悪役令息は楽したい!

匠野ワカ

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6. 堕ちてきて

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 同じ男としてサイズの差が少し悔しくて、濡れて滴をこぼしている先端をこね、糸を引くさまを見せつけてやった。


「兄さんがこんなにいやらしい体をしていたなんて、俺、知らなかったな。ずっと持てあましてたんじゃないの?」


 兄という言葉に、アルの肩が跳ねあがる。

 アルは赤くなった顔を隠すように腕で覆った。その太い腕が震えている。

 かわいい。まさかあのアルをこんなにかわいく思う日が来るとは。
 いつもかっこよくて、周りから頼られていたあの立派な人が……。


「も、いわない、でぇ」
「何を? ぐしょぐしょに下穿きを濡らしてること? 咥えて欲しくて腰を突きだしてること? はぁ。アルってば、すごくかわいい。大好き。ねぇ、自分で下も全部脱いで、おねだりしてみせて?」


 涙目のアルはさんざん迷ったすえに、のろのろと下を脱いだ。上半身を脱いだときの勢いは見る影もない。

 アルは服を脱ぎ終わると、ベッドに上がっていいのか迷いに迷って、背中を丸め手で前を隠しながら、弱りきった表情で立ちつくした。


「手をどけてちゃんと見せて?」

 恥ずかしそうにしながらも、アルは俺のいうことに忠実だった。

 鍛えあげられた体はただ立っているだけでも鑑賞に値する。
 銀色の薄い体毛。肌が白いからか、そそり立つペニスも綺麗な色をしていて、嫌悪感はまったくなかった。


「うう。もう、ケン、お願い」
「何を?」
「さ、触って、ほしい」
「触るだけでいいの?」
「く、口でも……してほし、い」
「アル、上手におねだりができたね。いい子!」


 俺は恥じらいうつむくアルをベッドに押し倒し、といいたいところだけど、悲しいかな体格差がある。

 アルが空気を読んでベッドに倒れこんでくれた、といったところかな。
 しかしそれはそれで、力なら俺なんかに負けることのないアルが、触って欲しくて自分からベッドに横たわっていると思うとたまらなくなった。

 すごく興奮する。



 俺はもっとアルのかわいいところが見たくて、陰影を落とす腹筋に指を滑らせた。

 アルの立派な太ももの間に陣取り、期待に揺れる起立を無視して胸に手を伸ばす。

 乳輪の中央にあるスリットに尖らせた舌先をこじ入れ、隠れている乳首にぐにぐにと刺激を与えながら強く吸いつけば、ぴょこんと乳首が飛び出した。
  

「あっは! かわいい乳首が出てきた」

 隠れていた乳首は敏感なようで、指先で摘まんで擦ると、アルの体は面白いくらいにびくびくと跳ねた。

「く、っ、ふぁ、んぅ!」
「気持ちいいね。もっと気持ちよくなろうか」
「うん、うんっ!」

 
 がくがくと頷くアルの髪を撫でながら、きゅっとペニスを握り込む。
 ぶら下がる袋を揉んで中の玉を転がし、濡れる先端をこねながら、ゆっくりと上下に擦った。

 腹筋がびくびくと動くのを見て、アルの耳元にささやいた。


「ちょっと擦っただけで、もうイッちゃいそうなんだ? 弟の手でイッてもいいよ? いっぱい汚して? ね、アルフレィド兄さん」
「あ、あ、くぅ、んっ!」


 俺の手に押しつけるように激しく腰を振り、アルは盛大に射精した。
 びゅくびゅくと飛ぶ白濁が、俺の口元にまで飛ぶ。

 俺はアルに見せつけるように舌を伸ばし、舐めた。


「ふふ、気持ちよかった? たしかあとは、口でもして欲しかったんだっけ? もっと気持ちよくなろうね?」
「や、やめ、今は達したばかりで、ひ、あぁあっ!」

 俺は濡れた先端に吸いつき、擦りあげながら残った精液を吸い上げた。
 それから尿道口に尖らせた舌先をこじ入れ、ぐにぐにと広げて刺激を与える。

 同時に後ろの穴に指を沿わせた。


「ひぃ、ん、ケン、そ、そこは」
「うんうん。大丈夫だよ。力を抜いて。俺、思ったんだけどさ、アルのってば大きいだろ? ほら、こんなに太くて、長くて、がっちがち。もはや凶器かも。こんなの入らないし、俺のお尻、壊れそう。 それに対して俺は普通のサイズだから、入れるんなら俺のおちんちんの方がお尻に優しいに決まってる、でしょ?」
「そ、それは、そう、かもしれないが、ゆっくり準備をすれば、あっ、んぅっ!」


