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第22話宇宙恐龍
アリアの秘密研究
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#### アリア研究所の秘密
「研究は、なにもやってないの?」クラリスが不意に尋ねた。
「やってないことにしてる」
とリアは少し困ったように答えた。
「やってないことにしてる?」
クラリスが疑問を投げかける。
「偉そうな人に口出しされたくない」
アリアは率直に答えた。
「そうか」
ミラは納得したように頷いた。
「みんなだけに見せる」
と
アリアは微笑みながら鍵のかかった隣の部屋に案内した。
ミラはぎょっとした。壁にはゼクスの写真のような画像、いや間違いなく写真が貼られていた。写真のないこの世界に写真がある。これもアリアのスキルで作り出されたのだろう。しかし問題はそこではなかった。ゼクスの写真だ!
「しろがね様?」 ミラが驚きの声を上げた。
「しろがね様を研究してるの?」
アリシアとセシリアも疑問に思い、「しろがね教徒になったの?」と尋ねた。
「宗教違う。物理的に科学的に調べてる」
アリアは冷静に答えた。
「えー!神様だよ?」
セシリアが驚いて言った。
「そこに実体がある存在なら調べたい」
アリアは熱心に言った。
「あ、アリア、あまりむちゃしないで。神罰がくだったらどうするの?」
キャナルが真剣に心配している。
「神罰?興味深い。どういうシステムで作動するのか知りたい」
アリアは好奇心に満ちた目で答えた。
全員があっけにとられる。
その時、ミラの目に机の上に置かれた一枚の紙が入った。
「アリアちゃん、これ見せてもらっていいかしら?」
「いいよ。それ多分理解できるのミラ様だけだと思う」
アリアは答える。
ミラは手に取ってじっくり見る。そこには難解な数式と化学式が連なっていた。
『え?や、やばい、これ、この子、やばいわ、やばすぎる…。ゼ、ゼクスぅ』ミラは頭の中でゼクスに呼びかけた。頭の中言葉さえうわずる。
『セクシウム光線の化学式だな』ゼクスの声がミラの頭に答える。声は冷静だが、驚愕の感情が伝わる。
『こんなの解析できるものなの?』
『人間に理解できると思わなかった』
二人は動揺していた。
「あ、アリアちゃん、これしろがねさまのあれだよね?」
ミラが震える声で尋ねた。
「ミラ様、やっぱり、その化学式理解できるんだ」
アリアは感心したように答えた。
「これ、他の人見せちゃだめよ、危ないから」
ミラはうわずった声で警告した。
「大丈夫、多分誰も理解できないから」
アリアは自信を持って言った。
後ろから、ヒルデガルトとクラリスが覗き込む。
「わかります?」
クラリスがヒルデガルトに尋ねる。
「数字の羅列にしか見えない」
「ですわね」
「ドクターファストなら、わかるかもよ」
ミラが不安げに言うと、
「そうか、あのじーさんは、たしかにあぶない」
アリアは真剣な表情になった。
「でも、これどうするの?」
ミラが尋ねる。
「レギオンに搭載できないかなと思って」とアリアが答えた。
「え?レギオン、溶けちゃわない?」ミラは驚く。
「そこが最大のネック。と言ってもまだ出力する装置さえ出来てないけど」とアリアは少し悔しそうに答えた。
ミラはその紙をじっと見つめながら、アリアの才能とそのリスクの大きさに改めて驚いた。
『やっぱり、この子の才能とスキルは、やばすぎる』
「でも、アリアちゃん、これが成功すれば、すごいことになるわね。でも危険も伴うから、慎重にね」ミラは優しく言った。
アリアは頷く
「もちろん」
「応援するよ。でも、本当に気をつけてね」と優しく言った。
「ありがとう、ミラ様」とアリアは微笑んだ。
こうして、アリアの研究所での秘密の研究が明かされ、彼女の挑戦が続くことが示された。
「こっちのはしろがね様の御使い様の絵ね」
ミラは、一瞬、動揺するが、認識阻害が機能しているらしく、モザイク状態の画像。
「お姿がはっきりしないのね」
アリシアががっかりした様子で見ている。
「記録が妨害されるような機能が働いている」
アリアが答えた。
全員が帰った後、アリアは一人研究所に残っていた。
静かな室内でゼクシウム光線の解析シートをじっと見つめている。「ミラ様は、やっぱり…」
アリアは小さく呟いた。引き出しから一枚の写真を取り出す。それは画像補正済みのエンゼルフォームの写真だった。全てが鮮明に記録されているその写真を見つめながら、アリアは思考を巡らせた。「ミラ様は一体何者なんだろう?」
「研究は、なにもやってないの?」クラリスが不意に尋ねた。
「やってないことにしてる」
とリアは少し困ったように答えた。
「やってないことにしてる?」
クラリスが疑問を投げかける。
「偉そうな人に口出しされたくない」
アリアは率直に答えた。
「そうか」
ミラは納得したように頷いた。
「みんなだけに見せる」
と
アリアは微笑みながら鍵のかかった隣の部屋に案内した。
ミラはぎょっとした。壁にはゼクスの写真のような画像、いや間違いなく写真が貼られていた。写真のないこの世界に写真がある。これもアリアのスキルで作り出されたのだろう。しかし問題はそこではなかった。ゼクスの写真だ!
