111 / 321
生方蒼甫の譚
苦行再び
しおりを挟む
何週ほど回っただろうか。今は無我の境地だ。サトシが強化されすぎて、だれも止められない。
骸骨騎士はサトシが棘を出すだけでほとんど駆逐される。はじめの数回こそ骸骨騎士も茨を避けようと飛びのいていたが
サトシのスキルが強化されるたび、広範囲にわたって強力な棘が現れる。さすがにこれを避けられる骸骨騎士は居なくなっていた。
なんせ、坑道入り口に転移するたび、坑道の中に茨を出すんだもの、避けようがないよね。
同様にデュラハン、サイクロプス、ミノタウロスも一撃である。逃げる余地すら与えない。
俺とアイは、只々後ろを走るだけ、ほんとにマラソンだ。パーティーを組んでるから経験値が入り、勝手にレベルアップするが、正直何もしていない。
どうやら、レベルアップに必要な経験値もカウントがカンストしているようで、かなりの高レベルにもかかわらず同じタイミングでレベルアップする。
そう言う面ではマラソンしている意味はあるんだろう。効率がいいと言えば、かなりいい。
いいんだけど。
心が辛い。
というか、休みたい。
さっきも、
「休ませてくれ!」
と、悲痛な叫びを送ったら、
見事に回復してくれた。
違う。そうじゃない。
……
いつの間にやら、日が昇り、日が沈む。また日が昇り、日が沈む。
なんやかんやで3日目。なのだろう。もう正直今何日目なのかもわからなくなってきた。
が、好機が訪れる!
サトシのLvが97だ。あと2つ。あと2つでカンストである。
なんせ、サトシの攻撃力など800を超えているのだ。
ステータスをいじれる俺でさえが、さすがに999は憚られた。やりすぎかなぁって。
511で止めましたよ。まあ、その後レベル上がりまくって、今は1000近いけどさ。いや、弄っている俺でこれだよ?弄ってないのに1000近いって異常でしょ。
もういいじゃん、と思いつつ幾年月。
ようやく来た。カンスト。
乗るしかない。このビッグウェーブに。
最後のサイクロプスを倒しLv98
さも当然のように、サトシは転移する。
二度の転移で、鉱山入り口。この景色も見納めか。
そう思うと感慨深いな。
あっという間にサトシが骸骨騎士を全滅させる。
そのまま鉱山に駆け込んで、走りながらデュラハンを串刺しに。
ああ、きたぁ。Lv99。
ようやく進める。これでこの輪廻から抜けられる!
続いて、サイクロプス。
今や誘い込むことすらしない。走りながら屠る。
で、最後のミノタウロス!
終わったぁ!!
さあ、マンティコアを倒して、この空虚な輪廻から抜けるのさ!
テテレテーレーテッテレー!!
勝利のファンファーレが頭の中にこだまする。ああ、今回ばかりは心地よい
と、思っていたら
「経験値33554430獲得、サトシのレベルが100に上昇、アイのレベルが99に上昇、ルークスのレベルが85に上昇」
は?
3桁あるの?
骸骨騎士はサトシが棘を出すだけでほとんど駆逐される。はじめの数回こそ骸骨騎士も茨を避けようと飛びのいていたが
サトシのスキルが強化されるたび、広範囲にわたって強力な棘が現れる。さすがにこれを避けられる骸骨騎士は居なくなっていた。
なんせ、坑道入り口に転移するたび、坑道の中に茨を出すんだもの、避けようがないよね。
同様にデュラハン、サイクロプス、ミノタウロスも一撃である。逃げる余地すら与えない。
俺とアイは、只々後ろを走るだけ、ほんとにマラソンだ。パーティーを組んでるから経験値が入り、勝手にレベルアップするが、正直何もしていない。
どうやら、レベルアップに必要な経験値もカウントがカンストしているようで、かなりの高レベルにもかかわらず同じタイミングでレベルアップする。
そう言う面ではマラソンしている意味はあるんだろう。効率がいいと言えば、かなりいい。
いいんだけど。
心が辛い。
というか、休みたい。
さっきも、
「休ませてくれ!」
と、悲痛な叫びを送ったら、
見事に回復してくれた。
違う。そうじゃない。
……
いつの間にやら、日が昇り、日が沈む。また日が昇り、日が沈む。
なんやかんやで3日目。なのだろう。もう正直今何日目なのかもわからなくなってきた。
が、好機が訪れる!
サトシのLvが97だ。あと2つ。あと2つでカンストである。
なんせ、サトシの攻撃力など800を超えているのだ。
ステータスをいじれる俺でさえが、さすがに999は憚られた。やりすぎかなぁって。
511で止めましたよ。まあ、その後レベル上がりまくって、今は1000近いけどさ。いや、弄っている俺でこれだよ?弄ってないのに1000近いって異常でしょ。
もういいじゃん、と思いつつ幾年月。
ようやく来た。カンスト。
乗るしかない。このビッグウェーブに。
最後のサイクロプスを倒しLv98
さも当然のように、サトシは転移する。
二度の転移で、鉱山入り口。この景色も見納めか。
そう思うと感慨深いな。
あっという間にサトシが骸骨騎士を全滅させる。
そのまま鉱山に駆け込んで、走りながらデュラハンを串刺しに。
ああ、きたぁ。Lv99。
ようやく進める。これでこの輪廻から抜けられる!
