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10 結ばれた婚約と条件
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国王セドラスへ望みを伝えてから約一ヶ月後。
オルドフはアンゼス公爵邸の自室で朝から無駄にソワソワしていた。
いつも将軍として滅多に感情を顔に出すことがないオルドフは、今日は緊張の面持ちを浮かべ、部屋の中を右往左往していた。
なんと言ったって今日はまちにまったティアラとの顔合わせなのである。ソワソワしないわけがなかった。
「ああ、ティアラに会えるんだ。緊張する。そうだ! 髪型は……さっき確認した。服装……もイクリースに何度も確認した。ハンカチはポケットの中だし……ティアラ嬢に渡す花は手元にある。……あああ、緊張するなぁ」
「…………」
部屋の中で行ったり来たりを繰り返すオルドフは家令のイクリースが入室してきたことにも気づかずブツブツ独り言を続けている。
「――オッホン! オルドフ様、失礼します。ティアラ様がいらっしゃいました」
右手に赤い薔薇の花束を抱えてウロウロする主人を、イクリースは冷めた目で見つめ、わざとらしく咳払いした。思春期の少年かと突っ込みたい衝動を抑え、極めて事務的に用件を伝える。
「おおっ、来たかっ!!」
銀髪の家令の言葉にオルドフはぱあっと顔を輝かせて、薔薇の花束を大事そうに抱え直すと、スキップしそうな勢いの小走りで部屋を出ていった。
「……思春期の少年ですか、あなたは」
オルドフが出ていった方向を見つめ、イクリースは先程飲み込んだ言葉を、今度こそ正直に吐き出した。
*
オルドフが意気揚々と公爵邸の応接室に入ると、室内にはふたつの人影があった。
一人はオルドフ麗しい想い人。煌めくハニーブロンドを丁寧に結い上げ、令嬢らしく着飾ったティアラ・ラトゥーニ。
そしてもう一人はその横で鬼のような形相を浮かべた細身の男性。ティアラと同じハニーブロンドを後ろでオールバックにし、一般的な貴族の服装をまとい、エメラルドの瞳を極限まで細めてオルドフの方を睨んでいた。言わずもがな彼がティアラを溺愛する親馬鹿……もとい、父親のティオドール・ラトゥーニである。
「お待たせ致しました。私はオルドフ・アンゼスと申します。この度はわざわざお越しいただきありがとうございます」
オルドフはよそ行き用の笑みを浮かべてティオドールへ挨拶する。
貴族としての位は公爵であるオルドフの方が上であるため畏まる必要はないのだが、そこは礼節を重んじるオルドフである。ティオドールへの礼儀は忘れない。
「…………ティオドール・ラトゥーニだ。今回は貴殿が我が娘を妻に望んでいると伺った。ティアラも年頃だし、失礼だとは思ったが、貴殿を見極めるために私も同行させて頂いた」
「それは勿論。ラトゥーニ子爵は一人娘であられるティアラ嬢を心底愛しておられると伺っておりますから。そんな大事なご令嬢との婚約を認めて頂けるとのことで、大変嬉しく思っております」
オルドフはそこで一旦言葉を切ると、今度はティアラの方へと向き直る。
途端に彼の顔が硬直し、まるで戦に向かう軍人のような厳しい顔つきになった。
「こ、これは些細なものですが……て、ティアラ嬢、う、受け取って頂けるだろうか!!」
ティオドールとはにこやかに話を進められたというのに、いざティアラと向き合うと極度の緊張状態に陥り、異様な気迫を発揮して、オルドフはティアラへ腕に抱えていた薔薇の花束を勢いよく差し出した。
「まぁ、こんなに綺麗な薔薇は初めて見ましたわ。ありがとうございます」
オルドフの勢いに当てられ最初は呆然としたティアラも、見事に咲き誇る薔薇を見て頬を綻ばせ、嬉しそうにオルドフの手から花束を受け取った。
アンゼス公爵邸に咲く庭園から庭師に命じて一番上等なものだけを見繕わせて作られたこの花束。
「女性に会うのなら花を送るのが一番ですよ」とウィンクしながら教えてくれたちょっとチャラめな部下に、オルドフは心の底から感謝した。
花が咲くような、とはまさにこのことだろうと思われるティアラの可憐な微笑みを目にして、女性への耐性がほぼゼロに等しいオルドフは撃沈。見惚れてしまっている。まさに思春期の少年そのものである。
その様子を黙って見ていたティオドールは、横で嬉しそうに花を抱えるティアラを優しく見守りながらオルドフに話しかけた。
「この公爵邸には素晴らしい薔薇園があると聞いた。この見事な花はそこから摘まれたものですかな?」
「ええ、そうです。庭師が丹精込めて作った薔薇を今回花束にしてみました」
「そうなのですか。折角だからティアラ、その薔薇園を見せて頂いてはどうかな?」
「まぁ、いいのですか? 是非見てみたいです!」
顔を輝かせるティアラを見て、オルドフはこくこくと首を縦に振って頷いた。
もはや胸いっぱいで、言葉を紡げないようである。
「では僭越ながら私めが案内させて頂きましょう。こちらへどうぞ、ティアラ様」
影のようにぬっと現れたイクリースに連れられて、ティアラが庭園へと消えていく。
その一挙手一投足すら見逃さず目に焼き付けたオルドフは、視界からティアラが消えてからようやくティオドールへと振り返る。
その顔は先程のだらしなさはなく、既にいつもの彼の顔に戻っていた。
この顔合わせは表の理由。ティアラの途中の退出は予定通りの行動である。その真の理由はティオドール・ラトゥーニとの直接の対談にあった。
「さて、本題に入ろうか」
スっと目を細めたティオドールが切り出し、それにつられたようにオルドフも真剣な表情になる。先程とはうってかわり、重苦しい空気が室内に立ち込めた。
「秘匿されていた我が娘の情報が帝国側に露見した。先日の一件で『再生』の魔術を行使するティアラの姿は敵の魔術師にも目視されてな。これから帝国側はティアラへ干渉しようとするだろう」
「はい。承知しております」
「ティアラは精霊魔術士の中でも稀有な治癒魔術を使える術士だ。その恩恵は計り知れない。最悪の場合ティアラは命を狙われるだろう」
――精霊魔術士はその存在だけで希少な存在だが、高位の治癒魔術を使えるものは最も希少性が高い。
気難しいという『再生』を司る精霊に見初められ、契約を交わしたティアラの力はそれだけ大きなものだった。
「ティアラの身の安全の保障。それを考えたらアンゼス公爵ほど適任者はいない。精霊魔術士程ではなくとも剣術にも魔術にも秀で、王家代々の剣術指南役であるイクリース殿に認められた貴殿の元に娘を預ける決意をした」
預けると言い替えたのは親馬鹿ティオドールの意地である。実際は嫁ぐことになるのだが、意地でもまだ認める気はないらしい。
帝国側に精霊魔術士としての力が露見してしまったティアラの身の安全のために、アンゼス公爵の元へ嫁がせること。これが国王セドラスが苦心惨憺した末に導き出した説得方法だった。
ティアラを溺愛しているティオドールにとって娘の安全は最優先。その上でアンゼス公爵ほど安心できる存在はいなかった。研究ばかりで世情に疎いティオドールでも彼の仕事ぶりは知っている。
将軍としても、特務騎士としてもオルドフは非常に優秀だ。また、暗部を知る彼だからこそ、ティアラの安全を確保できるという確信があった。
表向きは王命としての完全なる政略的な婚約。しかし、これにはティアラの命を守るという裏の目的もあったのだ。
その上でティオドールは自らの条件を提示する。
これこそが、この対談で交わされたオルドフとティオドールの『密約』だった。
「まず、書類上だけの結婚としてもらおう。身の安全が確保されるまで娘の行方を帝国側に知られると困るからだ。勿論、娘が成人する二十歳になるまで性交渉等も禁止する!! これは絶対だ。二十歳を超えるまでに手を出したら娘は一生やらん!!」
ここが一番重要だと声を荒げる親馬鹿。やはり意地でもまだ結婚を認めたくないらしい。しばらくして我に返った彼はごほんと咳払いすると、さらに続けた。
「それとこれは陛下からの密命にも含まれるが、次の条件は――」
そうしてティオドールから出されたとある『条件』にオルドフは頷き――この対談から三ヶ月後、オルドフとティアラは正式に結婚し、夫婦となったのである。
オルドフはアンゼス公爵邸の自室で朝から無駄にソワソワしていた。
いつも将軍として滅多に感情を顔に出すことがないオルドフは、今日は緊張の面持ちを浮かべ、部屋の中を右往左往していた。
なんと言ったって今日はまちにまったティアラとの顔合わせなのである。ソワソワしないわけがなかった。
「ああ、ティアラに会えるんだ。緊張する。そうだ! 髪型は……さっき確認した。服装……もイクリースに何度も確認した。ハンカチはポケットの中だし……ティアラ嬢に渡す花は手元にある。……あああ、緊張するなぁ」
「…………」
部屋の中で行ったり来たりを繰り返すオルドフは家令のイクリースが入室してきたことにも気づかずブツブツ独り言を続けている。
「――オッホン! オルドフ様、失礼します。ティアラ様がいらっしゃいました」
右手に赤い薔薇の花束を抱えてウロウロする主人を、イクリースは冷めた目で見つめ、わざとらしく咳払いした。思春期の少年かと突っ込みたい衝動を抑え、極めて事務的に用件を伝える。
「おおっ、来たかっ!!」
銀髪の家令の言葉にオルドフはぱあっと顔を輝かせて、薔薇の花束を大事そうに抱え直すと、スキップしそうな勢いの小走りで部屋を出ていった。
「……思春期の少年ですか、あなたは」
オルドフが出ていった方向を見つめ、イクリースは先程飲み込んだ言葉を、今度こそ正直に吐き出した。
*
オルドフが意気揚々と公爵邸の応接室に入ると、室内にはふたつの人影があった。
一人はオルドフ麗しい想い人。煌めくハニーブロンドを丁寧に結い上げ、令嬢らしく着飾ったティアラ・ラトゥーニ。
そしてもう一人はその横で鬼のような形相を浮かべた細身の男性。ティアラと同じハニーブロンドを後ろでオールバックにし、一般的な貴族の服装をまとい、エメラルドの瞳を極限まで細めてオルドフの方を睨んでいた。言わずもがな彼がティアラを溺愛する親馬鹿……もとい、父親のティオドール・ラトゥーニである。
「お待たせ致しました。私はオルドフ・アンゼスと申します。この度はわざわざお越しいただきありがとうございます」
オルドフはよそ行き用の笑みを浮かべてティオドールへ挨拶する。
貴族としての位は公爵であるオルドフの方が上であるため畏まる必要はないのだが、そこは礼節を重んじるオルドフである。ティオドールへの礼儀は忘れない。
「…………ティオドール・ラトゥーニだ。今回は貴殿が我が娘を妻に望んでいると伺った。ティアラも年頃だし、失礼だとは思ったが、貴殿を見極めるために私も同行させて頂いた」
「それは勿論。ラトゥーニ子爵は一人娘であられるティアラ嬢を心底愛しておられると伺っておりますから。そんな大事なご令嬢との婚約を認めて頂けるとのことで、大変嬉しく思っております」
オルドフはそこで一旦言葉を切ると、今度はティアラの方へと向き直る。
途端に彼の顔が硬直し、まるで戦に向かう軍人のような厳しい顔つきになった。
「こ、これは些細なものですが……て、ティアラ嬢、う、受け取って頂けるだろうか!!」
ティオドールとはにこやかに話を進められたというのに、いざティアラと向き合うと極度の緊張状態に陥り、異様な気迫を発揮して、オルドフはティアラへ腕に抱えていた薔薇の花束を勢いよく差し出した。
「まぁ、こんなに綺麗な薔薇は初めて見ましたわ。ありがとうございます」
オルドフの勢いに当てられ最初は呆然としたティアラも、見事に咲き誇る薔薇を見て頬を綻ばせ、嬉しそうにオルドフの手から花束を受け取った。
アンゼス公爵邸に咲く庭園から庭師に命じて一番上等なものだけを見繕わせて作られたこの花束。
「女性に会うのなら花を送るのが一番ですよ」とウィンクしながら教えてくれたちょっとチャラめな部下に、オルドフは心の底から感謝した。
花が咲くような、とはまさにこのことだろうと思われるティアラの可憐な微笑みを目にして、女性への耐性がほぼゼロに等しいオルドフは撃沈。見惚れてしまっている。まさに思春期の少年そのものである。
その様子を黙って見ていたティオドールは、横で嬉しそうに花を抱えるティアラを優しく見守りながらオルドフに話しかけた。
「この公爵邸には素晴らしい薔薇園があると聞いた。この見事な花はそこから摘まれたものですかな?」
「ええ、そうです。庭師が丹精込めて作った薔薇を今回花束にしてみました」
「そうなのですか。折角だからティアラ、その薔薇園を見せて頂いてはどうかな?」
「まぁ、いいのですか? 是非見てみたいです!」
顔を輝かせるティアラを見て、オルドフはこくこくと首を縦に振って頷いた。
もはや胸いっぱいで、言葉を紡げないようである。
「では僭越ながら私めが案内させて頂きましょう。こちらへどうぞ、ティアラ様」
影のようにぬっと現れたイクリースに連れられて、ティアラが庭園へと消えていく。
その一挙手一投足すら見逃さず目に焼き付けたオルドフは、視界からティアラが消えてからようやくティオドールへと振り返る。
その顔は先程のだらしなさはなく、既にいつもの彼の顔に戻っていた。
この顔合わせは表の理由。ティアラの途中の退出は予定通りの行動である。その真の理由はティオドール・ラトゥーニとの直接の対談にあった。
「さて、本題に入ろうか」
スっと目を細めたティオドールが切り出し、それにつられたようにオルドフも真剣な表情になる。先程とはうってかわり、重苦しい空気が室内に立ち込めた。
「秘匿されていた我が娘の情報が帝国側に露見した。先日の一件で『再生』の魔術を行使するティアラの姿は敵の魔術師にも目視されてな。これから帝国側はティアラへ干渉しようとするだろう」
「はい。承知しております」
「ティアラは精霊魔術士の中でも稀有な治癒魔術を使える術士だ。その恩恵は計り知れない。最悪の場合ティアラは命を狙われるだろう」
――精霊魔術士はその存在だけで希少な存在だが、高位の治癒魔術を使えるものは最も希少性が高い。
気難しいという『再生』を司る精霊に見初められ、契約を交わしたティアラの力はそれだけ大きなものだった。
「ティアラの身の安全の保障。それを考えたらアンゼス公爵ほど適任者はいない。精霊魔術士程ではなくとも剣術にも魔術にも秀で、王家代々の剣術指南役であるイクリース殿に認められた貴殿の元に娘を預ける決意をした」
預けると言い替えたのは親馬鹿ティオドールの意地である。実際は嫁ぐことになるのだが、意地でもまだ認める気はないらしい。
帝国側に精霊魔術士としての力が露見してしまったティアラの身の安全のために、アンゼス公爵の元へ嫁がせること。これが国王セドラスが苦心惨憺した末に導き出した説得方法だった。
ティアラを溺愛しているティオドールにとって娘の安全は最優先。その上でアンゼス公爵ほど安心できる存在はいなかった。研究ばかりで世情に疎いティオドールでも彼の仕事ぶりは知っている。
将軍としても、特務騎士としてもオルドフは非常に優秀だ。また、暗部を知る彼だからこそ、ティアラの安全を確保できるという確信があった。
表向きは王命としての完全なる政略的な婚約。しかし、これにはティアラの命を守るという裏の目的もあったのだ。
その上でティオドールは自らの条件を提示する。
これこそが、この対談で交わされたオルドフとティオドールの『密約』だった。
「まず、書類上だけの結婚としてもらおう。身の安全が確保されるまで娘の行方を帝国側に知られると困るからだ。勿論、娘が成人する二十歳になるまで性交渉等も禁止する!! これは絶対だ。二十歳を超えるまでに手を出したら娘は一生やらん!!」
ここが一番重要だと声を荒げる親馬鹿。やはり意地でもまだ結婚を認めたくないらしい。しばらくして我に返った彼はごほんと咳払いすると、さらに続けた。
「それとこれは陛下からの密命にも含まれるが、次の条件は――」
そうしてティオドールから出されたとある『条件』にオルドフは頷き――この対談から三ヶ月後、オルドフとティアラは正式に結婚し、夫婦となったのである。
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