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兄王子達の叫び
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第一王子、レオンハルト
彼は幼い頃から素晴らしい知性を持っていた。
特に算術は暗算も素早く性格で、記憶力もあり一度聞いた名前は完璧に記憶が出来た。
また、非常に温厚な性格で自ら孤児園を周り経営は正しく行われているかを調査して不正を働いていた職員の洗い出しを行い、流行病が慢性した時には民に感染予防の方法を丁寧に教えて石鹸を無料で配るなど積極的に国民の安全と生活水準の向上に務めた。
しかし、貴族達は
「第一王子が加護を授からないなど前代未聞。それを恥じて民主に媚びているのだ」
「王子はもっと堂々とするべきだ。消極的すぎる、臆病者」
「算術や知識など、未来の国王には不要。彼は王子としての自覚が足りない」
と陰口を叩いた。
第二王子、フィリップ。
水の加護を受けて生まれたレオンハルトとは一歳違いの弟王子。
魔法の技術はずば抜けており、剣技や格闘術も早々に大人顔負けとなった。
また、多くの使い魔を従えて彼等の力で国に大きな恵みを与え、自ら騎士団に入門。若くして殿を務める頼もしい王子であった。
しかし、貴族達は
「蛮族の力であった水の加護とは王子に相応しくない。使い魔達も気味が悪い」
「力を誇示してなんと恐ろしい。国を乗っ取るおつもりか」
「あれでは近辺の国を刺激する恐れがある。もしくはそれが狙いなのか」
と恐れた。
そしてレオンハルト12歳成人の義にて王太子に任命され、フィリップは自分は第二王子として兄、レオンハルトに忠誠を誓うと大々的に発表。
二人の王子はそれぞれの特技を活かして、国をどんどん豊かにしていった。
貴族達は
「素晴らしい!レオンハルト王太子が国王に就任されれば我が国は安泰だ!」
「なんとお優しく聡明なレオンハルト王太子、我が国の誇り」
「フィリップ王子のお陰で魔獣達の被害が激減した!戦でも勇敢な戦いぶりだった!」
「勇ましきフィリップ王子の活躍は近辺の国でも評判らしいぞ!流石は使い魔を多数従えた若き勇者!」
「お二人は国の誇り!王子万歳!!」
と掌を返した。
そして、レオンハルト王太子より六歳年下のジェイク王子。
火の加護を得た見目麗しい王子。
貴族は
「幼い頃から勉学に励まれていたレオンハルト様に比べて全く知性がない。算術も全くらしいぞ、嘆かわしい」
「あの野蛮な火の加護を受けたらしい。しかも全く使いこなせていないとか…幼い頃から神聖なる水の加護を使いこなしていたフィリップ王子とは大違いだな」
「幼い頃から優秀だったお二人に比べて何一つ取り柄がないとは」
「お二人は幼い頃から素晴らしい王子だったのにジェイク王子ときたら…」
と以下略
レオンハルトとフィリップは、切れた
「いやいやいや、俺がまだ小さかった時は算術なんて~とか加護を持たない恥晒しとか散々言ってたのバッチリ覚えてるからな!!今更俺たちを持ち上げてジェイクを引き合いにこき下ろすなよふざけんな!!手のひら何回返すんだよ!!」
「全くだね兄様、水の加護を蛮族の力とか言ってたのに今では神聖なる力だってさ。物は言い様だよね…まあ、昔のことはどうでもいいけど流石にね~どうせジェイクが立派に育ったら、手のひら返すんだろうけど…それまであいつらの中身スカスカな悪口を聞かされるジェイクが可哀想だよ」
「一番辛いのは、ジェイクがキラッキラした目で僕も兄上達のように頑張って努力します!って本当に頑張ってるのに、それを…」
「兄の真似すりゃいいと思ってる馬鹿とか、金魚の糞とか、自分に取り柄がないから虎の威を借ようと企んでるとかよく言うよね~あいつらどうせ結果しか見ない癖に横槍は丁寧に入れてくるし…」
「「ほんとムカつく!!」」
レオンハルト王太子とフィリップ王子は、弟王子ジェイクには出来る限り自分達のような苦労はさせたくなかった。
