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それにしても、使えなくなるほどではないにしろ、修理が必要なほど武器を駄目にしてしまうなんて珍しい。そんなに強い魔物でも相手にしてきたのだろうか。
「綺麗に割れてますわねえ。どんな魔物と戦ってきたんですの?」
試しに聞いてみると、ピヴルツェル、という答えが返ってきた。
「まあ、流石」
本当に流石、としか言えない。
ピヴルツェルは上半身が人のような形をしていて、下半身は木の根が伸びる魔物だ。
一説には人に寄生した木の魔物では、と言われているが、もっぱら主流なのは『実は、本体は人を形どっている腕の部分に生えているきのこ』という説だ。実際、あそこのきのこを根こそぎ取ると、ピヴルツェルは動かなくなる。
ピヴルツェルは強く、倒すのに骨が折れると聞いていたが、彼にとってはなんてことない相手だったようだ。剣が少し損傷したとはいえ、本人はピンピンしている。
やはりそれなりの腕利きなのだろう。
「あ、他に必要なものはあるか?」
「え? いえ、フォイネシュタインだけで充分ですけれど……」
「ああ、いや、そうじゃなくてさ。俺の分以外で不足してるものはないかって話。ついでに取ってくるぜ?」
「よろしいんですの?」
せっかくだからと、わたしはいくつか素材を頼んだ。倉庫にしまわれていた術具の修理に使いたいと思っていたものだ。
なくてもどうにかなるので、わざわざ報酬金を出してまでギルドで依頼を発注するまでもないと思っていたのだが、あるならそちらのがよりいい。
「これはお礼をしなければなりませんね。初めて出会ったときも、助けていただきましたし……」
「え?」
なんとなく言っただけだったのだが、アルベルトは不思議そうな表情を見せた。心当たりが全くないという顔だ。
そんな顔をされてしまっては、こちらのほうが不安になる。
「ほら、初めてのとき、海で助けていただいたでしょう……?」
言っても、アルベルトの表情は明るくならない。あれ、わたし、助けてもらったよね?
「あのままだと、わたし、魔物に食べられていたかもしれなかったんですのよ。あのままあそこにいるわけには……」
そういうと、ようやくピンと来たようだった。
「いや、あれは助けたうちに入らないよ。俺だって、フィーがいなければあそこにいたまんまだったし」
俺、魔術使えないからなー、とアルベルトは朗らかに言ってのけた。
その言葉に、あら、と今度はわたしが首をかしげる番だった。
「魔術を使えないのに、術石で剣を加工してるんですの?」
武器に天然の術石をはめるのは、大体が『基礎魔術は使えるけれど、大型なものは無理』という人だ。基礎魔術による攻撃を、術石に貯めた魔力によって大幅に効果を上げるという使い方をする。
魔術が使えないのなら、人工のものをはめ込むだろうに、わざわざ天然のものをはめる意味があるのだろうか。
けれどもあっけらかんと、彼は「かっこいいから」とだけ答えた。まあ、確かにフォイネシュタインは装飾品としても優秀だけれど、そうも簡単に答えられると反応に困る。
まあ、わたしはあまりフォイネシュタインが好きではないんだけども。私の瞳色とそっくりのそれを、カルファ王子が『フィオディーナの瞳のようだな』と称してから、なんだか眼球のように見えて仕方ないのだ。
カルファ王子とそんな話をしたときに見たフォイネシュタインがつやつやと丸く、ちょうど眼球くらいのサイズだったのが余計に悪かったのだと思う。
フォイネシュタインをじっと見ていると、誰かと目が合っているようで背筋が寒くなる。
まあ、依頼ならばしかたなし。フォイネシュタインを使って修理するまでだ。
「……フィーはどんな術石が好きなんだ?」
世間話の延長か、アルベルトがそんなことを聞いてきた。好きな、と聞かれて一番に思いつくのは室温の調整をしてくれる人工術石だが、今の話の流れ的には天然術石の、宝石として好きなもの、ということだろう。
