17 / 135
東京追跡編
山守正三の乱心とそれに纏わる東京の動き
しおりを挟む
風太郎は自分を助ける代わりに窮地に陥った日向を助ける策を練っていく。
運良く日向が白虎にでも変身出来ればこの場の形勢を逆転できるのだが、日向が白虎に変身するのは本当に稀だ。
ならば、遠距離から彼を応援する他にない。
風太郎は第三の破魔式を唱え、一本の鋭い氷柱を正三へと飛ばす。
氷柱は正三を鞘とし、彼の体の中に収まったのだが、正三は倒れる様子も見せない。
続いて、彼は第二の破魔式を唱え、氷の下僕たちを正三へと遣わしたのだが、中年の男は自分の周りに纏わりつこうとした氷の下僕たちを粉々に砕いていく。
彼の奥義ともいうべき氷の牢を風太郎は作り上げようとしたが、それは断念する事となった。
今、『氷結牢』を作ったとしてもそれは意味をなさない。何故ならば、彼が氷の牢獄にあの男を繋げるよりも、あの男が日向を始末する方が遥かに早いからだ。
上と下の歯の間に湧いた苦虫を風太郎が懸命にすり潰している所でもう綺蝶は我慢ができなくなったのだろう。
「やめなさい!その男を攻撃する事は私が許しません!あの男よりも私の方が討滅寮の中では上の地位にあります!私の首を差し出せば、きっとあなたもあの女から見込まれますよ!」
その言葉を聞くなり、男の動きが止まる。
男は日向の方に向くのをやめて、顔の表情を和らげて猫撫で声で尋ねる。
「そりゃあ、本当かい?あんたの首を取れば、あのお方は喜んでくれるかぇ?」
綺蝶は黙って首肯する。同時に顔に激しい失望の色を浮かべていた。
彼女は先程まで人間であった男がこうも簡単に妖鬼へと変貌するものかという感情があったのだ。
だが、そんな彼女の心境などは山守正三の知った事ではない。
彼は綺蝶の元へと歩みを進めていき、彼女の首を素早く跳ね飛ばすためなのか、手に持っていた斧を乱暴に振って彼女の元へと向かう。
勿論、綺蝶としても安安と殺されるわけにはいかないのでこっそりと刀を構える。
だが、あの男と今、戦えば綺蝶も死ぬだろう。
風太郎にはそんな確証があった。最も、物的証拠があった訳ではない。第六感、虫の知らせという奴だ。
だが、また叫べば今度こそあの男は自分の頭を斧で叩き割るに違いない。
そうなれば……。その想像は彼の全身を震わせるのには十分過ぎた。
本音を言えばこのまま黙って見ているのが一番正しい道なのだろう。
だが、妖鬼の片棒を担いで少女を見捨てる事が討滅寮に所属する対魔師のやる事なのだろうか。
そう考えた時に風太郎の頭に幼い妹と弟の最後の姿が思い浮かぶ。
あの時も自分が怯えずに動いていたのなら、二人は死なずに済んだ。
風太郎は歯を食い縛り、自らの体を奮い立たせて手に持っていた太刀で空を切る。
風を切る小刻みの良い音が風太郎の耳に届く。
そして大きな声を上げて綺蝶の方へと向かう山守正三の背中を捉える。
山守は背後を取られた事に驚きを感じていたらしいが、それだけだ。
彼は直ぐに背後を振り向いて風太郎の脇腹に蹴りを喰らわせる。
滝の中を流れていく小さな枝の様に細い筈の山守の足がこの時は丸太の様に重く感じられた。
風太郎は衝撃のために太刀を落としてしまいそうになったが、彼は両手でしっかりと太刀を握り締め、そのまま斜めに構えてから、当の山守の頭に向かって太刀を振っていく。
しかも、その刀には風太郎を守護する式神の冷気が纏わり付いている。
このまま山守の頭はかち割られる筈であったが、何故か刀は山守に命中してもびくりともしない。
風太郎は山守がどうして攻撃を受け付けないのかを確認する。そして、その事実を知った瞬間に風太郎は思わず両目を大きく開く。
何故ならば、叩き斬った筈の山守の頭は何事もなかったかの様に戻っていたのだから。
言葉を失う風太郎。が、山守はそんな風太郎の事情な知らないとばかりに彼の顎の下に強烈な拳での一撃を喰らわせる。