こうして兄バカ王子二人が誕生したのである。
彼は幼い頃から素晴らしい知性を持っていた。
特に算術は暗算も素早く性格で、記憶力もあり一度聞いた名前は完璧に記憶が出来た。
また、非常に温厚な性格で自ら孤児園を周り経営は正しく行われているかを調査して不正を働いていた職員の洗い出しを行い、流行病が慢性した時には民に感染予防の方法を丁寧に教えて石鹸を無料で配るなど積極的に国民の安全と生活水準の向上に務めた。
しかし、貴族達は
「第一王子が加護を授からないなど前代未聞。それを恥じて民主に媚びているのだ」
「王子はもっと堂々とするべきだ。消極的すぎる、臆病者」
「算術や知識など、未来の国王には不要。彼は王子としての自覚が足りない」
と陰口を叩いた。
第二王子、フィリップ。
水の加護を受けて生まれたレオンハルトとは一歳違いの弟王子。
魔法の技術はずば抜けており、剣技や格闘術も早々に大人顔負けとなった。
また、多くの使い魔を従えて彼等の力で国に大きな恵みを与え、自ら騎士団に入門。若くして殿を務める頼もしい王子であった。
しかし、貴族達は
「蛮族の力であった水の加護とは王子に相応しくない。使い魔達も気味が悪い」
「力を誇示してなんと恐ろしい。国を乗っ取るおつもりか」
「あれでは近辺の国を刺激する恐れがある。もしくはそれが狙いなのか」
と恐れた。
そしてレオンハルト12歳成人の義にて王太子に任命され、フィリップは自分は第二王子として兄、レオンハルトに忠誠を誓うと大々的に発表。
二人の王子はそれぞれの特技を活かして、国をどんどん豊かにしていった。
貴族達は
「素晴らしい!レオンハルト王太子が国王に就任されれば我が国は安泰だ!」
「なんとお優しく聡明なレオンハルト王太子、我が国の誇り」
「フィリップ王子のお陰で魔獣達の被害が激減した!戦でも勇敢な戦いぶりだった!」
「勇ましきフィリップ王子の活躍は近辺の国でも評判らしいぞ!流石は使い魔を多数従えた若き勇者!」
「お二人は国の誇り!王子万歳!!」
と掌を返した。
そして、レオンハルト王太子より六歳年下のジェイク王子。
火の加護を得た見目麗しい王子。
貴族は
「幼い頃から勉学に励まれていたレオンハルト様に比べて全く知性がない。算術も全くらしいぞ、嘆かわしい」
「あの野蛮な火の加護を受けたらしい。しかも全く使いこなせていないとか…幼い頃から神聖なる水の加護を使いこなしていたフィリップ王子とは大違いだな」
「幼い頃から優秀だったお二人に比べて何一つ取り柄がないとは」
「お二人は幼い頃から素晴らしい王子だったのにジェイク王子ときたら…」
と以下略
レオンハルトとフィリップは、切れた
「いやいやいや、俺がまだ小さかった時は算術なんて~とか加護を持たない恥晒しとか散々言ってたのバッチリ覚えてるからな!!今更俺たちを持ち上げてジェイクを引き合いにこき下ろすなよふざけんな!!手のひら何回返すんだよ!!」
「全くだね兄様、水の加護を蛮族の力とか言ってたのに今では神聖なる力だってさ。物は言い様だよね…まあ、昔のことはどうでもいいけど流石にね~どうせジェイクが立派に育ったら、手のひら返すんだろうけど…それまであいつらの中身スカスカな悪口を聞かされるジェイクが可哀想だよ」
「一番辛いのは、ジェイクがキラッキラした目で僕も兄上達のように頑張って努力します!って本当に頑張ってるのに、それを…」
「兄の真似すりゃいいと思ってる馬鹿とか、金魚の糞とか、自分に取り柄がないから虎の威を借ようと企んでるとかよく言うよね~あいつらどうせ結果しか見ない癖に横槍は丁寧に入れてくるし…」
「「ほんとムカつく!!」」
レオンハルト王太子とフィリップ王子は、弟王子ジェイクには出来る限り自分達のような苦労はさせたくなかった。
こうして兄バカ王子二人が誕生したのである。
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