ある日、何故か冷酷皇帝陛下の子供になりました。

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…何これ？

いや、おかしいでしょう。

少し前に弟と家にいて、寝ようとしたら強盗と鉢合わせて刺されたはずなのに…

何で生きてるの？

しかも、赤ちゃんて。

これが、今流行の異世界転生ってやつか？

まさか本当にあるとはねぇ。

弟は無事かな？

私より先に寝たはずだけど…

足止めもまともに出来なかったけどね。

抵抗する間もなく刺されたし。

ダメな姉だな、私って。

せめて、盾になって死ねば良かったわ。

申し訳ない気持ちでいっぱいになっていると、頭の中で声が聞こえた。

"そんなに自分を責めんなよ。"

！？
え？
誰！？

"右見て"

右って…

言われた通りに右を見ると、こちらを見ていたのは同じゆりかごの中で寝ている今世の私の双子の弟にあたる赤ちゃんだった。

だけど、赤ちゃんらしからぬ感じがする。

しばらく見つめ合っていた私達だが、次に聞こえてきた言葉で確信した。

"俺、何も出来なくてごめんな。"

この頭に流れてくる落ち着く声は…

"ルカ？"

"うん。"

なんと、前世の双子の弟でした。

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