そして、横になった風太郎に向かって斧を振り下ろそうとしたが、風太郎は太刀を盾の代わりに使用し、山守の攻撃を防ぐ。
と、言っても最早持ちそうにはない。山守は何度も何度も風太郎を守る太刀に向かって斧を振っていく。
万事休すかと思われたその時だ。突然、背後でガシャンという激しい音が鳴り響く。
すると、そこには夢中になって酒瓶を地面に落とす斑目綺蝶の姿。
風太郎も動けずにいる日向も言葉を失っていたが、それ以上に衝撃を受けたのは山守であった。
彼は風太郎を殺すための折角の好機も放棄して斑目綺蝶の元へと向かう。
「オレの店の商品に何をするッ!今すぐ、オレの酒からその薄汚い手を退けろ!小娘!」
彼の目は充血していた。いや、そればかりではない。眉間の皺が真ん中に寄り、顔全体からは青筋を立て、まるで般若の様であった。
が、綺蝶は気丈な女対魔師は動じない。
それどころか、ケタケタと笑いながら、
「嫌です。あなたの商品をこうやって粉々に砕いてやっているんです。むしろ、感謝してほしいですね」
綺蝶はそれから、男に見せる様にバーカウンターの端に置いてあったバーの看板を記したマッチを手に取り、一つを地面の上に落として靴で踏み躙っていく。
それを見た山守は大きな声で叫ぶ。
「悪魔めッ!」
「私を煽ってくださって結構ですよ。何なら、最低の女と蔑んでくれても構いません。最後に勝つのは私なんですからッ!」
綺蝶はそう言うと男の元をすり抜ける。途中、彼女は見事な剣技で男の斧を交わし、風太郎と日向の二人の元へと現れて、日向を連れてバーの外へと向かう。
三人でバーの外へと出るのと同時に、彼女はマッチを擦り、それをバーの中へと投げ込む。
すると、みるみるうちに山守のバーは燃え広がり、中から阿鼻叫喚の悲鳴が聞こえた。
そう、地獄の亡者が地獄の獄卒に引っ立てられて業火に焼かれるかの様な悲鳴が。
炎に巻かれた哀れな妖鬼はやけになってか、半ば泣きながら斧を振り回して外に現れたが、それを綺蝶は光る刀でかつて、風太郎の家に現れた老人を殺した時と同様の手口で叩き斬っていく。
そのまま山守正三の姿は消滅し、やがてこの世から消えて無くなってしまう。
男が消え去るのと同時に綺蝶は大きな声で周囲の家に向かって叫ぶ。
「みなさん火事です!直ぐに逃げてください!いいですか、皆さん火事です!直ぐに逃げてください!」
その言葉を聞くなり、バーの周辺にあった店はごった返しになり、慌てて広場へと逃げ出す。
綺蝶は風太郎に指示を出し、人々の逃走の支援を行っていく。
二人の迅速な避難誘導や浅草という開かれた土地であった事から、直ぐに消防車が駆け付けた事などが重なり、死傷者は一人も出ず、また幸いにもこの日の火事は山守の経営していたバー『ホームズ』が燃えただけで済んだ事から、公にはバーの店主、山守正三追い詰められて自棄になりながら、酒を飲み、酔った末にバーを燃やし、そのまま火に焼かれて焼死体となったと記された。
だが、一部の者は山守正三の死が火事に巻かれたものではない事を知っていた。
そう、現場に居合わせた綺蝶の弟子二人と討滅寮の面々と妖鬼の総大将たちである。
危機を感じた妖鬼の総大将は山守を倒した斑目綺蝶を警戒し、東京に居る三人に追手を差し向けたのだった。
運良く日向が白虎にでも変身出来ればこの場の形勢を逆転できるのだが、日向が白虎に変身するのは本当に稀だ。
ならば、遠距離から彼を応援する他にない。
風太郎は第三の破魔式を唱え、一本の鋭い氷柱を正三へと飛ばす。
氷柱は正三を鞘とし、彼の体の中に収まったのだが、正三は倒れる様子も見せない。
続いて、彼は第二の破魔式を唱え、氷の下僕たちを正三へと遣わしたのだが、中年の男は自分の周りに纏わりつこうとした氷の下僕たちを粉々に砕いていく。
彼の奥義ともいうべき氷の牢を風太郎は作り上げようとしたが、それは断念する事となった。
今、『氷結牢』を作ったとしてもそれは意味をなさない。何故ならば、彼が氷の牢獄にあの男を繋げるよりも、あの男が日向を始末する方が遥かに早いからだ。
上と下の歯の間に湧いた苦虫を風太郎が懸命にすり潰している所でもう綺蝶は我慢ができなくなったのだろう。
「やめなさい!その男を攻撃する事は私が許しません!あの男よりも私の方が討滅寮の中では上の地位にあります!私の首を差し出せば、きっとあなたもあの女から見込まれますよ!」
その言葉を聞くなり、男の動きが止まる。
男は日向の方に向くのをやめて、顔の表情を和らげて猫撫で声で尋ねる。
「そりゃあ、本当かい?あんたの首を取れば、あのお方は喜んでくれるかぇ?」
綺蝶は黙って首肯する。同時に顔に激しい失望の色を浮かべていた。
彼女は先程まで人間であった男がこうも簡単に妖鬼へと変貌するものかという感情があったのだ。
だが、そんな彼女の心境などは山守正三の知った事ではない。
彼は綺蝶の元へと歩みを進めていき、彼女の首を素早く跳ね飛ばすためなのか、手に持っていた斧を乱暴に振って彼女の元へと向かう。
勿論、綺蝶としても安安と殺されるわけにはいかないのでこっそりと刀を構える。
だが、あの男と今、戦えば綺蝶も死ぬだろう。
風太郎にはそんな確証があった。最も、物的証拠があった訳ではない。第六感、虫の知らせという奴だ。
だが、また叫べば今度こそあの男は自分の頭を斧で叩き割るに違いない。
そうなれば……。その想像は彼の全身を震わせるのには十分過ぎた。
本音を言えばこのまま黙って見ているのが一番正しい道なのだろう。
だが、妖鬼の片棒を担いで少女を見捨てる事が討滅寮に所属する対魔師のやる事なのだろうか。
そう考えた時に風太郎の頭に幼い妹と弟の最後の姿が思い浮かぶ。
あの時も自分が怯えずに動いていたのなら、二人は死なずに済んだ。
風太郎は歯を食い縛り、自らの体を奮い立たせて手に持っていた太刀で空を切る。
風を切る小刻みの良い音が風太郎の耳に届く。
そして大きな声を上げて綺蝶の方へと向かう山守正三の背中を捉える。
山守は背後を取られた事に驚きを感じていたらしいが、それだけだ。
彼は直ぐに背後を振り向いて風太郎の脇腹に蹴りを喰らわせる。
滝の中を流れていく小さな枝の様に細い筈の山守の足がこの時は丸太の様に重く感じられた。
風太郎は衝撃のために太刀を落としてしまいそうになったが、彼は両手でしっかりと太刀を握り締め、そのまま斜めに構えてから、当の山守の頭に向かって太刀を振っていく。
しかも、その刀には風太郎を守護する式神の冷気が纏わり付いている。
このまま山守の頭はかち割られる筈であったが、何故か刀は山守に命中してもびくりともしない。
風太郎は山守がどうして攻撃を受け付けないのかを確認する。そして、その事実を知った瞬間に風太郎は思わず両目を大きく開く。
何故ならば、叩き斬った筈の山守の頭は何事もなかったかの様に戻っていたのだから。
言葉を失う風太郎。が、山守はそんな風太郎の事情な知らないとばかりに彼の顎の下に強烈な拳での一撃を喰らわせる。
そして、横になった風太郎に向かって斧を振り下ろそうとしたが、風太郎は太刀を盾の代わりに使用し、山守の攻撃を防ぐ。
と、言っても最早持ちそうにはない。山守は何度も何度も風太郎を守る太刀に向かって斧を振っていく。
万事休すかと思われたその時だ。突然、背後でガシャンという激しい音が鳴り響く。
すると、そこには夢中になって酒瓶を地面に落とす斑目綺蝶の姿。
風太郎も動けずにいる日向も言葉を失っていたが、それ以上に衝撃を受けたのは山守であった。
彼は風太郎を殺すための折角の好機も放棄して斑目綺蝶の元へと向かう。
「オレの店の商品に何をするッ!今すぐ、オレの酒からその薄汚い手を退けろ!小娘!」
