運命を越えた約束

 (笑)

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第一章:再会の約束

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城の中庭に差し込む夕陽を、フィオナはぼんやりと見つめていた。彼女が住む公爵家は広く、美しく、外から見れば誰もが羨む生活をしているように見えるだろう。しかし、彼女の心はいつもどこか重く、閉ざされたままだった。

「また、今日も舞踏会か……」

フィオナは小さくため息をついた。貴族としての義務、それは常に彼女を縛りつけていた。父親の厳格な教育と母親の早世もあって、フィオナは自由というものをほとんど知らなかった。彼女にとっての「自由」は、いつも心の中でだけ存在していた。

それでも、彼女には一つだけ希望があった。それは10年前の出来事――。

フィオナがまだ幼かったころ、彼女は一度だけ「自由」を味わったことがあった。森の中で迷子になり、どうしようもなく不安に駆られていたその時、彼女を救ってくれたのは、一人の少年だった。彼の名前は**エリオット**。彼は貴族ではなく、平民だったが、フィオナにとってはそのことなどどうでもよかった。

エリオットはフィオナに笑顔を向け、こう言ったのだ。

「いつかまた、ここで会おうね」

その言葉はフィオナの心に深く刻まれ、彼女はずっと再会の日を夢見ていた。しかし、それ以来エリオットとは会うことがなかった。父親は平民との関わりを厳しく禁じ、フィオナもまた彼の命令に逆らうことができなかったのだ。

今でもエリオットとの思い出は、彼女の唯一の支えだった。

「フィオナ様、準備が整いました」

メイドが静かに声をかけ、フィオナは現実に引き戻された。今夜の舞踏会は重要なものだ。なぜなら、**ジェイコブ伯爵**という若き貴族が参加するからである。彼は最近注目を集めている実力者で、フィオナの父親が強く彼との縁談を推し進めていた。

「ジェイコブ伯爵か……」

フィオナはその名前を繰り返し、小さく眉をひそめた。彼がどういう人物なのかは詳しく知らなかったが、父親の意向に従わなければならないことだけは理解していた。

「行かなくちゃいけないのよね」

フィオナはゆっくりと立ち上がり、メイドの手を借りてドレスを整えた。青いドレスは彼女の白い肌によく映え、まるで夜空に浮かぶ星のように美しい姿をしていた。だが、その美しさの裏には、彼女自身の苦悩が隠されていた。

---

舞踏会の会場に着いたフィオナは、広間に広がる煌びやかな装飾と、優雅に踊る貴族たちを眺めた。どこか他人事のように感じながらも、彼女は父親の期待を背負って、その場に立っているのだ。

「フィオナ様、よくいらっしゃいました」

ジェイコブ伯爵が、彼女に近づいてきた。彼は高身長で洗練された容姿をしており、優雅に微笑んでいる。しかし、フィオナにはその笑顔がどこか計算されたものに見えた。

「お初にお目にかかります、フィオナ様。お噂はかねがね……」

ジェイコブはフィオナに礼を述べ、形式的な会話を始めた。フィオナもまた、貴族らしく微笑みを浮かべて応じたが、心の中では何も感じていなかった。ただ、義務を果たしているだけだった。

その時だった。広間の隅にいる一人の男性に、フィオナの視線が吸い寄せられた。

「……え?」

彼女は思わず立ち止まった。あの姿、あの目、間違いない――。

「エリオット……?」

フィオナは信じられない思いでその男を見つめた。彼は10年前の記憶にある少年とは異なり、背が高くなり、貴族らしい装いをしていたが、その眼差しは変わっていなかった。

彼女は無意識のうちに、エリオットの方へと歩き出していた。

 フィオナの心臓は激しく高鳴り、胸の奥から熱い感情が込み上げてきた。まるで長い夢から目覚めたような感覚に包まれながら、彼女はエリオットに向かって歩みを進めた。

彼は広間の片隅で、一人静かにワインを傾けていた。周囲の華やかさとは無縁のように、物静かに、しかしどこか気高い雰囲気を纏っている。彼の姿を見た瞬間、フィオナは確信した。彼こそが、10年前に出会ったエリオットだ。

「……エリオット?」

フィオナが震える声で名前を呼ぶと、彼はゆっくりと顔を上げた。そして、驚いたように彼女を見つめ、次の瞬間、その顔に懐かしさと驚きが入り混じった表情が浮かんだ。

「フィオナ……?」

エリオットの声は以前と変わらず優しく、だが大人びた響きを持っていた。彼は一瞬立ち上がるのをためらったように見えたが、次には立ち上がり、彼女の前に進み出た。

「やはり、君だったんだな……。10年前の森での約束、覚えているのか?」

彼の言葉に、フィオナは胸が締め付けられる思いがした。もちろん、覚えている。忘れたことなど一度もなかった。だが、その感情をどう表現すればいいのか、彼女は言葉に詰まった。

「……どうして、ここに?」

フィオナがようやく言葉を絞り出すと、エリオットは少し微笑んで答えた。

「長い話になるんだ。だが、僕は君に会うために、ずっと努力してきた。貴族として認められるまでにね。」

その言葉に、フィオナは驚きを隠せなかった。エリオットは、かつての平民の少年ではなく、今は立派な貴族としてこの場にいる。どうして彼がここにいるのか、彼がどのようにして貴族としての地位を手に入れたのか、すべてが謎だった。しかし、それよりも、再会したことへの喜びがフィオナを包んでいた。

「私も……ずっと、あの日のことを思い出していたわ。あなたにもう一度会いたいって、ずっと……」

フィオナの言葉に、エリオットは深く頷き、優しく彼女の手を取った。

「僕も同じだよ、フィオナ。君との約束を果たすために、ここに戻ってきた。」

二人は、まるで周囲の喧騒など聞こえないかのように、ただお互いを見つめ合っていた。だが、その瞬間、フィオナの背後から聞き覚えのある声が響いた。

「フィオナ様、こちらにいらっしゃったのですね。」

ジェイコブ伯爵だった。彼の声は柔らかいが、どこか冷たい響きを帯びていた。フィオナはエリオットから手を離し、慌てて振り返った。ジェイコブ伯爵は、落ち着いた笑顔を浮かべていたが、その眼差しには不穏なものが宿っていた。

「こちらの方はどなたですか?初めてお目にかかる方のようですが……」

ジェイコブはエリオットに目を向け、穏やかな声で質問を投げかけたが、その目は敵意を隠そうとしていないように見えた。

エリオットもそれを察し、冷静に一歩前に出て自己紹介をした。

「初めまして。**エリオット・グレイ**と申します。最近、この地で貴族としての地位を得た者です。」

その名前に、ジェイコブは一瞬驚きを見せたものの、すぐに微笑みを取り戻した。

「ほう、貴族になられたばかりですか。それは素晴らしいことですね。しかし、フィオナ様に対して少し近すぎるのではありませんか?」

ジェイコブの言葉には、明らかな牽制が含まれていた。彼はフィオナに対するエリオットの親しさに不快感を覚えているようだった。だが、エリオットも負けていなかった。彼は冷静にジェイコブの視線を受け止め、微笑んだ。

「それは失礼しました。ですが、私はただ、幼い頃の友人として再会を喜んでいただけです。」

フィオナはその場の緊張感を感じ取り、何か言おうとしたが、ジェイコブの鋭い目が彼女を一瞬だけ圧倒した。

「フィオナ様、どうかこちらに戻ってきてください。お話したいことが山ほどあります。」

ジェイコブはやんわりとフィオナに手を差し出したが、その声には明確な命令が込められていた。フィオナは一瞬戸惑ったが、エリオットがその手を取る前に、彼女自身がそれに応じた。

「わかりました、伯爵様……」

フィオナは小さくうなずき、エリオットに視線を向けた。

「また後で……必ずお話しましょう。」

フィオナは思わずエリオットに向かって歩き出したが、周囲の視線が自分に集まっていることに気づき、足を止めた。ここは舞踏会、そして彼はもう「ただの平民」ではない。彼がどうして貴族としてこの場にいるのかもわからないまま、彼に近づくのはリスクが高い。

しかし、彼女の心はすでに高鳴っていた。10年ぶりの再会――彼がこの場にいる理由など、今はどうでもよかった。

「エリオット……本当に……?」

彼女が呟いたその瞬間、エリオットも彼女に気づき、目が合った。その瞬間、二人の時間が止まったかのように感じられた。

エリオットはゆっくりとフィオナの方へと歩み寄り、彼女の名前を静かに呼んだ。

「フィオナ……君なのか?」

その声、その優しい眼差し――間違いなく彼だった。フィオナは思わず口元に手を当て、震える声で答えた。

「エリオット……どうしてここに?」

彼は少し微笑みながら答えた。

「話せば長くなるけど……今は貴族の一員としてこの舞踏会に参加しているんだ」

フィオナは信じられない思いで彼を見つめた。エリオットが貴族になった?それは一体どういうことなのか、すぐには理解できなかった。しかし、そんな疑問は今は二の次だった。彼が再び目の前に現れたという事実だけが、彼女の心を満たしていた。

「ずっと……会いたかった……」

フィオナの言葉に、エリオットは少し驚いたような表情を見せたが、すぐに優しく微笑んだ。

「僕もだよ、フィオナ。君との約束を忘れたことは一度もなかった」

その言葉に、フィオナの胸は喜びでいっぱいになった。彼女はずっと孤独で、誰にも本当の自分を見せられずに生きてきた。しかし、エリオットだけは違う。彼は昔も今も、彼女にとって唯一無二の存在だった。

「でも、どうして……こんなところに……?」

フィオナが再び問いかけると、エリオットは少しだけ目を伏せ、静かに語り始めた。

「僕は……平民だったけど、ある貴族の家に引き取られて、そこから学び、今は貴族として認められるようになったんだ。自分でも、こうしてまた君に会えるなんて思ってもいなかった」

フィオナはその言葉を聞き、驚きながらも深い感慨を覚えた。彼が過ごしてきた10年間――彼もまた、自分と同じように様々な苦労をしてきたのだろう。それでもこうして、再び彼女の前に現れてくれた。

「エリオット……」

フィオナが何か言おうとしたその時、背後から冷たい声が響いた。

「フィオナ様、こちらにおられましたか」

ジェイコブ伯爵だった。彼は鋭い目でエリオットを見つめ、その視線は明らかに敵意を含んでいた。

「フィオナ様、こんな方とお話されているとは……私と共に、他の貴族たちにご挨拶に行かれてはいかがですか?」

彼の言葉は冷たく、フィオナに対してだけでなく、エリオットに対する軽蔑が込められているように感じられた。フィオナは一瞬戸惑ったが、すぐに冷静さを取り戻した。

「ジェイコブ伯爵、ありがとうございます。でも、今少しお話をしているところですので、後ほど伺います」

フィオナは毅然とした態度で答えたが、ジェイコブ伯爵の表情はますます険しくなった。

「フィオナ様、この方は一体どなたですか?貴族としての礼儀をわきまえぬ者が、こうした場にいるのは不適切では?」

フィオナが反論しようとしたその時、エリオットが一歩前に出た。

「私はエリオット・リヴィエール。伯爵家の一員として、この場に招かれました。どうか私がフィオナ様と話していることに問題がないことをご理解いただきたい」

その言葉に、ジェイコブ伯爵は一瞬驚いた表情を見せたが、すぐに冷たい笑みを浮かべた。

「リヴィエール家……なるほど。だが、フィオナ様には私との縁談が進んでいることをお忘れなく。彼女はそう簡単に誰とでも話していい身分ではないのです」

フィオナの心に不安が広がった。ジェイコブ伯爵が何を考えているのかはわからなかったが、彼がエリオットを目の敵にしていることは明らかだった。

エリオットもまた、その状況を理解していた。彼はジェイコブに対して冷静に向き合い、言葉を選びながら答えた。

「それでも、私はフィオナ様との再会を大切にしています。彼女が何を選ぶかは彼女自身の自由です。貴族だからこそ、他者の選択を尊重すべきではないでしょうか?」

ジェイコブ伯爵の目が険しくなり、緊張が高まった。しかし、フィオナはエリオットの強い意志を感じ取り、自分もまたこの状況を乗り越えなければならないと決意した。

「エリオットの言う通りです、ジェイコブ伯爵。私は誰と話すか、自分で決めることができます」

その言葉に、ジェイコブは一瞬言葉を失ったが、すぐに冷静さを取り戻し、軽く頭を下げた。

「もちろんです、フィオナ様。では、失礼いたします」

そう言って、彼はその場を去ったが、その背中には明らかな不満と敵意が見え隠れしていた。

---

ジェイコブが去った後、フィオナはエリオットの方を振り向き、少し疲れた笑みを浮かべた。

「ごめんなさい、エリオット……」

エリオットは首を振り、優しく言った。

「謝ることはないさ、フィオナ。君はよくやったよ」

二人はその場で再び見つめ合い、フィオナはもう一度、彼との再会を心から喜んだ。そして、これからの未来をどう切り開いていくのか、二人で共に進む決意を固めたのだった。

---

フィオナとエリオットは、ジェイコブ伯爵が去った後もその場に立ち尽くしていた。フィオナは今までずっと感じていた閉塞感が、エリオットとの再会によって少しだけ和らいだような気がした。しかし、彼女の心にはまだ不安が残っていた。

「エリオット……これからどうするの?」フィオナが少し小声で尋ねた。

「それは、君がどうしたいか次第だよ、フィオナ」と、エリオットは優しく答えた。「僕は君を守りたい。それが10年前の約束だから。だけど、君が望む未来は君が決めるべきだ」

その言葉にフィオナの胸が熱くなった。彼は今でも変わらず、自分の意志を尊重してくれる。それに比べて、フィオナの周りには彼女の未来を勝手に決めつける人ばかりだった。ジェイコブ伯爵も父親も、フィオナの意志を無視し、自分の都合で物事を進めようとする。それに抗うための力が、フィオナには足りないのではないかと感じていた。

「私は……どうすればいいの?」フィオナは自分でも戸惑いながら、エリオットにすがるように尋ねた。「父の命令に従わなければならない。でも、ジェイコブ伯爵との縁談なんて、考えるだけで嫌になる……」

エリオットは静かにフィオナの手を取った。彼の手は温かく、フィオナに安心感を与えた。

「君には選択肢があるよ、フィオナ。僕は君の側にいる。だけど、まずは自分の気持ちに正直になって、自分が本当に何を望んでいるのかを知ることが大事だ」

フィオナはその言葉に考え込んだ。自分の本当の望み……それは何だろう?エリオットとの再会は確かに彼女の心を揺さぶった。だが、それだけで未来を決めることはできない。彼女にはまだ考えなければならないことが山積みだった。

---

その日の舞踏会は、フィオナにとっていつもとは違う感覚で終わった。エリオットとの再会に心を浮かべながらも、彼女はこれから待ち受ける運命の厳しさを感じていた。自室に戻ったフィオナは、鏡に映る自分の姿を見つめながら、深いため息をついた。

「私は……どうすればいいの?」

彼女は自問自答しながらベッドに腰を下ろした。エリオットの優しさと力強さに惹かれながらも、貴族としての立場や父の期待が彼女の肩に重くのしかかっていた。

その夜、フィオナは眠りにつこうとしたが、どうしても眠れなかった。彼女の頭の中では、ジェイコブ伯爵との縁談や、父親の厳しい命令、そしてエリオットとの再会が入り乱れ、心を掻き乱していた。

---

翌日、フィオナはエリオットに会うため、家を出て城下町に向かった。彼女はエリオットが今どこに滞在しているのかを知っており、そこへ向かう足取りは重いながらも、心の奥では期待に満ちていた。

エリオットが滞在している邸宅に到着し、彼女は扉をノックした。応じたのはメイドだったが、すぐにエリオットを呼びに行ってくれた。エリオットが現れた瞬間、フィオナの胸はまた高鳴った。

「フィオナ、来てくれたんだね」エリオットは微笑んで言った。

フィオナも軽く微笑み返しながら答えた。「少し話をしたくて……」

二人はエリオットの邸宅の庭に出て、静かな場所で向かい合った。フィオナはこれからのことを話すべきだと思い、口を開いた。

「エリオット、私はジェイコブ伯爵との縁談に悩んでる。でも、父はそれを強く推し進めていて……」

エリオットは真剣な表情で彼女の話を聞いていた。彼女が話し終えると、エリオットは静かに言った。

「君が望むなら、僕は君を守るために全力を尽くすよ。ジェイコブが何をしてこようとも、君の意志を尊重しない者には立ち向かう。だけど、僕たちがどうするかは君が決めるべきだ」

フィオナはエリオットの言葉に力をもらいながらも、まだ迷いが残っていた。彼女には父親の期待と貴族としての義務がある。しかし、エリオットと共に歩む未来もまた、魅力的に感じられた。

「私は……まだ決められない」フィオナは率直な気持ちを伝えた。「でも、少しずつ自分の意志を見つけたいと思ってる」

エリオットは微笑んで頷いた。「それでいいよ、フィオナ。君が自分で選び取る未来を、僕は信じてる」

---

その後、フィオナは少しずつ自分自身と向き合い、エリオットの言葉に支えられながら、自分の意志を固めていった。彼女はただの貴族としての義務に縛られるのではなく、自分自身の未来を選び取ることができるのだと信じ始めたのだった。

しかし、ジェイコブ伯爵もまた、彼女を諦めるつもりはなかった。彼は背後で密かに動き始め、エリオットを排除しようと計画を練っていた。フィオナとエリオットの前には、さらなる試練が待ち受けていることを、二人はまだ知らなかった。




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