術石は勉強のためにいろいろと知識として知ることはあっても、装飾品として意識したことはなかった。それでも、好きと聞かれれば一つくらいはあげることはできる。
「そうですわね、プリラーノが好きですわ」
プリラーノは雷属性の魔力を込めることができる、落陽(オレンジ)色に比較的近い赤色をした術石だ。色味も好きだが、あれはどう加工しても丸くならないのが特徴なので、見ていても背筋が寒くなったりはしない。
そういうと、アルベルトは納得したような声を上げ、私の首元を指さした。
「ああ、だからその首飾りもプリラーノなんだな。……誰かからの贈り物か?」
「ええ、まあ」
王宮術士のウィルエール様からもらったものだ。異性からのプレゼントなど、これきりで、カルファ王子から物をもらったことは一度もなかった。なので、婚約者がいながらも異性からアクセサリーをもらうということを、当てつけのようにしてみたのだが、カルファ王子は眉一つ動かさなかった。
ウィルエールとわたしの関係が、友人であり、教師と生徒のようなものであり、色恋はないということを知っていたかもしれないが、もう少し婚約者らしい反応をしてほしかったものだ。
今となっては、もう関係のない話なのだが。
「親しい友人からの贈り物ですわ」
そういうと、アルベルトは機嫌が悪くなったように少しだけ眉をひそめた。今のどこに、彼の機嫌を損ねる要素があったというのだろうか。
彼がわたしに好意を向けているのであれば話は分かるが、出会ってさほど時間がかかっていないのに、それは流石にないだろう。
公爵令嬢という魅力的な肩書があったころならいざ知れず、ただ一人のフィオディーナにそこまでの魅力があるようには思えない。
見た目が悪いとは言わないが、中身は控えめに言っても最悪の部類。いいところを上げるほうが難しい。
ウィルエール様はわたしが、フィオディーナがフィオディーナだけであるときから手放しに好意を見せてくれたが、あれは例外もいいところだ。世の中の男がみな、ああでないことは流石に分かる。
よくわからないこともあるものだ、と私は小首をかしげるのだった。
「綺麗に割れてますわねえ。どんな魔物と戦ってきたんですの?」
試しに聞いてみると、ピヴルツェル、という答えが返ってきた。
「まあ、流石」
本当に流石、としか言えない。
ピヴルツェルは上半身が人のような形をしていて、下半身は木の根が伸びる魔物だ。
一説には人に寄生した木の魔物では、と言われているが、もっぱら主流なのは『実は、本体は人を形どっている腕の部分に生えているきのこ』という説だ。実際、あそこのきのこを根こそぎ取ると、ピヴルツェルは動かなくなる。
ピヴルツェルは強く、倒すのに骨が折れると聞いていたが、彼にとってはなんてことない相手だったようだ。剣が少し損傷したとはいえ、本人はピンピンしている。
やはりそれなりの腕利きなのだろう。
「あ、他に必要なものはあるか?」
「え? いえ、フォイネシュタインだけで充分ですけれど……」
「ああ、いや、そうじゃなくてさ。俺の分以外で不足してるものはないかって話。ついでに取ってくるぜ?」
「よろしいんですの?」
せっかくだからと、わたしはいくつか素材を頼んだ。倉庫にしまわれていた術具の修理に使いたいと思っていたものだ。
なくてもどうにかなるので、わざわざ報酬金を出してまでギルドで依頼を発注するまでもないと思っていたのだが、あるならそちらのがよりいい。
「これはお礼をしなければなりませんね。初めて出会ったときも、助けていただきましたし……」
「え?」
なんとなく言っただけだったのだが、アルベルトは不思議そうな表情を見せた。心当たりが全くないという顔だ。
そんな顔をされてしまっては、こちらのほうが不安になる。
「ほら、初めてのとき、海で助けていただいたでしょう……?」
言っても、アルベルトの表情は明るくならない。あれ、わたし、助けてもらったよね?
「あのままだと、わたし、魔物に食べられていたかもしれなかったんですのよ。あのままあそこにいるわけには……」
そういうと、ようやくピンと来たようだった。
「いや、あれは助けたうちに入らないよ。俺だって、フィーがいなければあそこにいたまんまだったし」
俺、魔術使えないからなー、とアルベルトは朗らかに言ってのけた。
その言葉に、あら、と今度はわたしが首をかしげる番だった。
「魔術を使えないのに、術石で剣を加工してるんですの?」
武器に天然の術石をはめるのは、大体が『基礎魔術は使えるけれど、大型なものは無理』という人だ。基礎魔術による攻撃を、術石に貯めた魔力によって大幅に効果を上げるという使い方をする。
魔術が使えないのなら、人工のものをはめ込むだろうに、わざわざ天然のものをはめる意味があるのだろうか。
けれどもあっけらかんと、彼は「かっこいいから」とだけ答えた。まあ、確かにフォイネシュタインは装飾品としても優秀だけれど、そうも簡単に答えられると反応に困る。
まあ、わたしはあまりフォイネシュタインが好きではないんだけども。私の瞳色とそっくりのそれを、カルファ王子が『フィオディーナの瞳のようだな』と称してから、なんだか眼球のように見えて仕方ないのだ。
カルファ王子とそんな話をしたときに見たフォイネシュタインがつやつやと丸く、ちょうど眼球くらいのサイズだったのが余計に悪かったのだと思う。
フォイネシュタインをじっと見ていると、誰かと目が合っているようで背筋が寒くなる。
まあ、依頼ならばしかたなし。フォイネシュタインを使って修理するまでだ。
「……フィーはどんな術石が好きなんだ?」
世間話の延長か、アルベルトがそんなことを聞いてきた。好きな、と聞かれて一番に思いつくのは室温の調整をしてくれる人工術石だが、今の話の流れ的には天然術石の、宝石として好きなもの、ということだろう。
術石は勉強のためにいろいろと知識として知ることはあっても、装飾品として意識したことはなかった。それでも、好きと聞かれれば一つくらいはあげることはできる。
「そうですわね、プリラーノが好きですわ」
プリラーノは雷属性の魔力を込めることができる、落陽(オレンジ)色に比較的近い赤色をした術石だ。色味も好きだが、あれはどう加工しても丸くならないのが特徴なので、見ていても背筋が寒くなったりはしない。
そういうと、アルベルトは納得したような声を上げ、私の首元を指さした。
「ああ、だからその首飾りもプリラーノなんだな。……誰かからの贈り物か?」
「ええ、まあ」
王宮術士のウィルエール様からもらったものだ。異性からのプレゼントなど、これきりで、カルファ王子から物をもらったことは一度もなかった。なので、婚約者がいながらも異性からアクセサリーをもらうということを、当てつけのようにしてみたのだが、カルファ王子は眉一つ動かさなかった。
ウィルエールとわたしの関係が、友人であり、教師と生徒のようなものであり、色恋はないということを知っていたかもしれないが、もう少し婚約者らしい反応をしてほしかったものだ。
今となっては、もう関係のない話なのだが。
「親しい友人からの贈り物ですわ」
そういうと、アルベルトは機嫌が悪くなったように少しだけ眉をひそめた。今のどこに、彼の機嫌を損ねる要素があったというのだろうか。
彼がわたしに好意を向けているのであれば話は分かるが、出会ってさほど時間がかかっていないのに、それは流石にないだろう。
公爵令嬢という魅力的な肩書があったころならいざ知れず、ただ一人のフィオディーナにそこまでの魅力があるようには思えない。
見た目が悪いとは言わないが、中身は控えめに言っても最悪の部類。いいところを上げるほうが難しい。
ウィルエール様はわたしが、フィオディーナがフィオディーナだけであるときから手放しに好意を見せてくれたが、あれは例外もいいところだ。世の中の男がみな、ああでないことは流石に分かる。
よくわからないこともあるものだ、と私は小首をかしげるのだった。
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