彼の目は充血していた。いや、そればかりではない。眉間の皺が真ん中に寄り、顔全体からは青筋を立て、まるで般若の様であった。
が、綺蝶は気丈な女対魔師は動じない。
それどころか、ケタケタと笑いながら、
「嫌です。あなたの商品をこうやって粉々に砕いてやっているんです。むしろ、感謝してほしいですね」
綺蝶はそれから、男に見せる様にバーカウンターの端に置いてあったバーの看板を記したマッチを手に取り、一つを地面の上に落として靴で踏み躙っていく。
それを見た山守は大きな声で叫ぶ。
「悪魔めッ!」
「私を煽ってくださって結構ですよ。何なら、最低の女と蔑んでくれても構いません。最後に勝つのは私なんですからッ!」
綺蝶はそう言うと男の元をすり抜ける。途中、彼女は見事な剣技で男の斧を交わし、風太郎と日向の二人の元へと現れて、日向を連れてバーの外へと向かう。
三人でバーの外へと出るのと同時に、彼女はマッチを擦り、それをバーの中へと投げ込む。
すると、みるみるうちに山守のバーは燃え広がり、中から阿鼻叫喚の悲鳴が聞こえた。
そう、地獄の亡者が地獄の獄卒に引っ立てられて業火に焼かれるかの様な悲鳴が。
炎に巻かれた哀れな妖鬼はやけになってか、半ば泣きながら斧を振り回して外に現れたが、それを綺蝶は光る刀でかつて、風太郎の家に現れた老人を殺した時と同様の手口で叩き斬っていく。
そのまま山守正三の姿は消滅し、やがてこの世から消えて無くなってしまう。
男が消え去るのと同時に綺蝶は大きな声で周囲の家に向かって叫ぶ。
「みなさん火事です!直ぐに逃げてください!いいですか、皆さん火事です!直ぐに逃げてください!」
その言葉を聞くなり、バーの周辺にあった店はごった返しになり、慌てて広場へと逃げ出す。
綺蝶は風太郎に指示を出し、人々の逃走の支援を行っていく。
二人の迅速な避難誘導や浅草という開かれた土地であった事から、直ぐに消防車が駆け付けた事などが重なり、死傷者は一人も出ず、また幸いにもこの日の火事は山守の経営していたバー『ホームズ』が燃えただけで済んだ事から、公にはバーの店主、山守正三追い詰められて自棄になりながら、酒を飲み、酔った末にバーを燃やし、そのまま火に焼かれて焼死体となったと記された。
だが、一部の者は山守正三の死が火事に巻かれたものではない事を知っていた。
そう、現場に居合わせた綺蝶の弟子二人と討滅寮の面々と妖鬼の総大将たちである。
危機を感じた妖鬼の総大将は山守を倒した斑目綺蝶を警戒し、東京に居る三人に追手を差し向けたのだった。
0
お気に入りに追加
75
あなたにおすすめの小説
「お前のような役立たずは不要だ」と追放された三男の前世は世界最強の賢者でした~今世ではダラダラ生きたいのでスローライフを送ります~
平山和人
ファンタジー
主人公のアベルは転生者だ。一度目の人生は剣聖、二度目は賢者として活躍していた。
三度目の人生はのんびり過ごしたいため、アベルは今までの人生で得たスキルを封印し、貴族として生きることにした。
そして、15歳の誕生日でスキル鑑定によって何のスキルも持ってないためアベルは追放されることになった。
アベルは追放された土地でスローライフを楽しもうとするが、そこは凶悪な魔物が跋扈する魔境であった。
襲い掛かってくる魔物を討伐したことでアベルの実力が明らかになると、領民たちはアベルを救世主と崇め、貴族たちはアベルを取り戻そうと追いかけてくる。
果たしてアベルは夢であるスローライフを送ることが出来るのだろうか。
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
プラネット・アース 〜地球を守るために小学生に巻き戻った僕と、その仲間たちの記録〜
ガトー
ファンタジー
まさに社畜!