続いて、サイクロプス。
今や誘い込むことすらしない。走りながら屠る。
で、最後のミノタウロス!
終わったぁ!!
さあ、マンティコアを倒して、この空虚な輪廻から抜けるのさ!
テテレテーレーテッテレー!!
勝利のファンファーレが頭の中にこだまする。ああ、今回ばかりは心地よい
と、思っていたら
「経験値33554430獲得、サトシのレベルが100に上昇、アイのレベルが99に上昇、ルークスのレベルが85に上昇」
は?
3桁あるの?
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
[完結済み]男女比1対99の貞操観念が逆転した世界での日常が狂いまくっている件
森 拓也
キャラ文芸
俺、緒方 悟(おがた さとる)は意識を取り戻したら男女比1対99の貞操観念が逆転した世界にいた。そこでは男が稀少であり、何よりも尊重されていて、俺も例外ではなかった。
学校の中も、男子生徒が数人しかいないからまるで雰囲気が違う。廊下を歩いてても、女子たちの声だけが聞こえてくる。まるで別の世界みたいに。
そんな中でも俺の周りには優しいな女子たちがたくさんいる。特に、幼馴染の美羽はずっと俺のことを気にかけてくれているみたいで……
ただのFランク探索者さん、うっかりSランク魔物をぶっとばして大バズりしてしまう~今まで住んでいた自宅は、最強種が住む規格外ダンジョンでした~
むらくも航
ファンタジー
Fランク探索者の『彦根ホシ』は、幼馴染のダンジョン配信に助っ人として参加する。
配信は順調に進むが、二人はトラップによって誰も討伐したことのないSランク魔物がいる階層へ飛ばされてしまう。
誰もが生還を諦めたその時、Fランク探索者のはずのホシが立ち上がり、撮れ高を気にしながら余裕でSランク魔物をボコボコにしてしまう。
そんなホシは、ぼそっと一言。
「うちのペット達の方が手応えあるかな」
それからホシが配信を始めると、彼の自宅に映る最強の魔物たち・超希少アイテムに世間はひっくり返り、バズりにバズっていく──。
☆10/25からは、毎日18時に更新予定!
【R18】異世界魔剣士のハーレム冒険譚~病弱青年は転生し、極上の冒険と性活を目指す~
泰雅
ファンタジー
病弱ひ弱な青年「青峰レオ」は、その悲惨な人生を女神に同情され、異世界に転生することに。
女神曰く、異世界で人生をしっかり楽しめということらしいが、何か裏がある予感も。
そんなことはお構いなしに才覚溢れる冒険者となり、女の子とお近づきになりまくる状況に。
冒険もエロも楽しみたい人向け、大人の異世界転生冒険活劇始まります。
・【♡(お相手の名前)】はとりあえずエロイことしています。悪しからず。
・【☆】は挿絵があります。AI生成なので細部などの再現は甘いですが、キャラクターのイメージをお楽しみください。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体・思想・名称などとは一切関係ありません。
※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません
※この物語のえちちなシーンがある登場人物は全員18歳以上の設定です。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
俺のスキル『性行為』がセクハラ扱いで追放されたけど、実は最強の魔王対策でした
宮富タマジ
ファンタジー
アレンのスキルはたった一つ、『性行為』。職業は『愛の剣士』で、勇者パーティの中で唯一の男性だった。
聖都ラヴィリス王国から新たな魔王討伐任務を受けたパーティは、女勇者イリスを中心に数々の魔物を倒してきたが、突如アレンのスキル名が原因で不穏な空気が漂い始める。
「アレン、あなたのスキル『性行為』について、少し話したいことがあるの」
イリスが深刻な顔で切り出した。イリスはラベンダー色の髪を少し掻き上げ、他の女性メンバーに視線を向ける。彼女たちは皆、少なからず戸惑った表情を浮かべていた。
「……どうしたんだ、イリス?」
アレンのスキル『性行為』は、女性の愛の力を取り込み、戦闘中の力として変えることができるものだった。
だがその名の通り、スキル発動には女性の『愛』、それもかなりの性的な刺激が必要で、アレンのスキルをフルに発揮するためには、女性たちとの特別な愛の共有が必要だった。
そんなアレンが周りから違和感を抱かれることは、本人も薄々感じてはいた。
「あなたのスキル、なんだか、少し不快感を覚えるようになってきたのよ」
女勇者イリスが口にした言葉に、アレンの眉がぴくりと動く。
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる