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魔王の譚
落ち込む男
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「こんなことが許されていいのか?」
「どうだ?超お役立ちスキルだろ?」
「いや。確かにそうだが……」
こいつ状況理解してるのか?こんなスキル存在していい訳がない。前世の俺でも手に入らなかった情報ばかりだぞ。
今、ルークスの手にある「天命の書板」にはフランスに実在する原子力発電所の建設工事図面が表示されている。国家機密だろ。これ。
「最先端の工業技術から夕飯の手抜きレシピまで、俺が疑問に思ったことは大概答えてくれるんだよ」
こいつ、コトの重大さを理解してるんだろうか?こいつらに持たせていいスキルなのか?いや。こいつらだから大丈夫なのかもな。頭の回る奴が手に入れてたらとんでもないことになってるぞ。
「で、これを使って原油の採掘から石油精製施設の建設。近代的な生活を手に入れようとしてたってわけか……」
「そう言う事。これとサトシのスキルは相性良くてさ」
頭が痛くなってきたな。ある意味これが学者脳って奴なのかな。視野狭窄もいいところだ。なにより、
「お前、近代的な生活って、ログアウトしたらいくらでも満喫できるじゃねぇか」
「あ、ああ。それはそうなんだけどさ。ほら、俺は良くてもサトシが可哀そうだろ?」
どこから突っ込んでいいもんやら。まあ、少なくとも悪意が無い事は理解できた。でも悪意が無いから無害って訳じゃないけどな。「善意のバカ」ほど始末の悪い物は無い。それは前世で痛いほど経験させられたからな。まあ、監視体制を変えるつもりは無いが利用できそうだって事は確認できたので良しとしよう。
それにしても……これはスキルとしてどうなんだ?チート級とはまさにこの事だな。ルークスが粛清されるべきなんじゃないか?いや。本当はルークスが粛清対象だったのか?
しかし、さっき聞いた話だとそう言うわけでも無い様だ。
「なあ、本当にお前が粛清対象じゃなかったのか?このスキルだと粛清対象でもおかしくないと思うがな」
「いや。俺じゃないな。たぶんサトシだ。どうやら覚醒したっぽいし……
あ~。どうだろう。覚醒したのかなぁ」
「なんだよ。歯切れが悪いな」
「どうもよくわからんのだよな。ちょっと性格が明るくなった……とは思うが。あの状況でそうなる事もおかしい気がするし」
「ああ、カルロスとかいう奴か」
ようやくしっぽを掴むことが出来た。奴を見つけるために随分と骨を折ったが、瓢箪から駒とはまさにこの事だ。
「知り合いか?」
「いや。会ったことは無い。が、ずっと探しては居たな」
「そうか。そりゃよかった。奴もなんだか魔王(あんた)の事を探してる風だったな。俺とサトシのどっちが魔王だ?って聞かれたからな」
俺の事を探してる割には、あまり情報は掴めていないらしいな。好都合だ。
「どうするんだ。奴を探しに行くのか?」
「いや。それは俺の部下がやってくれる。気長に待つさ」
「そうか。で、俺が話せることはこれくらいだが……」
そう言うとルークスは一旦言葉を区切る。そして俺の様子を窺うように話を再開した。
「いくつか質問していいか?」
「ん?ああ、俺がわかる範囲ならな」
「そうか。なあ。あんたの言う「魂持ち」、つまり「ユーザー」だな。それはこの世界にどのくらい居るんだ?」
質問の意図はよくわからんが、俺の様子をびくびくしながら窺っていることは確かだった。奴の周囲を回る「動揺」「詮索」「恐怖」の言葉を見れば想像がつく。もうすでにルークスに対する敵意は無いから取って食いはしないけどな。まあ、恐れてもらう分にはこっちに不利益が無いので否定しないでおこう。
で、「ユーザー」の数についてだ。俺の街にも「魂持ち」は居る。カールたちを除いたとしてもだ。
親っさんの代からここに住む者たち、「魂持ち」の子孫はそれなりの確率で「魂持ち」が生まれる。とはいうモノの鼠算式に増えるわけじゃない。せいぜいが「減らない」か「微増」ってところだ。全部で数百人ってところだろうか。そのほとんどは魔力とスキルを活かして街づくりに貢献してもらっている。
他の街にも「魂持ち」はかなりいる。そのほかの街にも20~30%程度の確率で居るんじゃないだろうか。
「そうだな。俺が出会った範囲で言えば……数千……いや、一万人ってところじゃねぇかな」
「いちまん……」
その数字を聞いてルークスは虚空を見上げる。なんだ?そんなにショックな話か?
「なんでだ?ユーザーが多いと問題があるのか?少なくとも俺が出会っただけだから、もっと居ると思うぞ。あ、いや。少し減ったかもしれんが」
「減った?なんで」
「この間、王都から来た連中がデールの街で「おいた」を働きやがったからな。ちょっと仕置きをした」
「ヤッたのか?」
俺の表情を見てルークスが息をのむ。この世界を仮想現実だと知っている奴にしては随分センチな反応だな。
まあ、あの場を治めるには奴らを倒す以外に方法は無かったからな。とはいえ、生き返らせようと思えば出来ないことは無い。実際デールで殺された「魂持ち」達は全員復活させたしな。デールの街もそうだ。俺のスキルならその程度の事は問題ない。が、無抵抗な人間を殺して回る性根に腹が立った。
「ゲームなんだろ?この世界」
「いや。それはそうだけどさ」
「それに、「魂持ち」はかなりの高確率でこの世界に転生するしな」
「?どういうことだ」
「また生まれ変わるんだよ。大抵はな」
「なんでそんなことがわかるんだよ?」
「俺には能力値が見えるって言ったよな。その情報は人それぞれ違う。まあ、当然お前らが言うところのパラメータの類は変化するけどよ。でも根本的な部分……そうだな、オーラとでも言おうか。それは変化しないし、それが他人と一致することも無い。で、一度死んだ人間と全く同じオーラを持って生まれてくる奴が居るんだよ。つまり生まれ変わりだ」
「そいつは、死ぬ前と全く同じ奴なのか?」
「いや。たいていの場合は記憶を失って新しい人生を生きてるから、まったくの同一人物とは言えないかもしれんな」
「じゃあ、あんたの思い過ごしってことは無いのか?」
「いや、それは無いな。記憶を持ったまま転生してる奴も居るしな」
「そんな奴が!?もしかしてあんたも……」
「俺は違う。俺はこの世界に来てからまだ一度も死んでない。はずだ。まあ、わからんがな。俺になる前に一度この世界で死んでるのかもしれんが、まあ、それは問題じゃない」
「じゃあ、他に記憶を持ったまま転生した奴が居るって事か?」
「まあな」
「それは一体?」
「知ったところでどうする?だいたいお前の知らない奴だよ」
「ああ、そうか。そうだな」
「なんでユーザーの数なんか知りたいんだ?」
「いや。さっきも言ったろ?この世界はゲームなんだよ。それもオフラインだ。このユーザーってのは一体だれかを知りたいんだ。このサーバーにアクセスしてるユーザーなんて世界中のどこを探しても俺以外いないはずなんだよ」
「そう言う事か……そればっかりは俺にはわからんな。現に俺はこの世界に居るしな」
この世界が仮想現実だと言われて、腑に落ちた部分と、釈然としない部分がある。この世界の異常さ、理不尽さには多少思うところがあった。それが仮想現実(ゲーム)だと知ってある程度は合点がいった。しかし、そこで新たに疑問も生まれてくる。それはルークスの疑問と同じ。『俺は一体何なんだ?』ってことだ。こんな時に『我思う故に我在り』なんて気休めにもなりゃしない。
「まあ、それはこれから調べていくしかねぇんじゃねぇか?確かに俺もそこは気になるところだ。まあ多少は手伝ってやる事も出来ると思うぞ」
俺がそう言うと、ルークスは落胆しつつも笑顔を見せた。
「そうか。助かる。ああ、この事はくれぐれもサトシには……」
「わかってる。言わんさ。で、お前さんとしてはどうやって調べるつもりだ?」
ルークスは大きなため息を吐きながら天井を見つめている。
「いや。何をどうしたらいいか皆目見当がつかないんだ。カルロス……も情報を持ってそうではなかったしなぁ。なぁ。「この世界に生まれる前の記憶はあるか?」って言葉に聞き覚えはないか?」
「ん?誰かに聞かれたのか?」
「いや。俺が聞かれたわけじゃないんだが。そんな質問をされた奴が何人かいてさ」
「それ、ウルサンじゃないか?」
「!?ど!どうしてそれを!?」
「いや。俺の部下だよ。その質問してるの」
「は!?」
「魂持ちの子供には質問するようにしてるんだよ。記憶を持った状態で転生してるのかを確認するためにな」
「マジかぁ~」
何だろう。奴の周りに落胆の文字が飛び回っている。そんなに落ち込むようなこと言ったか?
「どうだ?超お役立ちスキルだろ?」
「いや。確かにそうだが……」
こいつ状況理解してるのか?こんなスキル存在していい訳がない。前世の俺でも手に入らなかった情報ばかりだぞ。
今、ルークスの手にある「天命の書板」にはフランスに実在する原子力発電所の建設工事図面が表示されている。国家機密だろ。これ。
「最先端の工業技術から夕飯の手抜きレシピまで、俺が疑問に思ったことは大概答えてくれるんだよ」
こいつ、コトの重大さを理解してるんだろうか?こいつらに持たせていいスキルなのか?いや。こいつらだから大丈夫なのかもな。頭の回る奴が手に入れてたらとんでもないことになってるぞ。
「で、これを使って原油の採掘から石油精製施設の建設。近代的な生活を手に入れようとしてたってわけか……」
「そう言う事。これとサトシのスキルは相性良くてさ」
頭が痛くなってきたな。ある意味これが学者脳って奴なのかな。視野狭窄もいいところだ。なにより、
「お前、近代的な生活って、ログアウトしたらいくらでも満喫できるじゃねぇか」
「あ、ああ。それはそうなんだけどさ。ほら、俺は良くてもサトシが可哀そうだろ?」
どこから突っ込んでいいもんやら。まあ、少なくとも悪意が無い事は理解できた。でも悪意が無いから無害って訳じゃないけどな。「善意のバカ」ほど始末の悪い物は無い。それは前世で痛いほど経験させられたからな。まあ、監視体制を変えるつもりは無いが利用できそうだって事は確認できたので良しとしよう。
それにしても……これはスキルとしてどうなんだ?チート級とはまさにこの事だな。ルークスが粛清されるべきなんじゃないか?いや。本当はルークスが粛清対象だったのか?
しかし、さっき聞いた話だとそう言うわけでも無い様だ。
「なあ、本当にお前が粛清対象じゃなかったのか?このスキルだと粛清対象でもおかしくないと思うがな」
「いや。俺じゃないな。たぶんサトシだ。どうやら覚醒したっぽいし……
あ~。どうだろう。覚醒したのかなぁ」
「なんだよ。歯切れが悪いな」
「どうもよくわからんのだよな。ちょっと性格が明るくなった……とは思うが。あの状況でそうなる事もおかしい気がするし」
「ああ、カルロスとかいう奴か」
ようやくしっぽを掴むことが出来た。奴を見つけるために随分と骨を折ったが、瓢箪から駒とはまさにこの事だ。
「知り合いか?」
「いや。会ったことは無い。が、ずっと探しては居たな」
「そうか。そりゃよかった。奴もなんだか魔王(あんた)の事を探してる風だったな。俺とサトシのどっちが魔王だ?って聞かれたからな」
俺の事を探してる割には、あまり情報は掴めていないらしいな。好都合だ。
「どうするんだ。奴を探しに行くのか?」
「いや。それは俺の部下がやってくれる。気長に待つさ」
「そうか。で、俺が話せることはこれくらいだが……」
そう言うとルークスは一旦言葉を区切る。そして俺の様子を窺うように話を再開した。
「いくつか質問していいか?」
「ん?ああ、俺がわかる範囲ならな」
「そうか。なあ。あんたの言う「魂持ち」、つまり「ユーザー」だな。それはこの世界にどのくらい居るんだ?」
質問の意図はよくわからんが、俺の様子をびくびくしながら窺っていることは確かだった。奴の周囲を回る「動揺」「詮索」「恐怖」の言葉を見れば想像がつく。もうすでにルークスに対する敵意は無いから取って食いはしないけどな。まあ、恐れてもらう分にはこっちに不利益が無いので否定しないでおこう。
で、「ユーザー」の数についてだ。俺の街にも「魂持ち」は居る。カールたちを除いたとしてもだ。
親っさんの代からここに住む者たち、「魂持ち」の子孫はそれなりの確率で「魂持ち」が生まれる。とはいうモノの鼠算式に増えるわけじゃない。せいぜいが「減らない」か「微増」ってところだ。全部で数百人ってところだろうか。そのほとんどは魔力とスキルを活かして街づくりに貢献してもらっている。
他の街にも「魂持ち」はかなりいる。そのほかの街にも20~30%程度の確率で居るんじゃないだろうか。
「そうだな。俺が出会った範囲で言えば……数千……いや、一万人ってところじゃねぇかな」
「いちまん……」
その数字を聞いてルークスは虚空を見上げる。なんだ?そんなにショックな話か?
「なんでだ?ユーザーが多いと問題があるのか?少なくとも俺が出会っただけだから、もっと居ると思うぞ。あ、いや。少し減ったかもしれんが」
「減った?なんで」
「この間、王都から来た連中がデールの街で「おいた」を働きやがったからな。ちょっと仕置きをした」
「ヤッたのか?」
俺の表情を見てルークスが息をのむ。この世界を仮想現実だと知っている奴にしては随分センチな反応だな。
まあ、あの場を治めるには奴らを倒す以外に方法は無かったからな。とはいえ、生き返らせようと思えば出来ないことは無い。実際デールで殺された「魂持ち」達は全員復活させたしな。デールの街もそうだ。俺のスキルならその程度の事は問題ない。が、無抵抗な人間を殺して回る性根に腹が立った。
「ゲームなんだろ?この世界」
「いや。それはそうだけどさ」
「それに、「魂持ち」はかなりの高確率でこの世界に転生するしな」
「?どういうことだ」
「また生まれ変わるんだよ。大抵はな」
「なんでそんなことがわかるんだよ?」
「俺には能力値が見えるって言ったよな。その情報は人それぞれ違う。まあ、当然お前らが言うところのパラメータの類は変化するけどよ。でも根本的な部分……そうだな、オーラとでも言おうか。それは変化しないし、それが他人と一致することも無い。で、一度死んだ人間と全く同じオーラを持って生まれてくる奴が居るんだよ。つまり生まれ変わりだ」
「そいつは、死ぬ前と全く同じ奴なのか?」
「いや。たいていの場合は記憶を失って新しい人生を生きてるから、まったくの同一人物とは言えないかもしれんな」
「じゃあ、あんたの思い過ごしってことは無いのか?」
「いや、それは無いな。記憶を持ったまま転生してる奴も居るしな」
「そんな奴が!?もしかしてあんたも……」
「俺は違う。俺はこの世界に来てからまだ一度も死んでない。はずだ。まあ、わからんがな。俺になる前に一度この世界で死んでるのかもしれんが、まあ、それは問題じゃない」
「じゃあ、他に記憶を持ったまま転生した奴が居るって事か?」
「まあな」
「それは一体?」
「知ったところでどうする?だいたいお前の知らない奴だよ」
「ああ、そうか。そうだな」
「なんでユーザーの数なんか知りたいんだ?」
「いや。さっきも言ったろ?この世界はゲームなんだよ。それもオフラインだ。このユーザーってのは一体だれかを知りたいんだ。このサーバーにアクセスしてるユーザーなんて世界中のどこを探しても俺以外いないはずなんだよ」
「そう言う事か……そればっかりは俺にはわからんな。現に俺はこの世界に居るしな」
この世界が仮想現実だと言われて、腑に落ちた部分と、釈然としない部分がある。この世界の異常さ、理不尽さには多少思うところがあった。それが仮想現実(ゲーム)だと知ってある程度は合点がいった。しかし、そこで新たに疑問も生まれてくる。それはルークスの疑問と同じ。『俺は一体何なんだ?』ってことだ。こんな時に『我思う故に我在り』なんて気休めにもなりゃしない。
「まあ、それはこれから調べていくしかねぇんじゃねぇか?確かに俺もそこは気になるところだ。まあ多少は手伝ってやる事も出来ると思うぞ」
俺がそう言うと、ルークスは落胆しつつも笑顔を見せた。
「そうか。助かる。ああ、この事はくれぐれもサトシには……」
「わかってる。言わんさ。で、お前さんとしてはどうやって調べるつもりだ?」
ルークスは大きなため息を吐きながら天井を見つめている。
「いや。何をどうしたらいいか皆目見当がつかないんだ。カルロス……も情報を持ってそうではなかったしなぁ。なぁ。「この世界に生まれる前の記憶はあるか?」って言葉に聞き覚えはないか?」
「ん?誰かに聞かれたのか?」
「いや。俺が聞かれたわけじゃないんだが。そんな質問をされた奴が何人かいてさ」
「それ、ウルサンじゃないか?」
「!?ど!どうしてそれを!?」
「いや。俺の部下だよ。その質問してるの」
「は!?」
「魂持ちの子供には質問するようにしてるんだよ。記憶を持った状態で転生してるのかを確認するためにな」
「マジかぁ~」
何だろう。奴の周りに落胆の文字が飛び回っている。そんなに落ち込むようなこと言ったか?
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