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新しい時代の守護者編
天道騎士団と組織と対魔師と
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「すまないが、我々は警視庁のものでして、お話をお伺いしてもよろしいでしょうか?」
黒崎玲太郎はいつもの騎士団の団長としての衣服ではなく、現代の刑事に相応しい茶色の背広にハンチング帽という格好で事件の目撃者の元を訪れていた。
事件の目撃者の何人かは事件のこと自体も話したくないらしく、一斉に口を紡いでいく。
だが、少なくとも何人かは捜査に好意的になってくれ、現場を訪れた黒崎に正確な証言を行っていく。
黒崎はそれを自身の警察手帳に書き込んでいき、証言者に礼の言葉を述べるとそのまま本庁へと戻ろうとしたのだが、その前に一人の老人が黒崎を呼び止める。
「ま、待ってくだせぇ、刑事さん」
老人の言葉に思わずその場に立ち止まる黒崎。彼は老人を見て振り返り、呼び止めた理由を尋ねると彼は震えた声で証言した。
「実はな。儂の家の前に妙な若い男がほら、さっきの赤ん坊の事件でその巨大な赤ん坊とその例の若者どもとが斬り結んでいる場面を妙な姿で見つめていたんだ」
その言葉を聞いて黒崎は船橋にて遭遇したあの若い男の事を思い出す。
あの男は名前を名乗ったか、黒崎は首を傾げていくが、思い出せないところを見ると名前を名乗られていなかったのだろう。
あの時は名前を記載する余り紙などもなかったから、名乗ったとしても後で見返す事は不可能だったろうが。
まぁ、そんな事はどうでも良い。黒崎はそう自分に言い聞かせて老人にそれ以上の情報を求めていく。
だが、老人の口ぶりからすると曖昧な外見の事、以外は期待できそうにない。
黒崎は残念そうに溜息を吐くと、老人に一応の礼を言ってその場を去っていく。
普通の巡査の服を着た騎士団の男たちが団長を待ち構えて彼が帰って来るのと同時に、一斉に敬礼を浴びせていく。
だが、気恥ずかしかったのか黒崎はそれを下げる様に指示を出す。
「やめてくれ、そんな戦地から帰ってきた人間を表彰するかの様なやり方は。第一、おれはまだ何の手掛かりも当てていないんだぞ。敬礼なんて不相応だ」
団員たちは反論したかったのだが、騎士団の団長にそう言われては肩無しだろう。
彼らは団長をパトカーの後部座席に乗せ、次なる捜索の手掛かりを見つけに行く。
最も、あの日以来妖鬼が現れたという報告はない。ならば、対魔師が現れる理由もない。
それなのに、船橋で対峙した男の痕跡は残る。実に奇妙であった。
多くの人間が実際に男の正体を目撃している。
結局、その日一日は徒労に終わってしまい、警視庁の次期警視庁官と噂される男性に一枚の書類を提出しただけで終わってしまう。
だが、彼は何故かそれを見てニヤニヤと笑う。不可解な笑みだ。
黒崎が首を傾げていると、彼はそんな彼の疑問に答え合わせをしていく。
「そうか、対魔師の連中は見当たらんか、だが、もし奴らが例の組織の連中と斬り結びでもしたら、直ぐに奴らをしょっぴけるだろうに、残念だ」
「お言葉ですが、次長。どうして、次長はそこまで対魔師に拘るのでしょう?正妖大学の事件の時にも次長は討滅寮の椿様に何かを言っておられた様ですが」
「あぁ、私はね、あの女狐に親切のつもりで言ってやったのさ。これ以上、余計な活動をすれば、お前たちを捕まえる……とな」
黒崎の面食らった表情を見るなり、警視庁次長は大きな声を出して笑う。
そして、机から葉巻を取り出して吸って言った。
「私が対魔師を嫌う理由かね?それは、簡単さ。奴らが世俗に協力しないからだ。きみぃ、今の元号は昭和だよ。西暦に換算しても、もう20世紀の後半に突入しようとしている時期だ。もう、貴族や武士が世の中を取り仕切る世の中じゃあないのさ。見ていろ、私こそが次の闇祓い師となるんだよ。黒崎くん……キミを動かしてね」
彼はそう言うと葉巻を離して、大きく部屋の中に真っ白な煙を吐き出していく。
黒崎は何の感情も込めずに、上司である次長を眺めて、次の言葉が来るのを待った。
だが、言葉は来ない。次長は葉巻を吸い終わると、そのまま黙ってしまう。
黒崎はいても立ってもいられずに頭を下げてその場から退出していく。
警視庁の廊下。コンクリートの中の無機質な廊下を歩くたびに黒崎は考えた。
次長の言う対魔師が無くなった後の世界の事を。
だが、彼は昔は対魔師であり、今も形が違うとはいえ、妖鬼から人々を守る立場にある身からすれば、彼個人の感情で対魔師をなくすのはやめてもらいたい。
確かに、成立したばかりの天道騎士団別命警視庁闇祓い課は未だ警視庁内では非公認に近い立場であり、自分たちがやっていけるのも次長の支援があっての事なのであまり強くは言えないが、それでも黒崎はあの次長にノーを突き付けたかった。
だが、上司と部下という手前、逆らうわけにもいくまい。
黒崎は煮え切らない思いを抱えたまま警視庁の外に、あの男の探索に向かおうとした時だ。
船橋で出会った斑目明蝶の娘と出会う。
「お久し振りですね、黒崎さん。少々、提案したい事がありますので、近くの喫茶店にご同行願えませんでしょうか?」
「い、いや、私は……」
黒崎としては今は対魔師と話したくはない。そんな気分ではないのだ。
だが、彼女は有無を言わさぬ様子で黒崎を喫茶店へと連れ込む。
そこに待っていたのは九人の対魔師と思われる男。間違いない。隠し持ってはいるが、全員が確実に刀を装備しているを
用意周到な連中だ。油断はならない。
黒崎が警戒の目を向けていると、彼女はそれを打ち消す様に柔和な笑顔を浮かべて言った。
「私が相談したいのは今後の事についてなんです。黒崎さん」
「今後の事……というのは?」
「私たちはあの赤ん坊の襲撃から数日……常にある影を追っていました。そう、あなた方もご存知のあの男ですよ……」
黒崎はそう言われるとあっとなってしまう。恐らくはいや、確実に彼女たちも探していたのだろう。
自分たちと同じ人物を。
綺蝶は黒崎の動揺を手に取り、そこを手玉に一斉攻撃していく。
「黒崎さん。今後も……とは言いませんよ。ただ、その例の男を拿捕するまでの間は手を組んでーー」
と、その時だった。厨房から悲鳴が聞こえたかと思うと、料理人の白いエプロンを纏った男が包丁を持って暴れ出す。
綺蝶も黒崎も、いいや、この場に居た全対魔師が老人の正体に勘づく。
あれは、妖魔だと。
後書き
申し訳ありません!本日、私用のために投稿本数がいつもより激減致します!本当に申し訳ありません!
黒崎玲太郎はいつもの騎士団の団長としての衣服ではなく、現代の刑事に相応しい茶色の背広にハンチング帽という格好で事件の目撃者の元を訪れていた。
事件の目撃者の何人かは事件のこと自体も話したくないらしく、一斉に口を紡いでいく。
だが、少なくとも何人かは捜査に好意的になってくれ、現場を訪れた黒崎に正確な証言を行っていく。
黒崎はそれを自身の警察手帳に書き込んでいき、証言者に礼の言葉を述べるとそのまま本庁へと戻ろうとしたのだが、その前に一人の老人が黒崎を呼び止める。
「ま、待ってくだせぇ、刑事さん」
老人の言葉に思わずその場に立ち止まる黒崎。彼は老人を見て振り返り、呼び止めた理由を尋ねると彼は震えた声で証言した。
「実はな。儂の家の前に妙な若い男がほら、さっきの赤ん坊の事件でその巨大な赤ん坊とその例の若者どもとが斬り結んでいる場面を妙な姿で見つめていたんだ」
その言葉を聞いて黒崎は船橋にて遭遇したあの若い男の事を思い出す。
あの男は名前を名乗ったか、黒崎は首を傾げていくが、思い出せないところを見ると名前を名乗られていなかったのだろう。
あの時は名前を記載する余り紙などもなかったから、名乗ったとしても後で見返す事は不可能だったろうが。
まぁ、そんな事はどうでも良い。黒崎はそう自分に言い聞かせて老人にそれ以上の情報を求めていく。
だが、老人の口ぶりからすると曖昧な外見の事、以外は期待できそうにない。
黒崎は残念そうに溜息を吐くと、老人に一応の礼を言ってその場を去っていく。
普通の巡査の服を着た騎士団の男たちが団長を待ち構えて彼が帰って来るのと同時に、一斉に敬礼を浴びせていく。
だが、気恥ずかしかったのか黒崎はそれを下げる様に指示を出す。
「やめてくれ、そんな戦地から帰ってきた人間を表彰するかの様なやり方は。第一、おれはまだ何の手掛かりも当てていないんだぞ。敬礼なんて不相応だ」
団員たちは反論したかったのだが、騎士団の団長にそう言われては肩無しだろう。
彼らは団長をパトカーの後部座席に乗せ、次なる捜索の手掛かりを見つけに行く。
最も、あの日以来妖鬼が現れたという報告はない。ならば、対魔師が現れる理由もない。
それなのに、船橋で対峙した男の痕跡は残る。実に奇妙であった。
多くの人間が実際に男の正体を目撃している。
結局、その日一日は徒労に終わってしまい、警視庁の次期警視庁官と噂される男性に一枚の書類を提出しただけで終わってしまう。
だが、彼は何故かそれを見てニヤニヤと笑う。不可解な笑みだ。
黒崎が首を傾げていると、彼はそんな彼の疑問に答え合わせをしていく。
「そうか、対魔師の連中は見当たらんか、だが、もし奴らが例の組織の連中と斬り結びでもしたら、直ぐに奴らをしょっぴけるだろうに、残念だ」
「お言葉ですが、次長。どうして、次長はそこまで対魔師に拘るのでしょう?正妖大学の事件の時にも次長は討滅寮の椿様に何かを言っておられた様ですが」
「あぁ、私はね、あの女狐に親切のつもりで言ってやったのさ。これ以上、余計な活動をすれば、お前たちを捕まえる……とな」
黒崎の面食らった表情を見るなり、警視庁次長は大きな声を出して笑う。
そして、机から葉巻を取り出して吸って言った。
「私が対魔師を嫌う理由かね?それは、簡単さ。奴らが世俗に協力しないからだ。きみぃ、今の元号は昭和だよ。西暦に換算しても、もう20世紀の後半に突入しようとしている時期だ。もう、貴族や武士が世の中を取り仕切る世の中じゃあないのさ。見ていろ、私こそが次の闇祓い師となるんだよ。黒崎くん……キミを動かしてね」
彼はそう言うと葉巻を離して、大きく部屋の中に真っ白な煙を吐き出していく。
黒崎は何の感情も込めずに、上司である次長を眺めて、次の言葉が来るのを待った。
だが、言葉は来ない。次長は葉巻を吸い終わると、そのまま黙ってしまう。
黒崎はいても立ってもいられずに頭を下げてその場から退出していく。
警視庁の廊下。コンクリートの中の無機質な廊下を歩くたびに黒崎は考えた。
次長の言う対魔師が無くなった後の世界の事を。
だが、彼は昔は対魔師であり、今も形が違うとはいえ、妖鬼から人々を守る立場にある身からすれば、彼個人の感情で対魔師をなくすのはやめてもらいたい。
確かに、成立したばかりの天道騎士団別命警視庁闇祓い課は未だ警視庁内では非公認に近い立場であり、自分たちがやっていけるのも次長の支援があっての事なのであまり強くは言えないが、それでも黒崎はあの次長にノーを突き付けたかった。
だが、上司と部下という手前、逆らうわけにもいくまい。
黒崎は煮え切らない思いを抱えたまま警視庁の外に、あの男の探索に向かおうとした時だ。
船橋で出会った斑目明蝶の娘と出会う。
「お久し振りですね、黒崎さん。少々、提案したい事がありますので、近くの喫茶店にご同行願えませんでしょうか?」
「い、いや、私は……」
黒崎としては今は対魔師と話したくはない。そんな気分ではないのだ。
だが、彼女は有無を言わさぬ様子で黒崎を喫茶店へと連れ込む。
そこに待っていたのは九人の対魔師と思われる男。間違いない。隠し持ってはいるが、全員が確実に刀を装備しているを
用意周到な連中だ。油断はならない。
黒崎が警戒の目を向けていると、彼女はそれを打ち消す様に柔和な笑顔を浮かべて言った。
「私が相談したいのは今後の事についてなんです。黒崎さん」
「今後の事……というのは?」
「私たちはあの赤ん坊の襲撃から数日……常にある影を追っていました。そう、あなた方もご存知のあの男ですよ……」
黒崎はそう言われるとあっとなってしまう。恐らくはいや、確実に彼女たちも探していたのだろう。
自分たちと同じ人物を。
綺蝶は黒崎の動揺を手に取り、そこを手玉に一斉攻撃していく。
「黒崎さん。今後も……とは言いませんよ。ただ、その例の男を拿捕するまでの間は手を組んでーー」
と、その時だった。厨房から悲鳴が聞こえたかと思うと、料理人の白いエプロンを纏った男が包丁を持って暴れ出す。
綺蝶も黒崎も、いいや、この場に居た全対魔師が老人の正体に勘づく。
あれは、妖魔だと。
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