「しろがね様?」 ミラが驚きの声を上げた。
「しろがね様を研究してるの?」
アリシアとセシリアも疑問に思い、「しろがね教徒になったの?」と尋ねた。
「宗教違う。物理的に科学的に調べてる」
アリアは冷静に答えた。
「えー!神様だよ?」
セシリアが驚いて言った。
「そこに実体がある存在なら調べたい」
アリアは熱心に言った。
「あ、アリア、あまりむちゃしないで。神罰がくだったらどうするの?」
キャナルが真剣に心配している。
「神罰?興味深い。どういうシステムで作動するのか知りたい」
アリアは好奇心に満ちた目で答えた。
全員があっけにとられる。
その時、ミラの目に机の上に置かれた一枚の紙が入った。
「アリアちゃん、これ見せてもらっていいかしら?」
「いいよ。それ多分理解できるのミラ様だけだと思う」
アリアは答える。
ミラは手に取ってじっくり見る。そこには難解な数式と化学式が連なっていた。
『え?や、やばい、これ、この子、やばいわ、やばすぎる…。ゼ、ゼクスぅ』ミラは頭の中でゼクスに呼びかけた。頭の中言葉さえうわずる。
『セクシウム光線の化学式だな』ゼクスの声がミラの頭に答える。声は冷静だが、驚愕の感情が伝わる。
『こんなの解析できるものなの?』
『人間に理解できると思わなかった』
二人は動揺していた。
「あ、アリアちゃん、これしろがねさまのあれだよね?」
ミラが震える声で尋ねた。
「ミラ様、やっぱり、その化学式理解できるんだ」
アリアは感心したように答えた。
「これ、他の人見せちゃだめよ、危ないから」
ミラはうわずった声で警告した。
「大丈夫、多分誰も理解できないから」
アリアは自信を持って言った。
後ろから、ヒルデガルトとクラリスが覗き込む。
「わかります?」
クラリスがヒルデガルトに尋ねる。
「数字の羅列にしか見えない」
「ですわね」
「ドクターファストなら、わかるかもよ」
ミラが不安げに言うと、
「そうか、あのじーさんは、たしかにあぶない」
アリアは真剣な表情になった。
「でも、これどうするの?」
ミラが尋ねる。
「レギオンに搭載できないかなと思って」とアリアが答えた。
「え?レギオン、溶けちゃわない?」ミラは驚く。
「そこが最大のネック。と言ってもまだ出力する装置さえ出来てないけど」とアリアは少し悔しそうに答えた。
ミラはその紙をじっと見つめながら、アリアの才能とそのリスクの大きさに改めて驚いた。
『やっぱり、この子の才能とスキルは、やばすぎる』
「でも、アリアちゃん、これが成功すれば、すごいことになるわね。でも危険も伴うから、慎重にね」ミラは優しく言った。
アリアは頷く
「もちろん」
「応援するよ。でも、本当に気をつけてね」と優しく言った。
「ありがとう、ミラ様」とアリアは微笑んだ。
こうして、アリアの研究所での秘密の研究が明かされ、彼女の挑戦が続くことが示された。
「こっちのはしろがね様の御使い様の絵ね」
ミラは、一瞬、動揺するが、認識阻害が機能しているらしく、モザイク状態の画像。
「お姿がはっきりしないのね」
アリシアががっかりした様子で見ている。
「記録が妨害されるような機能が働いている」
アリアが答えた。
全員が帰った後、アリアは一人研究所に残っていた。
静かな室内でゼクシウム光線の解析シートをじっと見つめている。「ミラ様は、やっぱり…」
アリアは小さく呟いた。引き出しから一枚の写真を取り出す。それは画像補正済みのエンゼルフォームの写真だった。全てが鮮明に記録されているその写真を見つめながら、アリアは思考を巡らせた。「ミラ様は一体何者なんだろう?」
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