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天楼牛車決戦編
こんな幸せがいつまでも続きます様に
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「ようやく目を開けたか!綺蝶!」
真上から最愛の人の顔が見える。彼女はその場から起き上がるなり、彼に向かって抱き着く。
風太郎はそんな彼女をしっかりと抱き締めて、支える。
「……お帰り、綺蝶」
「た、ただいま!風太郎さん!」
二人が熱く抱きしめ合う姿を全員が見つめていた。二人はここに全員が公認する恋人になったのだ。怖いものなどあるまい。
二人はその後に討滅寮の部屋へと連れて行かれ、布団の上に寝かされる。
どうやら、傷の点検のためらしい。ここに戦いに関われずにいた多くの討滅寮の対魔師たちが二人の元に馳せ参じる。
二人に対してお礼の言葉と祝いの言葉を同時に投げ掛けていく。
二人は頬を赤く染めながら、お見舞いに来た人物の言葉に答えていく。
三日の後に、二人は討滅寮の三階、征魔大将軍の執務室へと呼び出される。
そこには綺蝶と風太郎を含めて五人にまで数を減らした上位の対魔師たちの姿。
征魔大将軍を務める老婆は上座の上で頭を下げる対魔師たちに頭を上げる様に指示を出す。
老婆は全員の顔が見えるのと同時に、言葉を口に出していく。
「皆も存じておろうが、我々が千年以上に渡って追い掛けてきた玉藻紅葉が今宵、死亡した。同時に各地の対魔師からも報告があり、奴らの姿が見れなくなったという事じゃ」
その声を聞いて風太郎と綺蝶の様に治療の跡が見える対魔師たちが歓喜の声を上げていく。
「なので、もう討滅寮も征魔大将軍も不要となった。勿論、対魔師もな。これからの時代にそんなものは必要なくなったのだ」
「つまり、もう討滅寮は解散するという事だよ。上様はこの後に東京に赴いて、皇居に在わす天子に報告をするそうだよ。討滅寮と対魔師の解散をね……」
「すると……」
綺蝶の出した言葉を聞いて、老婆は黙って首を縦に動かす。
「主の察した通りじゃ、これが最後の会議である。そして、儂から礼を言うぞ」
将軍は上座の上で畳の上に両手を置いて深々と頭を下げていく。
「皆の者!ありがとう!最後の征魔大将軍として礼を申し上げる!本当に……本当によくやってくれた!」
「頭をお上げくださいませ!上様!我々は当然の事をしただけです!」
綺蝶の言葉にその場に集まった全員が同調の言葉を浴びせていく。
それを聞くと、老婆は口元を緩めて退出を命じる。
部屋の外で風太郎は松風神馬と桐生桃の両名に尋ねる。
「なぁ、二人はこれからどうするんだ?」
「私は大学に戻る。戻って上様みたいに年老いるまで仕事を続けるよ」
「松風は?」
「上様が就職先を見つけてくれるそうだ。結構、大きな所らしい」
彼はそう言うと、刀を仕舞って討滅寮の階段を降りていく。
桐生桃も最後に二人に別れを告げ、討滅寮の階段を降りていく。
風太郎と綺蝶は互いに手を合わせながら、階段をゆっくりと降りながら、今後の事を話し合う。
「なぁ、この後はどうする?」
「まずは墓参りです。母に、近作さんに、亡くなった仲間たち全員に、それから、あなたの弟さんと妹さんに」
「それから?」
「結婚式です。いきなり結婚は不安?大丈夫です。私たちずっと一緒に暮らしてきたじゃないですか。お互いの相性は最高の筈です」
「そうだな」
風太郎は笑いを溢した後に、彼女と手を握りながら討滅寮の前へと出ていく。
すると、目の前には高級車が待っていた。その前にかつて自分と綺蝶、近作日向の三名を送ってくれた運転手が。
運転手は扉を開けると、二人を車に乗せて屋敷まで送っていく。
「お二人ともお疲れ様でした。玉藻紅葉を仕留めてくれたそうで」
彼は相変わらず感情を隠した調子で言った。
「い、いいえ、おれは別に何も……玉藻紅葉を……妖鬼を倒せたのはみんなで力を合わせたからです」
「謙虚なお人だ。けれどね、氷と風の紋章がなければ、玉藻紅葉は倒せなかったと聞きます。もう少し自分に自信を持ちなさい。それが、長く生きるコツですよ」
その後は綺蝶と風太郎と運転手との間でこれまでの対魔師としての人生を振り返り、互いに談笑し合いながら、綺蝶の持つ屋敷へと辿り着く。
二人は大きな屋敷の中で今後の事を話し合いながら、食事の準備を行う。
食事を作り終えると、二人で食事を取りながら、今後の方針について話し合っていく。
二人は話し合った末に、結論を出す。
「じゃあ、決まりです!」
「あぁ、勿論!」
二人の出した結論は一応は職に就きながらも、合間に勉強して、お金を貯めて大学に通うというものだった。
「大変ですけれど……一緒に頑張りましょうね。風太郎さん。いえ、あなた」
綺蝶が頬を赤く染めながら言う。だが、風太郎にはまだ「あなた」という呼称は早かったらしい。
彼は綺蝶以上に顔を赤くして視線を料理の元に下ろす。
翌日になり、二人は墓参りに出掛けた。まず、風太郎の幼かった妹と弟に玉藻紅葉の討伐と仇を取った事を報告する。綺蝶もまた仇を取った事を報告したらしい。
その後に、二人は近作日向の祖父に日向の事を告げ、あの戦いで死んだ仲間の墓に次々と報告していく。
墓参りが終わった後に、突然、例の運転手が二人を訪れて告げた。
「上様がお亡くなりになられた……」
二人にとっては蒼天の霹靂であった。頭を殴られた様な気がしたらしい。
妖鬼のせいかと問い掛けたが、運転手は冷静に返した。
「いいや、歳のせいらしい。既に高齢だったからな。皇居に行く前日にお亡くなりになられたらしい。最後の任は副将軍の椿様がお受け継ぎになられるらしい」
昭和三十年代のある日。妙齢の女将軍が時の天子の前に馳せ参じ、征魔大将軍なる名誉職の地位の返上を告げた事件があったのだが、何故か表の記録には記されていない。
と、言うのも妖鬼というのが誰もが想像上の生き物としか考えてこなかったからだ。
なので、その様な馬鹿げた考えを宮内庁も記しておきたくなかったと推測される。
いずれにしろ、この儀式の事は討滅寮の側にしか記されていない。
こうして、対魔師は正式にお役御免となり、討滅寮も別の商社に売却される事になった。
数週間後に伝わったこの話題で討滅寮の解体と対魔師が無くなった事を二人は改めて実感させられた。
同時に、妖鬼が居なくなった世が訪れた事を知った。
その晩、二人は眠れなかったので、夜の道を歩いていく。
そして、夜の道の真ん中で二人は見つめ合い、口付けを交わす。
二人は強く愛を誓い合ったのを確認し、決意した。
失った人の分まで生きていこう、と。
真上から最愛の人の顔が見える。彼女はその場から起き上がるなり、彼に向かって抱き着く。
風太郎はそんな彼女をしっかりと抱き締めて、支える。
「……お帰り、綺蝶」
「た、ただいま!風太郎さん!」
二人が熱く抱きしめ合う姿を全員が見つめていた。二人はここに全員が公認する恋人になったのだ。怖いものなどあるまい。
二人はその後に討滅寮の部屋へと連れて行かれ、布団の上に寝かされる。
どうやら、傷の点検のためらしい。ここに戦いに関われずにいた多くの討滅寮の対魔師たちが二人の元に馳せ参じる。
二人に対してお礼の言葉と祝いの言葉を同時に投げ掛けていく。
二人は頬を赤く染めながら、お見舞いに来た人物の言葉に答えていく。
三日の後に、二人は討滅寮の三階、征魔大将軍の執務室へと呼び出される。
そこには綺蝶と風太郎を含めて五人にまで数を減らした上位の対魔師たちの姿。
征魔大将軍を務める老婆は上座の上で頭を下げる対魔師たちに頭を上げる様に指示を出す。
老婆は全員の顔が見えるのと同時に、言葉を口に出していく。
「皆も存じておろうが、我々が千年以上に渡って追い掛けてきた玉藻紅葉が今宵、死亡した。同時に各地の対魔師からも報告があり、奴らの姿が見れなくなったという事じゃ」
その声を聞いて風太郎と綺蝶の様に治療の跡が見える対魔師たちが歓喜の声を上げていく。
「なので、もう討滅寮も征魔大将軍も不要となった。勿論、対魔師もな。これからの時代にそんなものは必要なくなったのだ」
「つまり、もう討滅寮は解散するという事だよ。上様はこの後に東京に赴いて、皇居に在わす天子に報告をするそうだよ。討滅寮と対魔師の解散をね……」
「すると……」
綺蝶の出した言葉を聞いて、老婆は黙って首を縦に動かす。
「主の察した通りじゃ、これが最後の会議である。そして、儂から礼を言うぞ」
将軍は上座の上で畳の上に両手を置いて深々と頭を下げていく。
「皆の者!ありがとう!最後の征魔大将軍として礼を申し上げる!本当に……本当によくやってくれた!」
