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仕事を終えて帰宅すると、泰歩が食事を用意してくれていた。肉野菜炒めと味噌汁。シンプルなメニューだが、作ってくれたことが嬉しい。
食事を終え、洗い物は俺がやろうと申し出たが、泰歩も譲らず、結局一緒にすることになった。俺が洗った食器を泰歩がすすいでいく。
「……っつ!」
「どうした?」
蛇口から流した水に触れた途端、泰歩が飛び上がった。温水でもそんなに熱いはずないのだが。
「怪我?」
「や、何でもないです」
レバーを右に動かし冷水に切り替えながら泰歩が誤魔化そうとする。
「何でもないわけないだろう」
「いや……ちょっと、ヤケドしちゃいまして」
「料理?アイロン?」
「……アイロン、です」
言わんこっちゃない。
「痛むなら俺がやる」
「大丈夫です!びっくりしただけで、水なら全然」
言いながら、洗い物を再開する。少し様子を見ていたが、痛がる様子はなかった。大丈夫そうだ。
「今度から俺がついでにやってやる」
「え?」
「アイロン」
どうせたまのことだろう。1枚や2枚増えたって、大した手間じゃない。
そう思って提案したのだが、泰歩は慌てた様子で首を横に振った。
「ちっ違うんです!」
「何がだよ」
「俺が、やりたいんです!」
ーー………?
ついこの間までアイロンを持ってもいなかった彼がなぜそこまで意欲を燃やしているのかはよく分からないが、やりたいなら無理に止めることでもない。
「次から気をつけろ」
「はい!」
子どもの成長を見守る親の気分だ。ハラハラしてばかりでは、何もできるようにならないしな。
食事を終え、洗い物は俺がやろうと申し出たが、泰歩も譲らず、結局一緒にすることになった。俺が洗った食器を泰歩がすすいでいく。
「……っつ!」
「どうした?」
蛇口から流した水に触れた途端、泰歩が飛び上がった。温水でもそんなに熱いはずないのだが。
「怪我?」
「や、何でもないです」
レバーを右に動かし冷水に切り替えながら泰歩が誤魔化そうとする。
「何でもないわけないだろう」
「いや……ちょっと、ヤケドしちゃいまして」
「料理?アイロン?」
「……アイロン、です」
言わんこっちゃない。
「痛むなら俺がやる」
「大丈夫です!びっくりしただけで、水なら全然」
言いながら、洗い物を再開する。少し様子を見ていたが、痛がる様子はなかった。大丈夫そうだ。
「今度から俺がついでにやってやる」
「え?」
「アイロン」
どうせたまのことだろう。1枚や2枚増えたって、大した手間じゃない。
そう思って提案したのだが、泰歩は慌てた様子で首を横に振った。
「ちっ違うんです!」
「何がだよ」
「俺が、やりたいんです!」
ーー………?
ついこの間までアイロンを持ってもいなかった彼がなぜそこまで意欲を燃やしているのかはよく分からないが、やりたいなら無理に止めることでもない。
「次から気をつけろ」
「はい!」
子どもの成長を見守る親の気分だ。ハラハラしてばかりでは、何もできるようにならないしな。
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