 話している最中に遠慮なく指を突き立てた。
 アルの精液で濡れていたからか、俺の人差し指はすんなりと入ってしまった。
 中を確かめるようにぐるりと回しながら、話し続ける。


「ねぇ、そんなにイヤ? 俺に突っ込めなきゃエッチしたくない? やめておく? 俺、すごくすごく残念だけど、アルの嫌がることはしたくないから、本当に嫌なら我慢するよ?」
「あ、あっ! だってぇ、私みたいな大きな体、抱いて、もっ! ああぅっ!」
「アルの体はかっこいいよ。この鍛えあげられた体は、アルが今まで頑張ってきた証拠だから、とっても好き。大好き。でも、そうだよな。アルみたいな素敵な人が、俺みたいなひょろひょろの人間に抱かれたくなんかないかぁ。ごめんね」


 反応が良かった中のしこりを擦りあげるように押すと、アルの先端から少量の白濁がこぼれた。
 そのしこりをじっくりと擦りあげてから、ぬぷっと指を抜けば、アルの穴はくぱくぱとだらしなく伸縮をくり返した。

「はっ、は、あん、ケン……」
「どうしたの、アル。もし俺にして欲しいことがあるなら、ちゃんとお口でお願いしなくちゃ、分からないよ?」

 物欲しげに揺れるアルのお尻を撫でながら、とびきりの笑顔を浮かべておいた。

 アルが俺の顔に弱いのは百も承知だ。


「わ、私みたいな、無骨な体を、だ、抱くのが嫌でないのなら……、ケンの、好きにして欲しい」


 アルの白い肌が首まで真っ赤だ。かわいい。

「もちろん抱きたいよ!」

 俺はそういいながら、アルのお尻に硬くなったペニスを押しつけた。
 この痛いくらいに硬くなったのを奥までブチ込んで、めちゃくちゃにかき混ぜたい。

 そういう俺の気持ちを正しく理解したのだろう。ほっと表情を緩めたアルを見て、俺は言葉を重ねた。

 清く正しいアルを、性根の腐った俺のところまで堕としたい。
 アルには自分から俺のところにまで堕ちてきて欲しかった。


「でも、俺がしたいからって、アルが無理をするのは嫌なんだ。アルは優しいからいつでも俺の意見を尊重してくれる。でも、セックスは違うだろ? アルとは体だけじゃなくて、心も通わせたい。俺、初めてだし、上手くできないかもだし。やっぱり無理して欲しくないんだ。今日は止めておこう」


 ごめんな。俺、嘘をつくのは慣れっこだから、優しいフリしていくらでも意地悪ができるんだ。

 俺は戸惑うアルを見ないふりして、自分の衣服を整えた。
 全裸のアルは、シーツで体を隠しながら俺の服を小さく引っぱった。

 俺は何も分かりませんという顔で尋ねる。


「どうした? いつまでも裸じゃ風邪引くけど」
「……し、したくないわけじゃないんだ」
「したいわけでもないんだろ?」
「い、いや、その、ちゃんと、して欲しいと思っているから」
「本当かなぁ。俺、不安なんだ。欲しがっているのは俺だけなんじゃないかって」
「違う! 私は本当に」
「じゃあ欲しがってみせて? どこをどうして欲しいのか、ちゃんと教えて?」
「さ、さっきの、続き、を、してください」
「さっきのって? キスのこと?」


 アルは信じられないという顔で俺を見てから、ぐっと唇を噛みしめた。
 それから自分で太ももを持ち、後ろの穴を見せつけるように広げながら叫んだのだ。

「私のお尻の穴に、ケンのペニスを入れてください!」
「ふぅん、入れるだけでいいの?」
「動いてください! いっぱい動いて、奥でっ、だ、出して欲しいですっ!」
「アル、上手にいえたね。アルは本当に頑張り屋さんだな。恥ずかしいのに、不安がる俺のために頑張って伝えてくれたんだよね? いい子いい子」


 俺はアルをぎゅっと抱きしめた。
 いっぱい褒めながらアルのお尻の穴の縁をくるくると撫で、尋ねる。


「ね、お尻でセックスするためのオイル、出して? 俺とセックスするのを楽しみに準備してたやつ、あるんでしょ?」

 アルが羞恥に震えながら取りだした小瓶を受け取ると、俺はにっこりと笑った。


「高潔な騎士さまだって、やる気満々だったんだなぁ。使うのが俺のお尻じゃなくて、ごめんな? でもアルのお尻が気持ちいいことをしたくなったんだから、仕方がないよなぁ?」
「そう、ですっ! 私のお尻が、ケンにいやらしいことをして欲しいんです! お願いしますっ!」




 羞恥心が吹っ切れたのか、それからのアルは俺の求めるまま奔放に応えた。

 オイルが垂れてシーツを汚しそうだといえば、尻を高く上げた。犬みたいに尻を突きだせといえば、四つん這いになりながら自らの手で尻たぶを広げてみせた。

 俺のペニスを嬉しそうにしゃぶりながら、たっぷりのオイルで濡れたお尻の穴に、俺の指を何本もくわえ込んだ。


「なんかさ、本当に初めて? 実は騎士団の中でお尻を使って遊んでたとか? かなり妬けるんだけど?」
「し、してないです! ケンが、んっ、初めて、だからぁ!」
「それならいいけど。じゃあアルは、剣術だけじゃなくて、お尻で気持ちよくなれるいやらしい才能もあったんだなぁ。えらいえらい」
「ありがとうございます! もう、く、ください。中にください! ケンのペニスでイきたいですっ! 私のいやらしいお尻に突き立てて!」

 懇願するアルから指を抜いて、俺はベッドに寝そべった。


「そんなにしたいんなら、入れてもいいよ? はい、どーぞ!」



 健気なアルは、体重をかけすぎないように震える足腰を叱咤しながら、ペニスに手を添え俺に跨がった。

 緩みきったアルの穴はオイルでぬめり、あてがわれたペニスにちゅぱちゅぱと吸いついている。

 これならきっと痛みもなく性交できるだろう。
 それでもやはり怖いのか、アルはそこから先になかなか進めず、泣きそうな顔で震えていた。

「おちんちんとお尻の穴が何回もキスしてるの、俺から丸見えなんだよな。初めてなのに自分でおちんちんを入れるのって、すっごく変態みたい。みんなはまさかあの品行方正なアルフレィド兄さんが、自分から弟に跨がって処女喪失する変態だなんて、信じられないだろうなぁ」

 俺の意地悪な言葉に、ペニスに添えられたアルの手がびくりと震えた。
 緊張からか汗をかき、はっはっと荒い呼吸をくり返している。ベッドシーツを固く握りしめるアルの手に、俺はそっと手を伸ばした。

「ね、アル、止めてもいいから」

 手を繋ぎ優しい声で問いかければ、アルはすぐさま首を横に振った。
 繋いだ手にぎゅっと力が入る。


「い、嫌だ。ケンと、したい……」
「震えて怖がってるくせに」
「それでも、したい、です。ケンを私だけの物にしたい。……ケン。変態な私では、嫌になる?」
「まさか! 大好きだよ。俺しか知らないアルのいやらしい姿を見ると、とっても興奮する。だって、俺も同じ変態だから」
「ケンと、同じ……」


 アルはうっとりとそう呟くと、嬉しそうにほほ笑みながら腰を落とした。
 ゆっくりと亀頭を飲みこんでいく。


「アル、上手だ。アルの処女穴が、俺の童貞おちんちんを咥えてくの、すごく、いやらしい」
「あ、あっ、もっと、見て。私の変態なところを、いっぱい見てください!」


 アルは見せつけるように足を広げると、出入りをくり返しながら、少しずつ腰を落としていった。

 気持ちいい場所を探し、擦りつけるように腰を動かす。
 鍛え上げられた腹筋がぴくぴくと動いて、アルは気持ちよさそうに喘いだ。


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