「頭をお上げくださいませ!上様!我々は当然の事をしただけです!」
綺蝶の言葉にその場に集まった全員が同調の言葉を浴びせていく。
それを聞くと、老婆は口元を緩めて退出を命じる。
部屋の外で風太郎は松風神馬と桐生桃の両名に尋ねる。
「なぁ、二人はこれからどうするんだ?」
「私は大学に戻る。戻って上様みたいに年老いるまで仕事を続けるよ」
「松風は?」
「上様が就職先を見つけてくれるそうだ。結構、大きな所らしい」
彼はそう言うと、刀を仕舞って討滅寮の階段を降りていく。
桐生桃も最後に二人に別れを告げ、討滅寮の階段を降りていく。
風太郎と綺蝶は互いに手を合わせながら、階段をゆっくりと降りながら、今後の事を話し合う。
「なぁ、この後はどうする?」
「まずは墓参りです。母に、近作さんに、亡くなった仲間たち全員に、それから、あなたの弟さんと妹さんに」
「それから?」
「結婚式です。いきなり結婚は不安?大丈夫です。私たちずっと一緒に暮らしてきたじゃないですか。お互いの相性は最高の筈です」
「そうだな」
風太郎は笑いを溢した後に、彼女と手を握りながら討滅寮の前へと出ていく。
すると、目の前には高級車が待っていた。その前にかつて自分と綺蝶、近作日向の三名を送ってくれた運転手が。
運転手は扉を開けると、二人を車に乗せて屋敷まで送っていく。
「お二人ともお疲れ様でした。玉藻紅葉を仕留めてくれたそうで」
彼は相変わらず感情を隠した調子で言った。
「い、いいえ、おれは別に何も……玉藻紅葉を……妖鬼を倒せたのはみんなで力を合わせたからです」
「謙虚なお人だ。けれどね、氷と風の紋章がなければ、玉藻紅葉は倒せなかったと聞きます。もう少し自分に自信を持ちなさい。それが、長く生きるコツですよ」
その後は綺蝶と風太郎と運転手との間でこれまでの対魔師としての人生を振り返り、互いに談笑し合いながら、綺蝶の持つ屋敷へと辿り着く。
二人は大きな屋敷の中で今後の事を話し合いながら、食事の準備を行う。
食事を作り終えると、二人で食事を取りながら、今後の方針について話し合っていく。
二人は話し合った末に、結論を出す。
「じゃあ、決まりです!」
「あぁ、勿論!」
二人の出した結論は一応は職に就きながらも、合間に勉強して、お金を貯めて大学に通うというものだった。
「大変ですけれど……一緒に頑張りましょうね。風太郎さん。いえ、あなた」
綺蝶が頬を赤く染めながら言う。だが、風太郎にはまだ「あなた」という呼称は早かったらしい。
彼は綺蝶以上に顔を赤くして視線を料理の元に下ろす。
翌日になり、二人は墓参りに出掛けた。まず、風太郎の幼かった妹と弟に玉藻紅葉の討伐と仇を取った事を報告する。綺蝶もまた仇を取った事を報告したらしい。
その後に、二人は近作日向の祖父に日向の事を告げ、あの戦いで死んだ仲間の墓に次々と報告していく。
墓参りが終わった後に、突然、例の運転手が二人を訪れて告げた。
「上様がお亡くなりになられた……」
二人にとっては蒼天の霹靂であった。頭を殴られた様な気がしたらしい。
妖鬼のせいかと問い掛けたが、運転手は冷静に返した。
「いいや、歳のせいらしい。既に高齢だったからな。皇居に行く前日にお亡くなりになられたらしい。最後の任は副将軍の椿様がお受け継ぎになられるらしい」
昭和三十年代のある日。妙齢の女将軍が時の天子の前に馳せ参じ、征魔大将軍なる名誉職の地位の返上を告げた事件があったのだが、何故か表の記録には記されていない。
と、言うのも妖鬼というのが誰もが想像上の生き物としか考えてこなかったからだ。
なので、その様な馬鹿げた考えを宮内庁も記しておきたくなかったと推測される。
いずれにしろ、この儀式の事は討滅寮の側にしか記されていない。
こうして、対魔師は正式にお役御免となり、討滅寮も別の商社に売却される事になった。
数週間後に伝わったこの話題で討滅寮の解体と対魔師が無くなった事を二人は改めて実感させられた。
同時に、妖鬼が居なくなった世が訪れた事を知った。
その晩、二人は眠れなかったので、夜の道を歩いていく。
そして、夜の道の真ん中で二人は見つめ合い、口付けを交わす。
二人は強く愛を誓い合ったのを確認し、決意した。
失った人の分まで生きていこう、と。
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