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1章
32話
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「あんた! 正気かい!?」
「雅さん。ごめんなさい、あれほど忠告してもらったのに」
千尋の部屋で喜兵衛が運んできてくれた遅めの食事を摂っていると、そこに般若のような顔をした雅が物凄い勢いでやってきた。きっと鈴の出した答えを配膳にやってきた喜兵衛に聞いたのだろう。
そんな雅などまるで眼中に無いかのように千尋が鈴に言う。
「あ、鈴さんすみません、醤油を取っていただけますか?」
「はい、どうぞ。お塩もいりますか?」
「そうですね。ありがとうございます」
そう言って塩を受け取った千尋は、自分の皿に適量の塩を出して雅を見る。
「雅、食事中ですよ。お説教なら後にしてください」
「出来る訳ないだろ! 鈴! いいかい、何度も言うようにこいつにお似合いなのは、金とか名誉とかそういうのに執着してる後腐れない女なんだよ! あんたそのどれも違うだろ!?」
「そ、それは雅さん、御本人を前にして流石に言い過ぎでは……」
「大丈夫ですよ、鈴さん。雅の口の悪さは折り紙付きですから」
「あんたは黙ってな! 鈴、よーく考えな! こいつと儀式とか出来んのかい!?」
「儀式? 何か儀式をするのですか? も、もしかして生贄的な……?」
何せ千尋はドラゴンだ。もしかしたら結婚したと同時に食べられてしまったりするのだろうか? 思わず怯んだ鈴を見て千尋は優しく微笑んだ。
「生贄だなんて、一体龍にどんなイメージを持っているのですか?」
「え? そ、それはその……ドラゴンと言えば火を噴いたり人を食べたり……?」
「ははは! なるほど、鈴さんの中では龍と言えばドラゴンなのですね。でも残念ながら龍とドラゴンでは元の種族が同じでも生態がまるで違います。私達は人を食べたりしませんし、もちろん火を噴いたりもしません。安心してください」
「あ、そうなんですね」
ホッと胸を撫で下ろした鈴を見て、雅が鈴を抱きかかえるようにして千尋を睨みつける。
「鈴、こいつと結婚するって事はどういう事なのかもう一度ちゃんとよく聞いてから決めな!」
「は、はい! もしかしてそれがさっきの保留のお話ですか?」
雅のあまりの剣幕に鈴は思わず頷いて千尋を見ると、千尋は困ったような顔をして笑みを浮かべる。
「ええ。ですが、それはあまり食事中にするような話ではないと思うので」
「?」
「それもそうだ。食べたら聞きな! 絶対だよ! こいつが今までしてきた事を、ちゃーんと聞いてから決めるんだ、分かったね!?」
雅の言葉に鈴はコクリと頷いて目の前の食事を急いで食べ始めた。どうやら千尋に嫁ぐという事は、一筋縄ではいかないようだ。
「大丈夫ですか? 鈴さん」
「は、はい。すみません」
急いで食事を終えたのは良かったが、鈴は今度は苦しくて起き上がれなくなっていた。そんな訳で今は千尋の部屋のソファで休んでいる。
そんな鈴に千尋は苦笑いしながら水を持ってきてくれる。それを受け取った鈴は深呼吸をしてお礼を言って水を受け取った。
「少し横になりますか? ちょっと待っていてくださいね。何かクッションを持ってきましょう」
「あ、いえ、もう大丈夫です。ありがとうございます」
流石にこれ以上千尋の手を煩わせる訳にはいかない。鈴はどうにか座り直して千尋に頭を下げた。そんな鈴を見て千尋も安心したように笑い、何故か鈴の隣に腰を下ろす。
「あ、あの」
「近いですか?」
「は、はい」
いつも思うが、千尋は本当に良い匂いがするのだ。何よりも鈴は男性慣れしていない。だからかどうかは分からないが、何だかドギマギしてしまう。
そんな鈴を覗き込んで千尋がいたずらに笑った。
「ですが、結婚すればこういう事も増えると思いますよ?」
「ま、まだ結婚していません!」
「ふふ、そうでしたね。まだ返事は保留でした。では移動しましょう」
それだけ言って千尋は鈴の正面に移動して静かに話し出す。
「龍の仕事は前にも話した通り、私の神通力を宿した子を各地に送る事だと話しましたよね?」
「はい」
実を言うとそれがどういう意味なのかちゃんと理解していなかった鈴だ。
ただの比喩なのか、それとも実際に子供を生むのか、だとすれば一体どれほどの人数を埋めばいいのかさっぱり分からない。だから出来るだけ考えないようにしてきたが、やはりそうは言っていられない。雅の言う通り、神森家に嫁ぐと決めたのなら、きちんとそういう事も知っておくべきだ。
姿勢を正した鈴を見て千尋は小さな息をついて話しだした。
「先に言っておきますが、あなた達人間の営みと、龍の加護を持つ子供を作るのは方法が全く違います」
「え?」
「神通力を宿した子は、母親の卵だけを使います」
「た、卵?」
一体どいう事なのかさっぱり分からなくて目を白黒させていたであろう鈴を見て、千尋は小さく吹き出す。
「いえ、すみません。そうですね。鈴さんにそういう知識がどれほどあるのかは分かりませんが、私は誰かと寝た事は一度もありません。それは龍も含めてです」
「……」
寝る、とは? 思わずキョトンとしてしまった鈴を見て、千尋はとうとう本格的に笑いだしてしまう。
「ああ、何て言ったら良いのか……男女の営みと言えば分かりますか?」
「!」
その言葉にハッとした鈴を見てようやく千尋は安心したかのように胸を撫で下ろす。男女の営みについて詳しい事はさっぱり分からないが、ここへ来る前に蘭がそれとなく教えてくれた。
思わず顔を赤らめた鈴を見て千尋が言う。
「そんな赤くならないでください。何だか私まで照れてしまうではないですか」
「す、すみません」
「いいえ。むしろそれほど純粋で大丈夫なのかと少し心配になりますね。えっと、話を戻します。さきほど雅が言った儀式というのは、月に一度、あなたの卵に私の神通力を送り、それを各地の巫女の器を持つ方に送るというものです」
「!?」
「とは言え利用するのはあなたの卵だけですから、そういう行為は一切ありません。安心してください。ちなみにあなたの遺伝子なども一切残りませんので安心してくださいね」
「そ、それは巫女さん達は驚かれるのでは……」
「それも大丈夫です。そういう人たちを選んで送るので。龍の卵は私の笛で空に舞い上がり、しかるべき人達の所に宿ります。それが、私の仕事なのですよ」
「それは何だか神秘的です。えっと、でも雅さんはそれを何故あんな風に怒っていたのでしょうか?」
「それは……あなた自身は子供を宿すことが出来なくなるから……です」
「……そうなのですか?」
「はい。あなたの一生分の卵を使いますので、あなた自身の子供は出来ません。雅はそれを嘆いていたのですよ」
般若のような顔をして怒っていた雅は、鈴の子供の事を心配していたのか。
「それからまだあります。龍の神通力を宿すには相当な体力を必要とします。恐らくその後3日は起き上がれません。必然的に、龍の花嫁は平均寿命がとても……短くなってしまいます」
千尋は躊躇うように言った。その顔は申し訳なさそうで、何だか鈴の方が泣きそうになってしまう。
「どうして千尋さまがそんな顔をするのですか」
「私は国を守る代わりに、その代の花嫁を犠牲にしてきたのです。もちろん歴代の方たちは神通力の送り方や自身の子供については納得されていましたが、寿命が縮むのは私にも予測が出来なかったのです。ですが、今までの方が皆短命だった事を考えると、多分鈴さんも……」
そう言って視線を伏せた千尋を見て、鈴はようやく合点が言ったように頷く。
どのみち佐伯家に居れば長生き出来たとしても退屈で、誰の役にも立てない人生を送っていたのだ。
けれど、このまま神森家に嫁げば少なくとも神様のお手伝いが出来る。それは鈴にとって、唯一誇れるものになるのではないだろうか。
鈴はそこまで考えて顔を上げた。未だに申し訳無さそうな千尋を見て微笑む。
「では私は太く短く生きるようにしようと思います。千尋さま、最後のその時まで、ふつつかではありますが、どうぞよろしくお願いいたします」
「……本当に?」
「はい」
「……分かりました。鈴さんが逝ってしまった後は、必ず私の元へ来られるよう尽力します」
「お願いします」
以前言った約束を覚えていてくれたのかと鈴が笑うと、千尋も困ったような泣きそうな顔をして微笑んでくれた。
部屋に戻ると、寝台の上で雅があぐらをかいて腕を組んでこちらをじっと見ていた。
「ただいま戻りました」
「で、どうなんだい?」
「ここに嫁ぎます」
「佐伯家の為か、それとも千尋の為か」
「いいえ。自分の為です。私が、ここを離れたくないのです」
「雅さん。ごめんなさい、あれほど忠告してもらったのに」
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そんな雅などまるで眼中に無いかのように千尋が鈴に言う。
「あ、鈴さんすみません、醤油を取っていただけますか?」
「はい、どうぞ。お塩もいりますか?」
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「大丈夫ですよ、鈴さん。雅の口の悪さは折り紙付きですから」
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「儀式? 何か儀式をするのですか? も、もしかして生贄的な……?」
何せ千尋はドラゴンだ。もしかしたら結婚したと同時に食べられてしまったりするのだろうか? 思わず怯んだ鈴を見て千尋は優しく微笑んだ。
「生贄だなんて、一体龍にどんなイメージを持っているのですか?」
「え? そ、それはその……ドラゴンと言えば火を噴いたり人を食べたり……?」
「ははは! なるほど、鈴さんの中では龍と言えばドラゴンなのですね。でも残念ながら龍とドラゴンでは元の種族が同じでも生態がまるで違います。私達は人を食べたりしませんし、もちろん火を噴いたりもしません。安心してください」
「あ、そうなんですね」
ホッと胸を撫で下ろした鈴を見て、雅が鈴を抱きかかえるようにして千尋を睨みつける。
「鈴、こいつと結婚するって事はどういう事なのかもう一度ちゃんとよく聞いてから決めな!」
「は、はい! もしかしてそれがさっきの保留のお話ですか?」
雅のあまりの剣幕に鈴は思わず頷いて千尋を見ると、千尋は困ったような顔をして笑みを浮かべる。
「ええ。ですが、それはあまり食事中にするような話ではないと思うので」
「?」
「それもそうだ。食べたら聞きな! 絶対だよ! こいつが今までしてきた事を、ちゃーんと聞いてから決めるんだ、分かったね!?」
雅の言葉に鈴はコクリと頷いて目の前の食事を急いで食べ始めた。どうやら千尋に嫁ぐという事は、一筋縄ではいかないようだ。
「大丈夫ですか? 鈴さん」
「は、はい。すみません」
急いで食事を終えたのは良かったが、鈴は今度は苦しくて起き上がれなくなっていた。そんな訳で今は千尋の部屋のソファで休んでいる。
そんな鈴に千尋は苦笑いしながら水を持ってきてくれる。それを受け取った鈴は深呼吸をしてお礼を言って水を受け取った。
「少し横になりますか? ちょっと待っていてくださいね。何かクッションを持ってきましょう」
「あ、いえ、もう大丈夫です。ありがとうございます」
流石にこれ以上千尋の手を煩わせる訳にはいかない。鈴はどうにか座り直して千尋に頭を下げた。そんな鈴を見て千尋も安心したように笑い、何故か鈴の隣に腰を下ろす。
「あ、あの」
「近いですか?」
「は、はい」
いつも思うが、千尋は本当に良い匂いがするのだ。何よりも鈴は男性慣れしていない。だからかどうかは分からないが、何だかドギマギしてしまう。
そんな鈴を覗き込んで千尋がいたずらに笑った。
「ですが、結婚すればこういう事も増えると思いますよ?」
「ま、まだ結婚していません!」
「ふふ、そうでしたね。まだ返事は保留でした。では移動しましょう」
それだけ言って千尋は鈴の正面に移動して静かに話し出す。
「龍の仕事は前にも話した通り、私の神通力を宿した子を各地に送る事だと話しましたよね?」
「はい」
実を言うとそれがどういう意味なのかちゃんと理解していなかった鈴だ。
ただの比喩なのか、それとも実際に子供を生むのか、だとすれば一体どれほどの人数を埋めばいいのかさっぱり分からない。だから出来るだけ考えないようにしてきたが、やはりそうは言っていられない。雅の言う通り、神森家に嫁ぐと決めたのなら、きちんとそういう事も知っておくべきだ。
姿勢を正した鈴を見て千尋は小さな息をついて話しだした。
「先に言っておきますが、あなた達人間の営みと、龍の加護を持つ子供を作るのは方法が全く違います」
「え?」
「神通力を宿した子は、母親の卵だけを使います」
「た、卵?」
一体どいう事なのかさっぱり分からなくて目を白黒させていたであろう鈴を見て、千尋は小さく吹き出す。
「いえ、すみません。そうですね。鈴さんにそういう知識がどれほどあるのかは分かりませんが、私は誰かと寝た事は一度もありません。それは龍も含めてです」
「……」
寝る、とは? 思わずキョトンとしてしまった鈴を見て、千尋はとうとう本格的に笑いだしてしまう。
「ああ、何て言ったら良いのか……男女の営みと言えば分かりますか?」
「!」
その言葉にハッとした鈴を見てようやく千尋は安心したかのように胸を撫で下ろす。男女の営みについて詳しい事はさっぱり分からないが、ここへ来る前に蘭がそれとなく教えてくれた。
思わず顔を赤らめた鈴を見て千尋が言う。
「そんな赤くならないでください。何だか私まで照れてしまうではないですか」
「す、すみません」
「いいえ。むしろそれほど純粋で大丈夫なのかと少し心配になりますね。えっと、話を戻します。さきほど雅が言った儀式というのは、月に一度、あなたの卵に私の神通力を送り、それを各地の巫女の器を持つ方に送るというものです」
「!?」
「とは言え利用するのはあなたの卵だけですから、そういう行為は一切ありません。安心してください。ちなみにあなたの遺伝子なども一切残りませんので安心してくださいね」
「そ、それは巫女さん達は驚かれるのでは……」
「それも大丈夫です。そういう人たちを選んで送るので。龍の卵は私の笛で空に舞い上がり、しかるべき人達の所に宿ります。それが、私の仕事なのですよ」
「それは何だか神秘的です。えっと、でも雅さんはそれを何故あんな風に怒っていたのでしょうか?」
「それは……あなた自身は子供を宿すことが出来なくなるから……です」
「……そうなのですか?」
「はい。あなたの一生分の卵を使いますので、あなた自身の子供は出来ません。雅はそれを嘆いていたのですよ」
般若のような顔をして怒っていた雅は、鈴の子供の事を心配していたのか。
「それからまだあります。龍の神通力を宿すには相当な体力を必要とします。恐らくその後3日は起き上がれません。必然的に、龍の花嫁は平均寿命がとても……短くなってしまいます」
千尋は躊躇うように言った。その顔は申し訳なさそうで、何だか鈴の方が泣きそうになってしまう。
「どうして千尋さまがそんな顔をするのですか」
「私は国を守る代わりに、その代の花嫁を犠牲にしてきたのです。もちろん歴代の方たちは神通力の送り方や自身の子供については納得されていましたが、寿命が縮むのは私にも予測が出来なかったのです。ですが、今までの方が皆短命だった事を考えると、多分鈴さんも……」
そう言って視線を伏せた千尋を見て、鈴はようやく合点が言ったように頷く。
どのみち佐伯家に居れば長生き出来たとしても退屈で、誰の役にも立てない人生を送っていたのだ。
けれど、このまま神森家に嫁げば少なくとも神様のお手伝いが出来る。それは鈴にとって、唯一誇れるものになるのではないだろうか。
鈴はそこまで考えて顔を上げた。未だに申し訳無さそうな千尋を見て微笑む。
「では私は太く短く生きるようにしようと思います。千尋さま、最後のその時まで、ふつつかではありますが、どうぞよろしくお願いいたします」
「……本当に?」
「はい」
「……分かりました。鈴さんが逝ってしまった後は、必ず私の元へ来られるよう尽力します」
「お願いします」
以前言った約束を覚えていてくれたのかと鈴が笑うと、千尋も困ったような泣きそうな顔をして微笑んでくれた。
部屋に戻ると、寝台の上で雅があぐらをかいて腕を組んでこちらをじっと見ていた。
「ただいま戻りました」
「で、どうなんだい?」
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