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いくら仲良しでも適度な距離は必要です。
いくら仲良しでも言わないと伝わらない事もあります②※
しおりを挟むしつこいけどピンクです、閲覧注意。
「あ…ふ、はる…と、俺……」
触れるだけのキスの合間に途切れ途切れに出た言葉は、自分でもさっきとはまるで違う意味を含んだ声色になってしまった。
晴人がそれに気づいたかはわからないけど俺の身体をまた優しく撫でて、ゆっくりと唇をこじ開けて舌を割り入れてきた。
そのまま蕩けそうなキスを繰り返してくれて、上手く息が出来なくなって来て晴人の首筋に腕を回す。
胸まで捲り上げられたTシャツが俺の首元で少し邪魔だったから、晴人は唇を離してそれを素早く首から抜いて、自分もTシャツを脱いで俺の耳元で少し掠れた声で言う。
「……悠太、今すっごくエロい顔してる」
恥ずかしい事を言われたけど多分間違ってないから何も言い返せなくて頰が熱くなる。
キスだけで溶けそうで、そして自分がずっと前から晴人への気持ちを押し殺してた事を自覚した今は状況がまだ飲み込めない。
「もっと、悠太が感じてる声が聞きたい」
「…んん、っあ、やだ…そこっ…?」
右の耳に晴人の舌が入り込んで、びっくりして肩が上がって熱い息が漏れる。
「……っく、やぁっ、かき回さないで…ッ」
何度も出し入れされると卑猥な音が脳まで響くみたいで、何度も変な喘ぎ声が出て恥ずかしくてシーツを握り締めた。
自分の口からこんな声が出るなんて知らなかったし、耳元で響く晴人の息遣いがゾクゾクして身体が震える。
思わず逃げを打つ俺の身体を抱き寄せて、逃がさないように指を絡められてシーツに縫い付けられた。
「は…っ、いた…ッ」
首筋に顔を埋められて、晴人の唇が触れた所からどんどん熱くなって、時々ちくっと痛みが走って薄目で見ると赤い跡が身体についてた。
「な、なにしてんの…?」
「大丈夫、見えないとこにつけてるから」
「そ、そういう問題じゃ…あ…んんっ」
それがキスマークだと理解した時恥ずかしさに頭が沸騰して狼狽えて、でもなんだかそれが『晴人の物』みたいな気がして嫌じゃないと思った。
「…ん…っ、や…はぁっ」
いくつかの赤い印をつけられてる感触を追うだけで痛いのに気持ち良くて、晴人の頭が少しずつ下がっていって、太ももを開かされて俺自身を口に含んだ感触に強く目を瞑った。
晴人の口内に俺のモノが咥えられてる事実を受け入れるだけで精一杯なのに、あまりの快感におかしくなりそうで思わず両手で口を抑える。
「…う…ッんんっ…は、やだ、もう」
そんな事はまるで意味がないかのように口から喘ぎ声が絶え間なく部屋に響いた。
今にもイッてしまいそうな射精感に泣きそうになった俺に気づいて、晴人が両手を取って覆いかぶさって頰にキスをする。
「悠太…嫌だったらこれ以上はやめるけど、本当に嫌か?」
「……え…?やめるの?」
「同意が得られない行為はやらないよ。悠太が嫌な事は出来ないし…」
晴人はちゃんと俺の気持ちを考えてくれてる。
「晴人…あのさ、晴人はこういう事…その、誰かとした事…ある?」
だって全然迷いがなくて手慣れてる気がしたんだ。
「俺が誰かを抱いてたら、嫌ってこと?」
「………嫌だよ。だって…俺」
晴人の事好きなんだって言いそうになって言えなくて唇を噛んだ。
さっきまで散々、嫌だの無理だの言ってたのに急に手のひら返したみたいに俺は何を言おうとしてるんだろう。
「お前と一緒にいる時間が長いのに、気づかれないでそういう事出来るわけないじゃん」
「じゃ、その、なんで慣れてるの…?」
「だから、それは…」
言葉を濁しかけて、晴人はバツが悪そうに呟いた。
「脳内でお前の事何百回も抱いたからだよ」
晴人は言ってしまってから少し恥ずかしそうに目を逸らした。
「あ、やべ…俺が変態みたいな事言ってないか?」
「それって…」
どういう意味かわかんなくて、でも晴人が誰かと関係を持ってなかった事は理解してすごく嬉しかった。
晴人はこういう時、嘘は言わない。
「ずっと言えなかったから、いざ言おうとするとなかなか言えないんだよ、かっこ悪いけど」
かっこ悪くないしちゃんと言って欲しくて、泣きそうになりながら晴人の言葉を待った。
「悠太しか好きじゃないから誰とも経験ないよ。ずっと抱きたかったのはお前だけだ」
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