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「あ………」
ーー嘘、だめ、そこ触られたら……。
『ごめん、やっぱ無理だった』
あの記憶がフラッシュバックする。呪いのように、脳内で繰り返される言葉。頭が真っ白になった。泰歩の姿に野見山が重なる。あんな奴のこと、思い出したくもないのに。
ーーやだ。やめてくれ。
「京さん?……早すぎました?」
泰歩の声。はっとする。
大丈夫……なのか?
下着は下ろされ、モノが完全に露出しているのに、泰歩が行為を止める気配はなかった。
「いや……」
俺の返事に微笑んで、泰歩がゆるゆると俺の中心を扱き始めた。
直接与えられる刺激も気持ちいいが、それ以上に、精神的に濡れてしまう。ずっと焦がれていた泰歩の手が、俺の雄の象徴に触れている。
ーー俺でいいの?泰歩……男の俺で本当にいいの……?
泰歩に拒絶されなかった喜びと、与えられる快感と、どこかでまだ信じきれない気持ちでぐちゃぐちゃになる。
もう、前はいい。十分気持ちよくなったから、あとは泰歩に気持ちよくなってほしい。
「泰歩……!後ろも、使ってほしい……」
やっとの思いで告げる。女性器とは具合が違うだろうが、見なければ、穴は穴だ。さっきあれだけ勃ち上がっていたのだから、きっと舐めて勃たせなくても大丈夫だろう。
前を見なければ、きっと大丈夫。自分から姿勢を変えるのは恥ずかしいが、バックの体勢を取った。
「痛かったら言ってくださいね」
泰歩の指が侵入してくる。久しぶりの感覚。さすがにキツくなっているようだった。ちょっと痛い。でも、それ以上に気持ちいい。
漏れそうになる声を我慢する。
「泰歩、できそう……?」
やっぱり無理、になっていないか不安になって尋ねると、熱っぽい声が返ってきた。
「早く挿れたいです」
本当に?……嬉しい。
早く来てほしい。
ーー嘘、だめ、そこ触られたら……。
『ごめん、やっぱ無理だった』
あの記憶がフラッシュバックする。呪いのように、脳内で繰り返される言葉。頭が真っ白になった。泰歩の姿に野見山が重なる。あんな奴のこと、思い出したくもないのに。
ーーやだ。やめてくれ。
「京さん?……早すぎました?」
泰歩の声。はっとする。
大丈夫……なのか?
下着は下ろされ、モノが完全に露出しているのに、泰歩が行為を止める気配はなかった。
「いや……」
俺の返事に微笑んで、泰歩がゆるゆると俺の中心を扱き始めた。
直接与えられる刺激も気持ちいいが、それ以上に、精神的に濡れてしまう。ずっと焦がれていた泰歩の手が、俺の雄の象徴に触れている。
ーー俺でいいの?泰歩……男の俺で本当にいいの……?
泰歩に拒絶されなかった喜びと、与えられる快感と、どこかでまだ信じきれない気持ちでぐちゃぐちゃになる。
もう、前はいい。十分気持ちよくなったから、あとは泰歩に気持ちよくなってほしい。
「泰歩……!後ろも、使ってほしい……」
やっとの思いで告げる。女性器とは具合が違うだろうが、見なければ、穴は穴だ。さっきあれだけ勃ち上がっていたのだから、きっと舐めて勃たせなくても大丈夫だろう。
前を見なければ、きっと大丈夫。自分から姿勢を変えるのは恥ずかしいが、バックの体勢を取った。
「痛かったら言ってくださいね」
泰歩の指が侵入してくる。久しぶりの感覚。さすがにキツくなっているようだった。ちょっと痛い。でも、それ以上に気持ちいい。
漏れそうになる声を我慢する。
「泰歩、できそう……?」
やっぱり無理、になっていないか不安になって尋ねると、熱っぽい声が返ってきた。
「早く挿れたいです」
本当に?……嬉しい。
早く来てほしい。
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