内海達也(うつみたつや)26歳は
年明け2月以降〝全ての〟土日と引きかえに
正月休みをもぎ取る事に成功(←?)した。
夢の〝声〟に誘われるまま帰郷した達也。
ほんの思いつきで
〝懐しいあの山の頂きで初日の出を拝もうぜ登山〟
を計画するも〝旧友全員〟に断られる。
意地になり、1人寂しく山を登る達也。
しかし、彼は知らなかった。
〝来年の太陽〟が、もう昇らないという事を。
>>>
小説家になろう様・ノベルアップ+様でも公開中です。
〝大幅に修正中〟ですが、お話の流れは変わりません。
修正を終えた場合〝話数〟表示が消えます。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
俺だけレベルアップできる件~ゴミスキル【上昇】のせいで実家を追放されたが、レベルアップできる俺は世界最強に。今更土下座したところでもう遅い〜
平山和人
ファンタジー
賢者の一族に産まれたカイトは幼いころから神童と呼ばれ、周囲の期待を一心に集めていたが、15歳の成人の儀で【上昇】というスキルを授けられた。
『物質を少しだけ浮かせる』だけのゴミスキルだと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
途方にくれるカイトは偶然、【上昇】の真の力に気づく。それは産まれた時から決まり、不変であるレベルを上げることができるスキルであったのだ。
この世界で唯一、レベルアップできるようになったカイトは、モンスターを倒し、ステータスを上げていく。
その結果、カイトは世界中に名を轟かす世界最強の冒険者となった。
一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトを追放したことを後悔するのであった。
ハズレ職業のテイマーは【強奪】スキルで無双する〜最弱の職業とバカにされたテイマーは魔物のスキルを自分のものにできる最強の職業でした〜
平山和人
ファンタジー
Sランクパーティー【黄金の獅子王】に所属するテイマーのカイトは役立たずを理由にパーティーから追放される。
途方に暮れるカイトであったが、伝説の神獣であるフェンリルと遭遇したことで、テイムした魔物の能力を自分のものに出来る力に目覚める。
さらにカイトは100年に一度しか産まれないゴッドテイマーであることが判明し、フェンリルを始めとする神獣を従える存在となる。
魔物のスキルを吸収しまくってカイトはやがて最強のテイマーとして世界中に名を轟かせていくことになる。
一方、カイトを追放した【黄金の獅子王】はカイトを失ったことで没落の道を歩み、パーティーを解散することになった。
城で侍女をしているマリアンネと申します。お給金の良いお仕事ありませんか?
甘寧
ファンタジー
「武闘家貴族」「脳筋貴族」と呼ばれていた元子爵令嬢のマリアンネ。
友人に騙され多額の借金を作った脳筋父のせいで、屋敷、領土を差し押さえられ事実上の没落となり、その借金を返済する為、城で侍女の仕事をしつつ得意な武力を活かし副業で「便利屋」を掛け持ちしながら借金返済の為、奮闘する毎日。
マリアンネに執着するオネエ王子やマリアンネを取り巻く人達と様々な試練を越えていく。借金返済の為に……
そんなある日、便利屋の上司ゴリさんからの指令で幽霊屋敷を調査する事になり……
武闘家令嬢と呼ばれいたマリアンネの、借金返済までを綴った物語
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる