、問題は側頭部と後頭部である。側頭部には黄色の蟹と思われるものが記されており、後頭部はその蟹を頬張って離さないかの様な奇抜なデザインとなっている。
鎧も随分と変化していた。蛇の鱗を思わせるような灰色の鎧が美憂の上半身を覆っていた。下半身は黒タイツといういつになく動きやすい形となっている。
真行寺美咲のデザインと大きく異なるのはこのタイツの上にスカートのようなものが巻かれていない事にあるだろう。
「お、おい、ルシファー。こいつはどうして“進化”を遂げたんだ?」
(恐らく彼女の中にある“怒り”の感情だろうね。その感情が機動力となり、サタンの息子としての力を向上させたんだろうね)
ルシファーの解説は的を射ていた。実際に美憂は憎悪の力を用いて、今の力を手に入れたのである。
だが、怒りのために我を忘れていた美憂は自身の変化にすら気が付かずに福音に向かって殴り掛かっていくのであった。
0
お気に入りに追加
26
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
クールな生徒会長のオンとオフが違いすぎるっ!?
ブレイブ
恋愛
政治家、資産家の子供だけが通える高校。上流高校がある。上流高校の一年生にして生徒会長。神童燐は普段は冷静に動き、正確な指示を出すが、家族と、恋人、新の前では
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
龍姫伝〜白き覇者の物語〜
安藤 炉衣弩
ファンタジー
生まれながらにして、龍の力を持ち人々から龍姫と呼ばれ畏怖され敬われる存在とし生まれた5人の少女か織りなす物語。
少女達が目指すは、民衆を導き〝スクウ〟救世主となる龍姫皇帝のたった一つの椅子を求め運命に抗い翻弄される。
人々を助ける為に他の少女を屠り、その玉座に辿りついた時に世界の真実を知ることになる。今迄私たちがして来た事が正しかったのか、人々を〝スクウ〟本当の意味とは……
5人の姫とウチに宿りし聖5龍天と呼ばれる龍と様々な思惑が絡み合う激しい物語の後に、アナタが真実を見極めろーー
お前にその〝カクゴ〟あるのなら、〝スクウ〟の真の意味を解き明かせ
イラスト 明来
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

竹林にて清談に耽る~竹姫さまの異世界生存戦略~
月芝
ファンタジー
庭師であった祖父の薫陶を受けて、立派な竹林好きに育ったヒロイン。
大学院へと進学し、待望の竹の研究に携われることになり、ひゃっほう!
忙しくも充実した毎日を過ごしていたが、そんな日々は唐突に終わってしまう。
で、気がついたら見知らぬ竹林の中にいた。
酔っ払って寝てしまったのかとおもいきや、さにあらず。
異世界にて、タケノコになっちゃった!
「くっ、どうせならカグヤ姫とかになって、ウハウハ逆ハーレムルートがよかった」
いかに竹林好きとて、さすがにこれはちょっと……がっくし。
でも、いつまでもうつむいていたってしょうがない。
というわけで、持ち前のポジティブさでサクっと頭を切り替えたヒロインは、カーボンファイバーのメンタルと豊富な竹知識を武器に、厳しい自然界を成り上がる。
竹の、竹による、竹のための異世界生存戦略。
めざせ! 快適生活と世界征服?
竹林王に、私はなる!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる