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第二部『箱舟』
最上真紀子の場合ーその⑥
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真紀子としては自分が抜け駆けされた事が悔しくて仕方がなかった。何より天才の自分が事件が起こるまで見抜けなかったというのが悔しかったのだ。
兄の秀明が帰るのを待って、真紀子は帰る事にした。
一方で秀明はといえば上機嫌であった。真横で不貞腐れる真紀子とは対照的に明るい顔で襲撃の詳細を語っていく。
「有名な推理小説に~ってのがあっただろ?あれに登場する凶器の一つに針の付いたボール?みたいなのがあったじゃねーか、あれの応用らしいぜ。おれらを殺そうとした凶器は」
「マジかよ」
真紀子はそうは言いながらも無関心な様子であった。秀明の横で欠伸を出して歩いていく。
その後に改めて別の場所で互いに弟について語り終えた後に真紀子はレンタルビデオショップにでも寄ろうかと思い、立ち止まったところである事を思い出す。
それは自身の弟が通う塾がこの近くにあるという事実であった。真紀子がこっそりと外から塾の様子を見つめると、中ではまだテストをしている事が判明した。
真紀子はその間携帯電話を触って時間を潰す事にした。しかし時間の流れというのは凄まじい。
携帯電話が普及してから20年かそこら辺のくらいの時間でSNSというコンテンツが流行り始めるし、それが手元の携帯電話一台で楽しめる時代となったのだ。
そればかりではない。インターネットを使っての検索もアプリを使ってのゲームまでも楽しめる。自身の幼少期には考えられなかった進歩である。
真紀子が適当に携帯電話を操作しながら弟を待っていると、ちょうど暗い顔をした弟の姿が見えた。
暗い顔をしているのが虐められているからか、テストの成績が良くなかったからなのかはわからない。
前者ならお礼参りは必然だし、後者ならばこの後にどこかの店でテストの内容を復習して手伝ってあげるのも悪くはないだろう。
真紀子は志恩が一人になるのを見計らって声を掛けた。
「お、お姉ちゃん!?」
「よっ、志恩」
真紀子は気軽に声を掛けたが、掛けられた志恩からすればたまったものではないだろう。志恩が黙っているのをいい事に真紀子は勝手に話を続けていくのである。
「今から茶でもしばきに行こうぜ、時間?いいんだよ、あんなクソババア心配させときゃあ」
と、真紀子は強引に志恩の手を引いて近所のカフェテリアへと誘ったのである。
そこはパラソルにガーデンチェアという椅子が置かれた日本ではあまり見られないおしゃれなカフェであった。
真紀子は敢えて屋外ではなく屋内に志恩を引っ張ると、話を始めた。
「さてと、志恩……例のバトル以外で話すのは久し振りだな」
「う、うん」
志恩が弱々しく首を縦に動かす。
「まぁ、そう暗い顔をするなよ、我が弟よ。今日はあたしの奢りだ。なんでも好きなもん頼みな」
「う、うん」
真紀子からすれば志恩のその釈然としない態度が気に食わなかったのだろう。いつもならばこの後に冗談めかした事を話したりするのだが、今日に至っては単刀直入に話を聞き始めたのである。
「さてと、志恩。お前がさっき落ち込んでた理由はなんだ?」
「えっ、とそれは……」
「言えないような事なのかい?」
真紀子は運ばれてきた紅茶を啜りながら尋ねた。
「せ、成績が良くなかったから……」
志恩の言葉の裏には嘘が見えていた。大方何か別の理由があるのだろう。
だが、ここは敢えて聞くまい。代わりに真紀子は一緒に住んでいた頃と同じ様に丁寧に志恩に勉強を教える事にした。
他愛もないやり取りであったが、真紀子からすれば久し振りに訪れた至福の時間であったといってもいいだろう。
真紀子は丁寧に数学の方程式を教えていたのだが、その際に例の耳鳴りが訪れたので慌てて立ち上がり、カフェのカウンターに会計を済ませに向かう。
会計が終わるのと同時に自分たちがまたしても戦いの場へと駆り出された事を理解したのである。
既に自分が駆り出されたどこかの路地裏では自分たちを除く5人のサタンの息子たちが戦っていた。
無論それに乗らない真紀子ではない。5人の戦いに割り込んだかと思うと、両陣営に向かって銃を乱射していく。
このゲームにおいて自分は戦いに積極的に乗り出す主戦派と呼ばれる派閥に属すると聞いてはいるが、真紀子からすれば同じく主戦派としては貝塚友紀以外のもう一人の仲間の事を知らないので勝手に派閥に組み込まれてしまっても困るのだ。
真紀子は戦いに乗じて暴れるのが好きなだけなのだ。真紀子からすればゲームは最高のストレス発散であった。
真紀子は大量の銃弾を他の人々に浴びせたかと思うと、そのまま志恩の足元に向かって喰らわせ、志恩の動揺を誘う。
志恩は可愛い弟ではあるが、戦いの場においては扱いは平等である。
いや、戦いの場においてさえ自分は贔屓しているといえるかもしれない。志恩のあの能力は自分にとっては脅威以外の何者でもないからである。
志恩への銃撃に怒った秀明が激昂し、そのままサーベルを振り上げて、真紀子に向かって襲い掛かってきたではないか。
真紀子は機関銃を使って秀明の攻撃を防ぎ、秀明の攻撃を凌ぐ。
「こいつ……さっきまでのあれはなんだったんだ?」
「バカ兄貴、いい言葉を教えてやろうか。『それはそれ、これはこれ』という言葉だよッ!オラァ!」
真紀子はそう叫ぶと、秀明の脇腹に強烈な蹴りの一撃を喰らわせて地面の上に転倒させていく。
秀明は悲鳴を上げて地面の上を転がっていった。
「そろそろ潮時ってやつかな?あばよ、兄貴。今日は楽しかったぜ」
真紀子が銃口を構えて秀明を葬り去ろうとした時だ。真紀子は背後から殺気を感じて慌てて振り返る。
そこには鞭のようにしなるレイピアを携えて、こちらに攻めかかってくる姫川美憂の姿。
真紀子は美憂のレイピアを寸前のところで回避し、反対に美憂の脇腹に銃尻の一撃を喰らわせていく。銃口を掴んで構え、そのまま勢いよく振りかぶっていく姿は野球の試合でバットを大きく振りかぶるバッターの様であった。
真紀子はそのまま地面の上に落ちた美憂を見て、口の周りを舌舐めずりして、そのまま倒れた美憂の脇腹に銃口を突き付けた時だ。
「やめろッ!この野郎ッ!」
と、背後で恭介が向かってくるのが見えた。真紀子は慌てる事なく片刃剣を回避し、そのまま空いていた脇腹に蹴りを食らわせる。
兜越しで見えなかったが、恭介は真紀子の攻撃を受けて悶絶して地面の上へと転がっていくのであった。
「クソ、クソ、クソがァァァァ」
恭介は真横で大きな声を上げて転がっていくが、真紀子は意に返す事もなく、地面に倒れている恭介を蹴り続けていく。
残るは秀明と他二人であるが、自分が4人の対処をしている間に二人で激闘を繰り広げていたらしい。
背後で剣と槍とで激しく切り結んでいる姿が確認できた。面白い。ここからちょっかいを出してやろう。真紀子が銃口を構えて機関銃を乱射しようとした時だ。背後から空を切る音が聞こえた。兜を被っていたために幸いな事に肌は傷付けられなかったが、真紀子からすれば興醒めであった。
背後にはレイピアを構える美憂の姿が見えた。美憂はレイピアを構えたかと思うと、そのまま先端を突き付けて真紀子の抹殺へと向かう。
真紀子はレイピアを自身の機関銃を盾にして防ぎ、そのまま武器越しに睨み合っていく。
互いに兜で表情は見えないが、その中には憎悪に満ちた顔が浮かんでいるには違いなかった。真紀子は大きな唸り声を上げて美憂をレイピアもろとも吹き飛ばし、再び地面の上にねじ伏せたのである。
地面の上に転がっていた美憂はレイピアを握って真紀子の逆襲に備えていたが、真紀子はそんな美憂の囁かな抵抗などは踏み躙るつもりでいたのだ。
兄の秀明が帰るのを待って、真紀子は帰る事にした。
一方で秀明はといえば上機嫌であった。真横で不貞腐れる真紀子とは対照的に明るい顔で襲撃の詳細を語っていく。
「有名な推理小説に~ってのがあっただろ?あれに登場する凶器の一つに針の付いたボール?みたいなのがあったじゃねーか、あれの応用らしいぜ。おれらを殺そうとした凶器は」
「マジかよ」
真紀子はそうは言いながらも無関心な様子であった。秀明の横で欠伸を出して歩いていく。
その後に改めて別の場所で互いに弟について語り終えた後に真紀子はレンタルビデオショップにでも寄ろうかと思い、立ち止まったところである事を思い出す。
それは自身の弟が通う塾がこの近くにあるという事実であった。真紀子がこっそりと外から塾の様子を見つめると、中ではまだテストをしている事が判明した。
真紀子はその間携帯電話を触って時間を潰す事にした。しかし時間の流れというのは凄まじい。
携帯電話が普及してから20年かそこら辺のくらいの時間でSNSというコンテンツが流行り始めるし、それが手元の携帯電話一台で楽しめる時代となったのだ。
そればかりではない。インターネットを使っての検索もアプリを使ってのゲームまでも楽しめる。自身の幼少期には考えられなかった進歩である。
真紀子が適当に携帯電話を操作しながら弟を待っていると、ちょうど暗い顔をした弟の姿が見えた。
暗い顔をしているのが虐められているからか、テストの成績が良くなかったからなのかはわからない。
前者ならお礼参りは必然だし、後者ならばこの後にどこかの店でテストの内容を復習して手伝ってあげるのも悪くはないだろう。
真紀子は志恩が一人になるのを見計らって声を掛けた。
「お、お姉ちゃん!?」
「よっ、志恩」
真紀子は気軽に声を掛けたが、掛けられた志恩からすればたまったものではないだろう。志恩が黙っているのをいい事に真紀子は勝手に話を続けていくのである。
「今から茶でもしばきに行こうぜ、時間?いいんだよ、あんなクソババア心配させときゃあ」
と、真紀子は強引に志恩の手を引いて近所のカフェテリアへと誘ったのである。
そこはパラソルにガーデンチェアという椅子が置かれた日本ではあまり見られないおしゃれなカフェであった。
真紀子は敢えて屋外ではなく屋内に志恩を引っ張ると、話を始めた。
「さてと、志恩……例のバトル以外で話すのは久し振りだな」
「う、うん」
志恩が弱々しく首を縦に動かす。
「まぁ、そう暗い顔をするなよ、我が弟よ。今日はあたしの奢りだ。なんでも好きなもん頼みな」
「う、うん」
真紀子からすれば志恩のその釈然としない態度が気に食わなかったのだろう。いつもならばこの後に冗談めかした事を話したりするのだが、今日に至っては単刀直入に話を聞き始めたのである。
「さてと、志恩。お前がさっき落ち込んでた理由はなんだ?」
「えっ、とそれは……」
「言えないような事なのかい?」
真紀子は運ばれてきた紅茶を啜りながら尋ねた。
「せ、成績が良くなかったから……」
志恩の言葉の裏には嘘が見えていた。大方何か別の理由があるのだろう。
だが、ここは敢えて聞くまい。代わりに真紀子は一緒に住んでいた頃と同じ様に丁寧に志恩に勉強を教える事にした。
他愛もないやり取りであったが、真紀子からすれば久し振りに訪れた至福の時間であったといってもいいだろう。
真紀子は丁寧に数学の方程式を教えていたのだが、その際に例の耳鳴りが訪れたので慌てて立ち上がり、カフェのカウンターに会計を済ませに向かう。
会計が終わるのと同時に自分たちがまたしても戦いの場へと駆り出された事を理解したのである。
既に自分が駆り出されたどこかの路地裏では自分たちを除く5人のサタンの息子たちが戦っていた。
無論それに乗らない真紀子ではない。5人の戦いに割り込んだかと思うと、両陣営に向かって銃を乱射していく。
このゲームにおいて自分は戦いに積極的に乗り出す主戦派と呼ばれる派閥に属すると聞いてはいるが、真紀子からすれば同じく主戦派としては貝塚友紀以外のもう一人の仲間の事を知らないので勝手に派閥に組み込まれてしまっても困るのだ。
真紀子は戦いに乗じて暴れるのが好きなだけなのだ。真紀子からすればゲームは最高のストレス発散であった。
真紀子は大量の銃弾を他の人々に浴びせたかと思うと、そのまま志恩の足元に向かって喰らわせ、志恩の動揺を誘う。
志恩は可愛い弟ではあるが、戦いの場においては扱いは平等である。
いや、戦いの場においてさえ自分は贔屓しているといえるかもしれない。志恩のあの能力は自分にとっては脅威以外の何者でもないからである。
志恩への銃撃に怒った秀明が激昂し、そのままサーベルを振り上げて、真紀子に向かって襲い掛かってきたではないか。
真紀子は機関銃を使って秀明の攻撃を防ぎ、秀明の攻撃を凌ぐ。
「こいつ……さっきまでのあれはなんだったんだ?」
「バカ兄貴、いい言葉を教えてやろうか。『それはそれ、これはこれ』という言葉だよッ!オラァ!」
真紀子はそう叫ぶと、秀明の脇腹に強烈な蹴りの一撃を喰らわせて地面の上に転倒させていく。
秀明は悲鳴を上げて地面の上を転がっていった。
「そろそろ潮時ってやつかな?あばよ、兄貴。今日は楽しかったぜ」
真紀子が銃口を構えて秀明を葬り去ろうとした時だ。真紀子は背後から殺気を感じて慌てて振り返る。
そこには鞭のようにしなるレイピアを携えて、こちらに攻めかかってくる姫川美憂の姿。
真紀子は美憂のレイピアを寸前のところで回避し、反対に美憂の脇腹に銃尻の一撃を喰らわせていく。銃口を掴んで構え、そのまま勢いよく振りかぶっていく姿は野球の試合でバットを大きく振りかぶるバッターの様であった。
真紀子はそのまま地面の上に落ちた美憂を見て、口の周りを舌舐めずりして、そのまま倒れた美憂の脇腹に銃口を突き付けた時だ。
「やめろッ!この野郎ッ!」
と、背後で恭介が向かってくるのが見えた。真紀子は慌てる事なく片刃剣を回避し、そのまま空いていた脇腹に蹴りを食らわせる。
兜越しで見えなかったが、恭介は真紀子の攻撃を受けて悶絶して地面の上へと転がっていくのであった。
「クソ、クソ、クソがァァァァ」
恭介は真横で大きな声を上げて転がっていくが、真紀子は意に返す事もなく、地面に倒れている恭介を蹴り続けていく。
残るは秀明と他二人であるが、自分が4人の対処をしている間に二人で激闘を繰り広げていたらしい。
背後で剣と槍とで激しく切り結んでいる姿が確認できた。面白い。ここからちょっかいを出してやろう。真紀子が銃口を構えて機関銃を乱射しようとした時だ。背後から空を切る音が聞こえた。兜を被っていたために幸いな事に肌は傷付けられなかったが、真紀子からすれば興醒めであった。
背後にはレイピアを構える美憂の姿が見えた。美憂はレイピアを構えたかと思うと、そのまま先端を突き付けて真紀子の抹殺へと向かう。
真紀子はレイピアを自身の機関銃を盾にして防ぎ、そのまま武器越しに睨み合っていく。
互いに兜で表情は見えないが、その中には憎悪に満ちた顔が浮かんでいるには違いなかった。真紀子は大きな唸り声を上げて美憂をレイピアもろとも吹き飛ばし、再び地面の上にねじ伏せたのである。
地面の上に転がっていた美憂はレイピアを握って真紀子の逆襲に備えていたが、真紀子はそんな美憂の囁かな抵抗などは踏み躙るつもりでいたのだ。
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