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【3】セブにて
3-37:城崎side
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マッサージが終わり、ヴィラに戻る途中でスコールに遭遇した。ちょっとそこまで、のつもりだったから傘もない。後少しで帰れるから、雨宿りするよりは急いでしまったほうが早い。
「走れる?」
「はい!」
ダッシュで部屋に向かうと1分もせずに戻れたが、自然のシャワーですっかりずぶ濡れだ。
「ぷッ、あはははっ!」
一瞬見つめ合い、吹き出す。今回の旅では運よくスコールに邪魔されていなかったが、本来セブの8月は雨季だ。スコールが多い季節だから仕方ない。
直居君とだと、こんなハプニングも楽しめてしまう。
「体冷やすといけないから、シャワー浴びようか」
「そうですね」
何より、濡れて貼り付いたTシャツが妙に艶かしい。水着姿は散々見たが、堂々と露出されるよりも濡れ透けの方がエロティックなのはなぜだろう。
変な気を起こす前に、バスルームに直居君を押し込む。
「お湯ためてお風呂入ってもいいよ。すぐ止むと思うけどこんな天気だし、夕飯まで部屋でゆっくりしよう」
「分かりました」
別のバスルームを使い、シャワーを浴びる。ザッと流し、すぐに体を拭きドライヤーで髪を乾かす。仲間内や女性たちからは烏の行水と笑われるくらい、俺の風呂は早い。
リビングでビールを飲む。1缶空けた頃に、直居君が戻ってきた。
「おかえり」
「あれ、城崎さん飲んでるんですか?」
「うん。直居君も飲む?スーパー行ったときにいくつか買っておいたんだよ」
「こんな明るいうちから……なんかいいですね」
返事を聞く前に、冷蔵庫から自分の分と2本取り出しひとつを直居君に渡す。
「えへへ。ありがとうございます」
「つまみないけどいい?」
「全然」
ソファに並んでビールを呷る。
「そうだ、俺が見たサイト見てみる?」
「サイト?」
スマホを操り、反出生主義について調べたWebサイトをいくつかピックアップして直居君のラインに送る。
「あ……ありがとうございます」
「走れる?」
「はい!」
ダッシュで部屋に向かうと1分もせずに戻れたが、自然のシャワーですっかりずぶ濡れだ。
「ぷッ、あはははっ!」
一瞬見つめ合い、吹き出す。今回の旅では運よくスコールに邪魔されていなかったが、本来セブの8月は雨季だ。スコールが多い季節だから仕方ない。
直居君とだと、こんなハプニングも楽しめてしまう。
「体冷やすといけないから、シャワー浴びようか」
「そうですね」
何より、濡れて貼り付いたTシャツが妙に艶かしい。水着姿は散々見たが、堂々と露出されるよりも濡れ透けの方がエロティックなのはなぜだろう。
変な気を起こす前に、バスルームに直居君を押し込む。
「お湯ためてお風呂入ってもいいよ。すぐ止むと思うけどこんな天気だし、夕飯まで部屋でゆっくりしよう」
「分かりました」
別のバスルームを使い、シャワーを浴びる。ザッと流し、すぐに体を拭きドライヤーで髪を乾かす。仲間内や女性たちからは烏の行水と笑われるくらい、俺の風呂は早い。
リビングでビールを飲む。1缶空けた頃に、直居君が戻ってきた。
「おかえり」
「あれ、城崎さん飲んでるんですか?」
「うん。直居君も飲む?スーパー行ったときにいくつか買っておいたんだよ」
「こんな明るいうちから……なんかいいですね」
返事を聞く前に、冷蔵庫から自分の分と2本取り出しひとつを直居君に渡す。
「えへへ。ありがとうございます」
「つまみないけどいい?」
「全然」
ソファに並んでビールを呷る。
「そうだ、俺が見たサイト見てみる?」
「サイト?」
スマホを操り、反出生主義について調べたWebサイトをいくつかピックアップして直居君のラインに送る。
「あ……ありがとうございます」
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