100 / 220
第二章 耽溺
第十九話
しおりを挟む今どき大学生が喜ぶような店など俺は知らない。だが職場の同僚といくような居酒屋に連れてっても喜ばねえのは確かだ、ならば小洒落たレストランに連れてけば間違いないだろうと意気込んだ。
音稀はというと満更でもねえ顔。よっしゃ正解と思っていたが、俺がしゃれたレストランとか苦手なことに気づいてたんだな、料理が運ばれてきた頃「つぎは肩肘を張らない店にしましょう」と言われ俺赤面。
どんな場所でも俺と一緒なら楽しいとまで言われた瞬間、いい歳したおっさんが年下のしかも男に本気でノックアウトされてしまった。
あとはよく分かんねえ。料理の味も話した内容も。
つぎに意識が覚醒したときは──俺ん家のベッドで音稀を組み敷き見下ろす場面だった。
「お願い……優しくして」
細い声で音稀が乞う。
男にしては薄い肩としながかな柔い肌。頬を染め俺と目を合せないよう顔を背ける仕草に背徳感を覚え、興奮度MAXやべえと思いつつあごを掴み口唇に吸いつく。
「……んっ」
ガチやべえ。なにこれマジで男かよ。めちゃくちゃ柔らけえ。
ぷにぷにと弾力のある口唇を無心に奪いながら、もう男でもなんでもいいやと最後の理性も途切れ舌をねじ込み存分に音稀を味わう。
やるこた女とさほど変わらねんだ、あそこの勝手は違うだろうがそれは後で考えるとして──まずはシャツをたくし上げない胸を揉みしだく。
「んっ……あっ……ぅ」
小っせえ胸をつまみ爪先で弾いてやると、鼻から抜けるような声をだし身体が跳ねる。そんな音稀が可愛くて俄然やる気がみなぎる俺。やべえ……音稀の口ンなかマジ甘めえ。
0
お気に入りに追加
105
あなたにおすすめの小説
転生して悪役になったので、愛されたくないと願っていたら愛された話
あぎ
BL
転生した男子、三上ゆうきは、親に愛されたことがない子だった
親は妹のゆうかばかり愛してた。
理由はゆうかの病気にあった。
出来損ないのゆうきと、笑顔の絶えない可愛いゆうき。どちらを愛するかなんて分かりきっていた
そんな中、親のとある発言を聞いてしまい、目の前が真っ暗に。
もう愛なんて知らない、愛されたくない
そう願って、目を覚ますと_
異世界で悪役令息に転生していた
1章完結
2章完結(サブタイかえました)
3章連載
貧乏で凡人な転生令嬢ですが、王宮で成り上がってみせます!
小針ゆき子
ファンタジー
フィオレンツァは前世で日本人だった記憶を持つ伯爵令嬢。しかしこれといった知識もチートもなく、名ばかり伯爵家で貧乏な実家の行く末を案じる毎日。そんな時、国王の三人の王子のうち第一王子と第二王子の妃を決めるために選ばれた貴族令嬢が王宮に半年間の教育を受ける話を聞く。最初は自分には関係のない話だと思うが、その教育係の女性が遠縁で、しかも後継者を探していると知る。
これは高給の職を得るチャンス!フィオレンツァは領地を離れ、王宮付き教育係の後継者候補として王宮に行くことになる。
真面目で機転の利くフィオレンツァは妃候補の令嬢たちからも一目置かれる存在になり、王宮付き教師としての道を順調に歩んでいくかと思われたが…。
初心者オメガは執着アルファの腕のなか
深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。
オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。
オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。
穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。
私を追い出しても大丈夫だというのなら、どうぞそうなさってください
新野乃花(大舟)
恋愛
ハイデル第二王子と婚約関係にあった、貴族令嬢のメリア。しかしある日、ハイデルは突然にメリアとの婚約を破棄したうえ、新しい婚約者として自身の幼馴染であるアリッサを迎え入れると宣言する。自分がいなくなったら王宮は破滅すると警告を発するメリアだったものの、ハイデルはそんな彼女の言葉に一切耳を貸さず、結局一方的にメリアの事を追い出してしまう。メリアの言葉は負け惜しみに過ぎないと思っていたハイデルだったが、メリアが予言した通りに自分の地位が少しずつ崩壊していく姿を目の当たりにして、彼女の言っていたことは本当だったのだと理解するも、時すでに遅しであり…。
平凡でモブな僕が鬼将軍の番になるまで
月影美空
BL
平凡で人より出来が悪い僕、アリアは病弱で薬代や治療費がかかるため
奴隷商に売られてしまった。奴隷商の檻の中で衰弱していた時御伽噺の中だけだと思っていた、
伝説の存在『精霊』を見ることができるようになる。
精霊の助けを借りて何とか脱出できたアリアは森でスローライフを送り始める。
のはずが、気が付いたら「ガーザスリアン帝国」の鬼将軍と恐れられている
ルーカス・リアンティスの番になっていた話。
祝福という名の厄介なモノがあるんですけど
野犬 猫兄
BL
魔導研究員のディルカには悩みがあった。
愛し愛される二人の証しとして、同じ場所に同じアザが発現するという『花祝紋』が独り身のディルカの身体にいつの間にか現れていたのだ。
それは女神の祝福とまでいわれるアザで、そんな大層なもの誰にも見せられるわけがない。
ディルカは、そんなアザがあるものだから、誰とも恋愛できずにいた。
イチャイチャ……イチャイチャしたいんですけど?!
□■
少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです!
完結しました。
応援していただきありがとうございます!
□■
第11回BL大賞では、ポイントを入れてくださった皆様、またお読みくださった皆様、どうもありがとうございましたm(__)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる